スポーツ栄養士の企業研修|内容と効果を解説

スポーツ栄養士の企業研修|内容と効果を解説 スポーツ栄養学

健康経営に取り組み始めたものの、運動施策だけでは社員の行動が変わらない。そう感じている人事・健康経営担当者は多いのではないでしょうか。運動と並んで見落とされがちなのが「食」の側面です。アスリートの食事管理を専門とするスポーツ栄養士を招いた企業研修は、この課題への具体的な打ち手として注目されています。

この記事では、スポーツ栄養士による企業研修がどのような内容で行われ、どんな効果が期待できるのかを、厚生労働省・経済産業省の一次情報をもとに整理します。

スポーツをビジネスに使うなら、どこから手をつけるべきか

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スポーツ栄養士とはどんな専門家か

スポーツ栄養士は、アスリートのコンディショニングやパフォーマンス向上を目的に、個々の運動量や体格に応じた食事指導を行う専門家です。近年はアスリート向けの知見を一般のビジネスパーソン向けにアレンジし、企業の健康経営施策として提供する動きが広がっています。

厚生労働省は健康づくりに自発的に取り組む企業の活動に対する情報提供や評価を推進しており、その中で栄養・食生活の改善は運動・休養と並ぶ重要な柱として位置づけられています。

(参考)栄養・食育対策 – 厚生労働省

企業研修の主な内容

スポーツ栄養士による企業研修は、座学とワークを組み合わせた構成が一般的です。ここでは代表的な3つの研修メニューを紹介します。

基礎知識のレクチャー

三大栄養素の役割や、集中力・パフォーマンスと血糖値の関係など、業務に直結する形で栄養の基礎知識を解説します。アスリートが試合前後に何をどう食べているかという具体例を交えることで、専門知識でも理解しやすくなる工夫がされています。

食事記録を用いた個別フィードバック

数日分の食事記録を提出してもらい、栄養士が個別にアドバイスを行うワークです。自分の食生活の癖を客観的なデータとして見せられることで、単なる知識提供よりも行動変容につながりやすいとされています。

社食・オフィスコンビニのメニュー監修

研修単発で終わらせず、社員食堂やオフィスコンビニのメニューを栄養士が監修することで、学んだ知識を日常的に実践しやすい環境を同時に整える企業も増えています。

レクチャー栄養の基礎知識を業務に絡めて解説
個別フィードバック食事記録をもとに一人ひとりへ助言
環境整備社食・売店メニューの監修

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期待できる効果

スポーツ栄養士研修を導入した企業では、社員の体調管理意識の向上に加えて、間接的な効果も報告されています。

プレゼンティーズムの改善

経済産業省が推進する健康経営の枠組みでは、出社していても体調不良で生産性が落ちる「プレゼンティーズム」の改善が重要な指標の一つとされています。食生活の乱れによる集中力低下は代表的な要因であり、栄養研修による生活習慣の見直しはこの課題への直接的なアプローチになります。

健康経営度調査における評価向上

健康経営度調査では、運動機会の増進とあわせて食生活の改善に向けた取り組みも評価項目に含まれています。栄養研修の実施は、健康経営優良法人の認定取得を目指す企業にとって具体的な加点材料にもなります。

(参考)健康経営の推進について – 経済産業省

運動施策だけでは埋まらない「食」の空白

多くの企業の健康経営施策を見渡すと、運動機会の増進や健康診断の充実には力を入れている一方、食生活への直接的な介入は「情報提供」止まりになっているケースが目立ちます。厚生労働省が栄養・食生活の改善を運動・休養と並ぶ柱として位置づけているにもかかわらず、実務上は優先度が低くなりやすい構造があるといえます。

この空白があるからこそ、スポーツ栄養士による個別フィードバック型の研修は、他の健康経営施策との差別化要素になりやすいと考えられます。知識提供で終わる一般的な栄養セミナーと異なり、自分の食事記録に基づく助言は行動変容につながりやすく、限られた研修予算の中でも費用対効果を出しやすい領域です。

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よくある質問

研修は1回で効果がありますか

単発の座学研修は知識のきっかけにはなりますが、行動変容には食事記録を用いた個別フィードバックを複数回行う継続的な形式のほうが効果的だとされています。

費用相場はどのくらいですか

講師の実績や研修時間、参加人数によって幅がありますが、単発講演型であれば比較的低コストで導入でき、個別フィードバックを含む継続プログラムは相応の予算が必要になります。複数社の提案を比較して自社の目的に合った形式を選ぶことが重要です。

まとめ

  • スポーツ栄養士研修は、アスリート向けの食事管理の知見を企業の健康経営に応用したもの
  • 基礎知識のレクチャー、個別フィードバック、社食メニュー監修の3つが代表的な内容
  • プレゼンティーズムの改善や健康経営度調査での評価向上につながる
  • 運動施策に偏りがちな健康経営の中で、食への個別介入は差別化要素になりやすい

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。

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