京都サンガF.C.のスポンサー一覧は、3つのページに分かれています。オフィシャルスポンサー、サポートカンパニー、チケットパートナー。
全部を数えると延べ577枠。重複を除いた実数は554社でした。クラブ自身が案内に書いている「450社以上」を、実際には上回っています。
京都サンガのスポンサーは、3本立てで延べ577枠・実数554社

クラブ公式サイトの3つの一覧ページを2026年9月24日に取得して集計しました。京都サンガF.C.は「スポンサー」という言葉をそのまま使っています。
内訳は、オフィシャルスポンサー227枠、サポートカンパニー281枠、チケットパートナー69枠。合計で延べ577枠です。
法人格の表記ゆれを揃え、リンク先ドメインまで照合すると、重複は23枠ありました。うち21社はオフィシャルスポンサーとチケットパートナーの両方に載っているもの(KDDI、月桂冠、たけびし、京都放送、ソフトバンクなど)。残り2組はリンク先が同じだったアズーロとMONT BLANC、祇園辻利と茶寮都路里で、それぞれ1社に統合しています。
したがって実数は554社。この連載で調べたなかでは、徳島ヴォルティスの797社、ファジアーノ岡山の657社に次ぐ3番目の規模です。
Q. サポートカンパニーSに「京都府DMO」が3枠ありますが、同じ団体ですか。
違います。リンク先を確認すると、それぞれ「海の京都DMO」「森の京都DMO」「お茶の京都DMO」で、別の法人です。表記が同じなので機械的に重ねると1社になってしまいますが、3社として数えました。名前だけで重複を判定すると、こうした取りこぼしが出ます。
(参考)オフィシャルスポンサー一覧 – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
トップスポンサー7社に、京セラと任天堂が並ぶ
オフィシャルスポンサーの区分と顔ぶれです。
| 区分 | 枠数 | 掲載企業 |
|---|---|---|
| トップスポンサー | 7 | KYOCERA/Nintendo/KDDI/大和証券/京都銀行/堀場製作所/Wacoal |
| プラチナスポンサー | 24 | 京セラコミュニケーションシステム/京セラドキュメントソリューションズ/京都新聞/クアルコムジャパン/SHIMADZU/JAL/第一生命/日本電産/京都競馬場/村田機械/村田製作所/明治安田生命/よーじや ほか |
| ゴールドスポンサー | 35 | OMRON/京都中央信用金庫/京都放送/月桂冠/コカ・コーラ/サッカーショップKAMO ほか |
| シルバースポンサー | 157 | 上原成商事/王将/川勝建設工業/ソフトバンク/中川産業 ほか |
| オフィシャルサプライヤー | 3 | PUMA(Uniform)/オンリー(Suits)/JAグループ京都(Meal) |
| オフィシャルチケッティングパートナー | 1 | ぴあ |
出典:京都サンガF.C.「オフィシャルスポンサー一覧」(2026年9月24日取得)より筆者集計
トップスポンサー7社のうち、京セラ、京都銀行、堀場製作所、ワコールが京都に本社を置く企業です。そこに任天堂とKDDI、大和証券が加わります。
プラチナ24社にも、京セラの2社(京セラコミュニケーションシステム、京セラドキュメントソリューションズ)、島津製作所、村田製作所、村田機械、日本電産、京都新聞、よーじやと、京都の名前が並びます。上位31枠のほとんどが京都の企業で埋まっている構成です。
この連載では、名古屋グランパスが上位12枠の半分をトヨタグループで固めていました。京都サンガは単独グループではなく「京都という土地」で集まっている点が違います。
Q. オフィシャルスポンサーの金額は公開されていますか。
トップからシルバーまでの4区分については公開されていません。資料請求と問い合わせのフォームが用意されています。金額が公表されているのは、次の見出しで見るサポートカンパニーだけです。この連載では浦和レッズ(年間500万円〜)、ツエーゲン金沢(年間30万円から)が上位区分の下限を出していましたが、京都は下位のプログラムのみを公開する形になっています。
(参考)京都サンガF.C.のスポンサーシップとは – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
サポートカンパニーは10万円から。4段階すべてに金額がある
281枠あるサポートカンパニーは、金額が完全に公開されています。
| グレード | ご協賛金額 | 掲載社数 |
|---|---|---|
| サポートカンパニーS | 50万円 | 32 |
| サポートカンパニーA | 30万円 | 32 |
| サポートカンパニーB | 20万円 | 36 |
| サポートカンパニーC | 10万円 | 181 |
出典:京都サンガF.C.「サポートカンパニー概要」「サポートカンパニー一覧」より筆者作成
サポートカンパニーは、「キッズ」「アカデミー」「ホームタウン」の3つのカテゴリーから選ぶ仕組みです。どの活動を支えるかを企業が選び、その活動のページに社名が載ります。
金額は50万円・30万円・20万円・10万円の4段階。181社が集まっているCが10万円ですから、実質的な入口は10万円ということになります。
この連載で金額を公開していたのは、浦和レッズ、ツエーゲン金沢、信州ブレイブウォリアーズ、そして京都サンガの4クラブ。信州は10万円・30万円・50万円の3段階でしたから、京都はそこに20万円を足した4段階です。
Q. 協賛金は経費としてどう扱われますか。
国税庁は、不特定多数への宣伝的効果を意図した費用は広告宣伝費、特定の取引先などを接待・供応する費用は交際費等にあたるという区分を示しています。サポートカンパニーの特典は社名掲出・スタジアムボード・呼称権が中心で、チケットは「ポイント付与」という形です。掲出系と招待系が特典表で項目分けされているので、契約前に切り分けやすいつくりになっています。実際の処理は顧問税理士に確認してください。
(参考)メニューのご紹介 サポートカンパニー – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
(参考)No.5260 交際費等と広告宣伝費との区分 – 国税庁
グレードの差は「ロゴか、指定フォントか」だった
特典の一覧も公開されています。
| 特典 | S | A | B | C |
|---|---|---|---|---|
| 公式サイト リリース 社名掲出 | ロゴ | 指定フォント | — | — |
| 公式サイト サポートカンパニー一覧 | ロゴ | 指定フォント | 指定フォント | 指定フォント |
| 公式サイト 各カテゴリーページ | ロゴ | 指定フォント | 指定フォント | 指定フォント |
| スタジアムのサポートカンパニーボード | ロゴ | 指定フォント | 指定フォント | 指定フォント |
| 呼称権・指定ロゴ使用権 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| オフィシャルイベント参加権 | △一部有料 | △一部有料 | △一部有料 | △一部有料 |
| ホームゲームチケットポイント | バックA指定席10席分 | 6席分 | 4席分 | 2席分 |
| ファン感謝デー ご招待 | 2名 | 2名 | 2名 | 2名 |
出典:京都サンガF.C.「サポートカンパニー概要」より筆者作成。チケットポイントは2026/27明治安田J1リーグよりポイント制へ移行
表を縦に見ると、差がはっきりします。8項目のうち5項目は4グレードとも同じ内容。違うのは、掲出がロゴか指定フォントかという点と、チケットポイントの枚数だけです。
50万円のSだけがロゴで掲出され、30万円のAから下は社名テキストになります。そして公式サイトのリリースへの掲載は、SとAの2グレードまで。BとCには付きません。
チケットポイントはバックA指定席で10席・6席・4席・2席分相当。50万円で10席分ですから、Sの1席あたりは他のグレードより割高に見えますが、ロゴ掲出とリリース掲載がその差にあたる設計です。
Q. 自動販売機を置く協賛もあると聞きました。
「サンガ応援自販機」です。クラブのデザインを施した自販機を設置すると、売上の一部が育成強化費に充てられます。設置側には売上の約10%が手数料として支払われ、負担するのは電気代(月3,000円から5,000円程度)だけ。本体代・設置運搬費・メンテナンス費はかかりません。条件は月間250本以上の販売が見込める場所であること。コカ・コーラ ボトラーズジャパンが協力しています。協賛金を払うのではなく、場所を出す形の協賛で、この連載では初めて見る形でした。
(参考)メニューのご紹介 応援自販機 – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
決算は売上44億3500万円。営業利益2億9400万円の黒字だった
Jリーグが公表している決算を、J1平均と並べます。
| 項目 | 京都サンガF.C. | J1平均 |
|---|---|---|
| 売上高 | 44億3500万円 | 64億9200万円 |
| スポンサー収入 | 23億7100万円 | 26億7900万円 |
| 入場料収入 | 8億9100万円 | 12億900万円 |
| 物販収入 | 1億6200万円 | 6億5000万円 |
| Jリーグ配分金 | 3億300万円 | 4億2600万円 |
| その他収入 | 2億7600万円 | 8億2800万円 |
| トップチーム人件費 | 17億2600万円 | 23億500万円 |
| 販売費および一般管理費 | 8億3600万円 | 15億1600万円 |
| 営業利益 | 2億9400万円 | 1億1200万円 |
| 当期純利益 | 2億500万円 | 1500万円 |
出典:公益社団法人日本プロサッカーリーグ「2025年度 J1 クラブ決算一覧」より筆者作成。対象期間は2025年2月から2026年1月。J1平均は数値を開示した19クラブの平均。金額は万円未満を四捨五入
売上高44億3500万円はJ1平均の68.3%。規模ではJ1の下位に入ります。それでも営業利益2億9400万円で、これは開示19クラブのなかで6番目に大きい黒字です。
理由は費用の軽さにあります。販売費および一般管理費8億3600万円はJ1平均の55.1%。トップチーム人件費も74.9%に収まっています。前の記事で見た名古屋グランパスが、売上ほぼ平均で販管費126.5%・営業損失▲6億4200万円だったのと、ちょうど逆の形です。
当期純利益2億500万円を積み上げ、純資産は9億8900万円。資本金5000万円に対し利益剰余金が3億8300万円あります。
あわせて読みたい日本スポーツ業界の8つの課題|15兆円市場とDX動向›
Q. スポンサーへの依存度はどのくらいですか。
スポンサー収入23億7100万円が売上高に占める割合は53.5%です。J1平均は41.3%ですから、平均より協賛に寄っています。開示19クラブのなかではFC町田ゼルビアの66.3%、柏レイソルの62.1%に次ぐ水準。554社という数の多さは、この依存度と対応していると読めます。
(参考)2025年度 J1 クラブ決算一覧(PDF) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ
物販収入がJ1平均の24.9%しかない

項目ごとにJ1平均と比べると、ひとつだけ極端に低い数字があります。
物販収入1億6200万円は、J1平均6億5000万円の24.9%。売上高が68.3%、スポンサー収入が88.5%、入場料が73.7%であることを考えると、この項目だけが突出して低いことになります。
売上高に占める物販の割合で見ると、京都サンガは3.7%。J1平均は10.0%です。グッズがほとんど売上になっていないという状態です。
Jリーグの資料は各クラブの販売方法や会計処理の違いに触れており、物販を自社で持つか委託するかで計上額が変わります。京都の場合、売上原価の側でも物販関連費が7000万円と小さいので、取扱いの規模自体が小さい可能性があります。ただしクラブは説明していないため、断定はできません。
その他収入2億7600万円もJ1平均の33.3%にとどまります。収入の柱がスポンサーと入場料の2本に絞られているのが、このクラブの形です。
Q. 入場者数はどのくらいですか。
クラブはスポンサー募集ページで「年間30万人以上の観客が熱狂する臨場感あふれるスタジアム」と説明しています。入場料収入8億9100万円を30万人で割ると1人あたり約2,970円。J1平均の入場料収入12億900万円に対して73.7%ですから、規模の割に入場料はよく取れているほうだと言えます。なお年間入場者数はクラブの表現をそのまま引いたもので、Jリーグの公式集計とは定義が異なる可能性があります。
(参考)2025年度 J1 クラブ決算一覧(PDF) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ
スポンサー1社あたりは約428万円

スポンサー収入23億7100万円を実数554社で割ると、単純平均で1社あたり約428万円です。
この連載で調べた30クラブのなかでは12番目。アルビレックス新潟の約566万円と福井ブローウィンズの約398万円のあいだに入ります。
公開されている金額と突き合わせると、構造が見えます。サポートカンパニー281枠を公表単価で積むと、Sが32社×50万円で1600万円、Aが32社×30万円で960万円、Bが36社×20万円で720万円、Cが181社×10万円で1810万円。合計5090万円にしかなりません。スポンサー収入23億7100万円の2.1%です。
つまり金額の約98%はオフィシャルスポンサー227枠から来ていることになります。この枠だけで割ると1社あたり約1,044万円。10万円から入れる裾野と、1000万円規模の中核が、はっきり分かれているクラブです。
Q. 協賛を検討するなら、どこから入れますか。
金額が分かっているのはサポートカンパニーの4段階で、いちばん下が10万円です。181社が入っているこの層は、スタジアムのボードと公式サイトに社名が載り、バックA指定席2席分のチケットポイントが付きます。ロゴで出したいなら50万円のS。「キッズ」「アカデミー」「ホームタウン」のどれを支えたいかを先に決めると、話が早く進みます。掲出を厚くしたい場合はオフィシャルスポンサーへの問い合わせになります。
(参考)サポートカンパニー一覧 – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
スタジアム名は年1億円・20年で応募。応募したのは京セラ1社だけだった
ホームはサンガスタジアム by KYOCERA(京都府立京都スタジアム、亀岡市追分町)。京都府が募集から決定までの資料を公開しています。
2019年4月1日から5月15日まで行われた募集の条件は、契約期間は供用開始日から10年間以上を希望、募集金額は1年間当たり1億円以上を希望(消費税込み)。応募資格は京都府内に本社などを置く企業でした。命名権以外の特典として、スタジアムの無料使用権が年間10日間以内で付きます。
6月3日の意見聴取会を経て決まった優先交渉権者は京セラ株式会社。提案内容は、愛称案「サンガスタジアム by Kyocera」、応募金額は1年当たり1億円、契約期間案は20年間でした。
そして京都府の資料には、こう書かれています。応募者は京セラ株式会社(京都市)のみ。1社しか手を挙げなかったなかで、募集金額ちょうどの1億円、希望の倍の20年という条件が提示されたことになります。なお、ここで確認できるのは募集の条件と応募の内容までで、契約書に書かれた金額そのものは、府の公表資料では確認できていません。
この連載で確認した自治体の命名権のなかでは、メルカリスタジアム(茨城県)の年1億5000万円に次ぐ2番目の金額。パロマ瑞穂スポーツパーク(名古屋市・年6000万円)、デンカビッグスワンスタジアム(新潟県・年4730万円)を上回ります。契約期間20年は、確認したなかで最長です。
もうひとつ。京都府がネーミングライツを導入している施設は3つあり、京都スタジアムのほかは島津アリーナ京都(島津製作所)と、ハピろー!の森 京都(ローソン)。このうち京セラはトップスポンサー、島津製作所はプラチナスポンサーで、3件中2件がクラブのスポンサーでもあります。
Q. 20年契約はクラブにとってどういう意味がありますか。
命名権料は京都府に入るもので、クラブの収入ではありません。ただし施設名が長期間固定されることで、スタジアムの呼び名が安定します。この連載では、契約期間が3年から5年の施設が大半でした。名古屋市のパロマ瑞穂スポーツパークは3年、金沢市の金沢ゴーゴーカレースタジアムは5年です。20年という設定は、京都府が「できる限り地元企業による10年以上の中長期を設定」という方針を掲げていることと対応しています。
(参考)京都府立京都スタジアムのネーミングライツパートナーの募集について – 京都府
顔ぶれから見えること
最後に、554社の顔ぶれから読めることを3つ書きます。
金融機関が4社、上位に並ぶ
トップスポンサーに大和証券と京都銀行、プラチナに第一生命・明治安田生命・三菱東京UFJ銀行、ゴールドに京都中央信用金庫。銀行・信金・証券・生保がそれぞれ上位区分に入っています。この連載では、ファジアーノ岡山が地銀3行、徳島ヴォルティスが3行を上位に置いていました。京都は業態の幅が広いのが特徴です。
チケットパートナー69社は「買う」形の協賛
3本目のリストであるチケットパートナーには、三井住友銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、ソフトバンク、KDDI、ローム、オムロン、日本製紙、大王製紙、ワコールなど大手が並びます。掲出ではなくチケットを購入する形の関わり方で、うち21社はオフィシャルスポンサーやサポートカンパニーにも名を連ねていました。
京セラグループだけで3枠
トップスポンサーのKYOCERAに加え、プラチナに京セラコミュニケーションシステムと京セラドキュメントソリューションズ。グループで3枠を持ち、さらにスタジアムの命名権も保有しています。この連載で、1社(グループ)がクラブ上位区分とスタジアム命名権の両方を持つ例は、茨城県のメルカリ(鹿島アントラーズ)以来でした。
Q. 結局、京都サンガの協賛構造はどう見ればよいですか。
数で支えるクラブです。3本のリストに延べ577枠、実数554社。連載で3番目の多さで、スポンサー依存度も53.5%と平均より高い。金額はサポートカンパニーの4段階(50万・30万・20万・10万円)が公開され、実質の入口は10万円。ただし金額の中心はオフィシャルスポンサー227枠にあり、そちらの価格は非公表です。決算は売上がJ1平均の68.3%ながら営業利益2億9400万円で19クラブ中6位。販管費がJ1平均の55.1%という軽さが効いています。そしてスタジアム名は、京セラが年1億円・20年の条件で応募し、命名権者になりました。
(参考)チケットパートナー一覧 – 京都サンガF.C. オフィシャルサイト
FREE DOCUMENT
関連する資料を無料でダウンロード
ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ
お問い合わせはこちら →




コメント