働く世代の食生活の統計|野菜不足のデータとスポーツ栄養

働く世代の食生活の統計|野菜不足のデータとスポーツ栄養 スポーツウェルビーイング

働く世代の食生活の統計を見ると、野菜を1日350g以上とれている人は20〜50代の男女とも25%に届かず、30代女性では11.8%でした。令和6年の国民健康・栄養調査の結果です。果物と乳製品も少ないので、職場で補うならこの2つと野菜が候補です。スポーツ栄養の5品目で見ると、足りないものが分かりやすくなります。

社員の健康のために何か食の施策をと言われても、何が足りないのかが分からないまま、流行のサービスを比べてしまう。感覚ではなく、数字から始めたいところです。

この記事では、厚生労働省の調査を年代別に読み直し、職場で補いやすいものをスポーツ栄養の視点で整理します。

野菜を1日350g以上とれている働く世代は4人に1人に届かない

厚生労働省の令和6年の調査で、20歳以上の野菜摂取量の平均は258.7gでした。健康日本21(第三次)の目標は350gです。350g以上とれている人の割合を年代で見ると、次のとおりです。

年代 男性 女性
20〜29歳 18.4% 15.7%
30〜39歳 20.7% 11.8%
40〜49歳 22.0% 12.2%
50〜59歳 24.2% 20.5%

出典:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」図9の表。20歳以上の結果から働く世代の年代を抜き出しました。

特に30〜40代の女性で低くなっています。育児や仕事で昼食を手早く済ませる場面と重なるのかもしれませんが、理由までは調査から分かりません。ふだんの昼食でどう足すかは健康弁当の選び方で整理しています。

(参考)令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

Q. 働く世代の野菜摂取量はどのくらいですか?

令和6年の国民健康・栄養調査では、20歳以上の平均が258.7gで、目標の350gを下回っています。350g以上とれている人は、20〜50代の男性で18〜24%、女性で12〜21%ほどです。

20〜50代は果物と乳類が少なく肉類は多い

食品群で見ると、働く世代の偏りが見えてきます。次の表は1人1日あたりの摂取量です。60代より上では果物が増え、20〜50代で少ない形です。

年代 野菜類 果実類 乳類 魚介類 肉類
20〜29歳 213.8g 48.9g 93.2g 42.4g 134.4g
30〜39歳 221.0g 43.9g 97.8g 46.1g 131.6g
40〜49歳 232.3g 44.7g 83.3g 47.0g 122.9g
50〜59歳 251.4g 54.6g 95.2g 55.7g 120.4g

出典:厚生労働省「令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要」表6(男女計)。

たとえば30代の果実類43.9gは、厚生労働省の資料が1食の目安の一つとする果物100〜200gの半分以下です(本記事の比較)。職場の棚に果物やヨーグルトを置く施策は、この差に合っています。

(参考)令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

(参考)日本人の長寿を支える「健康な食事」の普及について – 厚生労働省

食塩は平均9.6gで昼食の表示を見る習慣が役に立つ

20歳以上の食塩摂取量の平均は9.6gで、男性は10.5gでした。厚生労働省の資料では、1食の目安を3g未満または3.5g未満としています。弁当や麺類は食塩が多くなりやすいので、栄養成分の表示を見る習慣が役立ちます。

主食、主菜、副菜を組み合わせた食事が1日2回以上の日がほぼ毎日の人は52.8%で、男女とも20代で最も低くなっています。半分近くの人は、組み合わせがそろわない日が多いことになります。

(参考)令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

(参考)日本人の長寿を支える「健康な食事」の普及について – 厚生労働省

Q. 会社員の食塩はとりすぎですか?

令和6年の調査で20歳以上の平均は9.6g、男性は10.5gでした。個人の適量は持病や体格で変わります。職場では弁当や麺類の表示を見る習慣を勧め、医師の指導を受けている人はそれに従ってください。

スポーツ栄養の5品目で見ると足りないものが分かる

5品目で足りないものを見る|働く世代の食生活

スポーツの現場では、主食、主菜、副菜、乳製品、果物をそろえることが基本とされています。統計と重ねると、働く世代では副菜、乳製品、果物が足りない形です。肉類は比較的とれているので、主菜を増やすより副菜と果物を足す案内のほうが合います。

選手と同じ量が必要なわけではありません。ただ、同じ5つの枠で考えると、部署や年代を問わず同じ言葉で案内できます。職場で補う方法はオフィスで野菜やオフィスのお菓子の選び方の記事が参考になります。

あわせて読みたい置き型社食の選定基準|公式情報の比較とスポーツ栄養の見方›

(参考)アスリートの食事の基本は? – JSC/HPSC Female Sport ナビ

統計から社内の施策を決める順番

施策を決める順番|働く世代の食生活

全国の数字をそのまま自社に当てはめず、社内の簡単なアンケートで確かめます。国の設問に近い形で、主食、主菜、副菜がそろう日が週に何日あるかを聞くと、比べやすくなります。順番は本記事の提案です。

20〜30代の女性のやせが16.6%あることも忘れないようにします。全員に「減らす」案内をすると、合わない人が出ます。「足す」案内を基本にします。社員の健康施策の全体はウェルビーイングの施策の考え方で説明しています。

あわせて読みたい健康経営の食生活改善施策|企業の実践ステップ›

(参考)令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

Q. 会社で食生活を改善するには何から始めればよいですか?

社員の食事の様子を短いアンケートで聞き、足りないものを1つ決めます。全国の統計では副菜、果物、乳製品が少ないので、これらを職場で選べるようにするのが始めやすい方法です。続けて利用の数を確かめてください。

この統計で言えることと言えないこと

調査は全国の世帯を対象にした年代別の結果で、会社員だけを取り出したものではありません。ここでは年代を手がかりに「働く世代」として読んでいます。3食とも集団的な給食を受けている世帯などは対象から除かれています。

また、職場の施策で野菜摂取量がどれだけ増えるかは、この調査からは分かりません。効果は自社で確かめます。制度の選び方は勤務先の食事補助の調査の記事でも整理しています。

(参考)令和6年 国民健康・栄養調査結果の概要 – 厚生労働省

働く世代の食生活の統計の要点

  • 野菜を十分にとれている人は20〜50代で少ない
  • 30〜40代の女性は特に割合が低い
  • 果物と乳類が少なく、肉類は比較的多い
  • スポーツ栄養の5品目で足りないものを案内する
  • 減らすより足す案内を基本にする

まずは社内で、主食、主菜、副菜がそろう日が週に何日あるかを聞いてみてください。

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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