「ウェルビーイング経営に取り組みたいが、何をどう測ればいいか分からない」という人事担当者の声をよく聞きます。理論だけでなく、実際に自社へ導入する際の測定方法を知りたいという企業が増えています。
この記事では、企業がウェルビーイングを測定する具体的な方法と、法人向けツール選びのポイントを解説します。
ウェルビーイング 測定 方法 企業とは
企業のウェルビーイング測定とは、社員の心身の健康状態や満足度、働きがいを定量的に把握する取り組みです。個人の主観的な幸福度調査から、離職率や生産性といった客観指標まで、複数の方法を組み合わせて評価します。
近年は、パルスサーベイと呼ばれる短い頻度でのアンケートツールを導入し、リアルタイムで状態を把握する企業も増えています。
具体例:中小企業によるパルスサーベイ導入
ある人材サービス企業は、月1回・5問だけの簡易サーベイを全社員に配信しています。回答率を高めるため設問数を絞り、結果は部署ごとにダッシュボードで共有することで、早期に不調のサインを察知できる体制を作りました。
大掛かりな調査ではなく、継続しやすい仕組みにすることが定着のポイントです。
(参考)満足度・生活の質に関する調査 – 内閣府
企業が使える測定方法の種類
ウェルビーイング測定にはいくつかの手法があり、それぞれ得意分野が異なります。
①パルスサーベイ(短期・高頻度)
数問の簡易アンケートを月1回〜週1回のペースで実施し、変化の兆候を早期に捉える方法です。
②年次エンゲージメントサーベイ(詳細・低頻度)
年1回、詳細な設問で組織全体の状態を把握する方法です。経年比較による傾向分析に向いています。
③客観指標の分析(離職率・欠勤率など)
アンケートだけに頼らず、人事データから客観的な変化を確認することで、主観と客観の両面から状態を把握できます。
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企業規模別の導入アプローチ比較
自社の規模に応じて、無理のない測定方法を選ぶことが継続のカギです。
企業規模
おすすめの測定方法
導入のポイント
中小企業(〜100名)
簡易パルスサーベイ
低コストのクラウドツールで十分
中堅企業(100〜500名)
パルス+年次サーベイの併用
部署別の傾向分析まで実施
大企業(500名〜)
専用プラットフォーム導入
経年データの蓄積・分析基盤が必要
規模にかかわらず、まずは小さく始めて運用を定着させることが優先されます。
中小企業(〜100名)
専任の人事分析担当者がいない企業でも、クラウド型の簡易ツールであれば低コストで導入できます。まずは月1回・5問程度から始めるのが現実的です。
中堅企業(100〜500名)
部署ごとの傾向差が見えてくる規模のため、パルスサーベイに加えて年次の詳細調査を組み合わせることで、組織課題をより立体的に把握できます。
大企業(500名〜)
データ量が多くなるため、専用プラットフォームを導入し、人事データと連携させた分析基盤を整えることで、経年変化の分析精度が高まります。
測定ツール導入時に注意したいポイント
ウェルビーイング測定を導入する際は、ツール選びだけでなく運用面での配慮も欠かせません。
匿名性を担保し、心理的安全性を確保する
個人が特定されると感じると、社員は本音を回答しにくくなります。集計単位を部署以上にする、回答者数が少ない部署では個人が特定されないよう配慮するなど、匿名性の設計を最初に固めておくことが重要です。
結果を「見るだけ」で終わらせない
サーベイ結果を集めるだけで具体的なアクションにつなげなければ、社員の回答意欲は徐々に下がっていきます。スコアが低下した部署には、マネージャーとの1on1や改善施策を必ずセットで実施しましょう。
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すぐ使えるアクションプラン
ウェルビーイング測定を始めたい人事担当者は、まず小さな一歩から着手しましょう。
人事担当者向け:測定導入の3ステップ
①自社の規模に合った測定方法(パルス/年次/客観指標)を1つ選ぶ、②設問数を5〜10問程度に絞った簡易サーベイを設計する、③月1回のペースで配信し、部署単位で結果を共有する運用を試す。この3ステップであれば、専門知識がなくても着手できます。
回答率を高めるためには、結果を必ず現場にフィードバックし「答えても意味がある」と感じてもらうことが重要です。
まとめ
ウェルビーイング測定は、主観的なアンケートと客観的な人事データを組み合わせて評価する
パルスサーベイ・年次サーベイ・客観指標分析の3つの手法がある
企業規模によって適した導入アプローチは異なる
まずは設問を絞った簡易サーベイから始め、運用を定着させよう
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。
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