プレゼンティーズムとは?改善施策と運動の効果

プレゼンティーズムにより集中できず生産性が下がる職場のイメージ ウェルビーイング

「出勤はしているのに、なんだか集中できていない社員が多い気がする」と感じたことはありませんか。その状態は「プレゼンティーズム」と呼ばれ、企業の生産性を静かに下げている要因かもしれません。

この記事では、プレゼンティーズムの意味と、改善のための施策を整理します。生産性損失の考え方や測定方法、そして運動・健康投資による改善まで、人事担当者がすぐ動ける形でまとめました。

プレゼンティーズムとは?意味と注目される背景

プレゼンティーズムとは、出勤はしているものの、心身の不調によって本来のパフォーマンスを発揮できていない状態を指します。欠勤や休職を意味する「アブセンティーズム」と対になる言葉です。欠勤と違って表に出にくいため、見過ごされやすいのが特徴です。

注目される背景には、健康経営の広がりがあります。経済産業省は健康投資管理会計ガイドラインのなかで、プレゼンティーズムとアブセンティーズムを、健康投資の効果を測る指標として位置づけています。健康への取り組みを「成果」として語るうえで、欠かせない考え方になっているんですね。

(参考)「健康投資管理会計ガイドライン」について – 経済産業省

プレゼンティーズムによる損失はどれくらい?

プレゼンティーズムは、見えにくいぶん損失が大きくなりやすい問題です。欠勤のように「休んだ日数」で数えられないため、気づかないうちにじわじわとコストが積み上がります。一般に、プレゼンティーズムは健康関連の総コストのなかで大きな割合を占めるとされており、欠勤による損失よりも影響が大きいと指摘されています。

たとえば、肩こりや頭痛、睡眠不足、気分の落ち込みなどを抱えたまま働くと、一日あたりの効率は少しずつ下がります。その小さな低下が、人数と日数を掛け合わせると無視できない金額になるわけです。だからこそ、早めの対策が大切になります。運動不足と健康リスクの関係は運動不足の従業員が抱える健康リスクとコストでも解説しています。

プレゼンティーズムを測る方法

改善するには、まず現状を測ることが出発点になります。プレゼンティーズムは、アンケート形式の調査票を使って測るのが一般的です。「健康上の問題で仕事がどの程度はかどらなかったか」を本人に振り返ってもらい、数値化します。定期的に測ることで、施策の前後で変化を比べられるようになります。いきなり完璧を目指さず、簡単な調査から始めて、継続して記録することがポイントです。

プレゼンティーズムを改善する3つの施策

測定で課題が見えたら、次は改善です。ここでは効果が見込める3つの施策を紹介します。「把握」「健康投資」「環境」という順番で進めると取り組みやすいです。

① 健康課題の把握

まずは、どんな不調が多いのかを把握します。健康診断やストレスチェック、アンケートの結果を組み合わせると、職場に多い課題が見えてきます。肩こりや腰痛が多いのか、メンタル不調が目立つのかで、打つべき手は変わります。課題を特定せずに施策を打っても、効果は出にくいんですね。

② 運動・健康投資

次に、運動を中心とした健康投資です。運動には、体調を整え、気分をやわらげ、集中力を高める働きがあるとされています。ウォーキングイベントや体操、ジムの法人契約などで体を動かす機会を増やすと、不調を抱えたまま働く状態の改善が期待できます。運動と生産性の関係は運動習慣が生産性を上げる研究データまとめで詳しく扱っています。

③ 働き方・職場環境の見直し

3つ目は、働き方や職場環境の見直しです。長時間労働の是正、休憩の取りやすさ、座りっぱなしを防ぐ工夫などが当てはまります。経済産業省も、これからの健康経営として働く環境を含めた健康づくりを後押ししています。体を動かしやすく、休みやすい環境そのものが、プレゼンティーズムの予防につながります。

(参考)これからの健康経営について(2025年4月) – 経済産業省

まとめ

  • プレゼンティーズムは、出勤していても不調で力を発揮できない状態を指す
  • 経産省は健康投資の効果指標としてプレゼンティーズムを位置づけている
  • 欠勤より見えにくく、健康関連コストの大きな割合を占めるとされる
  • アンケート形式の調査票で測定し、施策前後の変化を比べることが基本
  • 改善は「健康課題の把握」「運動・健康投資」「職場環境の見直し」の3つが軸

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