大迫傑が語る、マットレスで変わる睡眠リカバリー

osako-sleep-recovery アスリート

マラソン日本記録保持者としてオレゴンを拠点に走り続けてきた大迫傑。トレーニングや栄養管理への意識の高さは広く知られているが、本人が近年、特に重要度を高く語っているのが睡眠環境へのこだわりだ。筆者は大迫選手のインタビュー内容をもとに、そのリカバリー哲学を紹介する。

100人中100人が毎日行うリカバリー

大迫選手はリカバリーの中でも睡眠を特別な位置づけで捉えている。まずはその考え方の根本を見ていく。

大迫選手は「睡眠は100人いたら100人が毎日必ずやっているリカバリー。しかも6〜8時間くらいは睡眠をとるとなると、一日で最も長い時間をかけるリカバリーでもある」と語っている。マッサージやアイシングといった特別なケアと違い、誰もが毎日必ず行う行為だからこそ、その質を高めることの費用対効果は大きいという発想だ。

マットレスを変えて気づいた質の違い

大迫選手がリカバリーとしての睡眠を強く意識するきっかけになったのが、マットレスの変更だった。ここではその経験を詳しく見ていく。

大迫選手はマニフレックスのマットレスを約1年間使用し、睡眠の質が大きく変わったことに驚いたという。「プロダクトによってこんなにも睡眠の質が変わるとは思っていなかった。これは本当に盲点だった」と振り返っている。ケニア合宿中に異なるマットレスを使用した際には、朝起きたときに首や背中、腰周りに張りを感じるようになり、普段の環境との違いを実感したとも語っている。

(参考)「マッサージに行くより良いマットレスで眠ることが重要」プロランナー・大迫傑が説くリカバリーの大切さ – Number Web

マッサージより優先すべき睡眠環境

ランナーの間では、マッサージやストレッチといった施術系のケアが注目されがちだ。しかし大迫選手は、それ以上に優先すべきものがあると考えている。

良質なプロダクトを使うことで次の日も元気に走ることができるとし、長くランニングを楽しむためにも、マットレスや枕を選んで睡眠環境にこだわることが本当に大切だと語る大迫選手。特別な施術を受ける頻度には限りがあるが、毎晩の睡眠環境は自分の意思で継続的に整えられるという点が、この考え方の核にある。

6〜8時間の睡眠にかける理由

長距離ランナーにとって、練習で酷使した体を翌日までに回復させることは競技継続の生命線となる。大迫選手が睡眠時間そのものにもこだわる理由を見ていく。

一日のうち最も長い時間を費やすリカバリーだからこそ、その時間の質を落とさないことが結果的に最も効率の良い投資になるという発想だ。忙しい合間を縫って行う施術的なケアと違い、毎日必ず確保できる時間だからこそ、環境づくりに手をかける価値があると大迫選手は考えている。

ちゃんと考えているのは睡眠くらいという哲学

トップランナーとして数々のトレーニング理論や栄養学に触れてきた大迫選手だが、本人はあえてシンプルな優先順位を語っている。

数あるコンディショニングの要素の中でも、突き詰めて考え抜いているのは睡眠だという姿勢は、情報が氾濫する現代において示唆に富む。多くの選択肢の中から何を最優先にするかを見極め、そこに集中して取り組むという判断そのものが、大迫選手のパフォーマンスを支える土台になっていると言える。

(参考)「マッサージに行くより良いマットレスで眠ることが重要」プロランナー・大迫傑が説くリカバリーの大切さ – Number Web

睡眠負債という考え方

近年のスポーツ科学では「睡眠負債」という概念が注目されている。睡眠不足が積み重なることで、自覚のないまま判断力や反応速度が低下する状態を指す言葉だ。

大迫選手が語る「睡眠は最も長い時間をかけるリカバリー」という視点は、この睡眠負債を溜めないための実践的な発想とも重なる。日々の練習の質を落とさないためには、その日その日の疲労を翌朝までに解消しておくことが欠かせない。

研究の世界でも、睡眠不足が持久系競技のパフォーマンスに与える影響は繰り返し報告されている。心拍の回復が遅れたり、主観的な疲労感が強まったりする傾向があるとされ、長距離種目のように毎日の積み重ねがものを言う競技ほど、日々の睡眠の質が結果を左右しやすいと考えられている。

市民ランナーにも応用できる視点

大迫選手のようなプロ環境がなくても、睡眠環境への投資という考え方は、日々走るすべてのランナーに応用できる。

高価な機材を揃える必要はなく、まずは自分の寝具が体に合っているかを見直すことから始められる。起床時に体の張りを感じるかどうかは、寝具が合っているかを判断するひとつの目安になるだろう。

オレゴンでの生活とコンディション管理

大迫選手は拠点をオレゴンに置き、日々のトレーニングと生活を一体的に管理してきた。異国での生活は、食事や睡眠環境を含めて自分自身で整えなければならない場面が多い。

合宿や遠征で環境が変わるたびに睡眠の質が揺らぐ経験をしてきたからこそ、拠点における睡眠環境への投資には一段と力を入れてきたと考えられる。使い慣れたマットレスや枕を持ち込むといった工夫も、環境の変化に左右されないコンディションづくりの一環だろう。

大迫傑の睡眠リカバリーまとめ

  • 睡眠は100人が毎日必ず行うリカバリーであり、一日で最も長い時間をかける回復手段だと捉えている
  • マットレスを変えたことで睡眠の質の違いを実感し、盲点だったと振り返っている
  • マッサージなどの施術よりも、毎晩の睡眠環境づくりを優先すべきだと考えている
  • 6〜8時間の睡眠時間を、パフォーマンス維持のための投資として位置づけている
  • 数あるコンディショニング要素の中で、睡眠を最も突き詰めて考えている

大迫傑の睡眠リカバリーに関するよくある質問

大迫傑がマットレスにこだわるようになったきっかけは何か

マニフレックスのマットレスを約1年間使用し、以前との睡眠の質の違いを実感したことがきっかけだという。合宿先で異なるマットレスを使った際に体の張りを感じ、その差をより強く意識するようになった。

大迫傑はマッサージより何を優先しているか

マッサージなどの施術よりも、毎晩の睡眠環境を整えることを優先していると語っている。継続的に取り組める点を重視している。

大迫傑はどのくらいの睡眠時間を目安にしているか

6〜8時間程度の睡眠を目安にしており、一日のうち最も長い時間をかけるリカバリーとして捉えている。

市民ランナーが取り入れられる工夫はあるか

高価な機材を揃えなくても、起床時の体の張りを目安に自分の寝具が合っているかを見直すことから始められる。加えて、就寝前のスマートフォン使用を控える、寝室の温度を整えるといった基本的な習慣も、マットレスと同様に睡眠の質に影響する要素だ。大迫選手が示すように、まずは自分の睡眠環境を一度点検してみることが、パフォーマンス向上への第一歩になるだろう。

合宿先で睡眠の質が下がったときはどうすればよいか

大迫選手はケニア合宿で異なるマットレスを使い、体の張りという形で違いを実感したという。まずは起床時の体の状態を観察し、必要であれば普段使い慣れた寝具を持参するなどの対策が考えられる。

大迫傑がトレーニングと同じくらい大切にしているものは何か

大迫選手はトレーニングの質だけでなく、その後の回復、とりわけ睡眠環境の質を同じくらい重要視している。走ることと同じ熱量で、眠ることにも向き合っている姿勢がうかがえる。

関連記事

アスリートの睡眠についてはこちら

リカバリー方法についてはこちら

ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ

お問い合わせはこちら →
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。

コメント

タイトルとURLをコピーしました