振動マシン12機種比較|企業が選ぶ振動方式と安全基準

振動マシン12機種の価格と振動方式を公式サイトで比較した記事のアイキャッチ画像 スポーツDX

振動マシンは、膝を軽く曲げて乗るかどうかで安全性が大きく変わります。東京都が公表している事故事例は、直立したまま使って頭部まで振動が伝わり、めまいや転倒につながったものが中心だからです。この記事では、メーカー公式サイトで現行販売を確認できた12機種の価格と振動方式を一覧にしたうえで、シェーカー式とバイブレーター式の違い、集合住宅や職場での防振対策までまとめました。

乗るだけで運動になる、という売り文句だけを見て導入を決めると、置き場所や使用ルールを決めないまま倉庫に眠らせることになりがちです。価格も1万円台から132万円まで開きがあり、何が違うのかが公式サイトの仕様表を並べないと見えてきません。まずは安全に関わる話から入ります。

  1. 振動マシンは膝を曲げて乗る|直立で使うと頭部まで揺れて体調が悪くなる
  2. 振動の伝え方は3方式に分かれる|シェーカー式・バイブレーター式・3D振動
    1. シェーカー式|シーソーのように左右交互へ振る
    2. バイブレーター式|上下だけを細かく刻む
    3. 3D振動|上下に左右・前後を重ねる
  3. 国内で買える振動マシン12機種|公式サイトで確認した価格と振動スペック
    1. ステディジャパン 振動マシン ST147|1万円台でぐらつきの少ない上下振動
    2. アルインコ バランスウェーブ ビート FAV3218GO|2万円台で3D振動に届く
    3. マイトレックス W FIT ACTIVE|振動にEMSを重ねた3万円台のモデル
    4. マイトレックス W FIT PRO|温熱を加えた上位モデル
    5. ドクターエア 3D スーパーブレード スマート2 ESB-08|上下振動と微振動を切り替える
    6. ドクターエア 3Dバランスブレード SB-07RZ|前後傾斜を足した7万円台のモデル
    7. フジ医療器 ダイエットトレーナー コア DT-C1000|音波振動という別系統
    8. Power Plate MOVE|家庭からライトコマーシャルまでの入口
    9. Power Plate my5|公式価格が公表されている唯一の業務水準モデル
    10. Power Plate pro5|25〜50Hzを5Hz刻みで指定できる業務用の定番
    11. Power Plate pro8|タッチスクリーンで指導プログラムを呼び出す最上位機
    12. Power Plate REV|ペダルをこぎながら振動を受けるバイク型
  4. 価格が1万円台から132万円まで開く理由|家庭用と業務用を分けているもの
    1. 周波数を数値で指定できるかどうか
    2. 連続で回せる時間と耐荷重
    3. 導入支援と保守が価格に含まれるか
  5. 集合住宅と職場では防振対策を先に決める|専用防振板は12万円台から
  6. 導入前に社内で決めておく3つのルール|誰が・どこで・どれだけ使うか
    1. 使ってよい人の条件を先に書いておく
    2. 初回は弱い振動・短時間から始める
    3. 立ち方と乗り降りの手順を掲示する
  7. 週2〜3日の筋力トレーニングを、振動マシンでどこまで補えるか
  8. まとめ|振動マシンは姿勢と設置条件を決めてから機種を選ぶ

振動マシンは膝を曲げて乗る|直立で使うと頭部まで揺れて体調が悪くなる

振動マシンで起きる体調不良の多くは、製品の不具合ではなく乗り方に原因があります。膝を伸ばした直立姿勢でプレートに立つと、床から伝わった振動が脚で吸収されずに頭部まで届いてしまうためです。

振動マシンを直立で使うと頭部が揺れて体調不良につながる流れと、膝を曲げた正しい姿勢の図解

東京都生活文化局は令和2年7月22日、消費者庁の事故情報データバンクに登録された事例をもとに「振動して鍛えるフィットネス器具での事故に注意!」という注意喚起を出しています。紹介されているのは、量販店で買ったトレーニング器具の振動で気分が悪くなった50歳代、テレビ通販で買った振動マシンに乗ると気分が悪くなる70歳代、初回使用時にバランスを崩して前に転び額を強打した70歳代、2日使っただけで向こう脛が痛くなった80歳以上という4件です。

年代を見ると分かるとおり、事故は高齢者に集中しています。東京都は「弱」の振動でも強く感じる人が多いとして、購入そのものを慎重に検討するよう促しています。社内の福利厚生として置く場合も、誰が使うかを想定せずに一台置くだけではリスクが残ります。

具体的な対処として都が挙げているのは、取扱説明書の内容を守ること、既往歴や健康状態で使えるかを確認すること、食後すぐの使用を避けること、初めて使う人や高齢者は短時間かつ弱い振動から慣らすこと、立位で使うときは軽く膝を曲げること、乗り降りは運転停止を確認してから行うこと、異常を感じたら直ちに中止することです。どれも機器の性能とは無関係で、運用ルールを決めるだけで実行できます。

(参考)振動して鍛えるフィットネス器具での事故に注意! – 東京都生活文化局消費生活部

振動の伝え方は3方式に分かれる|シェーカー式・バイブレーター式・3D振動

振動マシンを選ぶときに最初に見るべきなのは、価格でも段階数でもなく振動の方向です。方向が違えば体に入る負荷の質が変わり、向いている人も変わります。

振動マシンの3つの振動方式(シェーカー式・バイブレーター式・3D振動)を分類した図解

シェーカー式|シーソーのように左右交互へ振る

中央を支点にして、プレートの左右が交互に上下するタイプです。シーソーに乗っているような動きになるため、体は左右の重心移動に対してバランスを取り続けることになります。

左右差が大きいぶん体幹への負荷は高くなりますが、その分だけぐらつきも大きくなります。ステディジャパンは自社製品の開発方針を説明する際、シェーカー式を「主に筋力トレーニングをサポートする」方式と位置づけたうえで、運動が苦手な人やシニア世代には別の方式を選んだと公表しています。

バイブレーター式|上下だけを細かく刻む

プレート全体が上下に細かく振れるタイプで、左右のぶれがほとんど出ません。ステディジャパンのSTEADY 振動マシンはこの方式で、最大振動回数は1分あたり約850回、振動レベルは99段階に調節できます。

ぐらつきが小さいので、テレビを見ながら、歯磨きをしながらといった「ながら運動」に向きます。運動に苦手意識がある人や産後の時期など、まずは習慣として続けることを優先したい場面で選ばれる方式です。

3D振動|上下に左右・前後を重ねる

上下運動に左右や前後の動きを重ねて、多方向から刺激を入れるタイプです。アルインコの3D振動マシン バランスウェーブ ビートは上下と左右を組み合わせており、Power Plateは上下・前後・左右の3軸すべてに振動する設計を公表しています。

家庭用の2万円台から業務用の100万円超まで、この方式がもっとも価格帯の幅を持っています。同じ「3D」でも、周波数を指定できるかどうかで中身は大きく違うので、後述の一覧表で仕様を確認してください。

体に振動を入れてケアする機器という点では、運動後に使う回復系デバイスとも考え方が重なります。EMS腹筋ベルトの比較記事で扱った電気刺激とは別の経路で筋肉にアプローチする点が、振動マシンの特徴です。

あわせて読みたい疲労回復デバイス3選|健康経営担当者向け比較ガイド›

Q. シェーカー式とバイブレーター式は何が違いますか?

揺れの向きが違います。シェーカー式は中央を支点にシーソー状で左右交互に振れ、バイブレーター式は上下だけを細かく刻みます。左右の重心移動が大きいぶんシェーカー式は負荷が高く、ぐらつきが少ないバイブレーター式は初めて使う人やシニア世代が扱いやすい方式です。

(参考)振動マシン(ST147)使用解説動画 – ステディジャパン

国内で買える振動マシン12機種|公式サイトで確認した価格と振動スペック

ここからは実際の製品です。掲載しているのは、2026年9月23日時点でメーカー公式サイトまたはメーカー直営の公式オンラインショップに現行製品として掲載されていた12機種に限りました。調査の過程で、アルインコのバランスウェーブ ルージュとバランスウェーブ コンパクトは公式サイトに「製造終了」と明記されており、アテックスのエクササイズ機器一覧にも振動ボードは残っていませんでした。比較記事で名前を見かける製品でも、すでに新品が手に入らないものがあります。

製品名 メーカー 振動方式 公式価格(税込) 振動の細かさ
振動マシン ST147 ステディジャパン バイブレーター式 13,990円 99段階・最大約850回/分
バランスウェーブ ビート FAV3218GO アルインコ 3D(上下+左右) 24,990円 公式サイトに段階数の記載なし
W FIT ACTIVE マイトレックス 上下振動+EMS 35,970円 振動・EMSとも多段階調節
W FIT PRO マイトレックス 上下振動+EMS+温熱 39,600円 振動99段階・EMS20段階
3D スーパーブレード スマート2 ESB-08 ドクターエア 上下振動+微振動 49,500円 各モード15段階
3Dバランスブレード SB-07RZ ドクターエア 上下振動+前後傾斜 71,500円 10段階・最大600回/分
ダイエットトレーナー コア DT-C1000 フジ医療器 音波振動(垂直) 家電量販店向け(公式価格非公表) 3〜60Hzを570段階・強度99段階
MOVE Power Plate 3D振動 要問い合わせ(防振板121,000円) 30・35・40Hzを6プリセット
my5 Power Plate 3D振動 1,320,000円 インタラクティブディスプレイで設定
pro5 Power Plate 3D振動(業務用) 要問い合わせ(防振板154,000円) 25〜50Hzを5Hz刻み
pro8 Power Plate 3D振動(業務用最上位) 要問い合わせ 25〜50Hz・Low/High
REV Power Plate バイク型+振動 要問い合わせ VibeShiftで振動のオンオフを制御

出典:各メーカー公式サイト・公式オンラインショップ(2026年9月23日時点で確認)。価格は公式サイト記載時点の税込価格で、変動する場合があります。

ステディジャパン 振動マシン ST147|1万円台でぐらつきの少ない上下振動

今回の12機種でもっとも手が届きやすい価格帯です。横幅約52cm・奥行31cm・高さ12cmでA3用紙2枚に収まる大きさ、重量は約8kg、耐荷重は最大150kgと公表されています。電源コードを2mと長めに設計し、寝室や洗面所など置きたい場所に合わせられるようにしたのが特徴です。

ステディジャパンは開発にあたって、シェーカー式ではなくバイブレーター式を選んだ理由を「運動に苦手意識を持つ方やシニア世代、産後のママにも使いやすいよう」と説明しています。体幹トレーニングにはレベル80以上、リラックス目的のストレッチにはレベル20以下という目安も公式に示されており、社内で使い方のルールを決めやすい製品です。

(参考)振動マシン(ST147)使用解説動画 – ステディジャパン

アルインコ バランスウェーブ ビート FAV3218GO|2万円台で3D振動に届く

上下と左右を組み合わせた立体的な3D振動を、24,990円という家庭用の価格帯で実現しているモデルです。アルインコは無線機や建築機材も手がける国内メーカーで、フィットネス事業部として振動マシンを含むトレーニング機器を展開しています。

注意したいのは、同じバランスウェーブの名前でも現行品が絞られていることです。公式サイトで製品情報が残っているバランスウェーブ ルージュ(4D振動)とバランスウェーブ コンパクトは、いずれも「製造終了」と表示されています。型番まで確認してから比較するのが確実です。

(参考)3D振動マシン バランスウェーブ ビート FAV3218GO – アルインコ公式オンラインショップ ありんこ屋

マイトレックス W FIT ACTIVE|振動にEMSを重ねた3万円台のモデル

振動だけでなくEMS(電気刺激)を同時にかけられるのが、マイトレックスのW FITシリーズです。W FIT ACTIVEは幅約46cm×奥行約29cmと、A3判よりひと回り大きい程度のサイズに収まっています。

公式サイトは「振動のみのマシンより効率的にアプローチします」と説明しており、乗るだけで筋肉が動いている状態をつくることを狙った設計です。EMS用のジェルシートが不要で、足を乗せるだけで通電する点も、消耗品コストがかからない構成として挙げられています。

(参考)MYTREX W FIT ACTIVE 公式製品ページ – マイトレックス

マイトレックス W FIT PRO|温熱を加えた上位モデル

W FIT ACTIVEに温熱機能を加えた上位機種で、価格は39,600円です。振動99段階・EMS20段階という細かい調節に加え、温めながら使えるため、寒い時期や朝の時間帯に体を動かし始めるときの導入として使われています。

(参考)MYTREX W FIT PRO 公式製品ページ – マイトレックス

ドクターエア 3D スーパーブレード スマート2 ESB-08|上下振動と微振動を切り替える

ドリームファクトリーが展開するドクターエアの現行フィットネス機です。上下振動でトレーニング、高速の微振動でストレッチ、その2つを混ぜたMIX振動でウォーミングアップ、という3つの使い分けを想定しており、それぞれのモードに15段階の振動レベルが用意されています。

幅65cmでコンパクト、動作音を控えめに設計し、床への振動の伝わりを軽減するフロアマットを標準で付属しているのが実務上のポイントです。集合住宅や職場のフロアで使う場合、この付属品があるかどうかで初期費用が変わります。

(参考)3Dスーパーブレード スマート2 ESB-08 公式製品ページ – ドクターエア

ドクターエア 3Dバランスブレード SB-07RZ|前後傾斜を足した7万円台のモデル

上下振動に最大10度の前後傾斜を加えた設計で、振動は10段階、最大振動回数は1分あたり600回です。パーソナルジムのライザップが監修したRZモードを搭載し、マニュアルモード・オートモードと合わせて3種類の使い方が選べます。

傾斜が加わると立ち位置の保持そのものが運動になるため、同じドクターエアの製品でも体感はかなり変わります。価格は71,500円で、今回の家庭用の中では最上位です。

(参考)3Dバランスブレード SB-07RZ 公式製品ページ – ドクターエア

フジ医療器 ダイエットトレーナー コア DT-C1000|音波振動という別系統

マッサージチェアで知られるフジ医療器が2018年7月2日に発売したモデルで、独自開発の「ソニックバイブレーションユニット」により最大で毎秒60回の音波振動を出します。3Hz〜60Hzを0.1Hz単位で570段階、振動強度を99段階と、今回の12機種の中でもっとも細かく設定できる製品です。

公式サイトでは家電量販店向け商品と案内されており、価格は公表されていません。周波数をHz単位で指定できる家庭向け製品はほとんどないため、数値で管理したい場合の選択肢になります。

(参考)ダイエットトレーナー コア DT-C1000 公式製品ページ – フジ医療器

Power Plate MOVE|家庭からライトコマーシャルまでの入口

Power Plateは1999年から続くブランドで、日本国内は株式会社サンクト・ジャパンが総代理店を務めています。MOVEは省スペース・軽量に振った機種で、30Hz・35Hz・40HzをLowとHighの振幅と組み合わせた6段階のプリセットを備えています。タイマーは0〜9分のカウントアップで、リモコンから30秒・60秒のプリセットも呼べます。

(参考)Power Plate MOVE 製品ページ – Power Plate Japan

Power Plate my5|公式価格が公表されている唯一の業務水準モデル

家庭向けスタンダードと位置づけられていますが、外形寸法は68×98×148cm、本体重量69kg、最大耐荷重136kgと、据え置き前提の大きさです。公式サイトに税込1,320,000円と明記されており、今回調べた中で価格が公表されている業務水準の機種はこれだけでした。

(参考)Power Plate my5 製品ページ – Power Plate Japan

Power Plate pro5|25〜50Hzを5Hz刻みで指定できる業務用の定番

フィットネスクラブや医療・リハビリ施設向けの標準機です。DualSyncと呼ぶツインモーターシステムで、あらゆる周波数・振幅でも振動を同期させる設計になっています。Wi-Fiを内蔵し、タイマーは30秒・60秒から最長9分まで設定できます。

(参考)Power Plate pro5 製品ページ – Power Plate Japan

Power Plate pro8|タッチスクリーンで指導プログラムを呼び出す最上位機

2025年モデルの商業向け最上位機で、タッチスクリーンから250以上のプログラムと1000以上の動画を呼び出せます。proMOTIONという電子抵抗ケーブルを3段階で使い分けられるため、プレート上での振動刺激に上半身の負荷を重ねられます。周波数の設定範囲はpro5と同じ25〜50Hzです。

(参考)Power Plate pro8 製品ページ – Power Plate Japan

Power Plate REV|ペダルをこぎながら振動を受けるバイク型

プレートに乗るのではなく、バイクをこぎながら振動刺激を受ける異色の機種です。VibeShiftというテクノロジーでペダリング動作と振動を組み合わせ、心拍数・RPM・ワット・距離などをLEDに表示します。本体重量55kg、最大耐荷重150kg、適応身長は約155cm〜215cmです。

(参考)Power Plate REV 製品ページ – Power Plate Japan

価格が1万円台から132万円まで開く理由|家庭用と業務用を分けているもの

今回の一覧でもっとも安いST147の13,990円と、公式価格が出ているPower Plate my5の1,320,000円では、約94倍の開きがあります。この差は、振動の強さそのものよりも、周波数を指定できるか・どれだけ連続で回せるか・保守が付くかに表れます。

振動マシンの家庭用と業務用で仕様と価格が違う理由を比較した図解

周波数を数値で指定できるかどうか

業務用は周波数をHzで指定します。pro5とpro8は25〜50Hzを5Hz刻み、MOVEは30・35・40Hzの3種類です。一方で家庭用の多くは「振動レベル10段階」「99段階」といった目盛りで示され、そのレベルが何Hzに相当するかは公表されていません。同じ条件で複数人に使ってもらい記録を残したい場合、この差が効いてきます。

連続で回せる時間と耐荷重

家庭用は連続使用時間を10分程度に制限している機種が多く、耐荷重も90〜150kgの範囲です。対してPower Plate my5は最大耐荷重136kgでありながら本体重量69kgの据え置き設計で、繰り返し使われることを前提に作られています。複数人が入れ替わり立ち替わり使う職場では、この前提の差が寿命に直結します。

導入支援と保守が価格に含まれるか

Power Plateは機種選定・見積もり・体験・修理保守までを窓口として用意しており、価格の多くを問い合わせ扱いにしています。家庭用は箱で届いて終わりです。どちらが良いという話ではなく、誰が設置し誰が壊れたときに直すのかを決めていないと、価格だけ比べても判断できません。こうした機器の導入と運用の考え方は、スポーツDXの3階層構造を解説した記事で整理した「現場の道具・データ・経営判断」の切り分けとそのまま重なります。

Q. 家庭用と業務用では振動の周波数がどれくらい違いますか?

業務用はHz単位で指定できる点が大きく違います。Power Plateのpro5は25〜50Hzを5Hz刻みで設定でき、MOVEは30Hz・35Hz・40Hzの3種類を6段階のプリセットで選びます。家庭用の多くは周波数を公表せず、振動レベルを10〜99段階の目盛りで示しています。

(参考)製品一覧・機種別スペック – Power Plate Japan

集合住宅と職場では防振対策を先に決める|専用防振板は12万円台から

振動マシンは床に振動を落とす機器なので、置き場所を決める前に防振をどうするかを決めておく必要があります。ここを後回しにすると、導入したのに「下の階から苦情が来るかもしれない」という理由で使われなくなります。

家庭用では、ドクターエアの3Dスーパーブレード スマート2がフロアマットを標準で付属し、床への振動の伝わりを軽減すると公表しています。アルインコのバランスウェーブ シリーズも床面保護マットを同梱してきた経緯があります。まずは付属品の有無を確認してください。

業務用になると防振は別会計です。Power Plateは機種ごとに専用防振板を用意しており、MOVE用が121,000円、pro5用が154,000円と公表されています。本体価格が問い合わせ扱いであっても、このオプション費用は先に見積もりに入れておけます。なおバイク型のREVは構造上、専用防振板の対象外とされています。

職場に置く場合は、床の耐荷重と営業時間中の音も論点になります。据え置き型は本体だけで55〜69kgあり、これに使用者の体重が乗ります。会議室の一角に置く前に、建物側の条件を管理部門と確認しておくのが安全です。

Q. マンションや職場のフロアで使っても大丈夫ですか?

床へ振動が伝わるため、設置場所と防振対策を先に決めてください。ドクターエアの3Dスーパーブレード スマート2はフロアマットを標準で付属し、Power Plateは機種ごとに専用防振板を別売しています。MOVE用が121,000円、pro5用が154,000円です。

(参考)Power Plate MOVE 製品ページ(専用防振板の価格を含む) – Power Plate Japan

導入前に社内で決めておく3つのルール|誰が・どこで・どれだけ使うか

振動マシンは操作が簡単なぶん、ルールがないまま置かれやすい機器です。東京都の注意喚起で挙げられている防止策は、そのまま社内ルールの型として使えます。

使ってよい人の条件を先に書いておく

既往歴や健康状態によっては使用を避けるべき場合があります。取扱説明書の禁止事項を掲示物に書き写し、判断に迷う人は産業医や主治医に相談してから使う、という導線をつくっておきます。食後すぐの使用を避けることも、貼り紙一枚で伝えられる内容です。

初回は弱い振動・短時間から始める

東京都は、初めて使う人・高齢者・乗り物酔いしやすい人は短時間かつ弱い振動から始め、徐々に体を慣らすよう呼びかけています。事故事例が70代・80代に集中していることを踏まえると、年齢層の高い職場ほどこの手順を明文化する価値があります。

立ち方と乗り降りの手順を掲示する

立位で使うときは膝を軽く曲げること、乗り降りは運転が完全に停止してから行うこと、この2点を機器の横に掲示しておきます。直立姿勢で使うと頭部が強く揺れて体調不良の原因になる、という理由まで書いておくと守られやすくなります。社内で配る健康機器全般の運用設計は、低周波治療器10製品の比較記事でも同じ観点から整理しています。

Q. 持病がある社員が使っても問題ありませんか?

取扱説明書の使用禁止・注意の条件を確認し、既往歴や健康状態で使えるかを本人が判断できる状態にしてください。東京都は食後すぐの使用を避けること、使用中にめまい・吐き気・痛みが出たら直ちに中止し、不調が続く場合は医師に相談することを呼びかけています。

週2〜3日の筋力トレーニングを、振動マシンでどこまで補えるか

振動マシンは運動習慣の代わりではなく、途切れたときの最低ラインを支える道具と考えるのが現実的です。国の指針が求める量と、振動マシンが埋められる範囲を突き合わせると、その位置づけがはっきりします。

厚生労働省が2024年に公表した「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に対して強度3メッツ以上の身体活動を週23メッツ・時以上、歩行またはそれ以上の強度の活動を1日60分以上(1日約8,000歩に相当)行うことを推奨しています。あわせて、筋力トレーニングを週2〜3日行うこと、座りっぱなしの時間が長くなりすぎないよう注意することも挙げられています。

一方、スポーツ庁の令和6年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」では、20歳以上で週1日以上運動・スポーツを実施している人は52.5%でした。実施したいと思っている人は66.6%で、希望と実態に14.1ポイントの差があります。第3期スポーツ基本計画が掲げる70%という目標からは、まだ距離があります。

この14.1ポイントの差は、やる気ではなく着手のハードルの問題として読めます。着替えも移動も不要で、1回10分のプログラムが自動で止まる振動マシンは、そのハードルを下げる側の道具です。ただし週2〜3日の筋力トレーニングを置き換えるものではないため、社内施策として評価するなら「実施率が動いたか」を指標にするのが妥当でしょう。

あわせて読みたいフォームローラー10選比較|健康経営担当者の選び方›

Q. 振動マシンだけで筋力トレーニングの代わりになりますか?

置き換えるのではなく、補う道具と考えるのが現実的です。厚生労働省の身体活動・運動ガイド2023は成人に筋力トレーニングを週2〜3日行うことを勧めており、振動マシンはその習慣が途切れたときの最低ラインを支える位置づけになります。

(参考)健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要) – 厚生労働省

(参考)令和6年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」 – スポーツ庁

まとめ|振動マシンは姿勢と設置条件を決めてから機種を選ぶ

12機種を公式サイトで確認して見えてきたのは、機種選びよりも運用条件を先に決めたほうが失敗しにくい、ということでした。要点を振り返ります。

  • 立位で使うときは膝を軽く曲げる。直立のままだと頭部まで振動が伝わり、めまいや転倒の原因になる
  • 振動方式はシェーカー式・バイブレーター式・3D振動の3つ。ぐらつきの少なさを優先するならバイブレーター式が扱いやすい
  • 公式価格は13,990円から1,320,000円まで開く。差は振動の強さではなく、周波数指定・連続使用の前提・保守の有無に出る
  • 防振は先に決める。付属マットで足りる機種もあれば、専用防振板が121,000円から別途かかる機種もある
  • 比較記事で見かける製品でも製造終了しているものがある。型番までメーカー公式サイトで確認する
  • 週2〜3日の筋力トレーニングを置き換える機器ではない。着手のハードルを下げる道具として位置づける

ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ

お問い合わせはこちら →
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

コメント

タイトルとURLをコピーしました