埼玉西武ライオンズの平良海馬投手は、投球データ計測機器「ラプソード」を早い段階で自腹で導入し、「投手は高めに投げてはいけない」という常識に反して「高めの球のほうが抑えられる」という発見にたどり着きました。結論は、感覚ではなくデータで自分の常識を検証し続けることが、既存の枠を超える投球術につながるということです。本記事ではその考え方を解説します。
自腹でラプソードを購入した決断の背景
平良投手は、球速や回転数などのデータが計測できるラプソードを、球団に頼らず自ら費用を負担して導入しました。その理由を「活躍するかしないかは自分の責任なので、行動のすべてに責任を持ってパフォーマンスを上げてチームに貢献する」と語っています。データ活用を人任せにせず、自分の投球人生の道具として主体的に選んだ姿勢が土台にあります。
「高めは危険」という常識を覆したデータの発見
投手のデータ活用は近年広がっており、最先端理論を早くから取り入れた菊池雄星投手や、データをSNS等でも発信するダルビッシュ有投手のように著名な実践者も多い。ここでは、平良投手自身がラプソード導入の前後で投球への考え方をどう変えたかを整理する。
| 時期 | 平良海馬投手の投球に対する考え方 |
|---|---|
| ラプソード導入前 | 「高めは危険」という球界の常識に沿って、感覚的に投球を組み立てていた |
| ラプソード導入後(自腹で導入) | データ計測の結果「高めの方が抑えられる」と判明し、意図的に高めを攻める投球へ転換 |
表:平良投手本人のインタビュー発言をもとに筆者が時期別に整理(2026年9月時点)
ラプソード導入前|「高めは危険」という常識に従っていた投球
「プロ野球では最先端なことをすると思っていたのですが、意外としていなかった」と平良投手は振り返ります。データ計測機器を導入する以前は、球界に広く浸透していた「高めは危険」という常識に沿って投球を組み立てていました。
ラプソード導入後|データが後押しした「高めを攻める」投球への転換
球団に頼らず自ら費用を負担してラプソードを導入した平良投手は、計測データから「高めの球のほうが抑えられる」という発見にたどり着きました。誰も検証していなかった「高め」の価値に、データを使って自ら気づいた点が際立ちます。
Q. ラプソードとは何ですか?
球速・回転数・軌道などの投球データを計測できるトラッキングシステムです。MLB・NPB各球団で導入が進んでおり、感覚に頼らない投球分析を可能にします。
感覚と数値を一致させる調整法
データを取り入れたからといって、感覚を捨てるわけではありません。平良投手は数値と自分の感覚を突き合わせながら、投球の精度を高めています。
菊池雄星との出会いが広げた視野
「雄星さんも最先端なことを取り入れてやっている方だったので、最先端なことに触れる機会がありました」と語るように、身近な先輩の存在が、データ活用への心理的なハードルを下げるきっかけになりました。
あわせて読みたい17歳成田実生が家族との時間で保つ等身大の強さ›
責任を持って結果に向き合う姿勢
「点差や先発投手の勝ちなどはあまり考えすぎずに、目の前の打者を抑えることだけに集中して投げていきたい」という言葉には、データという客観的な材料を使いながらも、最終的な判断は自分の責任で行うという姿勢が表れています。
(参考)【西武】平良海馬投手インタビュー 最先端なことを取り入れる想いとは? – 文化放送
Q. データ活用と選手の感覚はどちらが優先されるべきですか?
どちらか一方ではなく、データで仮説を検証し、最終的な投球判断は選手自身の感覚と責任で行うという組み合わせが平良投手のスタイルです。
データ活用の意思決定フロー|平良投手の思考プロセスを図解する
平良投手のコメントを整理すると、常識を覆すデータ活用には4段階のプロセスがあることが分かります。

図:「高めは危険」という常識をデータで検証し、投球に反映するまでの流れ
出発点は「本当にそうなのか」という素朴な疑問です。そこからラプソードで自分の球質を計測し、一般的な常識と実際のデータを比較します。高めの被打率が想定より低いと分かれば、実際の投球でその発見を意図的に使っていく、という流れです。感覚だけでは辿り着けない発見を、データが後押ししています。
Q. 平良海馬投手の今シーズンの目標は何ですか?
毎球160キロを出すことを理想に掲げつつ、セーブ数などの数字にとらわれず、任された試合をしっかり投げることでチームに貢献することを目標にしています。
企業の意思決定にも活きる「データで常識を検証する」視点
平良投手のアプローチは、スポーツの現場に限らず、企業の意思決定にも応用できる考え方を含んでいます。
感覚的な慣習をデータで問い直す
「高めは危険」という野球界の常識のように、企業にも「昔からそうしている」という理由だけで続いている慣習があります。平良投手のように、まず疑問を持ち、手元のデータで実際に検証してみるという姿勢は、業務改善のヒントになります。データを言語化して戦術に変える視点は及川瑞基の思考する卓球|データ分析で掴んだ初優勝にも通じます。
自分の行動に責任を持つという当事者意識
平良投手が費用を自己負担してでもデータ環境を整えたように、当事者意識を持って課題に向き合う姿勢は、キャリアの選択にも表れます。長期的なキャリア形成という視点では陸上界のレジェンド為末大に学ぶ、諦める力とキャリア選択の哲学も参考になります。日々の体づくりを自分で管理する姿勢は伊勢大夢の自炊術|プロ野球選手の栄養管理と体づくりにも共通しています。
あわせて読みたい谷川萌々子が愛犬との散歩で整えるオフの心と体›
Q. データで慣習を見直す取り組みを社内で始めるにはどうすればよいですか?
まず「本当にそうなのか」という素朴な疑問を一つ挙げ、手元にある業務データで検証してみることから始められます。小さな検証の積み重ねが、慣習の見直しにつながります。
Q. 平良海馬投手はどんな選手を目指していますか?
結果を出すことで自然とタイトルにつながることを理想としつつ、目の前の打者を抑えることに集中し、チームに大きく貢献できる投手を目指しています。
まとめ|データを味方につける投球術から学べること
- 平良海馬投手はラプソードを自腹で導入し、データ活用の先駆けとなった
- 「高めは危険」という常識に反し、「高めの方が抑えられる」というデータを発見した
- 菊池雄星投手との出会いが、最先端の考え方に触れるきっかけになった
- データを使いながらも、最終的な投球判断は自分の責任で行う姿勢を貫いている
- データで常識を検証する視点は、企業の業務改善にも応用できる
FREE DOCUMENT
関連する資料を無料でダウンロード
ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ
お問い合わせはこちら →




コメント