テニス分析アプリ10選|経営者の上達法

テニスのプレーを分析するアプリ・デバイス10選を比較するアイキャッチ画像 スポーツDX

練習の後半、素振りは変わっていないのに、なぜかボールが浮いたりネットしたりする。本人は「いつも通り振れている」つもりでも、実際のスイング軌道やインパクトの角度は少しずつ崩れていることがあります。

結論から言うと、いまはスマホ1台の動画をAIが解析し、スイングや球筋を数値で可視化できる時代です。専用カメラを設置する本格的なシステムから、Apple Watchでスイングを自動検知するアプリまで選択肢は幅広く、目的と予算に応じて選べます。本記事では、公式サイトで機能を確認できたテニス分析アプリ・デバイス10製品を比較しながら紹介します。

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テニスのプレー分析でわかること|感覚から数値への転換

テニスのプレー分析ツールは、コーチの目視だけでは追いきれないスイング速度・スピン量・インパクト位置・コート内の移動距離などを数値やグラフで示してくれます。感覚に頼っていた自己評価を、客観的なデータに置き換えられる点が最大の価値です。

特にサーブやストロークのフォームは、自分では「変わっていない」と感じていても、トスの位置や体重移動のタイミングが少しずつずれていくことがあります。動画で振り返るだけでも気づきは得られますが、AIが骨格を推定してスコア化することで、どこが理想フォームとずれているのかがピンポイントで分かります。

こうしたデータ活用は個人の練習だけでなく、テニススクールや実業団チームの指導現場でも、選手ごとの課題を可視化する目的で導入が進んでいます。

テニスのプレーを分析するアプリ・デバイス10選

公式サイトで機能・対応プラットフォームを確認できた製品を軸に、動画AI解析型・専用カメラ設置型・記録アプリ型・ウェアラブル型の4タイプから幅広く10製品を選びました。上位の製品ほど機能・実績まで踏み込み、残りは要点を絞って紹介します。

製品名 提供元 主な特徴 対応
SwingVision SwingVision, Inc. 動画AIでスコア自動記録・ライン判定・ハイライト生成 iPhone(Android非対応)
AceSense AceSense 動画アップロード後、AIが試合後レポートを自動生成 iOS/Android
Baseline Vision Baseline Vision Ltd. コート脇の専用カメラでリアルタイム判定・統計を取得 専用カメラ+アプリ(iOS/Android)
PlaySight SmartCourt PlaySight Interactive Ltd. 複数台カメラで放送品質の映像とAI統計を自動生成 施設常設型(クラブ・大学等)
AIスポーツトレーナー AIスポーツトレーナー AI骨格推定でサーブ・ストロークを解析、ドリルを自動提案 iOS/Android(日本語対応)
OptiSwing OptiSwing 動画から50以上の指標でスイングを数値化・比較 iOS/Android/Web
DeuceApp Deuce 得点をリアルタイム入力しELOレーティング・統計を記録 iOS/Android
RacketStats RacketStats LLC 年代別ベンチマークと比較できる本格スタッツ記録 iOS/Android
Tennis Math Suprematic 得点記録とライブスコア配信、試合レポートの共有 Android(iOS版は開発中)
Tennis Plus Jae Hyeon Park Apple Watchでスイングを自動検知し種類・速度を記録 Apple Watch専用

各製品の公式サイト記載内容をもとに作成(2026年9月確認時点)

SwingVision|iPhone1台でスコア自動記録とライン判定

SwingVisionは、iPhoneのカメラだけで試合や練習を撮影し、AIがショットの種類・コース・スコアを自動で記録するアプリです。線審のようにライン判定を行う機能や、サーブ速度の計測、ハイライト動画の自動生成にも対応しています。

テニスとピックルボールの両方に対応した「#1」を掲げるアプリで、Apple Watch連携によりコートに立ったままチャレンジ(判定への異議申し立て)を出せる点も特徴です。ただしiPhone専用でAndroid版は提供されていません。

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(参考)SwingVision: AI Stats for Tennis & Pickleball – SwingVision, Inc.

AceSense|動画をアップロードするだけの試合後AIレポート

AceSenseは、スマホで撮影した試合動画をアップロードすると、ショット検出・ボールの軌跡・コートヒートマップ・ストロークの質を含むAIレポートを数分で生成するサービスです。追加のハードウェアは不要で、iOSとAndroidの両方に対応しています。

SwingVisionがiPhone専用であるのに対し、AceSenseはAndroidユーザーの受け皿として名乗りを上げている点が特徴です。無料プランでは月3回まで解析でき、まず試してから継続を判断できます。

(参考)AceSense: post-match AI tennis reports on iOS and Android – AceSense

Baseline Vision|専用カメラを支柱に取り付けるだけの簡易セットアップ

Baseline Visionは、ネットポストに専用カメラを取り付けるだけで使える製品です。電源やWi-Fiが不要で、設置に20秒程度しかかからないことを特徴として掲げています。コンピュータビジョンでコート全体をスキャンし、選手やボールの位置、ショットの速度・精度・ネットとの距離をリアルタイムに表示します。

UTRプロテニスツアーやテニスヨーロッパといった団体でも導入されており、練習用途だけでなく大会での電子ライン判定にも使われています。試合後には得点・ウィナー・アンフォーストエラーなどの詳細な統計をまとめたレポートが生成されます。

(参考)Baseline Vision | Tennis Performance Technology – Baseline Vision Ltd.

PlaySight SmartCourt|クラブ・大学に常設される多角度カメラシステム

PlaySight SmartCourtは、コートに複数台の高解像度カメラを常設し、放送品質の映像とAIによる自動統計・ハイライトを生成するシステムです。世界中のテニスクラブや大学の練習コートに導入されており、遠隔地の保護者や進学先の大学関係者がリアルタイムで試合を視聴する用途にも使われています。

個人が手軽に導入する製品というより、施設側が投資してコートに設置する大規模なシステムである点が、ここまで紹介した2製品との大きな違いです。

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(参考)Tennis SmartCourt – PlaySight Interactive Ltd.

AIスポーツトレーナー|日本語対応でサーブ・ストロークを10秒診断

AIスポーツトレーナーは、日本語に完全対応したテニス専用のAIコーチアプリです。スマホで撮影したサーブやストロークの動画を、骨格推定AIが約10秒で解析し、トス位置・インパクトタイミング・フォロースルーの角度を理想フォームと比較してスコア化します。

解析結果に基づいて「今やるべき練習」をドリルとして自動提案する機能や、24時間対応のAIチャットで戦術面の質問に答える機能も備えています。センサーなど追加機材が不要で、無料から始められる点も導入のハードルを下げています。

(参考)テニス上達AIアプリ | サーブ・ストローク動画分析で技術向上 – AIスポーツトレーナー

OptiSwing|50以上の指標でスイングを比較する解析特化アプリ

OptiSwingは、撮影したスイング動画をアップロードすると、パワー・技術・チェックポイントなど20〜50以上の指標を数値化するアプリです。プロ選手の理想的なスイングと自分のスイングを同期させて並べて比較する機能もあり、感覚ではなく数値で違いを把握できます。

コーチやクラブ向けには、複数の選手のデータを一元管理できるプランも用意されており、個人利用だけでなく指導現場での活用も想定されています。

(参考)OptiSwing – AI-Powered Tennis Analysis – OptiSwing

DeuceApp|ELOレーティングで実力を可視化するスコアアプリ

DeuceAppは、試合中の得点をワンタップで記録できるスコアトラッカーです。記録したデータをもとにELOレーティング(対戦相手の強さを考慮した実力指標)が自動更新され、友人やクラブ内での実力比較に使えます。コートサーフェス別の統計にも対応しています。

(参考)Deuce — Tennis & Padel Score Tracking App – Deuce

RacketStats|年代別ベンチマークと比較できる本格スタッツ

RacketStatsは、8歳から18歳のジュニア選手を主な対象に開発された統計記録アプリです。1st・2ndサーブの成功率やネットプレーの成否など最大44項目のスタッツを記録し、14歳・16歳・18歳・大学・プロの年代別ベンチマークと比較できる点が特徴です。保護者やコーチが選手の成長を客観的に把握する用途で使われています。

(参考)RacketStats – RacketStats LLC

Tennis Math|ライブスコア配信もできる無料の記録アプリ

Tennis Mathは、得点記録とライブスコア配信を無料で提供するアプリです。数百種類のスコアルールに対応しており、変則的なルールの練習試合でも記録できます。試合終了後には、リンクひとつで共有できる詳細なレポートが自動生成されます。現時点ではAndroid版が中心で、iOS版は開発中と案内されています。

(参考)Tennis Math: score keeper and statistics tracker – Suprematic

Tennis Plus|Apple Watchだけで完結するスイング自動検知

Tennis Plusは、Apple Watchだけでテニスのスイングを自動検知するアプリです。スマホやカメラを構える必要がなく、手首につけたウォッチがフォアハンド・バックハンド・サーブなどのショット種類とスイング速度・スピンを自動で記録します。HealthKitと連携し、プレー中の歩数や消費カロリーも同時に把握できます。

(参考)Tennis Plus – Jae Hyeon Park(App Store)

Q. テニスの動画分析アプリはどれも無料で使えますか?

多くのアプリは基本機能を無料で提供していますが、AceSenseやOptiSwingのように解析回数や指標数を無料プランで制限し、月額課金で上位プランを設けているケースが一般的です。継続して使う場合は月額料金の有無を事前に確認しておくと安心です。

Q. iPhoneとAndroidどちらでも使えますか?

SwingVisionはiPhone専用でAndroid版は提供されていません。一方でAceSenseやAIスポーツトレーナー、OptiSwingはiOS・Android双方に対応しているため、Android端末を使っている場合はこれらを優先候補にするとよいでしょう。

4タイプで見る分析ツールの選び方|入力方法×分析の深さ

10製品は「スマホだけで始められるか、専用機材が必要か」という入力方法の軸と、「AIによる動作解析が深いか、スコア・統計の記録が中心か」という分析の深さの軸で、4つのタイプに整理できます。自転車のパワーメーターを価格帯と測定精度で選ぶのと近い発想で、目的に合うタイプから絞り込むと選びやすくなります。

テニス分析アプリ・デバイスを入力方法×分析の深さで分類した4象限の図解

動画AI解析型|スマホだけでフォームを数値化する

SwingVision、AceSense、AIスポーツトレーナー、OptiSwingが該当します。追加機材なしでスマホの動画をAIが解析し、フォームやショットの精度を数値で示してくれる点が共通しています。まず試してみたい個人プレーヤーに向いています。

専用カメラ設置型|コートに設置して高精度な自動判定を得る

Baseline VisionとPlaySightが該当します。コート脇に専用カメラを設置することで、動画AI解析型よりも高精度な自動判定や多角度でのリプレイが可能になります。クラブ・アカデミー・大会運営など、施設単位での導入に向いています。

記録アプリ型|得点と統計をその場で記録する

DeuceAppとTennis Mathが該当します。試合中の得点やショット結果を手入力し、成績を蓄積・共有することに特化しています。AIによる動作解析は行いませんが、実力の推移を数値で追いたい場合に手軽に始められます。

ウェアラブル型|身につけるだけで練習量を自動記録する

Tennis PlusとRacketStatsが該当します(RacketStatsは記録アプリの側面も持ちますが、年代別ベンチマークという独自データを提供する点でここに含めています)。Apple Watch等を装着するだけでスイングや練習量を自動検知でき、撮影の手間を省きたい場合に向いています。

Q. 初心者にはどのタイプの分析ツールが向いていますか?

特別な機材を用意せずスマホだけで始められる動画AI解析型が向いています。SwingVisionやAIスポーツトレーナーのように無料プランがあるアプリなら、まず試してからより高精度な専用カメラ設置型への移行を検討できます。

テニス分析ツール導入前に確認したいポイント

どのタイプを選ぶ場合も、契約してから「思っていたのと違った」とならないよう、事前に確認しておきたい観点があります。特に対応OSと継続コストは、後から変更しにくい要素です。

テニス分析アプリ・デバイス導入前に確認すべき5つのチェック項目の図解

特にAndroid対応の有無は見落としがちです。SwingVisionのように機能が充実していてもiPhone専用のアプリがあるため、まず自分の端末で使えるかを確認する必要があります。また、Baseline VisionやPlaySightのような専用カメラ型は、撮影データの保存期間や共有範囲がプランによって異なるため、ウェアラブル機器のデータ活用と同様に、契約前にデータの取り扱い条件を確認しておくと安心です。

Q. 分析データはコーチと共有できますか?

多くのアプリは動画やレポートのリンクを発行し、コーチや家族と共有できます。ただしBaseline VisionやPlaySightのように専用カメラの映像をクラウドで管理するサービスは、共有範囲や保存期間がプランによって異なるため事前に確認してください。

市場動向|テニス人口とデータ活用の広がり

テニスの競技人口は、データを活用した練習ニーズの広がりを裏づける形で推移しています。公益財団法人日本テニス協会の調査によると、2025年のプロ登録選手数は429人で2013年以降最多となり、一般登録選手も前年から49人増の3,419人となりました。

競技志向のプレーヤーが増えるほど、感覚だけに頼らず数値で自分の課題を把握したいというニーズも強まります。こうしたテニス領域に限らないスポーツ全体のデータ活用の広がりは、スポーツDXとは|3階層構造・事例・課題を解説でも整理しているとおり、計測技術の低価格化とスマホの高性能化が背景にあります。

(参考)令和7年度 テニス環境等実態調査報告書(2026年3月公表) – 公益財団法人日本テニス協会

Q. テニスの競技人口は増えていますか?

公益財団法人日本テニス協会の調査では、2025年のプロ登録選手数は429人と2013年以降で最多となりました。一般登録選手も前年から49人増えており、データを使って上達を可視化するニーズは今後も広がると考えられます。

まとめ|自分に合った分析ツールを選ぶために

テニスのプレー分析アプリ・デバイスは、目的によって選ぶべきタイプが変わります。最後に、この記事のポイントを振り返ります。

  • スマホだけで手軽に始めたいなら、SwingVisionやAceSense、AIスポーツトレーナーのような動画AI解析型が向いている
  • クラブ・アカデミー単位で高精度な判定・リプレイを求めるなら、Baseline VisionやPlaySightのような専用カメラ設置型を検討する
  • 得点や成績の推移をシンプルに記録したいなら、DeuceAppやTennis Mathのような記録アプリ型で十分なことが多い
  • 撮影の手間をかけたくないなら、Tennis Plusのようなウェアラブル型でスイングを自動検知する選択肢がある
  • 導入前にはAndroid対応の有無、月額課金、データ共有の範囲を必ず確認する

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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