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体力を分けるのは職種でも睡眠でもない|人事の運動頻度データ

「運動不足の社員が多いのはデスクワーク中心だから」「睡眠時間が足りないから」。健康経営の議論では、体力の差を働き方や生活環境のせいにする説明がよく使われます。本レポートは、その前提を国の統計で検証しました。
使ったのはスポーツ庁「体力・運動能力調査」です。体力テストの合計点を年齢の物差しに置き換えた「体力年齢」の判定結果を、働く世代(25〜64歳)14,053人分について、運動の頻度・職業・睡眠時間・学校時代の運動部経験の4つで比べました。公表資料は要因ごとに別々の表を載せるだけで、要因どうしを比べては示していません。本レポートは4つを同じ物差し(体力年齢が暦年齢より若い人の割合の、最大区分と最小区分の差)でそろえ、効く順に並べています。
結果は、運動の頻度が37.5ポイントで最も大きく、学校時代の運動部経験が32.8ポイントで続きました。一方で職業は6.8ポイント、睡眠時間は6.2ポイントにとどまります。職種構成は、施策をやらない理由になりません。
もう一つの発見は、頻度を1段上げたときの効果です。最も大きい段差は「ときたま」から「ときどき」への15.3ポイントで、「ほとんど毎日」まで引き上げなくても効果の大半が取れます。毎日の運動を目標に置く必要はない、ということです。
全21ページ。年代別・男女別の内訳、2022年度との比較、自社の施策設計に置き換える4つの手順まで収録しています。
本ページおよびレポートに掲載した数値・表は、出典を明記いただければ自由に引用・転載いただけます(事前のご連絡は不要です)。報道・研究・社内資料のいずれでもご利用いただけます。
出典表記の例
出典:Human Soar「働く世代の体力年齢 運動頻度・職業・睡眠の比較レポート2026」(About The New株式会社)
https://www.human-soar.com/ebook/health/fitness-age-by-exercise-frequency-2026/
運動の頻度別|体力年齢が暦年齢より若い人の割合
運動をしない人と、ほとんど毎日する人では2.9倍の開きがあります。若い側が増えるだけでなく、体力年齢が暦年齢より高い人が67.4パーセントから29.7パーセントへ減る、という両方向の動きが出ています。
| 運動の頻度 | 体力年齢が若い(A) | 体力年齢が高い(C) | 人数 | 1段上げた効果 |
|---|---|---|---|---|
| しない | 20.2% | 67.4% | 3,766 | — |
| ときたま | 30.4% | 54.4% | 3,267 | +10.2pt |
| ときどき | 45.7% | 40.0% | 4,996 | +15.3pt |
| ほとんど毎日 | 57.7% | 29.7% | 2,024 | +12.0pt |
対象:25〜64歳の14,053人(20〜24歳は原典が体力年齢を公表していないため対象外)。集計方法:8つの年齢階層の実数を男女合算で足し上げてから割合を算出。出典:スポーツ庁「体力・運動能力調査」令和6年度 表17-3(e-Stat/2026年9月6日取得)
4つの要因を同じ物差しで比べる|差が大きいのは運動の頻度
要因ごとに、区分の中で「体力年齢が暦年齢より若い人の割合」が最も高い区分と最も低い区分の差を出しました。区分の数は要因によって異なります。
| 要因 | 差(ポイント) | 最も高い区分 | 最も低い区分 |
|---|---|---|---|
| 運動の頻度 | 37.5pt | ほとんど毎日 57.7% | しない 20.2% |
| 学校時代の運動部経験 | 32.8pt | 中学校・高校・大学 53.3% | 経験なし 20.5% |
| 職業 | 6.8pt | その他 41.9% | 事務・保安 35.0% |
| 睡眠時間 | 6.2pt | 6時間未満 38.2% | 8時間以上 32.0% |
対象:25〜64歳の14,053人。集計方法:年齢階層の実数を足し上げてから区分ごとのA率を算出し、要因内の最大値と最小値の差をとった。標本数が50人に満たない区分と「主婦・主夫」は除外。出典:スポーツ庁「体力・運動能力調査」令和6年度 表17-3/17-6/17-7/17-10(e-Stat/2026年9月6日取得)
この資料でわかること
- 体力年齢を分ける4要因の順位(運動の頻度37.5pt/学校時代の運動部経験32.8pt/職業6.8pt/睡眠時間6.2pt)
- 運動の頻度を1段上げたときの効果(最大は「ときたま→ときどき」の+15.3pt)
- 年代別・男女別の内訳(差が最も開くのは35〜39歳の44.1pt)
- 2022年度との比較でわかる、動いたものと動かなかったもの
- 自社の施策設計に置き換える4つの手順
目次
- 要点|効くのは頻度。しかも毎日でなくてよい
- この資料の使い方
- 体力年齢とは|国が公表している物差し
- なぜ公表されている%をそのまま使わないのか
- 決めているのは運動の頻度|職業の5.5倍
- 運動をしない人と運動をほとんど毎日する人で2.9倍
- 若い側が増え、衰えている側が減る
- 効くのはときたまからときどきへの1段
- 学校時代の運動部経験で32.8ポイントの差がある
- 職業では6.8ポイントしか動かない
- 睡眠時間でも6.2ポイント
- 男女で傾向は変わらない
- 差が最も開くのは35〜39歳
- 年代別|どの年代でも同じ向きに効く
- 2022年度からの2年でどう動いたか
- 自社に当てはめる|4つの手順
- よくある誤解と、読むときの注意
- データの見方|用語と算出方法
- 出典一覧
こんな方におすすめ
- 健康経営・福利厚生を担当する人事・総務の方
- 従業員の健康施策の予算を取る経営企画の方
- 産業保健スタッフ・健康保険組合の方


