デスクワークが続いた午後、ふとパソコンから顔を上げると視界がぼやけ、こめかみのあたりがズキズキと重くなる——そんな感覚に覚えはありませんか。結論からいうと、これは「眼精疲労」と呼ばれる状態で、目の使いすぎだけでなく、姿勢の崩れや自律神経の乱れが折り重なって起こります。原因を理解し、今日からできる小さなセルフケアを積み重ねることで、この重さは軽くしていけます。
眼精疲労はなぜ起こる?デスクワークで悪化する3つの要因
眼精疲労は、目を休ませても症状が取れにくい状態を指します。単なる「疲れ目」と違い、頭痛や肩こりまで伴うことが多いのが特徴です。デスクワークではとくに、まばたきの減少・姿勢の崩れ・画面環境の3つが重なって症状を悪化させます。
①パソコン作業でまばたきの回数が減る
画面を注視しているとき、まばたきの回数は通常の3分の1程度まで減ることが知られています。まばたきが減ると涙の膜が乾きやすくなり、目の表面の潤いが保てなくなることで、乾燥感やかすみ、重さにつながります。意識的にまばたきを増やすだけでも、負担は変わってきます。
②猫背姿勢が目と肩の血流を悪くする
画面をのぞき込む姿勢は、首を前に突き出し、肩をすぼめる形になりがちです。この姿勢が続くと首や肩まわりの筋肉が緊張し、頭部や目のまわりの血流も滞りやすくなります。肩こりと眼精疲労は別々の症状に見えて、実は同じ姿勢の崩れから連鎖して起こっていることが少なくありません。
③画面との距離・照明が目の負担を増やす
画面までの距離が近すぎたり、部屋の照明と画面の明るさの差が大きかったりすると、ピントを合わせる筋肉(毛様体筋)が常に緊張した状態になります。ノートパソコンを膝の上や低い位置で使う習慣がある方は、無意識に距離が近くなっていないか見直してみましょう。
厚生労働省は「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」のなかで、パソコンなどを使う情報機器作業について、1時間の連続作業につき10〜15分程度の作業休止時間を設け、作業の合間に1〜2回程度の小休止を取ることを推奨しています。
(参考)情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン – 厚生労働省
Q. 眼精疲労と疲れ目はどう違いますか?
疲れ目は一晩眠れば回復する一時的な状態です。眼精疲労は休息を取っても目の重さ・痛み・かすみが翌日以降も続き、頭痛や肩こりを伴う点が異なります。症状が慢性化している場合はセルフケアに加えて原因を見直す必要があります。
今日からできる3つのセルフケア習慣|姿勢・目・呼吸を整える
眼精疲労のセルフケアは、目だけをケアしても効果が出にくいのが実情です。姿勢・目の休ませ方・呼吸の3つを同時に整えることで、重さやこりが軽くなりやすくなります。まずは全体像を表で確認してみましょう。
| 気になる症状 | 主な原因 | 今日からできること |
|---|---|---|
| 首・肩のこり | 前かがみ姿勢の固定 | 1時間に1回の姿勢リセット |
| 目のかすみ・乾き | 画面注視によるまばたき減少 | 意識的な小休止と遠くを見る習慣 |
| 頭痛・イライラ | 交感神経優位の緊張状態 | 深呼吸による自律神経のリセット |
Human Soar編集部作成(一般的なセルフケアの目安をまとめたものです)
①1時間に一度、姿勢をリセットする
タイマーやアプリの通知を使い、1時間に1回、椅子から立ち上がって肩を回したり、胸を開くストレッチを行いましょう。座ったままでも、両手を頭の後ろで組んで肘を後ろに引くだけで、縮こまった胸や肩まわりの筋肉がゆるみます。姿勢の崩れは肩こりだけでなく、首を通る血流にも影響するため、目の重さの軽減にもつながります。
あわせて読みたいデスクワークの肩こり・首こり|原因と今日からできる対策グッズ›
②画面から目を離す小休止を意識的に取る
1時間に1回、数分だけでも画面から目を離し、遠くの景色を眺めてみましょう。ピントを合わせる筋肉を近距離の作業から解放することで、緊張がほぐれやすくなります。デスク環境を変えられない場合も、席を立って給湯室まで歩くだけで、目と姿勢の両方をリセットできます。
③深呼吸で自律神経を整える
浅い呼吸が続くと交感神経が優位になり、体が緊張したままになりやすくなります。鼻から4秒吸って口から8秒かけて吐く呼吸を数回繰り返すだけで、心拍が落ち着き、肩の力も抜けやすくなります。運動によるストレスケアと合わせて習慣化すると、より効果を感じやすくなります。詳しい方法は運動でストレスを減らす方法|効く強度・時間と続けるコツでも解説しています。
Q. セルフケアはどのくらい続ければ変化を感じますか?
個人差はありますが、1〜2週間ほど姿勢リセットと小休止を続けると、夕方の重さが軽くなったと感じる方が多い傾向にあります。即効性を求めすぎず、まずは毎日続けられる小さな習慣として取り入れることが大切です。
【PR】眼精疲労・肩こりのセルフケアに役立つアイテム4選
目や姿勢のセルフケアをより続けやすくするために、記事のテーマにちなんだアイテムを紹介します。ここで挙げるのは、私たちが日常的に愛用しているものというより、今回のテーマに合わせて選んだ関連商品です。マッサージ機器の選び方は疲労回復デバイス3選|健康経営担当者向け比較ガイドでも詳しく紹介しているので、気になるものがあればセルフケアのお供に取り入れてみてください。
DHC ブルーベリーエキス:目を酷使する日々にアントシアニンをプラス
ビルベリーエキス末を170mg配合し、アントシアニンを1日あたり61.2mg摂取できるサプリメントです。パソコンやスマホの画面に集中しがちな方向けに作られており、食事だけでは摂りにくい栄養素を手軽に補える点が魅力です。口コミでは「時間差でショボショボ感が軽くなった気がする」という声がある一方、「半年ほど飲み続けたが変化を感じなかった」という声もあり、効果の感じ方には個人差があります。あくまで栄養補助として、セルフケア習慣と合わせて試すのがおすすめです。
SIXPAD パワーガン スリム:肩や首のこわばりをほぐすハンディマッサージガン
片手で持てる軽量ボディで、4種類のアタッチメントを使い分けながら肩や首まわりをケアできるマッサージガンです。充電式で外出先にも持ち運びやすく、デスクワークの合間や帰宅後の数分でも使いやすいのが特長です。口コミでは「コンパクトで静音性が高く、作業の合間にサッと使える」と好評な一方、「スイッチの操作にややクセがあり、止めてすぐ使い直すときにタイムラグを感じる」という声もあります。購入前に操作感の癖があることは知っておくとよさそうです。
リセットポール ベーシック:寝転ぶだけで姿勢をリセットするストレッチポール
床に敷いて仰向けに寝るだけで、縮こまった胸や肩まわりをじんわり伸ばせるストレッチ用ポールです。芯材に適度な弾力があり、初めて使う方でも扱いやすい設計になっています。カバー付きで汗や汚れを拭き取りやすく、衛生的に使い続けられる点も評価されています。硬めの床の上で使うことで沈み込みすぎず本来の効果を感じやすくなるため、やわらかいベッドの上ではなく床やヨガマットの上での使用がおすすめです。初めのうちは背中や肩の伸びに違和感を覚えることもあるため、無理のない範囲から試してみてください。
めぐりズム 蒸気めぐるアイマスク:約40℃の蒸気で目もとを温めるホットアイマスク
開封するだけで温まる使い捨てタイプのホットアイマスクです。約40℃の温かさが約20分続く設計で、目を酷使した日の終わりや就寝前のリラックスタイムに使いやすいアイテムです。口コミでは「目もとがじんわり温まって気持ちいい」「寝る前に使うといつの間にか眠れている」といった声が多く見られる一方、「ラベンダーの香りがやや人工的に感じる」という声や、旧タイプで「熱すぎて途中でやめた」という声もありました。香りや温かさの感じ方には個人差があるため、無香料タイプなど他の香りも選べる点は覚えておくとよいでしょう。
健康経営の視点から見るデスクワーカーの疲労対策
眼精疲労や肩こりは個人のセルフケアだけでなく、企業側の取り組みによっても軽減できます。経済産業省は2026年3月、従業員の健康管理を経営的な視点で実践する法人を認定する「健康経営優良法人2026」として、大規模法人部門3,765法人、中小規模法人部門23,085法人を認定したと発表しました。前年からいずれの部門も大幅に増加しており、企業が従業員のコンディションに投資する動きは着実に広がっています。
健康経営優良法人の取り組みに見るデスクワーク対策
健康経営優良法人の認定基準には、従業員の運動機会の創出や、健診・保健指導の実施状況などが含まれます。デスクワーク中心の職場では、休憩を促す仕組みづくりや、簡単なストレッチを取り入れる時間の確保など、特別な設備がなくても始められる施策が評価対象になっています。
あわせて読みたいデスクワークの運動不足対策|企業が打てる施策›
(参考)「健康経営優良法人2026」認定法人が決定しました – 経済産業省
現場ですぐ始められる小さな一歩
制度の整備を待たなくても、部署単位で「1時間に1回は立ち上がる」「会議の合間に肩を回す」といったルールを共有するだけで、職場全体のコンディションは変わっていきます。健康管理をアスリートのコンディショニングの考え方に置き換えて設計する事例も増えており、オフィスワーカーの健康課題に効くアスリート式コンディショニングのような取り組みも参考になります。
Q. 健康経営の一環として社員の目や肩のケアに取り組むメリットは何ですか?
従業員のコンディションが整うことで集中力の低下や欠勤リスクを抑えやすくなり、結果として生産性の維持につながります。健康経営優良法人の認定は、求職者や取引先からの信頼にもつながる評価指標として活用されています。
セルフケアで改善しないときに見直したいポイント
セルフケアを続けても症状が長引く場合は、無理に我慢せず原因を見直すタイミングです。生活習慣の調整だけで対応できる範囲と、専門家に相談すべき範囲を分けて考えましょう。
セルフケアを2週間試しても改善しない場合
姿勢リセットや小休止を2週間ほど続けても重さやかすみが取れない場合は、メガネやコンタクトレンズの度数が合っていない可能性や、睡眠不足が影響している可能性も考えられます。睡眠の質が低いと日中の疲労回復が追いつかず、目や肩の負担が抜けにくくなります。
あわせて読みたい寝ても疲れが取れない人へ|睡眠の質を上げる習慣とおすすめグッズ›
病院を受診する目安
目のかすみや痛みが強くなる、視力が急に落ちたように感じる、頭痛が繰り返し起こるといった症状がある場合は、セルフケアの範囲を超えている可能性があります。その場合は自己判断で様子を見続けず、早めに眼科や整形外科を受診しましょう。肩や首の痛みがしびれを伴う場合も、念のため医療機関に相談することをおすすめします。
Q. どんな症状が続いたら受診したほうがいいですか?
セルフケアを2週間ほど続けても改善しない、視力の変化やしびれを伴う、頭痛が頻繁に起こるといった場合は、我慢せず眼科や整形外科など専門の医療機関に相談しましょう。原因を特定することで適切な対処につながります。
まとめ
デスクワークによる眼精疲労は、目の使いすぎだけでなく、姿勢の崩れや自律神経の乱れが重なって起こります。今日から見直したいポイントを振り返っておきましょう。
- 眼精疲労は、まばたきの減少・猫背姿勢・画面環境の3つが重なって悪化しやすい
- 1時間に1回の姿勢リセットと小休止、深呼吸の3つを習慣にすることが基本のセルフケア
- サプリメントやマッサージグッズ、ホットアイマスクなどはセルフケアを続けやすくする補助として活用する
- 企業側の健康経営の取り組みも、従業員のコンディション維持を後押しする
- 2週間続けても改善しない、しびれや視力の変化を伴う場合は早めに医療機関へ相談する
FREE DOCUMENT
関連する資料を無料でダウンロード
ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ
お問い合わせはこちら →




コメント