プロ野球の先発マウンドで結果を出し続けるためには、球速や球種以前に、身体づくりの土台が必要です。広島東洋カープの森下暢仁投手は、その土台を築いた時期を「明治大学に入学してから」と振り返っています。子どものころの走り込みから大学での本格的なトレーニングまで、成長段階ごとに取り組みを変えてきた過程には、体づくりを考えるうえでのヒントが詰まっています。
森下暢仁はどんな投手か|通算1000投球回に到達した広島の柱
森下暢仁投手は広島東洋カープの先発投手で、通算1000投球回に到達するなど、球団の投手陣を長く支えてきた選手です。デイリースポーツの企画「直向きに」では、読者から寄せられたトレーニングやコンディショニングに関する質問に、本人が直接答えています。
先発投手として登板から次の登板まで通常6日間の調整期間を過ごす中で、キャッチボールやブルペン、トレーナーによるケア、温冷交代浴など、具体的なルーティンを積み重ねていることを明かしています。
成長段階ごとに変わってきた森下暢仁の体づくり
森下投手の発言を振り返ると、子どものころから大学時代まで、取り組みの中心がはっきりと変化してきたことが分かります。この変化を段階ごとに整理すると、身体づくりが一足飛びに完成するものではなく、積み重ねの結果であることが見えてきます。
| 成長段階 | 中心的な取り組み |
|---|---|
| 少年期(小中学校) | 長距離の走り込み中心、内野手を兼任し投球練習は少なめ |
| 高校期 | 全力投球の反復とフォーム構築、2年春に140キロ到達 |
| 大学期(明治大学) | 体幹トレーニング・ウエートトレーニング・バランスの良い食事を習得 |
※森下暢仁投手の発言(デイリースポーツ「直向きに」)をもとに、成長段階ごとの取り組みをHuman Soarが整理。
少年期は走り込みと投球以外の練習が中心だった
森下投手は「小学生や中学生のころは長距離をめちゃくちゃ走っていました」と振り返り、投球練習そのものはそれほど行っていなかったと明かしています。内野手を兼任しながら、投手としての基礎体力を走ることで培っていたことがうかがえます。
高校期は全力投球の反復でフォームと球速を作った
高校時代については「キャッチボールで自分のMAXのボールを何球かでも投げるといい」「全力で強い球を10球なら10球投げることで、投げるための筋肉が付いていく」と、全力投球を繰り返すことの重要性を語っています。高校1年の冬を越えて成長を実感し、2年春には140キロを超える球速に到達しました。
明治大学で体幹・ウエート・食事の基礎を体系的に学んだ
森下投手は「本格的なトレーニングを始めたのは明大に入学してから」と語り、「体幹の鍛え方とか、ウエートトレーニングのやり方、バランスのよい食事の摂り方などを学びました。そうすることで球の質が変わりました」と振り返っています。大学の4年間で、身体づくりを感覚的なものから体系的なものへと変化させたことが、プロでの活躍の土台になったといえるでしょう。
(参考)広島・森下 成長の秘けつ教えます!本音激白 トレーニング、調整法語る – デイリースポーツ online
Q. 森下暢仁投手が本格的なトレーニングを始めたのはいつですか?
明治大学に入学してからだと本人は振り返っています。体幹の鍛え方やウエートトレーニング、バランスの良い食事の摂り方を大学時代に体系的に学んだことで、球の質が変わったと語っています。
先発投手の中6日をどう過ごすか|森下暢仁の調整ルーティン
プロとして確立した現在の森下投手は、登板から次の登板までの6日間を計画的に過ごしています。キャッチボールは栗林良吏投手と行い、ブルペンは登板の前々日と前日の2回。球数はあらかじめ決めず、そのときの状態に応じて調整しているといいます。
ケアについてもトレーナーの判断に委ね、決まった曜日ではなく6日間の中で必要なタイミングで実施。加えて温冷交代浴を疲労回復に取り入れています。「無理に毎日することはありません。しんどいなと思うときはケガをするリスクもあるので、できると思えるときにやればいい」という考え方は、少年期からの経験を通じて培われたものだと考えられます。
Q. 森下暢仁投手は登板間の6日間をどう過ごしていますか?
キャッチボールを行い、ブルペンは前々日と前日の2回。球数は状態に応じて調整し、トレーナーによるケアや温冷交代浴を必要なタイミングで取り入れています。決まった曜日に固定せず柔軟に調整している点が特徴です。
図解|森下暢仁の体づくりを支える5つの要素
森下投手の発言を整理すると、現在の体づくりは特定の1つの方法ではなく、複数の要素が組み合わさって成り立っていることが分かります。次の図は、その構造をHuman Soarが中心概念と5つの要素として整理したものです。

図:森下暢仁投手の発言から整理した、体づくりを支える5つの要素の関係図。
企業の人材育成にこの発想をどう活かせるか
森下投手のケースが示すのは、成長段階に応じて取り組みの中心を変えていくことの大切さです。若手のうちは基礎体力や経験の幅を広げ、一定の実力がついた段階で専門的・体系的な学びに切り替える。この順序は、企業の人材育成における「若手のうちは幅広い経験を積ませ、中堅以降に専門性を深める」というキャリア設計の考え方とも重なります。
大学で初めて体系的なトレーニングを学んだ森下投手のように、社会人になってから専門知識を体系的に学び直す機会を用意することは、決して遅すぎる投資ではありません。むしろ、それまでの経験という土台があるからこそ、専門的な学びの吸収効率が高まるとも考えられます。
Q. 森下暢仁投手のエピソードは人材育成にどう活かせますか?
若手のうちに幅広い経験を積ませ、一定の実力がついた段階で専門的な学びに切り替えるという成長設計の考え方が参考になります。社会人になってからの体系的な学び直しも、それまでの経験があるからこそ効果が高まると考えられます。
あわせて読みたい中日・高橋宏斗が栄養士と築く一人暮らしの食事管理›あわせて読みたいバスケ比江島慎の代表合宿における睡眠管理術›
成長段階に応じた調整という観点では、青木アリエ選手が語る陸上400mの冬期練習の過ごし方も参考になります。環境の変化に応じた体づくりという点では、大塚達宣選手のセリエA挑戦で体を変えた週1試合の練習環境も、あわせて読んでおきたい内容です。
まとめ
- 森下暢仁投手は広島東洋カープの先発投手で、通算1000投球回に到達している
- 少年期は走り込み、高校期は全力投球の反復とフォーム構築が中心だった
- 本格的な体幹・ウエートトレーニング・食事管理は明治大学入学後に体系的に学んだ
- 現在は登板間の6日間を状態に応じて柔軟に調整するルーティンを確立している
- 成長段階に応じて取り組みを変える発想は、企業の人材育成のキャリア設計にも応用できる
Q. 森下暢仁投手が高校2年春に達成したことは何ですか?
東海大相模との練習試合で、初めて140キロを超える球速を記録しました。本人は当時のプールでのトレーニングや丸太を使った練習を振り返りつつ、「球が速くなったかは分からない」とも語っています。
FREE DOCUMENT
関連する資料を無料でダウンロード
ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ
お問い合わせはこちら →




コメント