「試合を見ているだけで気分が上がる」という経験は誰にでもあるのではないでしょうか。実はこの感覚は、ウェルビーイング(心身の健康と幸福)の観点からも裏付けが進んでいます。
この記事では、スポーツ観戦がもたらすウェルビーイング効果と、企業が福利厚生や職場づくりにどう活かせるかを解説します。
働き方が多様化する中で、社員同士のつながりをどう作るかは多くの企業にとって共通の課題です。観戦という受動的で気軽な体験は、その解決策のひとつとして注目されています。
スポーツ観戦 ウェルビーイング 効果とは
スポーツ観戦は、単なる娯楽にとどまらず、ストレス発散・社会的つながりの実感・感情の共有といった複数のウェルビーイング要素に関わっています。
特に「誰かと一緒に応援する」という体験は、孤立感の軽減や職場内の一体感づくりに効果があるとされています。
具体例:社内観戦イベントによる部署間交流
あるIT企業では、社内の大型スクリーンで地元プロチームの試合を観戦するイベントを月1回開催しています。普段接点の少ない部署の社員同士が自然と会話するきっかけになり、社内アンケートでも「職場の雰囲気が良くなった」という声が増えています。
観戦という共通体験は、業務外の会話を生み出すきっかけとして機能しやすいのが特徴です。
(参考)満足度・生活の質に関する調査 – 内閣府
観戦がもたらす3つの心理的効果
スポーツ観戦の心理的効果は、大きく3つに整理できます。
①ストレス発散効果
試合の展開に感情移入することで、日常業務のストレスから一時的に離れることができます。
②社会的つながりの実感
同じチームを応援する仲間との会話は、所属感や連帯感を高める効果があります。
③ポジティブ感情の増加
応援するチームの勝利体験は、達成感や高揚感といったポジティブな感情を生み出し、その余韻が日常生活にも波及すると言われています。
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職場での観戦活用パターン比較
企業が観戦体験を福利厚生に取り入れる際の代表的なパターンを比較します。
活用パターン
実施コスト
期待できる効果
社内観戦イベント(オフィス開催)
低〜中
部署間交流、一体感の醸成
観戦チケットの福利厚生配布
中
個人のリフレッシュ、満足度向上
地元チームとの応援パートナー契約
高
企業ブランディング、地域連携
コストの大小にかかわらず、まずは小規模な社内観戦イベントから試すのがおすすめです。
社内観戦イベント(オフィス開催)
会議室やラウンジのスクリーンで試合を流すだけで始められる、もっとも手軽な取り組みです。強制参加にせず、自由に立ち寄れる雰囲気にすることが継続のコツです。
観戦チケットの福利厚生配布
家族での観戦を促すことで、社員のプライベートな時間の充実にもつながります。抽選制にすることで公平感を保つ企業が多く見られます。
地元チームとの応援パートナー契約
企業として特定チームを継続的に応援する体制を作ることで、社員の一体感と対外的なブランディングを同時に高められます。
観戦イベントを継続させるための工夫
社内観戦イベントは、最初は盛り上がっても数ヶ月で参加者が減ってしまうケースが少なくありません。継続させるには、いくつかの工夫が必要です。
強制参加にせず「立ち寄れる」設計にする
業務の都合で参加できない社員もいるため、任意参加を前提に、飲み物やスナックを用意したラウンジ形式にすると心理的なハードルが下がります。
試合結果に関わらず楽しめる企画を添える
勝敗だけに依存すると、負けが続いた際に参加者が減少しがちです。簡単な予想クイズやハーフタイムの雑談タイムなど、試合以外の楽しみを組み合わせることで継続率が高まります。
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すぐ使えるアクションプラン
観戦をウェルビーイング施策に取り入れたい人事担当者は、まず小さく始めてみましょう。
人事担当者向け:観戦イベント導入の3ステップ
①社内アンケートで人気のあるチーム・競技を把握する、②休憩スペースやラウンジで気軽に観戦できる環境を用意する、③月1回程度の頻度で継続し、参加者の声を集めて改善する。この3ステップであれば予算をかけずに始められます。
特にリモートワークが多い組織では、オンライン配信を共有視聴する形式も効果的です。
まとめ
スポーツ観戦はストレス発散・社会的つながり・ポジティブ感情という3つのウェルビーイング効果を持つ
社内観戦イベントは低コストで始められ、部署間交流にも効果がある
観戦チケット配布や応援パートナー契約など、予算に応じた選択肢がある
まずは社内アンケートで人気の競技を把握し、小さく始めてみよう
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。
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