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若手の辞めたい理由と対策のズレ|人事の定着データ

若手の定着対策を見直すとき、自社の打ち手が若手の辞めたい理由と合っているかを確かめる材料は多くありません。厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」は事業所と若手の両方に同じ年に聞いていますが、結果は別々の表で公表されています。2つを並べると、企業が行っている定着対策の1位は「職場での意思疎通の向上」59.7%、転職したいと思っている若年正社員の理由の1位は「賃金の条件」59.9%でした。
語のうえで対応する7組のうち、若手の声が企業の実施率を上回るのは賃金の条件(+20.8ポイント)だけで、職場での意思疎通の向上は−34.9ポイントと逆向きに最も大きく開いています。一方、初めての会社を実際に辞めた人の理由では人間関係が26.4%で2位に上がり、辞めたい段階と辞めた段階で順番が違います。転職したいと思っている若年正社員の割合は平成25年25.7%から令和5年31.2%へ上がりました。本レポートはこれらを22ページにまとめた資料です。
本ページおよびレポートに掲載した数値・表は、出典を明記いただければ自由に引用・転載いただけます(事前のご連絡は不要です)。報道・研究・社内資料のいずれでもご利用いただけます。
出典表記の例
出典:Human Soar「若年者の定着対策と転職理由のズレ 企業が打つ手と若手が辞めたい理由」(About The New株式会社)
https://www.human-soar.com/ebook/hr/youth-retention-measures-vs-reasons-2026/
企業の対策と若手の理由を、同じ表に並べる
若手が転職しようと思う理由と、企業が実施している定着対策のうち、同じことを指している7組を選び、ズレ(理由の割合−対策の実施率)の大きい順に並べました。
| 若手が転職しようと思う理由 | 割合 | 企業が実施している対策 | 実施率 | ズレ |
|---|---|---|---|---|
| 賃金の条件がよい会社にかわりたい | 59.9%(1位) | 仕事の成果に見合った賃金 | 39.1%(7位) | +20.8ポイント |
| 労働時間・休日・休暇の条件がよい会社にかわりたい | 50.0%(2位) | 労働時間の短縮・有給休暇の積極的な取得奨励 | 52.9%(4位) | −2.9ポイント |
| 仕事が自分に合った会社にかわりたい | 41.9%(3位) | 本人の能力・適性にあった配置 | 55.6%(3位) | −13.7ポイント |
| 自分の技能・能力が活かせる会社にかわりたい | 33.8%(4位) | 教育訓練の実施・援助 | 48.5%(5位) | −14.7ポイント |
| 健康上の理由、家庭の事情、結婚等で会社をかわりたい | 18.4%(7位) | 仕事と家庭の両立支援 | 36.3%(8位) | −17.9ポイント |
| 責任のある仕事を任されたいからかわりたい | 3.9%(13位) | 昇格・昇任基準の明確化 | 30.5%(9位) | −26.6ポイント |
| 人間関係のよい会社にかわりたい | 24.8%(6位) | 職場での意思疎通の向上 | 59.7%(1位) | −34.9ポイント |
対象:理由は転職したいと思っている若年正社員(15〜34歳)、対策は若年正社員の定着のための対策を行っている事業所。いずれも複数回答の公表値です。7組の対応づけとズレは当社の判断・計算値で、公表の区分ではありません。出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」表8・表19(2026年9月7日取得)。
転職したいと思っている若年正社員は3回の調査で上昇
同じ調査の過去2回と比べると、転職を希望する若年正社員の割合は調査のたびに上がっています。定着対策を行っている事業所の割合は、平成30年から大きく変わっていません。
| 指標 | 平成25年 | 平成30年 | 令和5年 |
|---|---|---|---|
| 転職したいと思っている若年正社員の割合 | 25.7% | 27.6% | 31.2% |
| 若年正社員の定着対策を行っている事業所の割合 | — | 72.0% | 73.7% |
対象:若年正社員(15〜34歳)と、常用労働者5人以上の事業所。公表値をそのまま載せています(「—」は本資料で取得していない年)。出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」表8・表18(2026年9月7日取得)。
この資料でわかること
- 若年正社員の転職希望の割合と、平成25年からの推移
- 企業の定着対策12項目の実施率と、若手の転職理由の順位
- 対策と理由を7組で並べたときのズレ
- 初めての会社を実際に辞めた人の理由との順番の違い
- 正社員以外の若年労働者への対策の実施率
目次
- 要点|手当てが足りていないのは賃金の条件だけ
- この資料の使い方
- 若年者雇用実態調査とは|事業所と若手の両方に聞く
- 別々の表を、同じ言葉で対応づける
- 若年正社員の31.2%が転職したいと思っている
- 男女・年代|最も高いのは女性の25~29歳で37.5%
- 企業の対策|1位は職場での意思疎通の向上で59.7%
- 若手の理由|1位は賃金の条件で59.9%
- 並べると、手当てが足りないのは賃金の条件だけ
- 賃金の条件|若手59.9%に対し、企業は39.1%
- 職場での意思疎通の向上|企業59.7%に対し、若手の理由は24.8%
- 初めての会社を辞めた人は42.7%。その理由の上位
- 辞めたい人の理由と、辞めた人の理由は順番が違う
- 正社員以外への対策は、実施率が13.6ポイント低い
- 一覧|自社の対策の並びを測るための基準線
- 自社の数字と、どこを突き合わせるか
- 自社に当てはめる|5つの手順
- よくある誤解と、読むときの注意
- データの見方|用語と算出方法
- 出典一覧
こんな方におすすめ
- 若手の定着に責任を持つ人事・労務担当
- 育成の仕組みを設計する経営企画
- 現場のマネジメントを見る事業部


