埼玉県の実業団4チーム|ラグビーと野球の拠点はどこか

埼玉県の実業団4チーム|ラグビーと野球の拠点はどこか スポーツビジネス

埼玉県にゆかりのある実業団は、ラグビーの埼玉パナソニックワイルドナイツ、野球の日本通運とHonda、女子バレーボールの埼玉上尾メディックスです。ただしHondaはチーム所在地が東京都港区で、都市対抗には東京代表として出場しています。各チームの創部年と実績、拠点の実態を公式情報で確認して整理しました。

埼玉県にゆかりのある実業団は4チーム

埼玉県にゆかりのある実業団4チーム

まず一覧です。拠点の置き方がチームごとに違う点に注意してください。

「埼玉の実業団」と言い切れるのは3チーム

埼玉パナソニックワイルドナイツは熊谷市、日本通運はさいたま市、埼玉上尾メディックスは上尾市を拠点としています。

一方のHonda硬式野球部は、公式サイトによればチーム所在地が東京都港区虎ノ門で、グラウンドが埼玉県川越市笠幡の本田技研笠幡球場です。活動の場は埼玉県内にありますが、登録上は東京のチームで、都市対抗野球にも東京代表として出場しています。

「埼玉県の実業団」を調べるとき、この違いは押さえておく必要があります。グラウンドの所在地と、大会での代表地区は別のものです。

(参考)Honda硬式野球部 概要 – 本田技研工業

(参考)チーム情報 – 埼玉パナソニックワイルドナイツ

埼玉パナソニックワイルドナイツ|1960年創設のラグビー

県内最大規模の実業団がこのチームです。運営はパナソニックホールディングスで、熊谷市に本拠地を構えています。

所属は日本ラグビーフットボール協会

公式サイトによれば、創設年度は1960年、所属団体は公益財団法人日本ラグビーフットボール協会、本拠地は埼玉パナソニックワイルドナイツ グラウンドです。ヘッドコーチは金沢篤が務めています。

チーム名は4,000件超の一般公募で決まった

興味深いのは名前の決め方です。チームは戦歴やプレースタイル、選手の経歴から「野武士軍団」という異名を得ており、公式サイトは当時のトップリーグ参加チーム中で唯一この異名を授かってきたと記しています。

トップリーグのスタートを機に、圧倒的な肉体的強さと砕けぬ精神的強さで夢の実現に挑み続ける「夢、追う者たち」の象徴として、野武士軍団「パナソニックワイルドナイツ」と命名されました。この名称は世界各国から4,000件を超える一般公募によって決定しています。

チームミッションは子どもに向いている

スローガンは「Keep the Dream Alive」、チーム理念は「私たちはラグビーを通じて世界のひとびとになくてはならない存在でありたい」です。

そしてチームミッションとして「次代を担う子供たちに、夢を持つことの素晴らしさを伝える」を掲げています。単に勝利を追求するのではなく、パッションとプレー、行動、さまざまな活動の総体によって具現化するものだと説明されています。

企業が競技部を持つ目的が、勝敗だけでなく次世代への発信に置かれている例です。企業スポーツの全国の事例は企業スポーツチームを持つ会社一覧で整理しています。

(参考)チーム情報 – 埼玉パナソニックワイルドナイツ

日本通運 硬式野球部|1956年創部

さいたま市を拠点とする野球部です。社会人野球の中でも長い歴史を持ちます。

都市対抗は50回出場、1964年に優勝

公式サイトによれば、創部は1956年(昭和31年)、加盟団体は日本野球連盟、監督は澤村幸明です。

都市対抗野球大会には50回出場し、1964年に優勝、1957年・1993年・1997年・2017年に準優勝しています。日本選手権大会は24回出場で、1994年に優勝、1982年・1984年・2016年に準優勝です。

公式サイトの出場回数には注意がある

ここで数字の扱いに注意が必要です。チーム紹介ページは「50回出場」と記載していますが、持株会社が2026年6月25日に出した発表では「12年連続51度目の出場」とされています。

つまりチーム紹介ページの50回は第97回大会(2026年)の出場が反映される前の数字です。本記事では公式ページの記載どおり50回としつつ、2026年の出場を含めると51度目になる、と整理しておきます。制度や記録の数字は、どの時点のものかを確認してから使う必要があります。

歴代総監督は10人

公式サイトには歴代総監督として吉田章、藤田宗一、稲葉誠治、初岡栄治、近藤良輔、中村国勝、杉本泰彦、神長英一、藪宏明、澤村幸明の10人が掲載されています。1956年から70年で10人ですから、平均すると1人あたり7年という計算になります。

2026年のチームスローガンは「Love the team ~勝つ為の集団~」です。

(参考)チーム紹介|野球部 – 日本通運スポーツサイト

(参考)第97回都市対抗野球12年連続51度目の本大会出場決定 – NIPPON EXPRESSホールディングス

日本通運は1社で6つの部を持つ

日本通運が持っているのは野球部だけではありません。スポーツサイトには6つの部が並びます。

野球・剣道・柔道・相撲・ゴルフ、そして応援

各部紹介として掲載されているのは、野球、剣道、柔道、相撲、ゴルフ、応援の6つです。

「応援」が部として置かれているのが特徴的です。競技をする部と並んで、応援する部が公式に紹介されています。都市対抗野球は応援合戦も見どころのひとつで、企業の社員が応援団として参加する文化があります。それを組織として持っているということです。

ゴルフ部は企業対抗戦に出ている

ゴルフ部は日経カップ企業対抗ゴルフ選手権に出場しており、2026年9月11日には第15回大会の予選大会と第14回大会の決勝大会の試合結果が更新されています。

柔道、剣道、相撲といった武道系の部を複数持つのは、運輸業という業態と無関係ではないと考えられますが、公式サイトにその説明はありません。

(参考)日本通運スポーツサイト – 日本通運

Honda硬式野球部|川越市にグラウンドがある

前述のとおり登録上は東京のチームですが、活動の拠点は埼玉県にあります。

都市対抗は37回出場、優勝3回

公式サイトによれば、創部年は1960年、グラウンドは埼玉県川越市笠幡2634-6の本田技研笠幡球場です。チーム所在地は東京都港区虎ノ門の虎ノ門アルセアタワーとなっています。

主な成績は2025年末現在で、都市対抗野球が37回出場、1996年・2009年・2020年に優勝、2004年に準優勝。日本選手権が25回出場で、1985年に優勝、2002年・2009年・2015年・2024年に準優勝です。

出場回数では日通、優勝回数ではHonda

項目 日本通運 Honda
創部 1956年 1960年
都市対抗 出場 50回 37回
都市対抗 優勝 1回(1964年) 3回(1996・2009・2020年)
日本選手権 出場 24回 25回
日本選手権 優勝 1回(1994年) 1回(1985年)

出典:日本通運「チーム紹介|野球部」およびHonda「Honda硬式野球部 概要」(Hondaは2025年末現在)

出場回数では日本通運が上回りますが、都市対抗の優勝回数はHondaが3回で上です。直近では2020年に優勝しています。2026年のスローガンは「夢への挑戦 ~感動は全力の先に~」です。

(参考)Honda硬式野球部 概要 – 本田技研工業

埼玉上尾メディックス|病院グループのチーム

4チーム目は女子バレーボールです。運営の母体が製造業でも運輸業でもない点が、ほかと違います。

チーム名は医療従事者に由来する

公式サイトによれば、チーム名は病院グループのチームとして地域貢献を目指し「愛し愛されるチーム」になるよう、医療従事者という意味のmedicを引用して命名されました。活動理念も「愛し愛される」チームを目指す、と掲げられています。

ホームタウンは上尾市

ホームタウンは埼玉県上尾市です。公式サイトは上尾市について、東京から35km、電車で約1時間の距離にあり、埼玉県の南東部に位置し、令和5年に市制施行65周年を迎えた人口約23万人のまちだと紹介しています。

2026-27シーズンは大同生命SV.LEAGUE

2026-27シーズンのスローガンは「新風 ~一人ひとりの挑戦が、未来への追い風となる~」です。大同生命SV.LEAGUEの頂点を目指し、一人ひとりが自ら考え、動き、変化を起こすために挑戦を続ける、という趣旨が示されています。

(参考)チーム概要 – 埼玉上尾メディックス

野球2チームの記録を並べる

都市対抗野球の出場回数と優勝回数

都市対抗野球と日本選手権の出場回数を図で比べます。

70年続く組織であること

日本通運が1956年、Hondaとワイルドナイツが1960年の創設です。いずれも60年から70年にわたって企業が抱え続けてきた組織になります。

この長さ自体が、企業スポーツを考えるうえでの論点です。景気や経営判断で休部・廃部になるチームがある一方、これらは続いてきました。続けられる条件が何なのかは、企業ごとの事情によります。

埼玉で実業団を調べるときの3つの注意

グラウンドの所在地と代表地区は別

Hondaの例のとおりです。「埼玉にある」ことと「埼玉の代表として出る」ことは一致しません。都市対抗野球は企業の所在地をもとに代表地区が決まるため、グラウンドだけで判断すると誤ります。

公式サイトの数字も更新時点を見る

日本通運のチーム紹介ページは50回出場と記載していますが、最新の大会を含めると51度目です。記録の数字は、そのページがいつ時点のものかを確認してから引用してください。

プロクラブと混同しない

埼玉県には埼玉西武ライオンズや浦和レッズなどのプロクラブもあります。実業団は企業の一部門で、選手は社員として所属するのが基本です。運営主体と選手の立場が異なります。

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(参考)チーム紹介|野球部 – 日本通運スポーツサイト

(参考)Honda硬式野球部 概要 – 本田技研工業

よくある質問

Q. 埼玉県の実業団にはどんなチームがありますか?

ラグビーの埼玉パナソニックワイルドナイツ(熊谷市)、野球の日本通運硬式野球部(さいたま市)、女子バレーボールの埼玉上尾メディックス(上尾市)です。Honda硬式野球部は埼玉県川越市にグラウンドがありますが、チーム所在地は東京都港区です。

Q. Honda硬式野球部は埼玉のチームですか?

グラウンドは埼玉県川越市笠幡の本田技研笠幡球場ですが、公式サイトのチーム所在地は東京都港区虎ノ門で、都市対抗野球には東京代表として出場しています。活動場所と登録上の地区が異なります。

Q. 埼玉で最も古い実業団はどれですか?

公式サイトで確認できる範囲では日本通運硬式野球部で、創部は1956年です。埼玉パナソニックワイルドナイツとHonda硬式野球部はいずれも1960年の創設です。

Q. 日本通運の都市対抗出場回数は何回ですか?

公式のチーム紹介ページには50回出場と記載されています。ただし持株会社が2026年6月25日に発表したリリースでは12年連続51度目の出場とされており、チーム紹介ページは2026年の第97回大会分が反映されていません。

Q. 日本通運は野球以外のスポーツもしていますか?

しています。スポーツサイトには野球、剣道、柔道、相撲、ゴルフ、応援の6つの部が掲載されています。競技をする部と並んで「応援」が部として置かれているのが特徴です。

Q. 都市対抗野球で優勝経験があるのはどちらですか?

どちらもあります。日本通運は1964年に1回、Hondaは1996年・2009年・2020年の3回優勝しています。出場回数は日本通運が50回、Hondaが37回です。

(参考)チーム情報 – 埼玉パナソニックワイルドナイツ

(参考)チーム概要 – 埼玉上尾メディックス

まとめ

  • 埼玉にゆかりのある実業団は4チーム:ワイルドナイツ(熊谷市)、日本通運(さいたま市)、Honda(川越市にグラウンド)、上尾メディックス(上尾市)
  • Hondaの所在地は東京都港区:グラウンドは埼玉県だが、都市対抗には東京代表として出場する
  • 最古は1956年の日本通運:ワイルドナイツとHondaは1960年
  • 優勝回数はHondaが3回:都市対抗で1996年・2009年・2020年。日本通運は1964年の1回
  • 日本通運は6つの部を持つ:野球・剣道・柔道・相撲・ゴルフ、そして応援
  • ワイルドナイツの名前は一般公募:世界各国から4,000件を超える応募で決定した

スポーツ業界の全体像はスポーツビジネスの基礎にまとめています。

(参考)スポーツ庁 – 文部科学省

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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