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女性役員が増えない本当の理由|83団体の階層別調査

スポーツ庁の「スポーツ団体ガバナンスコード<中央競技団体向け>」は、女性理事の割合を40%以上とすることを目標として掲げています。数値目標が明示された領域なので、実際にどこまで動いたのかを外から検証できます。
本レポートは、笹川スポーツ財団「中央競技団体現況調査 2024年度 調査報告書」(2024年10月1日現在)をもとに、中央競技団体83団体・役職員4,498人を階層別に集計し直したものです。推計や独自スコアは使わず、報告書に載っている実数だけを比率に直して並べています。
集計してみると、事務局の実務を担う職員等は女性が45.4%とほぼ半数を占めます。ところが議決に加わる理事(非常勤)は30.2%、常勤の業務執行層である理事(常勤)は13.7%まで落ちます。女性の常勤理事は83団体を合計しても16人で、1団体あたり0.2人に届きません。人材がいないのではなく、上の階層にいないという構造がはっきり見えます。
一方で「女性役員が1人もいない団体」は2010年度の44.3%から2024年度は3.6%まで減りました。入口の問題はほぼ解決した一方、役員全体の女性比率は27.9%で目標の40%にはなお開きがあります。40%以上を達成した団体は26団体(31.3%)と2年で倍増しましたが、同時に10%未満の団体も11団体(13.3%)残り、平均値だけでは見えない二極化が進んでいます。
階層別・絶対数と比率の順位ギャップ・14年間の推移・団体別の分布までを収録し、同じ切り口で自社の役員構成を点検する手順と、社内提案に使うときのチェックリストも付けました。
本ページおよびレポートに掲載した数値・表は、出典を明記いただければ自由に引用・転載いただけます(事前のご連絡は不要です)。報道・研究・社内資料のいずれでもご利用いただけます。
出典表記の例
出典:Human Soar「スポーツ団体 女性役員比率レポート2026」(About The New株式会社)
https://www.human-soar.com/ebook/org/sports-org-female-officer-ratio-2026/
職員は45.4%が女性、常勤理事は13.7%|階層が上がるほど女性が減る
中央競技団体83団体・役職員4,498人を階層別に分けると、女性比率は階層が上がるほど下がります。事務局の実務を担う職員等は45.4%とほぼ半数ですが、議決に加わる理事(非常勤)は30.2%、常勤の業務執行層である理事(常勤)は13.7%まで落ちます。女性の常勤理事は83団体を合計しても16人で、1団体あたり0.2人に届きません。
| 階層 | 男性 | 女性 | 計 | 女性比率 |
|---|---|---|---|---|
| 職員等(正規・契約・派遣ほか) | 703 | 585 | 1,288 | 45.4% |
| 理事(非常勤) | 1,006 | 436 | 1,442 | 30.2% |
| 監事 | 145 | 33 | 178 | 18.5% |
| 評議員 | 1,229 | 244 | 1,473 | 16.6% |
| 理事(常勤) | 101 | 16 | 117 | 13.7% |
| 役員 合計(理事・監事) | 1,252 | 485 | 1,737 | 27.9% |
対象:2024年10月1日現在、中央競技団体95団体のうち役職員に関する設問へ回答した83団体・役職員4,498人(回答率87.4%)。Human Soarが階層別に集計。
出典:笹川スポーツ財団「中央競技団体現況調査 2024年度 調査報告書」
女性役員ゼロの団体は3.6%まで減った一方、10%未満が11団体残る
「女性役員が1人もいない団体」は2010年度の44.3%から2024年度は3.6%まで減りました。入口の問題はほぼ解決しています。ただし役員全体の女性比率は27.9%で、ガバナンスコードが掲げる40%にはなお開きがあります。40%以上を達成した団体は26団体(31.3%)と2年で倍増した一方、10%未満の団体も11団体(13.3%)残っており、平均値では見えない二極化が進んでいます。
| 女性役員比率の区分 | 団体数 | 構成比 |
|---|---|---|
| 40%以上(ガバナンスコードの目標達成) | 26 | 31.3% |
| 30〜39% | 13 | 15.7% |
| 20〜29% | 21 | 25.3% |
| 10〜19% | 12 | 14.5% |
| 10%未満 | 11 | 13.3% |
| 合計 | 83 | 100.0% |
対象:2024年度調査に回答した83団体。構成比はHuman Soarが算出(四捨五入のため合計が100%にならない場合があります)。
参考:女性役員が0人の団体の割合は 2010年度44.3% → 2016年度17.7% → 2022年度3.9% → 2024年度3.6%。
出典:笹川スポーツ財団「中央競技団体現況調査 2024年度 調査報告書」
この資料でわかること
- 中央競技団体83団体・役職員4,498人の階層別の女性比率(実数から算出)
- 職員等45.4%・理事(非常勤)30.2%・理事(常勤)13.7%という3倍以上の開き
- 女性役員ゼロの団体が44.3%から3.6%へ減った14年間の推移
- 40%達成26団体と10%未満11団体が併存する、平均では見えない二極化
- 同じ切り口で自社の役員構成を点検する手順とチェックリスト
目次
- エグゼクティブサマリー
- この資料の使い方
- 数値目標が定められている領域である
- 全体像|83団体・4,498人の内訳
- 階層が上がるほど、女性の割合は下がる
- 絶対数で見た順位|女性が多いのはどの役職か
- 率で見た順位|割合が高いのはどの役職か
- 順位ギャップ|「人数が多い」と「割合が高い」は別
- 最も動いていないのは、常勤の執行層である
- 女性役員ゼロの団体は、14年で44.3%から3.6%へ
- 「ゼロをなくす」と「比率を上げる」は別の課題である
- 2022年度から2024年度への変化
- 団体別の分布|平均では見えない二極化
- 目標達成組は2年で倍増した
- 自社に当てはめる|同じ切り方で自社を見る
- 社内提案・稟議に使うときのチェックリスト
- 進め方(活用例)
- データの見方・出典
- 出典URL一覧
こんな方におすすめ
- 女性活躍推進・人的資本開示を担当する人事・総務のご担当者
- 自社の役員構成を見直そうとしている経営層
- スポーツ団体との協賛・連携を検討している企業のご担当者


