千葉県の企業が使える助成金|9月30日が期限の制度と県の研修

千葉県の企業が使える助成金|9月30日が期限の制度と県の研修 スポーツ研修

千葉県の企業が使える支援は、国の助成金、県の事業、業界団体の助成の3層に分かれます。最も急ぐのは業務改善助成金で、千葉県の申請期限は2026年9月30日です。県最低賃金が10月1日に1,195円へ発効するためで、すでに官報公示も済んでいます。県のデジタル研修は10月以降に伴走型が始まるため、こちらはこれから申し込めます。2026年9月21日時点の公式情報で整理しました。

業務改善助成金は9月30日が期限

千葉県の業務改善助成金は9月30日が期限

締め切りが最も近いものから見ます。業務改善助成金は都道府県ごとに期限が違い、千葉県は全国でも早い部類です。

千葉県最低賃金は10月1日に1,195円へ

千葉労働局長は令和8年9月1日、千葉県最低賃金を55円引き上げて時間額1,195円に改正することを決定し、同日官報公示しました。効力発生日は令和8年10月1日です。

手続きの経過も公表されています。令和8年7月2日に千葉労働局長から千葉地方最低賃金審議会へ諮問が行われ、同審議会は8月5日に、現行の時間額1,140円を55円引き上げて1,195円に改正する(引上げ率4.82%)、効力発生日を令和8年10月1日とする、という内容の答申を行いました。8月5日から8月20日まで異議申出の公示が行われ、9月1日の官報公示に至っています。

申請期限は発効日の前日

業務改善助成金の申請期間は、申請事業場の都道府県で適用される地域別最低賃金の発効日の前日、または令和8年11月30日のいずれか早い日までです。千葉県は10月1日発効なので、前日の9月30日が期限となります。

千葉労働局は報道発表の副題にも「賃金の引上げに業務改善助成金、キャリアアップ助成金ほか各種支援策の活用を」と掲げており、制度の利用を呼びかけています。

無料で相談できる窓口がある

厚生労働省の委託事業として「千葉働き方改革推進支援センター」が設置されています。電話は0120-174-864で、さまざまな経営・労務管理の課題についてワン・ストップで無料相談ができます。最低賃金の引上げで影響を受ける中小企業への支援として、生産性向上に向けた取り組みや助成金申請の相談も受け付けています。

最低賃金そのものの問い合わせ先は千葉労働局労働基準部賃金室(電話043-221-2328)です。

Q. 業務改善助成金はいつまでに申請すればよいですか?

千葉県の事業場は令和8年9月30日までです。県最低賃金が令和8年10月1日に1,195円へ発効するため、その前日が期限になります。令和8年9月1日にすでに官報公示されています。

(参考)千葉県最低賃金を時間額「1,195円」に引き上げ – 千葉労働局

(参考)業務改善助成金 – 厚生労働省

10月1日から特定最低賃金はほぼ横並びになる

製造業や小売業の企業はここを確認してください。千葉県には地域別とは別に特定(産業別)最低賃金がありますが、今回の改正でほとんどが逆転します。

業種 令和8年10月1日以降
鉄鋼業 1,210円(特定最低賃金が適用)
電気機械器具製造業(略称) 1,195円(県最低賃金を適用)
一般機械器具製造業(略称) 1,195円(県最低賃金を適用)
精密機械器具製造業(略称) 1,195円(県最低賃金を適用)
調味料製造業 1,195円(県最低賃金を適用)
各種商品小売業 1,195円(県最低賃金を適用)
自動車(新車)小売業 1,195円(県最低賃金を適用)

出典:千葉労働局「千葉県の最低賃金の推移(令和8年10月1日適用)」(2026年9月21日時点)

千葉労働局の資料によれば、県内には現在7つの業種に特定最低賃金が設定されています。このうち改正前に県最低賃金を上回っていたのは鉄鋼業と電気機械器具等製造業の2業種でしたが、電気機械器具等製造業は10月1日の改正で県最低賃金が上回るため、同日以降は県最低賃金の適用になります。

結果として、10月1日以降に県最低賃金より高い特定最低賃金が残るのは鉄鋼業の1,210円だけです。差は15円です。2業種の特定最低賃金額については、今後千葉地方最低賃金審議会で審議される予定とされています。

あわせて確認したいのが、最低賃金に算入されない賃金です。精皆勤手当・通勤手当・家族手当、臨時に支払われる賃金(結婚手当など)、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)、時間外労働・休日労働・深夜労働の手当は計算に入りません。千葉県最低賃金額以上の賃金を支払わない使用者は、最低賃金法第4条違反として50万円以下の罰金の対象となります。派遣中の労働者には、派遣先の事業場に適用される最低賃金が適用されます。

Q. 製造業の産業別最低賃金はどうなりますか?

鉄鋼業の1,210円を除き、電気機械器具製造業、一般機械器具製造業、精密機械器具製造業、調味料製造業、各種商品小売業、自動車(新車)小売業の6業種は、令和8年10月1日以降は県最低賃金1,195円が適用されます。

(参考)千葉県最低賃金を時間額「1,195円」に引き上げ – 千葉労働局

県のデジタル研修は3段階で受けられる

千葉県のデジタル研修は3段階で受けられる

千葉県が中小企業向けに用意しているのが中小企業デジタル技術活用支援事業です。デジタル技術の活用による技術の高度化や生産性の向上を進めるための取り組みで、研修は3つの段階に分かれています。

STEP1|30分の動画から始める

最初は「はじめてのデジタル化:現場の“困りごと”から始める事業の棚卸とIT/AI活用」というオンラインセミナーの動画です。専門家がデジタル化の基礎を解説する30分の動画研修で、デジタル化に関心がある段階の企業向けとされています。

STEP2|セミナーは3本ある

次の段階はセミナーです。オンラインが2本、現地開催が1本用意されています。

オンライン1本目は「中小企業のための“身の丈デジタル化”入門~まず経営のムダを減らす~」で、他社事例を交えながら小さな仕事から無理なく始める方法を扱います。2本目は「中小企業のためのデジタル化実践入門 ~IT・AI時代の業務設計と、ツール活用・定着の基本~」で、手軽に使えるITやAIで仕事をラクにする方法を学ぶ講座です。

現地開催は「デジタル化実践ワークショップ~自社の課題発見から小さなデジタル化の計画策定まで~」で、ハイブリッド開催のためオンラインでも参加できます。

STEP3|10月以降に伴走研修が始まる

最後がオーダーメイド型伴走研修です。実施期間は10月以降の約5か月で、1時間×10回、個別訪問またはオンライン面談で行われます。

県は「まずは動画だけ」「興味のあるセミナーだけ」といった1つからの受講も歓迎するとしています。全部を受ける必要はなく、自社の段階に合わせて選べる設計です。申込の詳細は千葉県産業振興センターのサイトに掲載されています。

Q. 県のデジタル研修は途中からでも受けられますか?

受けられます。県は「まずは動画だけ」「興味のあるセミナーだけ」といった1つからの受講も歓迎するとしています。STEP3のオーダーメイド型伴走研修は10月以降に約5か月間、1時間×10回の日程で実施されます。

(参考)中小企業デジタル技術活用支援事業 – 千葉県

(参考)公益財団法人千葉県産業振興センター

デジタル化には伴走の仕組みも用意されている

研修とは別に、個別の相談と支援の枠組みがあります。県は産業振興センターを事務局として「ちばデジタル支援ネットワーク」を立ち上げ、県内の金融機関や支援機関と連携しています。

センターの専門スタッフであるデジタル支援コーディネーターが、中小企業の抱える課題の整理から必要となるデジタルツールの要件決定まで伴走し、課題解決に合ったITベンダーとのマッチングまで支援します。担当スタッフによるプッシュ型の企業訪問で、デジタル技術の導入が必要な企業を掘り起こす取り組みも行われています。

さらに、ITベンダーやシステムインテグレーターを対象に「千葉県デジタル支援パートナー」の登録企業を募集しており、登録すると県内中小企業とのマッチングやポータルサイトへの企業紹介・PRページ掲載といったメリットがあります。支援を受ける側だけでなく、提供する側の枠も用意されているということです。

このほか、産業支援技術研究所には中小企業向けのIoT体験ラボが設置されており、IoTなどを導入したときのイメージを持てるようになっています。問い合わせ先は千葉県商工労働部産業振興課産業技術班(電話043-223-2718)です。

Q. デジタル化の相談はどこにすればよいですか?

公益財団法人千葉県産業振興センターが窓口です。デジタル支援コーディネーターが課題の整理からツールの要件決定まで伴走し、ITベンダーとのマッチングも支援します。県の担当は商工労働部産業振興課産業技術班(043-223-2718)です。

(参考)中小企業デジタル技術活用支援事業 – 千葉県

県のリスキリング支援事業は令和8年度分が締切済み

千葉県にはもう1つ、企業人材リスキリング支援事業があります。ただし令和8年度の申し込みはすでに終了しています。

この事業は「リスキリングを導入したいが何から始めればよいか分からない」「効果があるのか分からない」「継続できない」という課題を抱える県内中小企業が対象です。お金を配る助成金ではなく、中小企業診断士による伴走支援とeラーニングを参加費無料で提供する形をとっています。

令和8年度の募集期間は令和8年7月2日から8月23日までで、公式サイトには申し込み受付を終了した旨が表示されています。実施期間は令和8年9月1日から令和9年3月25日までです。セミナー・ワークショップは全3日間で、参加できない場合は録画データが提供されます。その後は中小企業診断士との月次定例面談とeラーニングによる課題別学習・実践フォローが2027年2月まで続きます。応募多数の場合は選考が行われます。

検索で出てくる解説記事には募集中のまま残っているものがあるため、必ず県の公式サイトで現況を確認してください。次年度の募集を待つか、受付が終わっていない国の制度や県のデジタル研修を検討することになります。

Q. 参加費無料の伴走支援は今から申し込めますか?

企業人材リスキリング支援事業は令和8年度の申し込みが令和8年8月23日で締め切られており、公式サイトに受付終了と表示されています。次年度の募集を待つか、10月以降に始まる県のデジタル研修の伴走型プログラムを検討してください。

(参考)令和8年度 千葉県「企業人材リスキリング支援事業」 – 千葉県

国の制度は業種を問わず使える

県の事業は対象や時期が限られますが、国の制度は業種の限定がなく、年度を通じて動いています。研修に使うなら人材開発支援助成金が中心です。

人材開発支援助成金|限度額は訓練時間で決まる

職務に関連した訓練を計画に沿って実施した場合に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部が助成されます。コースは人材育成支援、教育訓練休暇等付与、人への投資促進、事業展開等リスキリング支援、建設労働者認定訓練、建設労働者技能実習、障害者職業能力開発の7つです。

中心となる人材育成支援コースの経費助成限度額は、受講者1人1訓練あたり、訓練時間10時間以上100時間未満で中小企業15万円・大企業10万円、100時間以上200時間未満で30万円・20万円、200時間以上で50万円・30万円です。1事業所1年度あたりの助成限度額は1,000万円です。

手続きは訓練開始の1か月前までに済ませる

職業訓練実施計画は訓練開始日の6か月前から1か月前までの間に管轄労働局へ提出します。支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内で、支給申請までに訓練経費を全額支払っておく必要があります。助成金は後払いです。

令和8年5月14日の改正で、受講料等の価格設定に関する疎明書(様式第28号)の提出が必要になりました。厚生労働省は「訓練経費は無料になりません」とも明示しています。県のデジタル研修に助成金を重ねたい場合も、開催日から逆算して計画届の期限を確認してください。

キャリアアップ助成金と業務改善助成金

非正規雇用の社員を正社員にする場合はキャリアアップ助成金です。正社員化支援と処遇改善支援に分かれ6つのコースがあり、各コースの実施日の前日までにキャリアアップ計画の提出が必要です。千葉労働局の報道発表では、非正規雇用労働者の基本給の賃金規定等を3%以上増額改定して適用させた場合に助成すると説明されています。

設備投資とあわせて事業場内最低賃金を引き上げる場合は業務改善助成金で、前述のとおり千葉県の期限は9月30日です。

Q. 研修費用は全額戻りますか?

戻りません。厚生労働省は「訓練経費は無料になりません」と明示しています。助成されるのは訓練経費や訓練期間中の賃金の一部で、人材育成支援コースの経費助成限度額は中小企業の場合、訓練時間200時間以上で受講者1人1訓練あたり50万円です。

(参考)人材開発支援助成金 – 厚生労働省

(参考)令和8年度版 人材育成支援コースのご案内 – 厚生労働省

(参考)キャリアアップ助成金 – 厚生労働省

業界団体の助成は見落とされやすい

国と県だけを見ていると取りこぼすのが業界団体の助成です。千葉県トラック協会が2026年6月1日付で案内している制度が分かりやすい例になります。

フォークリフト運転技能資格取得に係る講習費用助成では、千葉労働局長登録教習機関で資格を取得した場合、1名あたり陸上災害防止協会で取得したときは15,000円、その他の機関で取得したときは5,000円が助成されます。助成の上限は5名です。

金額は国の助成金より小さくても、手続きは簡単なことが多く、対象も具体的です。自社が所属する業界団体に同様の制度がないか、一度確認する価値があります。国の制度は訓練開始の1か月前までに計画届が必要ですが、業界団体の助成は資格取得後の申請で済むものもあります。

Q. 業界団体の助成にはどんなものがありますか?

千葉県トラック協会のフォークリフト運転技能資格取得に係る講習費用助成が例です。千葉労働局長登録教習機関で取得した場合、1名あたり陸上災害防止協会で15,000円、その他の機関で5,000円が助成され、上限は5名です。

(参考)フォークリフト運転技能資格取得に係る講習費用助成 – 千葉県トラック協会

目的別に、どこから当たるか

やりたいこと 当たる先 時期
設備投資とあわせて賃上げしたい 業務改善助成金 9月30日まで
デジタル化を基礎から学びたい 県のデジタル研修(STEP1の動画から) 随時
伴走してもらいながら進めたい 県のオーダーメイド型伴走研修 10月以降・約5か月
社員に研修を受けさせたい 人材開発支援助成金 訓練開始の1か月前まで
非正規社員を正社員にしたい キャリアアップ助成金 実施日の前日まで
資格取得の費用を抑えたい 業界団体の助成 団体により異なる

研修の中身をスポーツの知見で設計する選択肢もあります。

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Q. どの制度から検討すればよいですか?

期限が近いものから確認してください。業務改善助成金は9月30日が期限です。研修については、県のデジタル研修は動画から無理なく始められ、国の人材開発支援助成金は訓練開始の1か月前までに計画届を出す必要があります。

(参考)千葉労働局 – 厚生労働省

まとめ

  • 業務改善助成金は9月30日が期限:千葉県最低賃金が10月1日に1,195円へ発効するため。すでに官報公示済み
  • 引上げ額は過去2番目:55円・4.82%の引上げで、時給制に統一された平成14年度以降では昨年度に次ぐ水準
  • 特定最低賃金は鉄鋼業だけが残る:7業種のうち6業種は10月1日以降、県最低賃金1,195円が適用される
  • 県のデジタル研修は動画から始められる:30分の動画、セミナー3本、10月以降の伴走研修10回。1つからの受講も可
  • リスキリング支援事業は締切済み:令和8年度は8月23日で受付終了。次年度を待つ
  • 無料相談の窓口がある:千葉働き方改革推進支援センター(0120-174-864)

カテゴリー全体はスポーツ研修にまとめています。

(参考)千葉県最低賃金を時間額「1,195円」に引き上げ – 千葉労働局

(参考)中小企業デジタル技術活用支援事業 – 千葉県

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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