開心那が語る2大会連続メダルを支えた成長し続ける思考のモデルとは

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「2大会連続でメダルをとれたことは本当にすごくうれしいです」。2024年のパリオリンピック、スケートボード女子パークで銀メダルを獲得した開心那さんは、日本オリンピック委員会のインタビューでこう振り返った。東京2020で12歳11カ月の史上最年少メダリストとなってから3年、15歳になった開さんの言葉から見えてくる、成長し続ける人の思考モデルを筆者が分析する。

後悔なく滑り切れた自分のすべてを出し切るという目標

パリ大会の決勝後、開さんは「一番の目標だった『自分のすべてを出し切って終わる』ということができました」と語った。順位や結果そのものよりも、「自分の力を出し切れたか」を評価の軸にしている点が特徴的だ。「今回のオリンピックでは自分の出せる力を本当に全部出し切ったので、後悔もなく満足できた大会でした。これでもしメダルがとれていなくても、後悔はなかったと思います」という発言には、結果に依存しすぎない自己評価の軸が表れている。

小さなステップを自分で設定し積み重ねる成長法

開さんが12歳の頃に受けたインタビューでは、すでにその成長スタイルの核となる考え方が語られていた。「この技ができるようになってから、次のことを練習する」と、自分の中で明確な段階を作り、一つずつクリアしていくという方法だ。人に言われた通りに練習するのではなく、自分自身で次の課題を設定し、着実にクリアしていく姿勢が、12歳での銀メダルから15歳での2個目のメダルまで、成長を止めない土台になっていたと考えられる。

体の変化を成長の糧に変える柔軟さ

東京からパリまでの3年間で身長が20cm以上伸びたことについて、開さんは「良くないことは全然ありませんでした」と語る。「スピードが出しやすくなったり、踏む力も強くなったり、高い場所でいろいろな技をかけられるようになったり」と、体格の変化を制約ではなく新しい可能性として捉え直している点も、成長し続ける人に共通する思考のパターンといえる。

結果よりプロセスを評価する思考の構造

開さんの発言から見えるのは、心理学でいう「達成目標理論」における熟達目標志向、つまり他者との比較や順位そのものよりも、自分自身の技術の向上や課題の克服に価値を置く姿勢である。12歳のときから積み重ねてきた「小さな目標を自分で設定し、クリアする」というプロセスが、パリでの「後悔なく出し切る」という自己評価の軸につながっている。結果を目標にすると、負けたときに自己評価が大きく崩れやすいが、プロセスを目標にすることで、結果にかかわらず一貫した自己評価を保ちやすくなる。

ライバルとの向き合い方に見える独自性

開さんは同じ日本代表のライバル選手について、「自分はライバルと思うタイプではないですし、やはり互いに支え合う存在だと感じています」と語っている。フルメイクした他の選手を素直に褒めたり、「すごかったね」と声をかけたりする姿勢は、勝敗を競う関係と、互いを高め合う関係を両立させる独自のスタイルといえる。多くの競技で見られる「敵対的なライバル関係」とは異なる向き合い方が、長く競技を続ける上での精神的な安定にもつながっていると考えられる。

子どもの成長支援やキャリア形成に転用できる考え方

開さんの姿勢から得られる実践的な示唆は次の3点に整理できる。第一に、大きな目標をいきなり掲げるのではなく、自分で設定できる小さな段階に分解すること。第二に、結果だけでなく「出し切れたか」というプロセスの側面で自分を評価すること。第三に、体格や環境の変化を制約ではなく新しい可能性として捉え直すこと。これらは子どもの習い事の伸ばし方や、大人が新しいスキルを習得する際の目標設定にも応用できる考え方である。

目標を段階分けするためのAI活用法

大きな目標を前にすると、何から手をつければよいか分からなくなることがある。AIチャットに「最終的に達成したいこと」と「現在の状況」を伝え、「達成までの小さなステップに分解してほしい」と依頼することで、開さんが実践してきたような段階的な目標設定を、他分野でも応用しやすくなる。また、挑戦の後に「出し切れたか」を振り返る際も、結果の良し悪しだけでなく、準備や過程でやり切れたことをAIと一緒に言語化することで、結果に左右されない自己評価の軸を育てやすくなる。

まとめ 開心那に学ぶ成長し続ける人の思考

開心那さんの2大会連続メダルは、才能だけでなく、12歳の頃から積み重ねてきた「小さな目標を自分で設定し、クリアする」という思考の積み重ねの結果だった。結果よりも「出し切れたか」を評価の軸に置く姿勢、体の変化を可能性として捉える柔軟さ、ライバルを支え合う存在として見る独自の視点は、競技の世界に限らず、成長を続けたいと願うすべての人にとって参考になる思考モデルといえる。

よくある質問

開心那はなぜ結果よりプロセスを重視するのか

12歳の頃から自分で小さな目標を設定し、一つずつクリアしていく成長スタイルを続けてきたためと考えられる。パリ大会後も「自分のすべてを出し切って終わる」ことを一番の目標に据えていた。

東京とパリでの2大会連続メダルの意味は何か

12歳11カ月で史上最年少メダリストとなった東京2020に続き、15歳のパリ2024でも銀メダルを獲得したことで、一過性の活躍ではない継続的な成長を証明した。

体格の変化をどう乗り越えたのか

身長が20cm以上伸びたことについて、スピードや技の幅が広がるプラスの変化として受け止めており、制約ではなく新しい可能性として捉え直していた。

ライバル選手とはどのような関係か

同じ日本代表の選手について「互いに支え合う存在」と語り、他の選手の好成績を素直に称える姿勢を持っている。

子どもの習い事の伸ばし方に応用できる点は何か

大きな目標をいきなり追わせるのではなく、本人が達成感を得られる小さな段階に分けて設定し、一つずつクリアする経験を積ませることが参考になる。

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。

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