「しっかりとチーム全員、いいコンディションでこられている」。大会への出国直前、保木卓朗はそう語ってから現地の試合に臨みます。パリ五輪代表として男子ダブルスで活躍する保木は、団体戦のキャプテンとして、個人の調整だけでなくチーム全体のコンディションにも目を配ってきました。
本記事では、保木卓朗が大会前・大会後に語った実際のコメントをもとに、コンディション調整の考え方を解説します。バドミントンに関心がある人だけでなく、チームのマネジメントに悩む企業の担当者にとってもヒントになる内容です。
保木卓朗はなぜ団体戦でキャプテンを任されるのか
保木卓朗は小林優吾(トナミ運輸)とのペアで男子ダブルスに出場し、パリ五輪代表にも選出された選手です。2025年4月に中国・厦門で開催されたスディルマン杯では男子キャプテンを務め、大堀均ヘッドコーチとともに日本代表チームを率いました。
団体戦で主将を任される背景には、国内外の団体戦経験の豊富さがあります。「今回は、スディルマン杯を経験しているメンバーがそんなにいない」と本人が語るように、経験の少ないメンバーが多いチームの中で、緊張感を和らげる役割も担っています。
スディルマン杯出国時、保木卓朗が語った「いいコンディション」の中身
2025年4月24日、スディルマン杯へ向けて出発する際、保木は空港での囲み取材にこう答えています。「ここまで、しっかりとチーム全員、日本代表選手みんなで、いいコンディションでこられていると思うので、あとはもう自信をもって現地で試合に臨みたいと思います」。
前回のスディルマン杯では、保木自身が出場しながら逆転負けを喫し、「個人としては、すごく悔しさの残る大会でした」と振り返っています。あれから東京五輪を経験した今のメンバーだからこそ、その経験を生かして悔しさを晴らしたいという意気込みを語っていました。
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(参考)【スディルマン杯】「前回味わった悔しさを晴らせるような大会にしたい」(保木卓朗)<出国時コメント> – BADMINTON SPIRIT(ベースボール・マガジン社)
Q. 保木卓朗はスディルマン杯にどんな思いで臨みましたか?
前回大会で逆転負けを喫した悔しさを晴らしたいという思いで臨みました。出国時には「チーム全員がいいコンディションでこられている」と語り、東京五輪を経た経験を生かして自信を持って試合に臨む姿勢を示しています。
東アジア3連戦でみせた結果の推移
2025年9月、保木・小林ペアは香港オープン、中国マスターズ、韓国オープンと3週連続で東アジアを転戦しました。帰国後の囲み取材で、保木は「3週連続の遠征は久々。その中でもしっかりと自分たちのパフォーマンスをコンスタントに出せたかなと思っています」とコメントしています。
| 大会 | 結果 | 保木卓朗のコメント要旨 |
|---|---|---|
| 香港オープン(Super500) | 2回戦敗退 | 「惜しい負け方をした」 |
| 中国マスターズ | ベスト8 | 「コンスタントにベスト8に入るのが最低ライン」をクリア |
| 韓国オープン | ベスト4 | 「上位に進めばおのずと当たる。手応えは感じた」 |
表:2025年9月の東アジア3連戦における保木卓朗・小林優吾ペアの結果推移(BADMINTON SPIRIT掲載の帰国コメントをもとにHuman Soarが整理)
①香港オープン|惜しい負け方から立て直す
3週連続遠征の初戦となった香港オープンは2回戦で敗退。「惜しい負け方をした」としながらも、ここでの反省を次の大会に生かす姿勢を見せています。
②中国マスターズ|最低ラインを明確に定めて臨む
中国マスターズではベスト8まで進出。保木は「コンスタントにベスト8に入るのが最低ラインと思っていて、香港以外はしっかりとクリアできたのでよかった」と、自分たちの中で結果の基準を明確に持っていることを語っています。
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③韓国オープン|上位進出で見えた課題と手応え
韓国オープンではベスト4に進出し、準決勝では2週連続で同じ韓国ペアに敗れながらも「手応えは感じた」と前向きに総括。「あの韓国ペアをどう倒すかが、これからの課題」と、次の目標を具体的に言語化しています。
(参考)【選手コメント】「自分たちのパフォーマンスをコンスタントに出せた」(保木卓朗)<2> – BADMINTON SPIRIT(ベースボール・マガジン社)
Q. 保木卓朗・小林優吾ペアの2025年9月の東アジア3連戦の結果は?
香港オープン2回戦、中国マスターズはベスト8、韓国オープンはベスト4という結果でした。本人は「しっかりと自分たちのパフォーマンスをコンスタントに出せた」と振り返っています。
大会前に保木卓朗が言語化する3つの視点
複数のコメントを重ねて見ると、保木が大会に向けて言語化している視点は大きく3つに整理できます。数値としての結果だけでなく、その手前にある考え方の言語化が、コンディションの安定につながっています。
①チーム全体のコンディションを把握する
個人の状態だけでなく「チーム全員がいいコンディションでこられている」というように、チーム全体を主語にして状況を語る点が特徴です。
②最低ラインを先に決めておく
「ベスト8に入るのが最低ライン」のように、結果の基準をあらかじめ言葉にしておくことで、大会後の振り返りが感覚ではなく基準との比較で行えるようになります。
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③次の課題を具体的な相手・場面で言語化する
「韓国ペアをどう倒すか」のように、次の課題を抽象的な精神論ではなく、具体的な相手や場面で言語化する点も特徴です。10月の欧州遠征に向けても「ベスト4、決勝進出、そして優勝」と段階を追った目標を語っています。
Q. 保木卓朗が大会ごとに大切にしている考え方は何ですか?
チーム全体のコンディションを把握すること、結果の最低ラインをあらかじめ決めておくこと、次の課題を具体的な相手や場面で言語化することの3つです。感覚ではなく言葉にして共有する姿勢が特徴です。
チームをまとめるという役割が、企業のマネジメントに示す視点
保木は主将としての役割について「多分、特に役割はないと思うので気楽に。私生活からチームをまとめていかないといけないので、みんなで仲よくやれればいいのかなと思っていますし、コミュニケーションをしっかり取っていきたい」と語っています。肩の力を抜きつつコミュニケーションを重視する姿勢は、企業のチームマネジメントにも通じます。
細谷将司のリカバリーウェア活用や村松開人の疲労管理のように個人の調整に焦点を当てた事例とあわせて見ると、五十嵐カノアのメンタル集中法と同様、チームの状態を主語にして語れることが、組織運営における安定感につながっているとわかります。
Q. 保木卓朗のキャプテンとしての考え方は企業のマネジメントにどう活かせますか?
役割を重く捉えすぎず、私生活からチームをまとめ、コミュニケーションを重視するという姿勢が応用できます。肩の力を抜きつつ対話を重ねることが、チーム全体の安定したコンディションにつながります。
まとめ|保木卓朗のコンディション調整に学ぶチーム運営の視点
- 保木卓朗はパリ五輪代表・男子ダブルスの選手で、団体戦ではキャプテンを務めている
- スディルマン杯出国時には「チーム全員がいいコンディション」と、個人ではなくチームを主語に状況を語った
- 2025年9月の東アジア3連戦では、香港2回戦・中国マスターズベスト8・韓国オープンベスト4という結果を残した
- 大会前後のコメントからは、コンディション把握・最低ラインの設定・次の課題の具体的な言語化という3つの視点が読み取れる
- 役割を気負わずコミュニケーションを重視する姿勢は、企業のチームマネジメントにも応用できる
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