フィットネスジム11社比較|業界動向と健康経営活用

フィットネスクラブ・ジム11社比較|業界動向と健康経営での活用 スポーツビジネス

「有名なフィットネスクラブはいくつか知っているけれど、業界全体としてどんな企業がどんな資本で運営しているのかは分からない」——健康経営や福利厚生の担当者からよく聞く声です。フィットネスクラブ・ジム業界は、独立系の専業企業と、鉄道・不動産・住宅・メディアなど異業種資本の傘下企業が入り混じって競争している業界です。本記事では国内の主要11社を公式サイトの情報をもとに比較し、資本系列の違いと業界動向、企業の健康経営での活用ポイントまで解説します。

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  1. フィットネスクラブ・ジム業界の市場規模と成長の背景
  2. 主要11社を資本系列で分類|業界地図でわかる勢力図
  3. 国内フィットネスクラブ・ジム運営11社の徹底比較
    1. コナミスポーツ株式会社|405施設を運営する業界最大手
    2. 株式会社ルネサンス|企業・自治体の健康づくり支援に強い独立系大手
    3. セントラルスポーツ株式会社|東証プライム上場の独立系総合スポーツクラブ
    4. 株式会社ティップネス|日本テレビ系列のフィットネスクラブ
    5. 株式会社Fast Fitness Japan|会員110万人超のエニタイムフィットネス運営元
    6. 株式会社カーブスジャパン|女性専用フィットネスの国内最大手
    7. スポーツクラブNAS株式会社|大和ハウスグループの総合スポーツクラブ
    8. 野村不動産ライフ&スポーツ株式会社|不動産グループが運営するメガロス
    9. 株式会社ヤマウチ|低価格24時間ジムJOYFIT24を展開
    10. RIZAPグループ株式会社|会員数100万人超のコンビニジムchocoZAP
    11. 株式会社快活フロンティア|直営にこだわる24時間ジムFiT24
  4. 24時間ジム化・コンビニジム化など業界で進む3つのトレンド
    1. 24時間セルフ型ジムの拡大|JOYFIT24・FiT24が牽引する低価格帯
    2. コンビニジムが生んだ新しい市場|chocoZAPの110万人会員
    3. 経営効率化と差別化の両立|フィットネスクラブ経営の課題にどう向き合うか
  5. 企業の健康経営におけるフィットネスクラブ活用のポイント
    1. 福利厚生・法人会員としての導入メリット
    2. 健康経営優良法人認定における運動促進の位置づけ
  6. まとめ|フィットネスクラブ・ジム業界の企業選びで押さえたい視点

フィットネスクラブ・ジム業界の市場規模と成長の背景

フィットネスクラブ市場は、コロナ禍からの回復を経て拡大が続いています。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、2023年(1〜12月分確報)のフィットネスクラブの売上高は2,819億4,200万円で、前年比4.8%の増加となりました。同調査はフィットネスクラブの売上高・利用者数・会員数・事業所数などを継続的に集計しており、業界の動態を把握できる数少ない公的統計です。

成長の背景には、24時間セルフ型ジムやコンビニジムといった低価格帯の新業態の登場に加え、企業の健康経営における運動促進施策としての活用拡大があります。スポーツ庁の「スポーツの実施状況等に関する世論調査」(令和5年度)でも、20歳以上の週1回以上のスポーツ実施率は52.0%、特に運動・スポーツの実施が増えた人の回答では「フィットネスクラブ・ジム等の民間商業インドア施設」の利用が大きな割合を占めており、フィットネスクラブが国民の運動習慣を支える主要な受け皿になっていることがわかります。

(参考)特定サービス産業動態統計調査 長期データ(フィットネスクラブ) – 経済産業省

(参考)令和5年度「スポーツの実施状況等に関する世論調査」 – スポーツ庁

主要11社を資本系列で分類|業界地図でわかる勢力図

フィットネスクラブ・ジム業界の企業は、大きく分けると「独立系の専業企業」と「異業種資本の傘下企業」に分類できます。今回取り上げる11社を資本系列で整理すると、次のような勢力図が見えてきます。

独立系・専業(3社)セントラルスポーツ、ルネサンス、カーブスジャパン。自己資本または専業グループとして上場・独立運営している企業群です。
異業種資本の傘下(5社)コナミスポーツ(ゲーム・エンタメ)、ティップネス(メディア)、メガロス(不動産)、NAS(住宅)、JOYFIT24(地方コングロマリット)。本業のブランド力や店舗網を活用している点が共通します。
ヘルステック・自己投資系(1社)RIZAPグループのchocoZAP。パーソナルトレーニング事業で培った顧客基盤をコンビニジム業態に転用しています。
海外ブランドのマスターFC(1社)Fast Fitness Japanが運営するエニタイムフィットネス。米国発ブランドの日本国内マスターフランチャイジーという立ち位置です。
セルフ型直営専業(1社)快活フロンティアのFiT24。フランチャイズが多い24時間ジム業界の中で、直営運営にこだわっている点が特徴です。

この分類からわかるのは、業界の半数近く(11社中5社)が異業種資本の傘下に入っているという事実です。本業で培った店舗網・会員基盤・ブランド力をフィットネス事業に転用する動きが、業界の競争構造を形づくっています。

Q. フィットネスクラブとジムの違いは何ですか?

明確な定義の違いはありませんが、一般に「フィットネスクラブ」はプール・スタジオ・マシンジムなど複合的な施設を指し、「ジム」はマシントレーニングに特化した小規模業態を指すことが多いです。本記事で扱う11社にはどちらの業態も含まれます。

国内フィットネスクラブ・ジム運営11社の徹底比較

ここでは、フィットネスクラブ・ジムを運営する国内の主要11社について、事業内容・本社所在地・資本系列を一覧で比較します。上位企業は事業モデルや実績まで掘り下げ、残りの企業は要点に絞って紹介します。

社名 主な業態 本社 資本系列
コナミスポーツ株式会社 総合スポーツクラブ・指定管理 東京都品川区 コナミグループ
株式会社ルネサンス 複合スポーツクラブ・健康経営支援 東京都墨田区 独立系
セントラルスポーツ株式会社 総合スポーツクラブ・介護予防 東京都中央区 独立系(東証プライム上場)
株式会社ティップネス フィットネスクラブ・24hジム併設 東京都千代田区 日本テレビホールディングス
株式会社Fast Fitness Japan 24時間ジム(エニタイムフィットネス) 東京都新宿区 マスターFC(米国本部)
株式会社カーブスジャパン 女性専用30分健康体操教室 東京都港区 カーブスホールディングス
スポーツクラブNAS株式会社 総合スポーツクラブ・ホットヨガ 東京都港区 大和ハウス工業
野村不動産ライフ&スポーツ株式会社 総合フィットネス(メガロス) 東京都中野区 野村不動産ホールディングス
株式会社ヤマウチ 低価格24時間ジム(JOYFIT24) 香川県高松市 ヤマウチグループ
RIZAPグループ株式会社 コンビニジム(chocoZAP) 東京都新宿区 RIZAPグループ
株式会社快活フロンティア セルフ型24時間ジム(FiT24) 神奈川県横浜市 独立系(直営専業)

各社公式サイトの会社概要ページをもとにHuman Soarが作成(2026年9月時点の公表情報)。

コナミスポーツ株式会社|405施設を運営する業界最大手

コナミスポーツ株式会社は1973年3月14日設立、資本金1億円、従業員4,611人の企業です。「コナミスポーツクラブ」ブランドで直営189施設・受託216施設の計405施設を運営しており(2025年3月31日時点)、フィットネス機器や健康関連商品の企画・製造・販売も手がけています。自治体の公共施設運営を担う指定管理者(PPP)事業にも強みを持つ点が特徴です。

(参考)コナミスポーツ株式会社 公式サイト

株式会社ルネサンス|企業・自治体の健康づくり支援に強い独立系大手

株式会社ルネサンスは1979年10月創業、1982年8月設立、資本金32億1,035万円、従業員1,958名(2025年3月31日現在)です。複合スポーツクラブの経営を中核としながら、企業・自治体向けの健康づくり支援事業や介護リハビリ事業も展開しており、法人・自治体との連携実績が豊富な点が強みです。

(参考)株式会社ルネサンス 公式サイト

セントラルスポーツ株式会社|東証プライム上場の独立系総合スポーツクラブ

セントラルスポーツ株式会社は1970年5月設立、資本金22億6,117万円、売上高488億円(2026年3月期連結)、従業員890名、全国257店舗(直営187・受託70、2026年3月末)を展開する東証プライム上場企業です。フィットネス・水泳・体操・テニスに加え、介護予防事業や旅行業まで多角化しており、独立系企業として業界最大級の売上規模を持ちます。

(参考)セントラルスポーツ株式会社 公式サイト

株式会社ティップネス|日本テレビ系列のフィットネスクラブ

株式会社ティップネスは1986年10月創立、日本テレビホールディングス株式会社の連結子会社です。フィットネスクラブ「ティップネス」に加え、24時間営業でマシンに特化した「FASTGYM24」、子供向けスクールなど複数ブランドを展開しています。

(参考)株式会社ティップネス 公式サイト

株式会社Fast Fitness Japan|会員110万人超のエニタイムフィットネス運営元

株式会社Fast Fitness Japanは2010年5月設立、資本金22億19百万円(2026年3月31日現在)、従業員255名です。24時間年中無休フィットネス「ANYTIME FITNESS(エニタイムフィットネス)」の日本国内マスターフランチャイジーとして、全国1,200店舗以上・会員110万人超を展開しています。

(参考)エニタイムフィットネス(株式会社Fast Fitness Japan) 公式サイト

株式会社カーブスジャパン|女性専用フィットネスの国内最大手

株式会社カーブスジャパンは2005年2月設立、資本金1億円、東京都港区に本社を置きます。「女性だけの健康体操教室 カーブス」の国内フランチャイズ本部事業を担い、持株会社の株式会社カーブスホールディングスは東京証券取引所プライム市場(証券コード7085)に上場しています。

(参考)株式会社カーブスジャパン 公式サイト

スポーツクラブNAS株式会社|大和ハウスグループの総合スポーツクラブ

スポーツクラブNAS株式会社は1972年9月設立、資本金1億円、大和ハウス工業株式会社が100%出資する子会社です。従業員約310名で、スポーツクラブ・テニスクラブ・各種スクールに加え、オンラインフィットネスやホットヨガスタジオ「美温」なども展開しています。

(参考)スポーツクラブNAS株式会社 公式サイト

野村不動産ライフ&スポーツ株式会社|不動産グループが運営するメガロス

野村不動産ライフ&スポーツ株式会社は1989年3月設立、資本金1億円、野村不動産ホールディングス株式会社が100%出資する子会社です。従業員725名(2026年4月1日現在)で、スポーツクラブ「メガロス」の企画・経営を中核に、不動産事業とのシナジーを生かした店舗展開を進めています。

(参考)スポーツクラブ メガロス(野村不動産ライフ&スポーツ株式会社) 公式サイト

株式会社ヤマウチ|低価格24時間ジムJOYFIT24を展開

株式会社ヤマウチは1950年5月設立、香川県高松市に本社を置き、資本金4,000万円、売上高479億円(ヤマウチグループ2025年3月期)、従業員2,463名の企業です。低価格・24時間営業の「JOYFIT24」を中心に全国展開しており、地方発の企業グループとしてフィットネス業態を全国区に拡大した点が特徴です。

(参考)JOYFIT(株式会社ヤマウチ) 公式サイト

RIZAPグループ株式会社|会員数100万人超のコンビニジムchocoZAP

RIZAPグループ株式会社は2003年4月設立、資本金192億4,400万円(2023年3月時点)、東京都新宿区に本社を置きます。パーソナルトレーニングジム「RIZAP」に加え、2022年9月から本格展開したコンビニジム「chocoZAP」は2023年11月に会員数100万人(全国40都道府県1,160店舗)を突破しました。

(参考)RIZAPグループ株式会社 公式サイト

株式会社快活フロンティア|直営にこだわる24時間ジムFiT24

株式会社快活フロンティアは2000年10月設立、資本金1億円、神奈川県横浜市に本社を置きます。24時間年中無休のセルフ型フィットネスジム「FiT24」を展開しており、フランチャイズ運営が多い24時間ジム業界の中で直営店運営にこだわっている点が特徴です。2025年7月時点で全116店舗を展開しています。

(参考)FiT24(株式会社快活フロンティア) 公式サイト

24時間ジム化・コンビニジム化など業界で進む3つのトレンド

今回比較した11社の動きを見ると、フィットネスクラブ・ジム業界では大きく3つのトレンドが同時に進行していることがわかります。

24時間セルフ型ジムの拡大|JOYFIT24・FiT24が牽引する低価格帯

スタッフ常駐時間を絞り、月額数千円台の低価格を実現する24時間セルフ型ジムが急拡大しています。JOYFIT24やFiT24のように、フロント業務を無人化・省力化することで固定費を抑え、価格競争力を高めるモデルが全国に広がっています。

コンビニジムが生んだ新しい市場|chocoZAPの110万人会員

RIZAPグループのchocoZAPは、駅前・住宅街に小型店舗を展開し、着替え不要・予約不要で立ち寄れる「コンビニジム」という新業態を生み出しました。従来フィットネスクラブに縁のなかった層を取り込み、わずか1年強で会員数100万人を突破した実績は、業界に新しい顧客層をもたらした事例といえます。

経営効率化と差別化の両立|フィットネスクラブ経営の課題にどう向き合うか

低価格帯の新業態が拡大する一方、従来型の複合スポーツクラブは「価格で戦うのか、価値で戦うのか」という戦略的な選択を迫られています。会員の継続率向上・客単価向上・コスト管理など、経営効率化と差別化を両立させる工夫が各社で進んでいます。

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Q. 24時間ジムとコンビニジムは何が違いますか?

24時間ジムはマシントレーニングを中心とした無人・省人化店舗の総称で、JOYFIT24やFiT24が代表例です。コンビニジムはさらに立地・利便性を重視し、着替えなしで立ち寄れる小型店舗を全国に多数配置する業態で、chocoZAPが代表例にあたります。

企業の健康経営におけるフィットネスクラブ活用のポイント

フィットネスクラブ・ジムは個人利用だけでなく、企業の健康経営施策としても活用が広がっています。ここでは法人利用の観点から押さえておきたいポイントを整理します。

福利厚生・法人会員としての導入メリット

多くのフィットネスクラブは法人会員向けのプランを用意しており、従業員が割引価格で利用できる制度を導入する企業が増えています。運動習慣のある従業員は生活習慣病リスクが低く、欠勤率や医療費の抑制にもつながるとされ、福利厚生の一環として運動支援制度を整備する企業が増加しています。

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健康経営優良法人認定における運動促進の位置づけ

経済産業省が推進する「健康経営優良法人認定制度」では、従業員の運動機会の増進が評価項目のひとつとして位置づけられています。フィットネスクラブとの法人契約や、chocoZAPのような低価格業態の福利厚生活用は、こうした認定取得に向けた具体的な施策として選ばれやすい取り組みです。

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Q. 健康経営優良法人の認定にフィットネスクラブとの契約は必須ですか?

必須ではありません。健康経営優良法人の認定基準は運動促進以外にも複数の評価項目で構成されており、フィットネスクラブとの契約は運動機会の増進を示す一つの手段です。ウォーキングイベントや社内制度など、他の施策と組み合わせて取り組む企業も多くあります。

Q. 法人向けフィットネス契約はどの企業に相談すればよいですか?

従業員数や事業所の所在地によって最適な企業は異なります。全国に店舗網を持つコナミスポーツ・ルネサンス・セントラルスポーツは全国規模の企業に、地域密着型の店舗展開を行うJOYFIT24などは特定エリアに事業所が集中する企業に適した相談先です。

まとめ|フィットネスクラブ・ジム業界の企業選びで押さえたい視点

フィットネスクラブ・ジム業界は、独立系の専業企業と異業種資本の傘下企業が競い合う構造になっており、業態も総合クラブから24時間ジム、コンビニジムまで多様化しています。企業として活用を検討する際は、以下の視点を押さえておくとよいでしょう。

  • 業界の売上高は2023年で2,819億4,200万円、前年比4.8%増と成長が続いている
  • 主要11社のうち5社は異業種資本(メディア・不動産・住宅など)の傘下にある
  • 24時間ジム化・コンビニジム化という低価格帯の新業態が市場を拡大させている
  • 健康経営優良法人認定では運動促進が評価項目の一つに位置づけられている
  • 法人利用を検討する際は、店舗網の広さと自社の事業所所在地の一致を確認する

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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