「スポーツエールカンパニーという名前は聞いたことがあるけれど、どんな制度なのか分からない」「自社で取得できるのか、何が必要なのか知りたい」──こうした疑問をお持ちの企業の担当者は多いのではないでしょうか。スポーツエールカンパニーはスポーツ庁が認定する制度で、従業員の健康増進と企業ブランドの向上を同時に実現できる注目の取り組みです。この記事では、認定基準・申請方法・取得のメリットをわかりやすく解説します。
スポーツエールカンパニーとは
スポーツエールカンパニーとは、従業員の健康増進のためにスポーツ・運動の実施に向けた積極的な取り組みを行っている企業を、スポーツ庁が認定する制度です。2016年度にスタートし、現在は毎年度認定企業数が増加しています。認定された企業はロゴマーク(金・銀・銅)を活用でき、採用・ブランディングへの活用が可能です。
制度の目的と背景
スポーツ基本計画(第3期)では「成人の週1回以上のスポーツ実施率70%」が目標とされています。しかし、仕事が忙しくスポーツをする時間がとれない社会人が多いのが現実です。スポーツエールカンパニー制度は、企業が従業員のスポーツ機会を意図的に設計することで、社会全体のスポーツ実施率を高めることを目的としています。スポーツ実施と企業業績の相関関係についての研究が蓄積される中、企業側のメリットも広く認知されるようになりました。
認定の種別(金・銀・銅)
スポーツエールカンパニーの認定には3つのランクがあります。新規申請では通常「銅」または「銀」からスタートし、取り組みの継続・充実によって上位ランクへのアップグレードが可能です。ランクが高いほど認定ロゴのブランド訴求力も強くなります。
認定基準と申請要件
スポーツエールカンパニーの認定を取得するには、一定の要件を満たす必要があります。具体的な認定基準は以下のとおりです。
| 要件区分 | 内容 |
|---|---|
| ①スポーツ実施状況の把握 | 従業員のスポーツ実施状況を定期的に調査・把握している |
| ②スポーツ機会の提供 | 社内イベント・クラブ活動・フィットネス施設補助など運動機会を設けている |
| ③健康経営との連動 | 健康経営戦略の中にスポーツ・運動推進が位置づけられている |
| ④目標設定と効果測定 | スポーツ実施率の目標値を設定し、達成状況を測定している |
表:スポーツエールカンパニー認定の主な要件(スポーツ庁公表基準をもとに整理)
①スポーツ実施状況の把握
まず従業員のスポーツ・運動実施状況を定期的に把握していることが必要です。健康診断やアンケート調査などを活用して、週1回以上のスポーツ実施率・実施種目・実施頻度などのデータを収集します。データがなければ課題の特定も改善策の立案もできないため、現状把握が最初のステップです。
②スポーツ機会の提供
従業員がスポーツ・運動を行うための環境・機会を意図的に設けることが求められます。社内スポーツイベント・ウォーキングキャンペーン・フィットネスクラブの費用補助・社内スポーツサークルの支援など、様々な形が認められています。全員参加を強制せず「参加したくなる仕組み」を作ることがポイントです。
③健康経営との連動
スポーツ・運動推進の取り組みを「単発のイベント」ではなく、会社の健康経営戦略・人事戦略の一部として位置づけることが重要です。経営層のコミットメントと、担当部署(人事・総務など)による継続的な運用体制が評価されます。
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④目標設定と効果測定
スポーツ実施率の目標値を設定し、年間を通じて達成状況を測定・記録することが要件となっています。たとえば「現状40%のスポーツ実施率を1年後に55%へ」というように定量目標を設定し、取り組みの効果をデータで示せることが認定の審査ポイントです。PDCAを回す仕組みがあるかどうかが評価されます。
申請方法と手続きの流れ
スポーツエールカンパニーへの申請は、毎年度スポーツ庁が公示する期間内にオンラインで行います。申請から認定までの流れを確認しておきましょう。
申請受付期間と提出書類
申請受付は通常、年度の前半(4〜7月ごろ)に設定されます。提出書類は申請フォーム・取り組み内容の説明資料・スポーツ実施状況の調査結果など。必要書類は年度によって変わる場合があるため、スポーツ庁の公式ページで最新情報を確認することをおすすめします。申請は企業単位で行い、従業員規模に関わらず参加できます(中小企業でも認定実績あり)。
認定審査と結果通知
申請書類をスポーツ庁が審査し、要件を満たしていれば認定が下りる仕組みです。認定後は認定ロゴ(金・銀・銅)を名刺・採用サイト・IRページなどに使用できます。
(参考)スポーツエールカンパニー認定制度 申請手続き – スポーツ庁
取得のメリットと活用事例
スポーツエールカンパニーを取得することには、企業にとって複数のメリットがあります。
採用ブランディングへの活用
スポーツエールカンパニーの認定ロゴは採用サイト・求人票・会社説明会資料に掲載できます。就活生・転職者にとって「従業員の健康を大切にする会社」であることが伝わり、企業イメージの向上につながります。健康経営優良法人認定(経済産業省)と組み合わせると、対外的な訴求力がさらに高まります。
従業員の健康増進と生産性向上
認定取得を契機に社内のスポーツ・運動推進施策が体系化されることで、従業員の実際の運動習慣が改善します。スポーツ庁の調査によれば、運動習慣のある従業員は仕事の生産性が高く、欠勤率が低い傾向があります。取得がゴールではなく、取り組みを継続することで企業全体のパフォーマンスが上がっていきます。
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(参考)スポーツの実施状況等に関する世論調査(令和5年度) – スポーツ庁
まとめ:スポーツエールカンパニー取得に向けて
スポーツエールカンパニーは、従業員の健康推進と企業ブランディングを同時に実現できる認定制度です。取得に向けたポイントを整理します。
- スポーツ庁が認定する制度で、金・銀・銅のランク別認定ロゴを活用できる
- 認定要件は「実施状況把握・機会提供・戦略連動・目標設定」の4つ
- 申請はオンラインで毎年度受付(中小企業でも取得可能)
- 採用ブランディング・健康経営優良法人と組み合わせると相乗効果が高い
- 取得後の継続的な運動推進が従業員の生産性向上につながる
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