権田修一に学ぶ、食事と睡眠で整えるGKの休養哲学

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ゴールキーパーというポジションは、調子の波が許されない。清水エスパルスでプレーする権田修一は、2度のワールドカップに出場し、カタール大会ではMOM(マン・オブ・ザ・マッチ)にも選出された守護神だ。彼が長年高いレベルでのパフォーマンスを維持できている背景には、特別なトレーニング理論ではなく、食事と睡眠を軸にした地道な休養習慣がある。筆者は権田選手のインタビューをもとに、その休養哲学を紐解いていく。

体は練習ではなく休養で強くなる

トレーニングを積めば積むほど体が強くなる、と考える選手は多い。しかし権田選手は、それとは異なる考え方を持っている。ここではまず、その根幹にある発想を見ていく。

権田選手は「人の体はトレーニングでは強くならない。トレーニングは体を破壊している段階であって、その後の食事と睡眠が本当に体を強くする」と語っている。この考え方は、筋力トレーニングにおける超回復の原理とも重なる。負荷をかけた後の回復期間があってはじめて、体はより強い状態に適応する。権田選手はこの回復の質を、他の選手以上に意識してきたという。

(参考)体調を高いところで一定にキープする、権田選手の最高のリカバリー方法の根幹 – VENEX リカバリーラボマガジン

子どもの頃から続く早寝の習慣

権田選手の睡眠へのこだわりは、プロになってから始まったものではない。幼少期からの積み重ねが、現在の体づくりの土台になっている。

小学生の頃は9時に就寝し、FC東京の下部組織で練習時間が遅くなった中学・高校時代も、1日8時間の睡眠時間を確保し続けてきたという。加えて、練習前や下校後に20〜30分の昼寝を取り入れる習慣も子どもの頃から続けてきた。プロになってからは午前練習が中心となり、就寝時間から逆算して昼食や夕食の時間を決める生活を送っている。この積み重ねにより、権田選手は筋肉系のケガをほとんど経験していないという。

妻の食事が支える一定のコンディション

ゴールキーパーにとって最も避けたいのは、日によって調子が上下することだ。権田選手はこの一定のコンディションを保つ工夫を、食生活の管理から実践している。

外食は栄養バランスや添加物、調味料のコントロールが難しいため、試合の2日前からは基本的に外食を控え、家庭での食事を中心にしているという。夜に外食が続いた場合は、翌日の朝食や昼食で調整するといった工夫も欠かさない。権田選手は「家での食事をベースにするようにしてからは、調子の良し悪しがなくなった」と振り返っており、食事の質がそのままパフォーマンスの安定に直結していることがうかがえる。

睡眠環境を毎日安定させる工夫

権田選手が重視しているのは、単に長く眠ることだけではない。毎日安定して質の高い睡眠を取ることに、より大きな意味を置いている。

権田選手は「今日はよく眠れた、今日は眠れなかったではなく、毎日安定してよく寝られることがありがたい」と話している。睡眠の質にばらつきが出ると、翌日のコンディションにも波が生じやすい。だからこそ、就寝環境やリカバリーウェアといった外的要因も含めて、日々の睡眠を安定させる工夫を積み重ねている。

(参考)体調を高いところで一定にキープする、権田選手の最高のリカバリー方法の根幹 – VENEX リカバリーラボマガジン

35歳を過ぎても挑戦を続ける理由

ベテランと呼ばれる年齢になっても、権田選手の姿勢に守りの意識は見られない。その根底には、日々の休養習慣によって築かれた体の状態がある。

「今がベストでこれをキープしよう、という気は更々ない。もう一度世界のてっぺんを取るために何をすべきかという途中段階」と語る権田選手にとって、食事と睡眠の管理は成長を続けるための土台そのものだ。体が元気であることが、新たな挑戦への意欲を支えている。

ビジネスパーソンにも応用できる休養の視点

権田選手が実践する休養習慣は、プロサッカー選手だけのものではない。日々忙しく働く人にとっても、取り入れられる考え方が多く含まれている。

就寝1時間前のスマートフォン断ちやカフェインの摂取タイミング、昼寝の活用は、特別な設備や費用がなくても始められる工夫だ。オンとオフの切り替えを意識し、休養の時間を意図的に確保するという発想は、競技を問わず応用できる。まずは就寝時刻を固定するところから始めてみるとよいだろう。

ゴールキーパーに求められる独自のケア

フィールドプレーヤーとゴールキーパーでは、体への負荷のかかり方が大きく異なる。飛び込みやセービングの衝撃を繰り返し受けるポジションだからこそ、必要になるケアの視点がある。

権田選手は、誰かに言われたことをそのまま受け入れるのではなく、自分の体で試しながら「こうするとこうなる」という結果を蓄積してきたという。これは、リカバリーウェアの活用や睡眠環境の調整においても同じで、効果を実感できるまで自分自身のデータとして検証を重ねる姿勢が根底にある。この試行錯誤の積み重ねが、GKとして長年安定したパフォーマンスを発揮できる要因のひとつになっている。

長年代表を続けるための管理術

日本代表として33試合に出場し、2度のワールドカップを経験してきた権田選手。長期間にわたり第一線でプレーし続けるためには、単発のコンディション調整ではなく、継続的な生活管理が欠かせない。

オーストリア、ポルトガルと海外リーグでの経験も積んできた権田選手にとって、環境が変わっても崩れない生活リズムを持つことは大きな武器になっている。「オンの充実のさせ方、オフの作り方にはそれぞれ上手くできる方法がある」と語るように、環境に左右されない休養の型を持っていることが、長年にわたる代表選出とパフォーマンス維持を支えている。

権田修一の休養哲学まとめ

  • 体はトレーニングではなく、その後の食事と睡眠によって強くなるという考え方を軸にしている
  • 子どもの頃からの早寝と昼寝の習慣が、現在の体づくりの土台になっている
  • 試合2日前からの外食を控え、家庭での食事を中心にコンディションを安定させている
  • 睡眠時間の長さよりも、毎日安定して眠れることを重視している
  • 35歳を過ぎても、休養によって支えられた挑戦意欲を持ち続けている

権田修一の休養習慣に関するよくある質問

権田修一が最も重視しているリカバリー方法は何か

権田選手が最も重視しているのは、食事と睡眠を軸にした日々の休養だ。特別な機材を使うよりも、毎日安定した生活リズムを維持することを優先している。

権田修一はどのくらいの睡眠時間を確保しているか

子どもの頃から1日8時間の睡眠を確保する生活を続けており、プロになってからも就寝時刻から逆算して食事の時間を決めているという。

試合前の食事で気をつけていることは何か

試合の2日前からは外食を控え、家庭での食事を中心にすることで、栄養バランスや添加物の摂取をコントロールしている。

この休養習慣は他の競技の選手にも参考になるか

就寝時刻の固定やスマートフォン断ちなど、特別な設備を必要としない工夫が多く、競技を問わず参考にできる部分が多い。

権田修一が昼寝を取り入れているのはなぜか

子どもの頃から練習前や下校後に短い昼寝を挟む習慣を続けており、まとまった夜の睡眠に加えて日中の疲労回復にも昼寝を役立てているという。

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。

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