血圧を測るには|コンディション管理に効く3製品比較

血圧を測る腕時計型・上腕式・多機能型の血圧計を比較するイメージ スポーツDX

血圧は測るタイミングと方法によって、数値の意味も使い道も変わります。血圧を測る手段は大きく「腕時計型のウェアラブル血圧計」「上腕式の家庭用血圧計」「心電図まで記録する多機能型」の3タイプに分かれ、日常的に身につけて頻度高く測りたいのか、医療用途に近い精度を重視するのかで、選ぶべき製品が変わります。本記事では、製品公式サイトで確認できる情報をもとに3タイプの代表製品を比較し、選び方を整理します。

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家庭で血圧を測ることが重要な理由

高血圧は自覚症状がないまま進行しやすく、脳卒中や心疾患の危険因子になることが知られています。厚生労働省の令和4年国民健康・栄養調査によると、収縮期(最高)血圧が140mmHg以上の者の割合は男性28.9%、女性21.1%にのぼります。収縮期血圧の平均値は男性131.4mmHg、女性125.5mmHgで、令和元年と比較して大きな増減はみられていません。

国の健康施策「健康日本21(第二次)」では、40〜89歳の収縮期血圧の平均値について男性134mmHg、女性129mmHg以下という目標値を掲げています。診察室で1回だけ測る血圧よりも、日常のさまざまな場面で繰り返し測る「家庭血圧」の方が、その人の本来の血圧に近いデータとして治療方針の参考にされることも、家庭での測定が推奨される理由のひとつです。

Q. 家庭で血圧を測るのは何のためですか?

診察室での1回の測定だけでは分からない、日常のさまざまな場面での血圧の変動を把握するためです。起床時や就寝前など決まったタイミングで継続的に測ることで、より実態に近い血圧の傾向をつかめます。

(参考)令和4年国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

血圧を測る方法の3タイプ|腕時計型・上腕式・多機能型

血圧を測る製品は、装着スタイルと測れる項目の広さで大きく3タイプに整理できます。どのタイプが向いているかは、測定の頻度や、血圧以外にどこまでデータを取りたいかによって変わります。

血圧を測る方法を腕時計型・上腕式・多機能型の3タイプに分類した図解

この3タイプの分類は、後述する製品公式サイトの仕様情報をもとにHuman Soarで整理したものです。それぞれのタイプの特徴を、具体的な仕組みとあわせて見ていきましょう。

腕時計型|日常的に装着して手軽に測る

腕時計のように手首に装着したまま、ボタン操作だけで血圧を測れるタイプです。歩数や睡眠といった生活データもあわせて記録できる製品が多く、血圧測定を毎日の習慣に組み込みやすいのが特徴です。一方で、手首周りのサイズが決まっている製品が多く、購入前に対象サイズを確認する必要があります。

上腕式|医療用に近いシンプルな精度で測る

従来からある、腕にカフを巻いて測定するタイプです。医療機関や健康診断で使われている測定方式に近く、ワンボタン操作のシンプルな製品が中心です。測定のたびにカフを装着する手間はありますが、上腕での測定は国際的なガイドラインでも基準とされている方式です。

多機能型|心電図や聴診音までまとめて記録する

血圧に加えて心電図(ECG)や心音まで、1回の測定でまとめて記録できるタイプです。不整脈の兆候など、血圧の数値だけでは分からない情報を捉えられる可能性がある一方、現時点では販売地域が限られる製品もあるため、購入前に入手経路の確認が必要です。

血圧を測る製品3選を徹底比較

3タイプそれぞれの代表例として、公式サイトで仕様を確認できる製品を1つずつ取り上げます。価格や対応環境は変動する可能性があるため、購入前は必ず公式サイトの最新情報を確認してください。

製品名 提供企業 タイプ 主な機能 医療機器認証
HeartGuide(HCR-6900T) オムロン ヘルスケア 腕時計型 血圧・歩数・睡眠を記録、専用アプリ連携 管理医療機器(301AGBZX00046000)
UA-651BLE Plus エー・アンド・デイ 上腕式 Bluetooth自動送信、不規則脈波(IHB)検知 管理医療機器(226AHBZX00003000)
BPM Core Withings(withings.com) 多機能型 血圧・心電図・デジタル聴診器を90秒で計測 CEマーキング(欧州)取得

各製品の公式サイトに掲載されている仕様情報をもとにHuman Soarが作成(2026年8月確認時点)。

オムロン HeartGuide|血圧計を腕時計として身につける

HeartGuideは、腕時計のようなデザインのまま血圧を測定できるウェアラブル血圧計です。バンド内側のカフで腕時計サイズの血圧測定を実現しており、管理医療機器としての認証も取得しています。専用アプリ「HeartAdvisor」で血圧・歩数・睡眠のデータを自動記録でき、測定値をExcelやPDFで出力して家族と共有することもできます。対象手首周は16〜19cmの1サイズのみで、日本国内専用商品として販売されています。

(参考)ウェアラブル血圧計 HeartGuide HCR-6900T – オムロン ヘルスケア

UA-651BLE Plus|Bluetooth対応のシンプルな上腕式血圧計

UA-651BLE Plusは、上腕にカフを巻いて測るオーソドックスな家庭用血圧計に、Bluetooth Low Energyによる自動データ転送を組み合わせた製品です。測定した血圧データはスマートフォンアプリ「A&Dヘルスケア」に自動送信され、グラフやリストで確認できます。脈の間隔をチェックして不規則な脈を検知する機能も搭載しており、測定値の信頼性を高める工夫がされています。操作はカフを巻いて開始ボタンを押すだけのワンボタン式です。

(参考)Bluetooth®内蔵血圧計 UA-651BLE Plus – 株式会社エー・アンド・デイ

Withings BPM Core|血圧・心電図・聴診器を1台にまとめる

BPM Coreは、血圧測定に加えて心電図の記録とデジタル聴診器による心音の検出までを、1回およそ90秒の測定でまとめて行える製品です。臨床試験により、血圧測定は国際的な評価基準を満たし、心房細動の検出性能は循環器専門医が判定した12誘導心電図と近い水準であることが確認されています。Wi-Fi経由でクラウドにデータが同期されるため、測定のたびにスマートフォンを手元に置く必要はありません。現時点では主に欧州向けに販売されている製品のため、日本国内での入手可否は購入前に公式サイトで確認が必要です。

(参考)BPM Core – Withings

Q. 血圧を測るウェアラブル機器は医療機器ですか?

製品によります。HeartGuideとUA-651BLE Plusは日本国内で管理医療機器としての認証を取得しています。BPM Coreは欧州の医療機器規則に基づくCEマーキングを取得した製品です。購入前に対象国での認証状況を公式サイトで確認してください。

Q. 血圧計は毎日測定する必要がありますか?

毎日決まったタイミングで測ることが推奨されますが、必須の頻度は医師の指示や自分の目的によって異なります。まずは起床後や就寝前など、同じ条件で測る習慣をつくることから始めるとよいでしょう。

製品選びで確認したいポイント

血圧を測る製品を選ぶときは、価格や見た目だけでなく、使い方に関わる複数の条件を確認しておくと失敗が減ります。

血圧を測る製品を選ぶときに確認する4つの視点を示すフロー図

まず確認したいのは、その国・地域で医療機器としての認証を受けているかどうかです。認証の有無は測定精度の裏付けになるため、健康管理の目的で使うなら優先度の高いポイントです。次に、日常的に装着して測りたいのか、測定のときだけ使えばよいのかという装着スタイルの好みも選定に直結します。

あわせて、スマートフォンアプリとの連携が必須かどうかも確認しておきましょう。HeartGuideのように対応スマートフォンとアプリのインストールが利用の前提になっている製品もあれば、本体のディスプレイだけで数値を確認できる製品もあります。最後に、本体価格だけでなくカフや電池といった消耗品の交換コスト、アプリの有料プランの有無まで含めて、継続して使う場合のコストを比較しておくと安心です。

Q. スマートフォンがないと使えませんか?

製品によります。HeartGuideは対応スマートフォンとアプリの利用が前提になっている一方、BPM Coreは本体のディスプレイで血圧の数値をその場で確認でき、データ同期は自動で行われます。スマートフォンをどこまで使いたいかも選定基準になります。

血圧データを日常のコンディション管理に活かす

血圧の測定は、単発の数値を確認するだけでなく、他の健康データとあわせて継続的に見ていくことで意味を持ちます。歩数や運動量が増えた時期に血圧がどう変化したか、睡眠の質が乱れた週に血圧が上がっていないかなど、複数のデータを重ねて見ることで、生活習慣と体調の関係が見えやすくなります。

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特に、企業の健康経営やアスリートのコンディション管理の現場では、血圧単体ではなく心拍変動(HRV)や睡眠データとあわせて確認することで、疲労や回復の兆候を早めに捉える取り組みが広がっています。血圧計をこれから選ぶ場合は、単体の機能だけでなく、すでに使っているスポーツ向けウェアラブル端末とデータを一元管理できるかどうかも検討材料になります。

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血圧や心拍だけでなく、睡眠の質を計測するアプリやデバイスを組み合わせれば、日中の活動量・夜間の回復・血圧の変動という3つの軸から、より立体的にコンディションを把握できるようになります。

まとめ

血圧を測る製品は、装着スタイルと測れる範囲によって「腕時計型」「上腕式」「多機能型」の3タイプに分かれます。要点を振り返ります。

  • 収縮期血圧140mmHg以上の者は男性28.9%・女性21.1%(令和4年国民健康・栄養調査)と、家庭での継続的な血圧把握が重要な人は少なくありません。
  • 腕時計型(HeartGuide)は日常的に装着して手軽に測りたい人向け、上腕式(UA-651BLE Plus)は医療用に近いシンプルな測定を求める人向けです。
  • 多機能型(BPM Core)は血圧に加えて心電図・心音まで記録したい人向けですが、購入前に入手経路の確認が必要です。
  • 製品選びでは医療機器認証の有無、装着スタイル、アプリ連携の要否、継続コストの4点を確認しましょう。
  • 血圧は単体ではなく、歩数・睡眠・心拍変動など他のデータとあわせて継続的に見ることで、コンディション管理に活かしやすくなります。

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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