カマタマーレ讃岐のスポンサー272社|1社あたり約72万円の根拠

カマタマーレ讃岐のスポンサー272社|1社あたり約72万円の根拠 スポーツビジネス

「カマタマーレ讃岐 スポンサー」と一緒に調べられている言葉は「料」——つまり協賛料です。ところがクラブの公式サイトには、協賛メニューも金額表も載っていません。

それでも、金額は1つだけはっきり分かります。ホームスタジアムの命名権が年額1,100万円だと、香川県が公表しているからです。この記事では、パートナー272社を1件ずつ数え直したうえで、公表されている命名権の額と、決算から逆算した1社あたりの水準を並べました。結論から言うと、1社あたりは約72万円です。

カマタマーレ讃岐のスポンサーは272社|同じ会社が2回出ている

公式サイトのスポンサーページは、トップスポンサー、オフィシャルスポンサー、サポーティングパートナー(5階層)の構成です。すべて数えると掲載は延べ275枠。ここから重複を除くと272社になります。

差の3枠には、性質の違う2種類が混ざっています。

ひとつは同じ区分のなかでの重複です。サポーティングパートナーのシルバーに「株式会社栗・家」が2回掲載されています。同じ区分の同じ一覧に同じ社名が並んでいるので、単純な重複掲載とみられます。

もうひとつは区分をまたぐ掲載で、青木社会保険労務士事務所と株式会社サムソンの2社が、オフィシャルスポンサーとサポーティングパートナー ゴールドの両方に載っています。こちらは別の枠を2つ持っていると読むのが自然です。

顔ぶれを見ると、オフィシャルスポンサー99枠には株式会社石垣、今治造船株式会社、大紀商事株式会社のように香川県外に本社を置く企業も入っています。一方でサポーティングパートナーのシルバーやブロンズには、歯科クリニック、動物病院、居酒屋、社会保険労務士事務所、自動車整備といった地元の小規模事業者が並びます。上の区分ほど県外の企業が混じり、下の区分ほど地元に寄るという分布です。

紛らわしい社名もありました。「三和電業」と「三和工業」、「香西歯科医院」と「香川歯科医院」、「髙畠自動車」と「髙杉自動車」。いずれも1文字違いですが、掲載されている階層が別々で、別の事業者とみられます。1文字違いを自動的に同一視してはいけない例です。

カマタマーレ讃岐の区分別掲載数(2026年9月23日時点)
区分 掲載数 備考
トップスポンサー 6枠 レクザム、マルナカ、タダノ、百十四銀行、四国医療専門学校、加茂商事
オフィシャルスポンサー 99枠 県内外の企業・法人
サポーティングパートナー ダイヤモンド 0枠 見出しはあるが掲載企業なし
同 プラチナ 3枠 サンコー、三和電業、日鋼サッシュ製作所
同 ゴールド 15枠 —
同 シルバー 52枠 うち1社が2回掲載
同 ブロンズ 100枠 最も多い区分

出典:カマタマーレ讃岐公式サイト「スポンサー」掲載内容を筆者が集計(2026年9月23日時点)

Q. 275枠と272社、どちらを使えばいいですか?

掲載の量なら275枠、企業の数なら272社です。重複の内訳は、同一区分内の重複が1枠、区分をまたぐ掲載が2社ぶんです。どの数字を使うにせよ、根拠を添えておけば誤解は起きません。

(参考)スポンサー[PARTNER] – カマタマーレ讃岐

ダイヤモンドが空席|階層の最上位に誰もいない

カマタマーレ讃岐のサポーティングパートナー5階層。ダイヤモンドは0社で、シルバー52社とブロンズ100社に集中している

サポーティングパートナーは、上からダイヤモンド、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズの5階層です。ところがダイヤモンドは0社です。見出しだけが置かれ、その下にすぐプラチナの企業名が続きます。

実際の分布はこうです。プラチナ3社、ゴールド15社、シルバー52社、ブロンズ100社。下2階層だけで152社、サポーティングパートナー170枠の約9割を占めます。

上位が空いていること自体は珍しくありませんが、階層を作ったうえで最上位を空けたまま公開しているのは、枠が売れ残っているとも、そこに入る余地があるとも読めます。協賛を検討する企業にとっては、いちばん目立つ位置が空いているという事実として使えます。

なお、階層とは別枠のトップスポンサーは6社。うち5社(レクザム、マルナカ、タダノ、百十四銀行、四国医療専門学校)がユニフォームスポンサー、残る1社の加茂商事がユニフォームサプライヤーです。トップスポンサー=ユニフォームに出ている企業という対応になっています。

Q. ダイヤモンドに入れば目立ちますか?

一覧のうえでは確実に目立ちます。ただし価格も権利内容も公表されていないため、費用対効果は判断できません。金額と、具体的に何が得られるのかをクラブに確認したうえで比較してください。

(参考)スポンサー[PARTNER] – カマタマーレ讃岐

「料」への答え①|公表されているのはスタジアム名の年1,100万円

クラブは協賛の価格を公表していません。ただしホームスタジアムの命名権だけは、香川県が金額を公表しています。施設が県立だからです。

香川県教育委員会保健体育課が2025年12月3日に発表した資料によれば、香川県立丸亀競技場の新しい愛称は「四国化成MEGLIOスタジアム」、ネーミングライツパートナーは四国化成ホールディングス株式会社(丸亀市土器町東八丁目537番地1)。契約期間は令和8年1月1日から令和12年12月31日までの5年間、契約金額は年額11,000,000円(消費税および地方消費税は別途)です。県の募集ページでも、希望金額の下限が年額1,100万円と示されています。

その前の愛称は「Pikaraスタジアム」で、使用期間は平成27年9月1日から令和7年8月31日まででした。10年間続いた愛称が終わり、新しい5年契約に切り替わったことになります。

施設そのものの規模も公表されています。所在地は丸亀市金倉町830、敷地面積は約10.2ha、収容人数は30,099人。令和6年度の利用者数は329,683人でした。

香川県立丸亀競技場のネーミングライツ
項目 内容
愛称 四国化成MEGLIOスタジアム
パートナー 四国化成ホールディングス株式会社(丸亀市土器町東八丁目537番地1)
契約金額 年額11,000,000円(消費税および地方消費税は別途)
契約期間 令和8年1月1日〜令和12年12月31日(5年間)
前の愛称 Pikaraスタジアム(平成27年9月1日〜令和7年8月31日)
施設規模 丸亀市金倉町830、敷地約10.2ha、収容30,099人、令和6年度利用者329,683人

出典:香川県教育委員会保健体育課「香川県立丸亀競技場の新しい愛称が決定しました」「ネーミングライツ(香川県立丸亀競技場)」「愛称の使用期間の終了について」

Q. この1,100万円はクラブに入るのですか?

入りません。契約の相手は施設を持つ香川県です。クラブの協賛とは別の取引で、金額が公表されているのも県の契約だからです。ただしクラブのスポンサー収入1億9,600万円と比べると、その約5.6%に相当する額が、スタジアムの名前という1つの権利に付いていることが分かります。

(参考)香川県立丸亀競技場の新しい愛称が決定しました – 香川県教育委員会保健体育課

(参考)ネーミングライツ(香川県立丸亀競技場) – 香川県教育委員会事務局保健体育課

(参考)香川県立丸亀競技場のネーミングライツに係る愛称の使用期間の終了について – 香川県教育委員会

「料」への答え②|決算から逆算すると1社あたり約72万円

もうひとつの手がかりが決算です。Jリーグは全クラブの決算を開示しており、その背景にはスポーツ庁の「スポーツ団体ガバナンスコード<一般スポーツ団体向け>」が原則4で「公正かつ適切な会計処理を行うべきである」と定め、自己説明と公表を求めている流れがあります。

2024年度のカマタマーレ讃岐のスポンサー収入は1億9,600万円。これを掲載272社で割ると1社あたり約72万円です。

もちろん単純平均で、トップスポンサー6社とブロンズ100社が同額のはずはありません。ブロンズの実額は72万円よりかなり低いとみるべきです。他クラブと並べると位置がはっきりします。

スポンサー収入を掲載社数で割った単純平均(当メディア算出)
クラブ リーグ スポンサー収入 掲載社数 1社あたり
FC東京 J1 32億2,300万円 89社 約3,621万円
ヴィッセル神戸 J1 30億2,500万円 194社 約1,559万円
サンフレッチェ広島 J1 27億9,200万円 366社 約763万円
モンテディオ山形 J2 12億2,200万円 192社 約636万円
滋賀レイクス B1 5億2,050万円 283社 約184万円
カマタマーレ讃岐 J3 1億9,600万円 272社 約72万円
ガイナーレ鳥取 J3 2億2,000万円 317社 約69万円

出典:Jリーグ「クラブ決算一覧」およびB.LEAGUE「クラブ決算概要」と各クラブ公式サイトの掲載社数から当メディアが算出。カマタマーレ讃岐・ガイナーレ鳥取・滋賀レイクスは2024年度、その他は2025年度

スタジアムの命名権年額1,100万円は、この1社あたり約72万円の約15倍です。同じ「スポンサー」でも、枠によって桁が変わります。関連記事のガイナーレ鳥取も1社あたり約69万円で、J3の価格帯が見えてきます。

Q. 72万円出せばスポンサーになれますか?

保証はありません。総額を社数で割った数字であって、区分ごとの価格ではないからです。分かるのは「272社が参加できる価格帯が用意されている」ことだけです。実額は株式会社カマタマーレ讃岐 営業グループ(電話 087-887-3280)への問い合わせで確認してください。

(参考)2024年度 J3 クラブ決算一覧 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)スポーツ団体ガバナンスコード<一般スポーツ団体向け> – スポーツ庁

スポンサー収入は3年間ほぼ横ばい|増えても減ってもいない

カマタマーレ讃岐のスポンサー収入の推移。2022年度1億9,600万円、2023年度1億9,400万円、2024年度1億9,600万円でほぼ横ばい

年度をたどると、カマタマーレ讃岐のスポンサー収入は驚くほど動いていません。

2022年度1億9,600万円、2023年度1億9,400万円、2024年度1億9,600万円。3年間の振れ幅は200万円です。売上高のほうは4億600万円 → 4億2,400万円 → 4億4,300万円と増えているので、伸びているのは協賛以外の部分だということになります。

2024年度の内訳を見ると、入場料収入3,500万円、物販収入3,000万円、その他収入8,900万円。売上高4億4,300万円に対してスポンサー収入が占める割合は44%で、J3平均の56%より低い水準です。J3平均のスポンサー収入4億8,400万円と比べると、讃岐はその40%にとどまります。

ただし売上高は3年で3,700万円増えています。これを踏まえると、入場料・物販・その他といった協賛以外の収入が伸びを支えた形です。協賛を検討する企業から見れば、総額が横ばいということは、新しい枠が空くのは既存の入れ替わりのタイミングになりやすい、ということでもあります。

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Q. 横ばいは悪いことですか?

一概には言えません。減っていないという見方もできますし、新規開拓が総額に表れていないという見方もできます。Jリーグの開示資料は科目ごとの金額までで理由は説明していないため、この記事でも断定しません。

(参考)2024年度 J3 クラブ決算一覧 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

2025年度の欄は黒く塗られている|6月決算クラブの事情

最新年度の数字を探すと、壁にあたります。Jリーグが公開している「2025年度 J3 クラブ決算一覧」で、カマタマーレ讃岐の列は上から下まで黒く塗りつぶされています。

同じ扱いになっているのは鳥取、高知、北九州の3クラブで、いずれも決算期が2026年6月期と記載されています。1月期決算のクラブには数字が入っているので、決算期の違いで公表のタイミングがずれていると読めます。前年度の一覧では4クラブとも数字が入っています。

そのためこの記事は2024年度で統一しました。最新の数字が必要な場合は、この一覧が更新されるのを待つか、クラブの発表を探すことになります。

2025年度J3クラブ決算一覧で数値が公開されていないクラブ
クラブ 資料に記載された決算期
カマタマーレ讃岐 2026年6月期
ガイナーレ鳥取 2026年6月期
高知ユナイテッドSC 2026年6月期
ギラヴァンツ北九州 2026年6月期

出典:Jリーグ「2025年度 J3 クラブ決算一覧」の掲載状況を筆者が確認(2026年9月23日時点)

Q. 何かを隠しているのですか?

そう読む根拠はありません。塗られている4クラブはいずれも6月期決算で、1月期決算のクラブと公表時期が揃わないためとみられます。前年度の一覧には4クラブとも数字が載っています。数字が出そろうまで待つ、という性質のものです。

(参考)2025年度 J3 クラブ決算一覧 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

協賛金を払わずに支援する2つの経路

カマタマーレ讃岐の支援活動の仕組み。サポートショップは電子マネー連動で、支援自動販売機は売上の一部が支援金になる

カマタマーレ讃岐には、協賛金の支払いを伴わない支援の仕組みが用意されています。

ひとつがサポートショップです。クラブの説明によれば、電子マネー「めぐりん」と連動し、売上(めぐりん付与ポイント)に応じてクラブに支援金が支払われる仕組み。加盟店には特製のぼりが貸与され、わくわくめぐりん.com内のお店紹介ページとクラブ公式サイトに店名が掲載されます。ただしクラブは「サポートショップ加盟と同時に、めぐりん決済端末を導入いただくため、毎月所定の費用がかかります」と明記しています。無料ではありません。

もうひとつが支援自動販売機です。設置した自販機の売上の一部がクラブの支援金になる「支援自販機オーナー」を募集しています。

さらに支援持株会という枠もあります。公式サイトには2022年分として89件の個人・団体名が掲載されています。ただしこのページは「2022年カマタマーレ讃岐支援持株会にご支援いただきありがとうございました」という表記のままで、その後の年の掲載は確認できません。現在も募集しているかどうかは、クラブに確認する必要があります。

Q. サポートショップはスポンサー一覧に載りますか?

クラブは「カマタマーレ讃岐オフィシャルHPにも貴店名を掲載します」と説明していますが、掲載先はスポンサーページではなく支援活動の枠です。ロゴ掲出ではなく店名の掲載になります。窓口はクラブ営業グループ(087-887-3280)とめぐりん事務局(087-899-6513)です。

(参考)支援活動[PARTNER] – カマタマーレ讃岐

協賛を検討するなら|価格表がない相手との進め方

金額も権利内容も公表されていないので、こちらの条件を先に固めてから問い合わせるほうが早く進みます。3つに整理します。

どの区分を狙うかを先に決める

トップスポンサー、オフィシャルスポンサー、サポーティングパートナーの5階層と、枠は分かれています。「スポンサーになりたい」ではなく「ゴールドはいくらか」と聞くほうが、返ってくる答えが具体的になります。ダイヤモンドが空席であることも、交渉の材料として使えます。

272社のなかでの見え方を想定する

掲載は延べ275枠で、ブロンズだけで100社が並びます。一覧に載ること自体の露出効果は限定的だと考えたほうが安全です。ユニフォームやスタジアムのように掲出面が限られるアセットを狙うのか、支援活動のように別の接点を作るのかを先に決めておきます。

協賛金がどの費用科目になるかを決める

国税庁のタックスアンサーは、交際費等・広告宣伝費・福利厚生費とされるものは寄附金から除かれるとしたうえで、金銭や物品を贈与した場合にそれが寄附金になるのか交際費等になるのかは「個々の実態をよく検討した上で判定する必要」があると説明しています。交際費等に該当すると、期末の資本金が1億円以下などの中小法人では年800万円の定額控除限度額を超えた分が損金不算入になります。何を対価として得るのかを契約書面に落としておくことが、税務の整理にも社内説明にも効きます。

Q. 小さい会社でも協賛できますか?

掲載されている顔ぶれには、歯科医院、動物病院、居酒屋、社会保険労務士事務所、自動車整備などが並んでいます。1社あたりの単純平均が約72万円という水準からも、地元の小規模事業者が参加できる価格帯が用意されていると考えられます。実額は問い合わせで確認してください。

(参考)No.5262 交際費等と寄附金との区分 – 国税庁

(参考)No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算 – 国税庁

まとめ|272社という数字と、2つの「料」

カマタマーレ讃岐のスポンサーは、掲載枠で数えれば275枠、企業で数えれば272社です。差は同一区分内の重複1枠と、区分をまたぐ掲載2社ぶん。サポーティングパートナーの最上位ダイヤモンドは空席で、下2階層のシルバーとブロンズだけで152社が並びます。

「料」については、答えが2つあります。ひとつは公表されている数字で、ホームスタジアムの命名権が年額1,100万円(税別)。これは香川県との契約で、クラブへの協賛とは別です。もうひとつは逆算した数字で、2024年度のスポンサー収入1億9,600万円を272社で割った1社あたり約72万円。この2つのあいだに、実際の価格帯があります。

そして、協賛金を払わない経路も用意されています。サポートショップ(電子マネー連動、ただし決済端末の月額費用あり)と支援自動販売機です。

検討するなら順番は3つです。第一に、狙う区分を先に決めて金額を聞く。第二に、272社の一覧に載ること以外の接点を組み込む。第三に、協賛金がどの費用科目になるかを契約前に整理する。価格表がない相手ほど、こちらの条件が具体的なほど話が早くなります。

Q. この記事の数字はいつ時点のものですか?

掲載社数は2026年9月23日時点の公式サイトを集計したものです。決算はJリーグが開示した2024年度の数値で、2025年度はカマタマーレ讃岐の欄が公開されていません。命名権は香川県が公表している契約内容です。スポンサーは随時増減するため、最新は公式サイトで確認してください。

(参考)スポンサー[PARTNER] – カマタマーレ讃岐

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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