スポーツホスピタリティとは|企業の使い方と費用・税務の注意点

スポーツホスピタリティとは|企業の使い方と費用・税務の注意点 スポーツマーケティング

取引先を試合に招きたい。クラブの営業担当から「ホスピタリティのプランがあります」と案内を受けたが、ふつうのVIP席や招待券と何が違うのかがわからない。費用は交際費になるのか、役所の人を招いてよいのかも気になる。

スポーツホスピタリティとは、よい席での観戦に、食事や専用の部屋、選手との交流などを組み合わせて、通常より高い価格で販売される観戦のパッケージです。スポーツ庁は2023年度から普及の事業を続けており、2025年にはガイドブックも公表しました。この記事では、言葉の意味、VIP席や招待券との違い、企業の使い方、費用の目安と国内の事例、税務と公務員を招くときの注意点を、公的な資料をもとに整理します。税務の部分は一般的な取扱いの紹介です。個別の判断は税理士などの専門家に確かめてください。

スポーツホスピタリティとは観戦に特別な体験を加えた商品

スポーツホスピタリティの2つの条件を示す重なりの図。飲食や専用のスペースなどの付帯サービスと、施設の中での現地観戦が重なる部分がスポーツホスピタリティにあたる

スポーツ庁の委託調査(2023年度)は、スポーツホスピタリティの商品を「収益を上げることを目的として、ギフトやエンターテインメント等のサービスを付帯させることで、通常よりも高単価で販売されるスポーツ観戦パッケージ」と定義しています。

条件は2つあります。1つは、試合そのものを観る価値に、付帯するサービスで価値を上乗せしていること。もう1つは、スタジアムやアリーナの中の施設を使い、現地でリアルタイムに観戦することです。場所が足りない場合は、仮設の施設を使う形も含まれます。

2025年3月に公表された「スポーツホスピタリティガイドブック」は、サービスを次の7つに分けています。

  • 好位置の観戦席
  • 飲食サービス(コース料理やビュッフェ、ドリンクなど)
  • エンターテインメント(トークイベント、練習の見学、選手やOB・OGとの交流など)
  • ゲストだけが使えるコミュニケーションスペース
  • 特別なギフト(その試合だけの品、サイン入りの品など)
  • 専用の入退場の動線(専用の駐車場や受付など)
  • スタジアム・アリーナの外でのサービス(送迎、宿泊など)

7つすべてがそろう必要はありません。ガイドブックは、よい席・飲食・エンターテインメントの3つを基本とし、段階に応じて広げていく考え方を示しています。

(参考)令和5年度 スポーツホスピタリティ推進事業 成果報告書(概要版) – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第2章 – スポーツ庁

Q. スポーツホスピタリティとは何ですか?

よい席での観戦に、食事、専用の部屋、選手との交流、ギフトなどを組み合わせ、通常より高い価格で販売される観戦のパッケージです。スポーツ庁の2023年度の委託調査は「通常よりも高単価で販売されるスポーツ観戦パッケージ」と定義しています。スタジアムやアリーナの中の施設を使い、現地でリアルタイムに観戦することが条件です。

スポーツホスピタリティとVIP席・招待券の違い

似た言葉との違いを、スポーツ庁の資料をもとに整理しました。

呼び方 中身 お金の流れ
招待券・招待席 主催者が大会の関係者や要人を招くもの。資料では「プロトコール」と呼ばれる 主催者の経費。商品ではない
VIP席・VIPルーム 席や部屋という設備そのもの。VIPルームは個室で、1室単位の年間契約が基本 席料・室料として販売
スポーツホスピタリティ 席に、飲食、専用の空間、動線、演出を組み合わせ、来場から退場までを1つの体験として設計したもの 商品として販売し、主催者の収益になる

招待券・VIP席・スポーツホスピタリティの違い(出典:スポーツ庁の成果報告書とガイドブックをもとにHuman Soarが整理)

ガイドブックは、単に「食事付き・エンターテインメント付きの観戦パッケージ」という見た目だけのサービスにならないよう注意を促しています。招待されたゲストが、案内状を受け取るところから帰宅後までに経験することの全体を「ゲストジャーニー」と呼び、ここを設計することが要だとしています。

国内の実態については、VIPルームの通年販売や、観戦時の飲食の提供、チケットにギフトを付ける内容が多く、複合的なサービスを実施できるクラブは限られると書かれています。同じ「ホスピタリティ」という名前でも、中身には幅があります。

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第1章 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第3章 – スポーツ庁

スポーツホスピタリティの3つの型と企業の使い方

スポーツホスピタリティを利用する企業を中心にした関係図。クラブや施設から席・飲食・専用空間を受け取り、取引先の招待や社員の表彰・交流に使う

スポーツ庁と経済産業省が2026年6月に公表した資料は、目的によって3つの型に分けています。

  • プロトコル型:主催者が要人を対象に行うもの
  • アクティベーション型:スポンサーや取引先、従業員といった企業の関係者を対象に行うもの
  • BtoC型:設備を使う権利を、個人の顧客に売るもの

企業が使うのは、主に2つ目です。ガイドブックは、専用の空間を使えば、観戦を交えながら「商談や会議、福利厚生の一環で社内パーティー・表彰等」ができると説明しています。具体的な使い方は、次の4つに整理できます。

取引先を招いて関係を深める

最も多い使い方です。会食とちがって、試合という共通の話題があり、半日ほどを一緒に過ごせます。ガイドブックは、地方ではホテルや料亭など接待や商談の場が都市部より少ない傾向があり、スタジアムやアリーナがその場になりうると指摘しています。

スポンサーの権利を活かす

スポンサーになると、一般の観戦チケットが付いてくることがあります。ガイドブックは、ここにホスピタリティを加えることで、取引先とのコミュニケーションの強化や、社内の販売優秀者への報償に使えると書いています。複数のスポンサーが同じ部屋に集まる形なら、スポンサーどうしが知り合う場にもなります。協賛の全体像はスポーツマーケティングとはで扱っています。

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第1章 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第3章 – スポーツ庁

スポンサーでなくても買える

ガイドブックは、売り先として「スポンサー以外の企業」も挙げています。業種の制限でスポンサーになれない企業や、広告は要らないがホスピタリティは使いたい企業です。年間の契約のほか、1試合や数試合の単位で買える設定もあります。

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第1章 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第3章 – スポーツ庁

社員の表彰や交流に使う

社内の表彰式や懇親会を、試合の日に専用の部屋で開く使い方です。試合のない平日に、会議や会合の場として部屋を貸す施設もあります。広島のエディオンピースウイング広島では、平日に地元の経済団体の会合や商談が数多く行われていると紹介されています。施設の運営会社についてはスタジアム経営の今で整理しています。

(参考)スポーツコンプレックスガイドブック(令和8年6月) – スポーツ庁・経済産業省

スポーツホスピタリティの費用の目安と国内の事例

価格は、内容と買い方で大きく変わります。公式の資料で金額を確かめられた例を並べます。

提供者 商品 価格 内容
サンフレッチェ広島 プレミアムVIPシート(2026/27シーズン・法人限定) 1席87万円(税込)。1試合あたり3万円 ラウンジの使用権と飲食サービス付き。個人への販売は予定なし
JTB JTBホスピタリティパッケージ(2022年10月 ラグビー日本代表対ニュージーランド代表) 大人1人43,000円(税込) 特別エリアの観戦券と専用ラウンジ(フリードリンクとスナック)
秋田ノーザンハピネッツ スポーツ庁の支援で試行した商品(2026年2月の1試合) 6名分で15万円(チラシの価格) 会議室を転用したラウンジ、先行入場、ギフト、駐車場

国内のスポーツホスピタリティ商品の価格の例(出典:各社の公式サイト・発表、スポーツ庁の実施報告書。2026年10月10日に確認)

スポーツ庁の2025年度の調査では、クラブが売っている価格帯で最も多かったのは、観戦チケット代を含めて1試合1人あたり「1万円まで」、次が「1万円超から2万円まで」でした。10万円以上の商品を売った経験のあるクラブもあります。

スポンサー向けには、スポンサー料とは別に費用を求める仕組みもあります。ガイドブックは、クラブの人気や部屋の広さ、内容によるとしたうえで、日本では「概ね数百万円から数千万円程度が基準」と書いています。

新しいスタジアムやアリーナでは、専用の部屋が最初から用意されています。ガイドブックによると、エスコンフィールドHOKKAIDOにはVIPルームが22室あり、すべてスポンサーなどの法人に販売されています。Panasonic Stadium Suitaには約30部屋、エディオンピースウイング広島には19室があります。年間の契約で埋まっている施設も多いので、空きがあるかどうかを先に確かめる必要があります。

あわせて読みたいスポーツスポンサー料の相場|29クラブの公表料金と企業の目安›

(参考)シーズンチケット2026/27 プレミアムシート(法人限定)座席図・価格表 – サンフレッチェ広島

(参考)「JTBホスピタリティパッケージ」販売開始(2022年9月21日) – JTB

(参考)令和7年度 好事例の創出に向けた伴走支援 実施報告書 – スポーツ庁

(参考)令和7年度 恒常的なスポーツホスピタリティの取組に関する実態調査 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第3章 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第4章 – スポーツ庁

Q. スポーツホスピタリティの費用はいくらですか?

内容と買い方で大きく変わります。スポーツ庁の2025年度の調査では、クラブが売る価格帯で最も多いのは、チケット代を含めて1試合1人あたり1万円までです。公式の資料で確かめられた例では、JTBの代表戦のパッケージが1人43,000円、サンフレッチェ広島の法人限定のシートが1席87万円(1試合あたり3万円)でした。スポンサー向けに別途費用を求める場合、ガイドブックは数百万円から数千万円程度を目安に挙げています。

スポーツホスピタリティの現状|有料で実施するクラブは約30%

スポーツ庁は2025年に、プロスポーツの182クラブに調査をしました。過去5年のあいだに、有料のスポーツホスピタリティを実施したと答えたのは約30%です。リーグ別では、Jリーグが約67%、プロ野球が約47%でした。

実施率は、施設を自前で持っているかどうかで変わります。クラブやグループ会社が拠点の施設を所有または運営しているところは約47%、借りているところは約25%でした。買い手で最も多いのは、スポンサー企業です。

実施しているサービスは、好位置の観戦席が75.5%、飲食サービスが64.1%で、専用のスペースや動線まで整えているクラブは多くありません。今後について、実施したいと答えたクラブは全体の約69%にのぼります。

市場の大きさについては、スポーツ庁の報告書が民間の調査会社の推計を引用しています。2022年の世界の市場は約48億ドル、日本は約2.6億ドルです。ただし報告書は、この推計が宿泊なども含む広い定義によるもので、ここでいうホスピタリティの商品とは範囲が必ずしも一致しないと注記しています。VIP席の売上の合計ではない点に注意が要ります。

国内で広く知られるきっかけになったのは、2019年のラグビーワールドカップ日本大会です。ガイドブックは、販売したパッケージが6.3万枚、売上が100億円以上だったと書いています。

(参考)令和7年度 恒常的なスポーツホスピタリティの取組に関する実態調査 – スポーツ庁

(参考)令和5年度 スポーツホスピタリティ推進事業 成果報告書(詳細版) – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第1章 – スポーツ庁

スポーツ庁のスポーツホスピタリティ推進事業とガイドブック

スポーツ庁は、2023年度から「スポーツホスピタリティ推進事業」を続けています。年度ごとの内容は次のとおりです。

年度 主な内容
2023年度 現状と課題の調査、消費者アンケート、Bリーグ3クラブでの実証
2024年度 スポーツホスピタリティガイドブックの作成(2025年3月公表)
2025年度 ガイドブックの研修会、クラブへの専門家の助言、182クラブの実態調査
2026年度 研修会、専門家の助言、クラブやリーグの責任者の養成

スポーツホスピタリティ推進事業の内容(出典:スポーツ庁の各年度の報告書・予算資料をもとにHuman Soarが整理)

2026年度の予算(案)の資料では、この事業は3,000万円です。クラブにお金を配る補助金ではなく、研修や助言が中心の事業です。2025年度の専門家による支援に応募したクラブは1つで、報告書は、予算の支援ではないことや募集の時期を理由に挙げています。

ガイドブックは4つの章に分かれ、全部で94ページあります。読み手として想定されているのは、クラブやリーグなどの主催者と、関連するサービスを提供する企業です。買う側の企業に向けた章はありませんが、売る側がどう設計しているかを知ると、提案を受けたときに中身を見比べやすくなります。

民間の動きもあります。JTBは2017年に英国の会社と合弁でSTH Japanを設立し、ラグビーワールドカップなどで商品を販売しました。この合弁会社は2023年12月28日に閉鎖されています。2026年4月には、近畿日本ツーリスト、JTB、東武トップツアーズ、ぴあの4社が正会員となり、一般社団法人スポーツホスピタリティ推進協議会が設立されました。スポーツ庁の事業とは別の民間の団体です。

(参考)スポーツホスピタリティの推進 – スポーツ庁

(参考)令和8年度予算(案)主要事項 – スポーツ庁

(参考)令和7年度 好事例の創出に向けた伴走支援 実施報告書 – スポーツ庁

(参考)STH Japan株式会社の閉鎖について(2024年1月10日) – JTB

(参考)一般社団法人スポーツホスピタリティ推進協議会の設立とスポーツホスピタリティ視察研修会のご案内(2026年9月1日) – ぴあ株式会社

Q. スポーツホスピタリティのガイドブックはどこで読めますか?

スポーツ庁のサイトの「スポーツホスピタリティの推進」のページで、無料で公開されています。2025年3月に公表され、4つの章に分かれて全部で94ページあります。主な読み手はクラブやリーグなどの主催者ですが、サービスの7つの分類や売り先の考え方が載っており、買う側の企業が提案の中身を見比べるときにも役立ちます。

スポーツホスピタリティを接待に使うときの税務

ここからは、国税庁が公表している内容の紹介です。会社ごとの処理は、税理士に確かめてください。

取引先を招く費用は、原則として交際費等にあたります。国税庁の通達は、交際費等に含まれる費用の例として、得意先や仕入先などを「旅行、観劇等に招待する費用」を挙げています。スポーツ観戦を名指しした記述は通達にはありませんが、国税庁の消費税の質疑応答には、得意先の接待のために野球場のシーズン予約席を確保する例が載っており、その席料を交際費等として扱う前提で書かれています。

交際費等は、原則として損金に算入できません。ただし、資本金が1億円以下などの法人は、年800万円までの定額の枠か、飲食費の50%のどちらかを選べます。資本金が100億円を超える法人は、全額が損金に算入できません。

1人あたり1万円以下の飲食費は、交際費等から除かれます。ただし通達は、旅行や観劇などの行事に際しての飲食は、その行事と「不可分かつ一体的なもの」として扱うとしています。観戦と食事がセットになったホスピタリティの商品から、食事の部分だけを切り出して1万円以下の飲食費とするのは難しいと考えられます。国税庁がホスピタリティの商品を直接取り上げた資料は見当たらないため、ここは税理士への確認が欠かせません。

社員だけで使う場合は、扱いが変わります。国税庁は、もっぱら従業員の慰安のために行う運動会や旅行などに通常かかる費用は、交際費等から除かれ、福利厚生費などになるとしています。一方で、役員や一部の社員だけを高額の席に招く使い方は、交際費等や給与とされる余地があります。

スポーツ庁の2023年度の報告書にも、有識者の声として、購入額を交際費に計上する場合は法人によって損金に算入できないことがある、という指摘が載っています。

(参考)租税特別措置法関係通達 第61条の4(1)交際費等の範囲 – 国税庁

(参考)No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算 – 国税庁

(参考)No.5261 交際費等と福利厚生費との区分 – 国税庁

(参考)質疑応答事例 野球場のシーズン予約席料 – 国税庁

(参考)令和5年度 スポーツホスピタリティ推進事業 成果報告書(詳細版) – スポーツ庁

Q. スポーツホスピタリティの費用は経費になりますか?

取引先を招く費用は、原則として交際費等にあたります。国税庁の通達は、得意先などを「旅行、観劇等に招待する費用」を交際費等の例に挙げています。交際費等は原則として損金に算入できませんが、資本金1億円以下などの法人には年800万円までの枠があります。社員の慰安のために広く行う場合は福利厚生費になりえます。会社ごとの判断は税理士に確かめてください。

スポーツホスピタリティに公務員を招くときの注意

国家公務員は、利害関係者から金品を受け取ったり、接待を受けたりすることが、国家公務員倫理規程で禁じられています。利害関係者とは、許認可や補助金、契約、検査などの相手方になる事業者のことです。

国家公務員倫理審査会の事例集には、観戦チケットの例が載っています。利害関係者にあたる企業から、1枚1,300円相当の野球の観戦チケットを8枚贈られた例で、答えは「禁止行為に該当する」です。その企業が取引先などに4,000枚ほど配っていても、広く一般に配るものとは言えないとされました。

一方、2019年のラグビーワールドカップで、主催者(利害関係者ではない)から招待を受けて公務として出席した例は、費用を負担せずに出席して差し支えないとされています。職務としての参加であること、多数の人が招待されていて透明性があることなどが理由です。この場合も、贈与等の報告書の提出が必要とされました。

自社と許認可や契約の関係がある役所の職員を、自社の負担で招くことは避けるのが安全です。地方公務員は、自治体ごとの条例や規程によります。招く前に、相手の所属先の決まりを確かめてください。

(参考)国家公務員倫理規程 論点整理・事例集(令和5年改訂版) – 国家公務員倫理審査会

企業がスポーツホスピタリティを申し込む前に確かめる5つのこと

提案を受けたときに、確かめておきたい点を5つにまとめました。

だれを何のために招くのかを決める

取引先との関係づくりか、社員の表彰か、スポンサーどうしの交流か。目的によって、個室がよいのか、ほかの企業と同じ部屋がよいのかが変わります。

7つのサービスのうちどれが含まれるかを確かめる

席、飲食、エンターテインメント、専用のスペース、ギフト、専用の動線、会場の外でのサービス。名前が同じ「ホスピタリティ」でも、含まれる範囲は商品ごとに違います。

年間の契約か1試合ごとかを確かめる

VIPルームは年間の契約が基本です。使う回数が少ないなら、1試合や数試合の単位で買える商品が合います。年間の席は、途中で解約できるかどうかも確かめてください。

スポンサー料に含まれるのか別料金かを確かめる

ガイドブックによると、ホスピタリティをスポンサーの権利に含める方法と、別に請求する方法の両方があります。契約書や請求書で、広告の対価と招待の対価が分かれているかどうかは、税務の扱いにも関わります。契約で確かめる点は、下の記事で整理しています。

あわせて読みたいスポーツスポンサー契約とは|企業が確かめる6項目と印紙・法律›

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第2章 – スポーツ庁

(参考)スポーツホスピタリティガイドブック 第3章 – スポーツ庁

税務と社内の決まりを先に確かめる

交際費等の扱いと、招く相手の会社や役所の決まりを、申し込む前に確かめます。相手の側に、接待を受けることについての社内規程がある場合もあります。

スタジアムやアリーナがどう収益を上げているかを知ると、提案の背景が見えます。スタジアム収益化モデルもあわせてご覧ください。

まとめ|スポーツホスピタリティは目的と中身を確かめて使う

スポーツホスピタリティは、国内ではこれから広がる段階にあります。要点を振り返ります。

  • スポーツホスピタリティは、観戦に飲食や専用の空間などを組み合わせ、通常より高い価格で販売される商品
  • 招待券は主催者の経費、VIP席は設備、ホスピタリティは体験の全体を設計した商品という違いがある
  • 有料で実施したことのあるクラブは約30%。Jリーグは約67%、プロ野球は約47%
  • 価格は1人1万円以下から、年間1席87万円、スポンサー向けの数百万円以上まで幅がある
  • 取引先を招く費用は原則として交際費等。公務員を招く場合は倫理規程に注意する

まずは、付き合いのあるクラブや、地元のスタジアム・アリーナの法人向けのページで、1試合単位で買える商品があるかを確かめてみてください。招く相手と目的を決めてから問い合わせると、合う商品を選びやすくなります。

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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