スポーツインソール12製品を比較|企業の転倒・腰痛対策にも

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スポーツインソールは「クッション性の高さ」で選ぶものだと思われがちですが、公式サイトを12ブランド分たどってみると、設計の狙いは衝撃を吸収する系統とアーチや立方骨を支えて足の使い方そのものを変える系統の2つに分かれていました。価格は既製品で1,100円台から、店舗で足を計測して作るオーダー品で33,000円まで幅があり、同じ「インソール」という言葉で並べて比べると必ず外します。

この記事では、2026年10月1日時点でメーカーまたは日本国内の正規取扱元の公式サイトが確認できた12ブランドを、設計の軸・価格帯・買える場所で一覧にしました。あわせて、痛みが出ているときにオーダー品へ切り替える判断基準と、企業が転倒・腰痛の対策費として導入するときの進め方までまとめています。

  1. スポーツインソールは「衝撃吸収」か「骨格支持」かで選び分ける
    1. 衝撃吸収系は硬い路面で受ける負担を減らす
    2. 骨格支持系はアーチと立方骨を支えて足の使い方を変える
  2. スポーツインソール12ブランドを比較|設計の軸・価格帯・買える場所
    1. ZAMST Footcraft|第三者検証データを公開している数少ない既製品
    2. BMZ|立方骨を支える特許技術と大学との共同研究
    3. ソルボ|4系統に分かれた低価格帯の定番
    4. フォームソティックス|熱成形で形を残せる矯正用素材
    5. SUPERFEET|足病医学から出発したカーボン配合スタビライザー
    6. TENTIAL|価格の幅が最も広くゴルフ特化モデルが厚い
    7. ニューバランス|自社ラインとSUPERFEET共同ラインの2本立て
    8. ミズノ|球技のスパイク・シューズ用に競技別で揃う
    9. インソールプロ|症状別に形が変わる国内生産の既製品
    10. BANDEL|3つのアーチを支えるD2Cブランド
    11. ファイテン|シーン別に3型だけに絞った構成
    12. Beautral(足道楽)|店舗で足を計測して当日作るオーダー品
  3. オーダーメイドへ切り替える基準は「すでに痛みが出ているか」
    1. 痛みがない段階なら既製品のアーチタイプ選びで足りる
    2. 痛みが出ているなら足底挿板の考え方に寄せる
    3. 健康保険の療養費が使えるのは医師の処方がある足底装具
  4. 100円ショップのインソールとの差は「支える構造があるか」
    1. 価格差はクッションではなく「たわまない支え」に出る
    2. 汗と消臭だけが目的なら安価品を回して使う
  5. 競技別に見る点が変わる|バスケ・バレー・サッカー・ゴルフ
    1. バスケ・バレーは横方向のズレと着地衝撃を先に見る
    2. サッカーはスパイクの薄さに収まる厚みから選ぶ
    3. ゴルフは回転中の足裏の流れを止められるかで見る
    4. ランニングは重さとヒールカップの深さを合わせて見る
  6. 企業が導入するなら福利厚生より先に|転倒・腰痛の対策費で通す
    1. 転倒は労働災害の26.8%を占める最大の型になっている
    2. 腰痛予防指針は「足底のアーチを支える靴」を明記している
    3. 立ち仕事の多い部署から小さく試して効果の見え方を決めておく
  7. まとめ|スポーツインソールの選び方

スポーツインソールは「衝撃吸収」か「骨格支持」かで選び分ける

スポーツインソールの衝撃吸収系と骨格・アーチ支持系の違いを比較した図

インソールの説明文を読み比べると、各社が中心に置いている機能はきれいに二分されます。どちらが優れているという話ではなく、解決したい困りごとが違うので、ここを取り違えると高いものを買っても体感が変わりません。

衝撃吸収系は、素材のクッション性と圧力分散で着地の負担を受け止めます。骨格支持系は、硬い樹脂やカーボンのパーツでアーチや立方骨(足の外側中央にある骨)を下から支え、足が本来の形で働く状態に戻すことを狙います。

衝撃吸収系は硬い路面で受ける負担を減らす

ソルボ(三進興産)の「ソルボセイン」系や、ミズノの高反発素材「MIZUNO ENERZY」を使ったインソールがこの系統です。素材そのものが仕事をするため、サイズを合わせて敷くだけで効きます。

この系統が効きやすいのは、実は競技中よりも日常の移動です。スポーツ庁の令和6年度調査では、1年間に行った運動・スポーツの種目で「ウォーキング」を挙げた人の割合が62.1%と最も高く、実施場所も「道路」が50.9%で最多でした。アスファルトの上を長時間歩く時間が最も長い、という前提で足元を考えると、クッション性の意味がはっきりします。

(参考)令和6年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」3 調査結果の概要 – スポーツ庁

骨格支持系はアーチと立方骨を支えて足の使い方を変える

ザムスト(日本シグマックス)のFootcraftは、つま先が上がるとアーチが巻き上がる「ウィンドラスメカニズム」を利用し、最も足が強い状態を保つ設計を公式に説明しています。BMZとTENTIALはいずれも立方骨を押し上げる考え方を中心に据えており、BMZは特許技術として、TENTIALは「キュボイドバランス理論」として掲げています。

骨格支持系は、履いた直後に「指に力が入る」「重心が変わる」といった感覚の変化が出やすい一方、合わないと違和感も強く出ます。返金保証の有無を確認してから買うほうが失敗が少ない系統です。この足の使い方とパフォーマンスの関係をもう少し広く押さえたい場合は、スポーツ科学とは|定義・6領域・最新テクノロジーを解説で全体像を先に確認しておくと、各社の説明が読みやすくなります。

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Q. スポーツインソールと靴に最初から入っている中敷きは何が違うのですか?

アーチを支える硬いパーツが入っているかどうかが最大の違いです。靴の付属中敷きやアシックスの「パフォーマンス中敷」のような交換品は、クッション性の回復を目的としたフラットな素材が中心で、価格も1,430円〜1,980円(税込)に収まります。一方で機能性インソールと呼ばれる製品群は、樹脂やカーボンのスタビライザーでかかとと土踏まずを固定する構造を持ち、価格帯も2,200円〜15,400円に上がります。

スポーツインソール12ブランドを比較|設計の軸・価格帯・買える場所

公式サイトで現行ラインナップとして掲載されているものだけを対象に、12ブランドを並べました。同じ「スポーツ用」でも、通販で完結するものと、店舗で足を計測しないと買えないものが混在しているため、価格と並べて購入チャネルも載せています。

選定条件は次のとおりです。メーカーまたは日本国内の正規取扱元の公式サイトが2026年10月1日時点で確認でき、スポーツ用途が公式に明記されている現行製品を持つブランドに限りました。フランス発のシダス(SIDAS)は日本公式オンラインショップが2026年10月6日のリニューアルまで休止中で、国内の現行ラインナップと価格を確認できなかったため、今回は掲載を見送っています。

ブランド 提供元 設計の軸 価格帯(税込) 買える場所
ZAMST(Footcraft) 日本シグマックス株式会社 骨格支持(3層の特許構造) 5,280〜6,270円 公式通販・店舗
BMZ BMZ みなかみ事業所 骨格支持(立方骨) 1,980〜13,200円 公式通販・販売店・ODM
ソルボ(SORBO) 三進興産株式会社 衝撃吸収・高反発・体幹安定の4系統 2,200〜3,630円 公式通販・店舗
フォームソティックス Foot Science International(日本代理店 Foot Medical LLC.) 骨格支持(熱成形) 公式サイトに記載なし Sportsは一般販売/Medicalは提携医療機関
SUPERFEET 日本公式ストア運営=株式会社ドウシシャ 骨格支持(カーボン配合スタビライザー) 6,050〜9,790円 公式通販
TENTIAL TENTIAL 骨格支持(立方骨)+クッション 1,485〜32,890円 公式通販
ニューバランス 株式会社ニューバランス ジャパン 衝撃吸収+部分的な骨格支持 1,540〜9,900円 公式通販・店舗
ミズノ ミズノ株式会社 衝撃吸収・高反発(ENERZY) 1,100〜3,080円 公式通販・店舗
インソールプロ 株式会社村井 骨格支持(足底装具の理論・症状別) 2,420〜6,600円 公式通販・靴専門店
BANDEL 株式会社BANDEL 骨格支持(3つのアーチ) 13,200〜15,400円 公式通販
ファイテン ファイテン株式会社 用途別(フラット/カップ/中足骨) 3,300〜4,070円 公式通販・直営店
Beautral(足道楽) ビーズラボ株式会社 オーダーメイド(足型計測) 28,000〜33,000円 直営・FC店舗のみ

各ブランドの公式サイト掲載情報をもとに作成(2026年10月1日時点)。価格は公式サイト表示の税込価格で、改定や販売チャネルによって変動します。

ZAMST Footcraft|第三者検証データを公開している数少ない既製品

日本シグマックスが整形外科向け製品の知見をもとに展開するブランドです。ラインナップはFootcraftの5型(STANDARD/CUSHION+/AGILITY GRIP/FOOTBALL STYLE/AGILITY GRIP for GOLF)で、それぞれにLOW/MIDDLE/HIGHのアーチタイプが用意されています。硬い「コアスタビライザー」と柔らかい「フレキシブルホルダー」を組み合わせた3層構造は特許(特許6982292号)として公式に明記されています。

このブランドが他と違うのは、効果の検証データを公式サイトに載せている点です。アーチ高率とLHA(下腿軸に対する踵骨角度)の2試験で、インソールなしと比べて有意な差が出たこと、そしてカスタムメイドインソールとの間に統計学的な差がなかったことを公開しています。検証協力は帝京大学医療技術学部・スポーツ医科学センターの笹原潤医師です。「既製品でどこまで足りるのか」を判断する材料が公式に揃っている唯一のブランドといえます。高機能インソールには30日間の返金保証もあります。

(参考)ZAMSTのファンクショナル(機能性)インソール「Footcraft」 – 日本シグマックス株式会社

BMZ|立方骨を支える特許技術と大学との共同研究

群馬県みなかみ町の事業所で製造している国内メーカーです。「靴の中でも足指を使える環境を作り、立方骨を支える」という独自理論を中核に、キュボイド/カルパワー/アシトレの3系統で約30製品を展開しています。競技別のカテゴリーも細かく、サッカー・野球・バスケ・ラケット・ゴルフ・トレッキング・ロードレース・スキー・スノーボードまで分かれています。

2026年9月29日には、群馬大学の中村賢治氏らとの共同研究論文「Impact of Flat-Soled Footwear on Toe Function and Skeletal Muscle Mass in Middle-Aged Adults」が学術誌Advanced Biomedical Engineeringに掲載されたことを公式に発表しました。研究の裏づけを公開しているうえ、企業向けODM製造も業務内容に明記しているため、法人がまとめて導入する相談先としても候補に入ります。

(参考)キュボイドシリーズ商品一覧 – BMZ

ソルボ|4系統に分かれた低価格帯の定番

三進興産(アキレス株式会社の全額出資)が製造するソルボセイン系のインソールです。公式サイトでは目的別に4系統へ整理されています。DSIS(動的バランス補整)、ソルボジャパン(高反発素材アクロフォーム)、ソルボエスキューブ(体幹安定・SSFC)、ソルボセイン(衝撃吸収)です。

価格が2,200円〜3,630円と機能性インソールの中では低く、最初の1枚として試しやすい位置にいます。DSISはNPOオーソティックスソサエティーの理論を採用し、日本足の外科学会・日本靴医学会・日本義肢装具学会などでの研究発表も公式に挙げています。なお、ソルボジャパン ランニングは2026年10月1日から3,630円へ価格改定されています。

(参考)インソール – 三進興産株式会社(SORBOTHANE)

フォームソティックス|熱成形で形を残せる矯正用素材

ニュージーランドのFoot Science Internationalが開発し、日本ではFoot Medical LLC.が正規代理店を務めています。矯正具専用に自社開発したクローズドセル発泡体「Formax」を、圧縮成形ではなく発泡ブロックからの3次元削り出しで作っている点が特徴です。比較的低温で何度でも熱成形でき、使い込んだあとも成形した形状を保持すると説明されています。

Sportsラインは9型で一般購入が可能ですが、より強い矯正力を持つMedicalラインは提携医療機関でのフィッティング専用で、通販では扱われていません。日本国内の累計販売は2026年9月時点で20万足を超えたと公式に記載されています。店舗や医療機関で合わせる前提の製品と、通販で完結する製品が同じブランド内で分かれているのはこのブランドの特徴です。

(参考)スポーツ用インソール一覧 – フォームソティックス(Foot Medical LLC.)

SUPERFEET|足病医学から出発したカーボン配合スタビライザー

1977年にアメリカの足病医学の研究所から生まれたブランドで、公式サイトには40件以上の特許を取得していると記載があります。日本公式オンラインストアの販売業者は株式会社ドウシシャです。主力のSport Ultraright(9,790円)は、カーボンファイバーを配合した独自素材「EVOLyte」を使い、同社のフルレングス製品平均比で約25%軽いと説明されています。

ハイ/ミディアム/ローのどのアーチにも対応する「オールアーチフィット」の考え方を採っており、アーチ高を自分で判定しなくても選べる点は、初めて機能性インソールを買う人には扱いやすい設計です。トレーニング・フィットネス・コートスポーツ・スパイク使用競技が対象として挙げられています。

(参考)SUPERFEET(スーパーフィート)公式オンラインストア – 株式会社ドウシシャ

TENTIAL|価格の幅が最も広くゴルフ特化モデルが厚い

立方骨を押し上げてアーチを作る「キュボイドバランス理論」を掲げ、クッション素材PORONを全面に使ったインソールを展開しています。ラインナップは7型で、主力のINSOLE(8,910円)は競技特化ではなく日常の姿勢サポート寄り、競技特化はゴルフ3型とランニング1型という構成です。

価格帯は1,485円のジュニア向けから32,890円のGOLF INSOLE +Carbonまで、今回の12ブランドで最も幅が広くなっています。製品ページでは理学療法学の論文(恒屋昌一・臼井永男、第33巻第1号、2006年)を引用し、日本人被験者の約2/3が浮き指であると記載しています。引用が自社検証と学術論文に分かれて表示されているので、どちらの根拠を見ているのかを読み分けてから判断したい製品です。

(参考)インソール 商品一覧ページ – TENTIAL

ニューバランス|自社ラインとSUPERFEET共同ラインの2本立て

公式のインソールカテゴリーには11型が並び、自社の「NBインソール」5型と、SUPERFEETと組んだ「NB Superfeet」5型が併存しています。自社ラインの代表であるサポーティブリバウンドインソール(2,640円)は、TPUスタビライザーでかかとと土踏まずを支え、反発弾性素材ABZORBを踵部に集中配置し、横ずれを抑える高密度繊維ナノフロント(帝人フロンティア株式会社の素材)を組み合わせた構成です。

公式は「アーチサポートを作ることから始まったニューバランス」と自社の出自に触れており、交換の目安を約1年〜1年半としています。同じブランド内で価格帯1,540円から9,900円までを1つの購入画面で比べられる点が使いやすさにつながっています。

(参考)サポーティブリバウンドインソール – 株式会社ニューバランス ジャパン

ミズノ|球技のスパイク・シューズ用に競技別で揃う

中核技術は高反発素材のMIZUNO ENERZYで、上位素材のミズノエナジーxpは「ミズノエナジーインソールと比較してクッション性が約20%アップ、反発性は約15%アップ」と公式に記載されています。もう一系統が、踵から中足部に硬質樹脂プレートを入れてアーチを支える「アーチハンモック」です。

公式通販のインソールを競技別に見ると、野球・ソフト、サッカー・フットサル、バレー・ハンド・バスケ、ラケットスポーツ、ワーキング(安全靴)、ウォーキングと球技・作業系に厚く、いずれも2,200円前後で揃います。ランニング用のカテゴリーには自社ブランドの製品がなく、三進興産(ソルボ)製品の取扱いで構成されているのが、公式サイトを横断して見て分かる特徴です。競技別にシューズと合わせて買い替えたいときに使いやすいブランドです。

(参考)ミズノエナジーxpインソール(バレーボール/ハンドボール/バスケットボール) – ミズノ株式会社

インソールプロ|症状別に形が変わる国内生産の既製品

1931年創業の株式会社村井が、フットケアブランドの直販サイトShoesfit.comで展開しています。自分の体重を矯正力として使う医療用インソール「足底装具」の理論にもとづき、外反母趾・扁平足・足底筋膜炎・モートン病・O脚・膝痛・かかと・腰痛の8トラブルそれぞれに形の違う専用設計を用意しているのが基本ラインです。スポーツ用のInsole PRO SPORTSは、ゴルフ(右利き専用)・ランニング・ウォーキング・トレッキングの4種です。

SPORTSのランニングはオーバープロネーションと蹴り出しのパワーロス抑制、ゴルフはスウェー抑制とフォーム安定、といったように、種目ごとに抑えたい動きが明示されています。インソールプロスポーツはランニング(2019年度)とゴルフ(2020年度)でグッドデザイン賞を受賞しています。なお、価格は2026年9月30日12時以降の注文分から改定されています。

(参考)Insole PRO SPORTS – 株式会社村井(Shoesfit.com)

BANDEL|3つのアーチを支えるD2Cブランド

横のアーチ、外側縦のアーチ、内側縦のアーチの3つを支えることで、シューズと足の密着度を高めてバランスとパワー効率を確保する、という設計を公式に説明しています。ラインナップはCore Insole Type-R(13,200円)とType-O(15,400円)の2タイプで、Type-Oは足の外側を一段高くした「アウターウェッジ」を搭載しています。

表裏がEVA、アーチサポートがTPU、中足骨パッドがラテックスという構成で、原産国は日本、オーダーメイドインソールを手がける職人の手作業で生産されると記載されています。既製品としては今回の12ブランドで最も高い価格帯ですが、30日間の返金保証が付いています。

(参考)Core Insole|コア インソール – 株式会社BANDEL

ファイテン|シーン別に3型だけに絞った構成

独自技術「メタックス」を採用したインソール3型を展開しています。用途の分け方が明快で、フラットタイプ(3,300円)は外回り営業などデイリー用、カップタイプ(3,850円)は立体成型でスポーツ時の安定性向上、中足骨サポートタイプ(4,070円)はパンプスやヒールなど固い靴向け、という整理です。

中足骨サポートタイプはシリコーン製の足裏パッドが足裏の筋肉を伸ばして横アーチを支える構造で、同社調べで「世界初」と記載されています。競技別の細分化はないため、1足を仕事用とスポーツ用で兼用したい場合の選択肢として見ると位置づけがはっきりします。

(参考)シューズ・インソール – ファイテン株式会社

Beautral(足道楽)|店舗で足を計測して当日作るオーダー品

ビーズラボ株式会社が運営する靴専門店「足道楽」のオーダーインソールです。アメリカ足病医学にもとづく特許取得のオーダーインソールで、独自の「無加重システム」で計測・作製し、足骨格を整えて足本来の動きを取り戻すことを目的としています。スポーツ用の「Super Grip」とビジネス用を含め、両足33,000円(一部28,000円)で、カウンセリング料と作製料は無料と記載されています。

来店カウンセリング込みで45分〜1時間、その場で作製して当日渡しという流れで、オンラインショップでは購入できません。取扱ブランドにSUPERFEET・SIDAS・MIZUNO・BAUERFEIND・ZAMSTなどを公式に明記しており、既製品とオーダー品を同じ場所で比べられるのが強みです。首都圏に直営・FCを展開しています。

(参考)インソールの種類と価格 – ビーズラボ株式会社(足道楽)

Q. スポーツインソールはどのくらいの価格帯を選べばいいですか?

既製品であれば2,000円台から6,000円台に大半のブランドが収まっており、この帯から選べば足ります。今回調べた12ブランドの価格は、既製品が1,100円〜15,400円、店舗で計測して作るオーダー品が28,000円〜33,000円でした。最初から高価格帯を選ぶより、返金保証があるブランドで2,000円台〜6,000円台を1足試し、体感の変化を見てから上げるほうが無駄が出ません。

オーダーメイドへ切り替える基準は「すでに痛みが出ているか」

既製品とオーダー品の価格差は5倍以上あります。どこで線を引くかは、アーチの高さで悩んでいるのか、すでに痛みが出ているのかで分けると判断しやすくなります。

痛みがない段階なら既製品のアーチタイプ選びで足りる

ザムストが公開している検証データでは、アーチ高率とLHAの2試験でFootcraftとカスタムメイドインソールの間に統計学的な差がなかったと報告されています。つまり、アーチを持ち上げてアライメントを整えるという目的に限れば、既製品でもアーチタイプ(LOW/MIDDLE/HIGH)を合わせれば近いところまでいくという材料が公式に出ています。

この段階でやるべきなのは、価格の上げ下げよりアーチタイプの見極めです。ザムストのようにLOW/MIDDLE/HIGHで選ばせるブランドと、SUPERFEETのようにどのアーチにも対応させるブランドがあるので、自分の足を測るのが難しければ後者から始めるのが現実的です。

痛みが出ているなら足底挿板の考え方に寄せる

日本足の外科学会は足底腱膜炎の一般向けパンフレットで、原因として「長時間の立ち仕事や歩行、体重増加、靴の不適合、スポーツ(ランニングやジャンプなど)による使いすぎ」を挙げ、保存的治療として「足の形に合った靴を履くようにしたり、足底挿板(靴の中敷き)を装着したりします」と説明しています。

同パンフレットの図では、有効な足底挿板の要件として「足部アーチ保持のための隆起」と「かかとへの直接負荷を軽減するための凹み」の2つが示されています。市販品を選ぶときも、この2点が形として入っているかを見れば、クッションの厚みだけで判断せずに済みます。痛みが強い場合や朝の1歩目で痛みが出る場合は、自己判断で買い替えを繰り返す前に整形外科を受診してください。

(参考)足底腱膜炎(一般向けパンフレット・2022年11月改訂) – 日本足の外科学会

健康保険の療養費が使えるのは医師の処方がある足底装具

厚生労働省の通知では、治療用装具の療養費として支給する額は「補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準」(平成18年厚生労働省告示第528号)別表1の装具の価格の100分の106に相当する額を基準として算定するとされています(令和元年10月1日適用)。別表1には「足底装具」の区分があり、アーチサポート(ふまず支え)やメタターサルサポート(中足支え)が列挙されています。

一方、令和7年4月1日から適用されている既製品の対象一覧に足底装具(インソール)は含まれていません。健康保険が関わるのは医師の処方のもとで採型して作る足底装具であり、市販のスポーツインソールは対象外という線引きになります。市販品は自費の消耗品として計画するのが実務的です。

(参考)「治療用装具の療養費支給基準について」の一部改正について(保発0918第7号) – 厚生労働省保険局

Q. オーダーメイドのスポーツインソールに健康保険は使えますか?

スポーツ用として自分で買うオーダーインソールは対象外です。健康保険の療養費が関わるのは、医師の処方のもとで治療のために採型して作る「足底装具」で、厚生労働省の通知では告示第528号別表1に定められた装具価格の100分の106に相当する額を基準に算定するとされています(令和元年10月1日適用)。店舗で計測して作るスポーツ用オーダーインソールは、この枠組みとは別の自費購入になります。

100円ショップのインソールとの差は「支える構造があるか」

「スポーツインソール 100均」「スポーツインソール ダイソー」で調べる人が一定数いますが、安価品と機能性インソールは同じ物差しで比べても意味がありません。違いはクッションの厚みではなく、硬いパーツで足を支える構造が入っているかどうかです。

価格差はクッションではなく「たわまない支え」に出る

機能性インソールが数千円になる理由は、素材そのものより構造にあります。ザムストのコアスタビライザー、SUPERFEETのカーボン配合スタビライザーキャップ、ニューバランスのTPUスタビライザー、ミズノの硬質樹脂プレートは、いずれも柔らかさではなく「たわまないこと」に費用がかかっているパーツです。

比較の基準にしやすいのは、メーカー純正の交換用中敷きです。アシックスの「パフォーマンス中敷」は1,800円(税込)で、高反発素材FLYTEFOAM PROPELを使った交換品という位置づけで、アーチを支える硬いパーツは入っていません。この1,800円と、構造を持つインソールの5,000円台の差が、そのまま「支える構造の値段」にあたります。

(参考)パフォーマンス中敷(エキストラワイド) – 株式会社アシックス

汗と消臭だけが目的なら安価品を回して使う

逆に、硬い支えを必要としない目的なら安価品が合います。夏場に汗で中敷きが傷むのを前提に短い周期で交換したい、来客用や予備のシューズにとりあえず1枚入れておきたい、といった用途です。この場合は「短いサイクルで捨てる消耗品」と割り切って、機能性インソールを1足だけ主戦用に置くほうが総額は下がります。

同じ考え方で足元以外のコンディション対策を組むなら、フォームローラー10選比較|健康経営担当者の選び方やコンプレッションウェア比較12選|企業の暑熱・疲労対策も、価格帯と役割の分け方が近いので参考になります。

Q. スポーツインソールの交換時期はいつですか?

ニューバランスは公式サイトで、インソールの交換目安を約1年〜1年半としています。使用頻度や体重、路面によって前後するため、アーチを支えるパーツのたわみが戻らなくなったり、かかと部分がへこんだまま形が戻らなくなったりしたら、期間より先に交換の合図と考えてください。安価な中敷きを消耗品として回す場合は、これよりかなり短い周期になります。

競技別に見る点が変わる|バスケ・バレー・サッカー・ゴルフ

バスケ・バレー・サッカー・ゴルフ・ランニングで先に確認する点を並べたチェックリストの図

各社が競技別に製品を分けているのは、求められる性能が違うからです。同じ「スポーツ用」でも、確認する順番を競技に合わせて入れ替えたほうが選びやすくなります。

以下は各社の公式サイトで、その競技向けモデルの説明として挙げられている内容をもとに整理したものです。

バスケ・バレーは横方向のズレと着地衝撃を先に見る

切り返しとジャンプの着地が繰り返される競技では、前後だけでなく横方向に足が動いてしまうことが問題になります。ザムストはこの領域にAGILITY GRIP(6,270円)を、ミズノはミズノエナジーxpインソール(バレーボール/ハンドボール/バスケットボール、2,200円)を用意しています。ニューバランスが横ずれを抑える高密度繊維ナノフロントを入れているのも同じ狙いです。

サッカーはスパイクの薄さに収まる厚みから選ぶ

サッカースパイクは足入れの容量が小さく、厚いインソールを入れると足入れが変わってしまいます。ザムストはFOOTBALL STYLEをスパイク専用設計として分け、ミズノもサッカー・フットサル向けを別型で出しています。BMZもサッカー・フットサルのカテゴリーを独立させています。厚みが合わないと他の性能は意味を持たないため、この競技では厚みの確認が最初です。

ゴルフは回転中の足裏の流れを止められるかで見る

ゴルフはジャンプも切り返しもない代わりに、スイング中に体重が足裏を移動していく動きを安定させる必要があります。TENTIALはGOLF INSOLE・GOLF INSOLE +Carbon・GOLF INSOLE Liteの3型を専用に用意し、ザムストもAGILITY GRIP for GOLFを分けています。インソールプロスポーツのゴルフは右利き専用設計で、スウェー(体の横流れ)の抑制を目的として明記しています。

ランニングは重さとヒールカップの深さを合わせて見る

ランニングは接地回数が圧倒的に多いため、支持力と軽さのつり合いが問題になります。フォームソティックスのRun Dual(M)は平均19gと公式に重量を出しており、ニューバランスのランニングウルトラクッションCFXは2層クッションと深いヒールカップに加え、中足部から踵部にカーボンファイバー製のアーチサポートを入れています。フォームの側から見直すなら、EMS腹筋ベルト10選比較|自宅トレの選び方で扱っている体幹側の対策と組み合わせるのが順序として自然です。

企業が導入するなら福利厚生より先に|転倒・腰痛の対策費で通す

企業がスポーツインソールを安全衛生の対策費として導入する4ステップのロードマップ図

インソールを従業員向けに配る話は、福利厚生の一項目として上げると「あったら嬉しいもの」の列に並んで通りにくくなります。労働災害の実数と、国が出している指針の文言を根拠にすると、安全衛生の対策費として説明できます。

実際に転倒がどれだけ起きているか、指針が足元について何と書いているかを順に押さえます。

転倒は労働災害の26.8%を占める最大の型になっている

厚生労働省が令和7年5月30日に公表した令和6年の労働災害発生状況では、休業4日以上の死傷者135,718人のうち、事故の型別で「転倒」が36,378人(26.8%)で最多でした。次が「動作の反動・無理な動作」の22,218人(16.4%)、「墜落・転落」の20,699人(15.3%)です。同資料は、労働者の行動に起因する災害の割合が増加傾向にあり、令和6年には全体の58%を占めたとしています。

年代差も出ています。転倒による骨折等の度数率は、女性の場合で60歳以上(平均1.70)が20代(平均0.09)の約19.5倍とされています。従業員の年齢構成が上がっている職場ほど、足元は生産性の話ではなく災害の話になるということです。

(参考)令和6年 労働災害発生状況について – 厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課

腰痛予防指針は「足底のアーチを支える靴」を明記している

厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」(平成25年6月18日基発0618第1号)は、作業管理の項目に「靴、服装等」を立て、「作業時の靴は、足に適合したものを使用すること」と定めています。その解説では、作業用の靴や履物を「大きすぎず、土踏まずがあり、指のつけ根等足底のアーチをしっかりと支える足に適合、滑りにくいもの」とし、「床面からの腰椎等への衝撃を少なくするため、底が薄すぎたり、硬すぎたりしない安全なものを選ぶ」と書いています。

さらに立ち作業の項では「床面が硬い場合は、立っているだけでも腰部への衝撃が大きいので、クッション性のある作業靴やマットを利用して、衝撃を緩和すること」とされています。アーチを支えることと衝撃を緩和することの両方が、指針の文言としてすでに存在するので、インソールの導入はこの2行に紐づけて起案できます。

(参考)職場における腰痛予防対策指針(平成25年6月18日基発0618第1号 別添) – 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課

立ち仕事の多い部署から小さく試して効果の見え方を決めておく

全社一斉に配ると、効果が出たのか分からないまま次年度の予算が切られます。倉庫・工場・店舗・調理など、床が硬く立位時間が長い部署を1つ選び、20〜30名規模で3か月試すのが扱いやすい単位です。

試す前に、何をもって続けるかを決めておきます。転倒のヒヤリハット報告件数、腰痛・下肢の痛みによる通院・早退の件数、就業後の疲労感を聞く簡単なアンケートの3つなら、追加の計測機器なしで集められます。あわせて、サイズ交換と紛失時の再支給をどう扱うかを先に決めておくと、現場の運用が止まりません。法人向けの窓口を公式に持っているのはBMZ(企業向けODM製造)、フォームソティックス(卸販売窓口)、足道楽(企業・メディア専用窓口)の3社なので、まとめて手配する場合はこのあたりが相談先になります。

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Q. 企業がスポーツインソールをまとめて導入する窓口はありますか?

今回調べた12ブランドのうち、法人向けの窓口を公式サイトに明記しているのはBMZ・フォームソティックス・足道楽の3社です。BMZは業務内容に企業向けODMインソール製造を掲げ、フォームソティックスは卸販売の問い合わせ窓口を、足道楽は企業・メディア専用窓口とフランチャイズ展開を公開しています。まず1部署で試す段階なら、返金保証のある既製品を公式通販でそろえるほうが手続きは早く進みます。

まとめ|スポーツインソールの選び方

12ブランドを公式サイトで確認して見えてきた要点を整理します。

  • 設計は衝撃吸収系と骨格支持系に分かれる。クッション性で横並びに比べるのではなく、どちらの困りごとを解決したいかで先に系統を決める
  • 既製品は2,000円台〜6,000円台に大半が収まる。返金保証のあるブランドで1足試し、体感の変化を見てから価格帯を上げる
  • 痛みが出ているかどうかでオーダー品への線を引く。日本足の外科学会は足底挿板に「アーチ保持の隆起」と「かかとの凹み」の2要件を挙げている
  • 健康保険が関わるのは医師の処方のある足底装具だけ。市販のスポーツインソールは自費の消耗品として計画する
  • 企業で導入するなら安全衛生の文脈で起案する。転倒は労働災害の26.8%を占め、腰痛予防指針は足底のアーチを支える靴を明記している

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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