ファスティングアプリ10選|健康経営担当者向け比較ガイド

ファスティングアプリ10製品比較|健康経営担当者向けガイド スポーツウェルビーイング

会議中、ふと空腹感で集中が途切れ、資料の数字が頭に入ってこない。健康診断の結果表に「要経過観察」の文字が並び、忙しさを理由に食生活の見直しを先延ばしにしてきた——そんな社員は、どの職場にも一定数いるはずです。ファスティングアプリは、こうした食生活の乱れに「断食時間の管理」という具体的な手段で向き合うツールで、健康経営の一施策としても注目が高まっています。本記事では、公式サイトで機能・提供元を確認できたファスティングアプリ10製品を、健康経営担当者・人事担当者の視点で比較します。

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  1. 今、企業がファスティングアプリに注目する理由|社員の体調管理という切実な課題
  2. 手軽さと断食特化度で選ぶ|ファスティングアプリ4つの型
  3. ファスティングアプリ10選|提供元・機能・特徴を徹底比較
    1. Fastic|断食タイマーと食品スキャナーで手軽に始められる
    2. BodyFast|専属コーチが伴走する断食プログラム
    3. Zero|断食と食事記録をシンプルに両立する米国発アプリ
    4. GoFasting|5百万人以上が使う複数プラン対応の断食アプリ
    5. DoFasting|診断クイズから個別プランを設計する欧州発アプリ
    6. YAZIO|1億人以上が利用するカロリー計算・断食統合アプリ
    7. Simple|AIコーチが断食と食事管理を一体で支援
    8. あすけん|管理栄養士監修のアドバイスで食習慣を整える国内アプリ
    9. カロミル|AIが食事写真から栄養素を自動計算する国内アプリ
    10. FiNC|体重・食事・歩数・睡眠をまとめて管理する国内統合アプリ
  4. 健康経営施策としてファスティングアプリを導入する4ステップ
    1. ①課題の把握|肥満・生活習慣病リスクの社員傾向を確認する
    2. ②アプリ選定|対象社員の目的に合う型を選ぶ
    3. ③試験導入|希望者から小規模に始める
    4. ④効果測定|継続率と体調変化を確認し本展開を判断する
  5. 導入前に必ず確認したい注意点|断定表現と健康リスクへの配慮
  6. まとめ|ファスティングアプリは「型」で選び、健康経営の一施策として案内する

今、企業がファスティングアプリに注目する理由|社員の体調管理という切実な課題

厚生労働省が2026年3月に公開した「令和6年国民健康・栄養調査報告」では、20〜60歳代男性の肥満者割合が34.0%、40〜60歳代女性の肥満者割合が20.2%という結果が示されています。生活習慣病のリスクは一部の社員だけの問題ではなく、多くの職場に共通する課題だといえます。

こうした背景もあり、経済産業省は健康経営を経営課題として位置づけ、2026年3月には「健康経営優良法人2026」として大規模法人部門3,765法人・中小規模法人部門23,085法人を認定しました。前年の健康経営優良法人2025(大規模法人部門3,400法人・中小規模法人部門19,796法人)から両部門とも大幅に増加しており、体系立った健康施策を持つ企業は年々増えています。ファスティングアプリは、こうした健康経営の取り組みの中で「まず個人が手軽に始められる施策」として導入しやすいという特徴があります。詳しい施策設計の考え方は、ウェルビーイングとは?施策が失敗する理由と設計法でも解説しています。

ただし、ファスティングは万能な健康法ではありません。次の章では、製品ごとの違いを踏まえたうえで、企業がどう選び、どう案内すべきかを整理します。

Q. ファスティングアプリは無料で使えますか?

多くのアプリは基本機能を無料で使えます。ただしBodyFastやDoFastingのような個別コーチング機能、YAZIOやカロミルの詳細な栄養素グラフは有料プランでの提供が中心です。無料範囲は公式サイトで変動するため、導入前に最新のプラン内容を確認してください。

(参考)令和6年国民健康・栄養調査報告 – 厚生労働省

(参考)「健康経営優良法人2026」認定法人が決定しました – 経済産業省

手軽さと断食特化度で選ぶ|ファスティングアプリ4つの型

ファスティングアプリと一口にいっても、断食時間の管理だけに絞ったシンプルなものから、栄養管理まで含めた総合型まで幅は広いです。Human Soarでは、10製品を「手軽さ・本格度」と「断食特化・食事管理中心」の2軸で独自に整理しました。

ファスティングアプリ10製品を手軽さと断食特化度の2軸で分類した図

左上の「シンプル断食特化型」は、断食タイマーと記録機能に絞ったアプリで、初めて断食に取り組む社員に案内しやすいのが特徴です。右上の「コーチング重視断食型」は、個別プランや専属コーチによる継続支援を備えており、本格的に取り組みたい層に向いています。左下の「手軽な食事記録型」は断食よりも日々の食事記録が軸で、右下の「総合健康管理型」はカロリー・栄養・断食を一体で管理できます。自社の健康経営施策がどこに重心を置くかで、案内すべき型は変わります。

Q. 断食中に運動をしても大丈夫ですか?

軽い運動であれば問題ないとされていますが、体調には個人差があります。空腹時の高強度なトレーニングは集中力低下や体調不良につながる恐れがあるため、社員に案内する場合は無理のない範囲にとどめるよう伝えることが大切です。

ファスティングアプリ10選|提供元・機能・特徴を徹底比較

ここでは、各製品の公式サイトで機能・提供元を確認できた10製品を紹介します。選定条件は「製品自体の公式サイト・公式ページで機能を確認でき、一般消費者が実際に利用できるもの」で、海外製の断食特化アプリに加え、国内で実績のある食事管理アプリも含めています。上位4製品は機能・強みまで踏み込み、残りは要点を絞って紹介します。

製品名 提供元 主な機能・特徴 対応
Fastic Fastic GmbH(独) 断食タイマー・食品スキャナー・体調トラッカー iOS/Android
BodyFast BodyFast GmbH(独) 個別断食プラン・コーチングと100以上のレシピ iOS/Android
Zero Zero Longevity Science, Inc.(米) 断食タイマー・食事写真記録・プロテインスコア iOS/Android
GoFasting Guloo Loo Tech(開発元) 16:8など複数プランのタイマー・体重や歩数の記録 iOS/Android
DoFasting DoFasting(欧) 診断クイズに基づく個別プラン・レシピ・ワークアウト iOS/Android
YAZIO YAZIO GmbH(独) AI食事記録・カロリー計算・16:8等の断食機能を統合 iOS/Android
Simple Simple Health, Inc.(米) AIコーチによる断食・食事管理の一体サポート iOS/Android
あすけん 株式会社askenn 管理栄養士監修のアドバイス・写真やバーコードでの食事記録 iOS/Android/Web
カロミル ライフログテクノロジー株式会社 AIによる食事写真からの栄養素自動計算 iOS/Android
FiNC 株式会社FiNC Technologies 体重・食事・歩数・睡眠を一括記録するヘルスケア統合アプリ iOS/Android

各製品の機能・提供元は2026年9月時点の公式サイト記載情報にもとづく(価格・仕様は変動する場合がある)。

Fastic|断食タイマーと食品スキャナーで手軽に始められる

Fasticは世界50カ国以上、10万人以上に利用されている断食特化型アプリです。断食時間を計測するタイマー機能に加え、食品をスキャンして栄養情報を確認できる機能を備えており、断食後の食事内容を意識しやすい設計になっています。専門家によるアドバイスコンテンツも公式サイトで公開されています。

(参考)Fastic 公式サイト

BodyFast|専属コーチが伴走する断食プログラム

BodyFastは50カ国以上で「No.1健康・フィットネスアプリ」を獲得した実績を持つ断食アプリです。最大の特徴は「BodyFastコーチ」機能で、利用者の生活リズムに合わせて毎週最適な断食プランを自動で提案します。100種類以上のレシピや、断食による体内変化を可視化する機能も備えており、継続的なサポートを重視する社員向けです。

(参考)BodyFast 公式サイト

Zero|断食と食事記録をシンプルに両立する米国発アプリ

Zeroは断食タイマーに加え、写真を撮るだけで食事内容を記録できる機能を持つアプリです。特に「プロテインスコア」という独自指標で、断食中の短い食事時間でもタンパク質を過不足なく摂取できているかを一目で確認できる点が特徴です。水分摂取量のトラッキングも用意されています。

(参考)Zero 公式サイト

GoFasting|5百万人以上が使う複数プラン対応の断食アプリ

GoFastingは16:8、18:6、20:4、14:10など複数の断食プランに対応するタイマーアプリです。断食の進行状況に加え、体重や歩数、水分摂取量もまとめて記録でき、断食初心者が自分に合ったプランを見つけやすい設計になっています。

(参考)GoFasting 公式サイト

DoFasting|診断クイズから個別プランを設計する欧州発アプリ

DoFastingは、利用開始時のクイズ回答をもとに、目標や生活スタイルに合わせた断食プランを提案するアプリです。カロリー・水分・歩数のトラッカーに加え、5,000種類以上のレシピや専門家監修のワークアウトも用意されています。

(参考)DoFasting 公式サイト

YAZIO|1億人以上が利用するカロリー計算・断食統合アプリ

YAZIOはカロリー計算アプリとして世界的に利用されており、AIによる写真認識やバーコードスキャンで食事を素早く記録できます。16:8や5:2といった断食プランも無料機能として統合されており、食事管理と断食を1つのアプリでまとめたい場合に適しています。

(参考)YAZIO 公式サイト

Simple|AIコーチが断食と食事管理を一体で支援

Simpleは、AIコーチによる個別サポートを軸にした健康管理アプリです。断食のタイミング管理だけでなく、食事内容の記録や生活習慣の振り返りも含めて支援する設計で、断食を単発のダイエット手段ではなく生活習慣として定着させたい人に向いています。

(参考)Simple 公式サイト

あすけん|管理栄養士監修のアドバイスで食習慣を整える国内アプリ

あすけんは、1400万人以上が利用する国内最大級の食事管理アプリです。食事を記録すると管理栄養士監修のアドバイスが毎日届く仕組みで、断食そのものよりも「食べ方」を整えることに重点を置いています。日本語での栄養アドバイスを求める社員には特に案内しやすい製品です。断食アプリとあすけんのような栄養士監修アプリの違いは、後述のFAQでも解説します。

(参考)あすけん 公式サイト

カロミル|AIが食事写真から栄養素を自動計算する国内アプリ

カロミルは会員数500万人を超える国内の栄養管理アプリです。食事の写真を撮るだけでAIがカロリーや糖質、たんぱく質など7項目の栄養素を自動計算する点が特徴で、記録の手間を減らしたい社員に向いています。運営元のライフログテクノロジー株式会社は法人向けの食事管理サービスも提供しています。

(参考)カロミル 公式サイト

FiNC|体重・食事・歩数・睡眠をまとめて管理する国内統合アプリ

FiNCは1100万ダウンロードを超える国内発のヘルスケアアプリです。体重や食事、歩数、睡眠、月経周期までを1つのアプリで記録でき、歩数に応じてポイントが貯まるゲーム性のある機能も備えています。断食に特化はしていませんが、社員の生活習慣全体を可視化したい場合の選択肢になります。日々の活動量を可視化するアプリの比較は活動量計4選比較|スポーツ・運動量を毎日データ化でも紹介しています。

(参考)FiNC 公式サイト

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Q. ファスティングアプリと栄養士監修アプリの違いは何ですか?

ファスティングアプリは断食時間の管理を中心に設計されているのに対し、あすけんやカロミルのような栄養士監修アプリは日々の食事内容や栄養素バランスの記録・アドバイスに重点を置いています。断食と食事管理のどちらを軸にしたいかで選び方が変わります。

健康経営施策としてファスティングアプリを導入する4ステップ

ファスティングアプリを紹介するだけでは、社員は自分ごととして使い始めません。健康経営の施策として位置づけるなら、課題把握から効果測定までの流れを設計しておくことが重要です。

健康経営施策としてファスティングアプリを導入する4ステップのフロー図

①課題の把握|肥満・生活習慣病リスクの社員傾向を確認する

健診結果やストレスチェックの集計データから、肥満傾向や生活習慣病リスクを抱える社員がどの部署・年代に多いかを把握します。健康経営優良法人|申請準備の3段階診断フレームのような既存の診断の枠組みと合わせて確認すると、施策の優先度をつけやすくなります。

②アプリ選定|対象社員の目的に合う型を選ぶ

前章で紹介した4つの型のうち、対象社員がどれに当てはまりそうかを想定します。断食初心者にはシンプル断食特化型、継続が課題になりやすい層にはコーチング重視型、というように目的に応じて案内するアプリを変えます。

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③試験導入|希望者から小規模に始める

全社一斉ではなく、希望者を募って小規模なトライアルから始めます。強制感をなくすことで、継続率や本音の感想を得やすくなります。

④効果測定|継続率と体調変化を確認し本展開を判断する

トライアル終了後、継続率やアプリ内の記録データ、簡単なアンケートで体調変化を確認します。効果が見られた場合のみ対象範囲を広げる、という段階的な進め方がリスクを抑えられます。

Q. 健康経営の一環でファスティングアプリを導入する際、対象社員はどう選べばよいですか?

強制ではなく希望者を募る形が基本です。持病や服薬がある社員は対象から外し、産業医への相談を案内したうえで、まずは小規模なトライアルから始めて効果と負担を確認することをおすすめします。

導入前に必ず確認したい注意点|断定表現と健康リスクへの配慮

ファスティングアプリを健康経営施策として案内する際は、効果を保証する表現を避け、体調面のリスクを丁寧に伝える必要があります。以下のチェック項目を導入前に確認してください。

企業がファスティングアプリを健康施策として案内する際に確認すべき4項目のチェックリスト

「痩せる」「必ず体調が良くなる」といった断定的な説明は避け、あくまで生活習慣を見直すきっかけの一つとして案内することが重要です。持病がある社員や服薬中の社員には、事前に産業医へ相談するよう案内してください。また、空腹による集中力低下は勤務中の安全にも関わるため、就業時間中の体調変化について社員自身が気づけるよう周知しておくことをおすすめします。まずは16:8のような負荷の軽い方法から案内し、無理のない範囲での実践を促す姿勢が、健康経営施策としての信頼にもつながります。

Q. ファスティングにはどんなリスクがありますか?

空腹による集中力低下、めまい、体調不良などが起こる場合があります。持病がある方や妊娠中の方は特に注意が必要で、体調に異変を感じた場合はすぐに中止し、必要に応じて医療機関に相談することが重要です。

まとめ|ファスティングアプリは「型」で選び、健康経営の一施策として案内する

  • ファスティングアプリは「手軽さ・本格度」と「断食特化・食事管理中心」の2軸で4つの型に整理できる
  • 紹介した10製品は、公式サイトで機能・提供元を確認できたもののみを掲載した
  • 健康経営施策として導入する場合は、課題把握→選定→試験導入→効果測定の4ステップで進める
  • 「痩せる」「治る」といった断定表現は避け、持病がある社員には産業医への相談を案内する
  • 断食よりも食事記録を重視したい場合は、あすけんやカロミルのような栄養士監修型アプリも選択肢になる

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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