昼食後の眠気の対策は、午後3時前の30分以内の昼寝、短い運動、昼食の量の見直しの3つです。厚生労働省の資料も、午後の早い時刻の短い昼寝は眠気による作業の問題の改善に有効としています。スポーツ選手の昼寝の研究も、短く計画してとる考え方の参考になります。
午後の会議で、どうしてもまぶたが重くなる。コーヒーを飲んでも眠い日があり、昼食を抜いたほうがよいのかと悩む人もいます。意志の問題と思われがちですが、原因と対策を分けて考えると打つ手が見えてきます。
この記事では、眠気が起きる理由、すぐにできる対策、スポーツ選手の昼寝の研究、職場で仕組みにする方法を順に整理します。
昼食後の眠気は睡眠不足と午後の体のリズムが重なって起きる
昼食後の眠気には、いくつかの要因が重なります。厚生労働省の睡眠指針は、日中の眠気は睡眠が足りているかを知る手がかりになるとしています。スポーツ科学の論文でも、昼過ぎの眠気の波は「ポストランチディップ」と呼ばれています。
| 要因 | 当てはまりやすい場面 | まず見直すこと |
|---|---|---|
| 睡眠不足 | 毎日のように強く眠い | 夜の睡眠時間 |
| 午後の体のリズム | 13〜15時ごろに波が来る | 短い昼寝と体を動かす |
| 座り続け | 昼食後すぐに長い会議 | 30分ごとに立つ |
| 昼食の量と内容 | 大盛りや単品の日に強い | 量と組み合わせ |
出典:厚生労働省の資料とPeerJ掲載の論文をもとに本記事で整理しました。食事と眠気の関係は個人差があり、原因を一つに決められるものではありません。
血糖の変化が原因と説明されることもありますが、それだけで決まるとは言えません。関連する話はスポーツに学ぶ血糖の管理で整理しています。
(参考)A systematic review of effects of daytime napping strategies on sports performance(2022) – PeerJ
Q. 昼食後に眠くなるのはなぜですか?
睡眠不足、午後の体のリズム、座り続けること、昼食の量などが重なって起きると考えられます。毎日のように強く眠いときは、まず夜の睡眠が足りているかを見直します。原因を一つに決めず、当てはまるものから試してください。
昼食後の眠気の対策は午後3時前の30分以内の昼寝から試す

厚生労働省の解説書は、働く世代の昼寝は午後3時前までに30分以内を勧めています。睡眠指針も、午後の早い時刻の30分以内の昼寝が眠気による作業の問題に効果的としています。長く寝ると目覚めが悪くなるので、アラームを使います。
昼寝は机に伏せる短い休憩でもよい
横になれなくても、椅子にもたれて目を閉じるだけで構いません。時間を決めることが大切です。不眠の症状がある人は、昼寝を避けるよう案内されています。眠りの全体は社員の睡眠改善の記事で説明しています。
(参考)良い目覚めは良い眠りから(解説書 2026年9月版) – 厚生労働省 健康情報サイト
カフェインは午後の早い時間までにする
コーヒーは眠気の対策としてよく使われます。解説書によると、カフェインの半減期は3〜7時間です。夕方以降に飲むと夜の睡眠に響き、翌日の眠気につながることがあります。量の目安はオフィスコーヒーの記事で整理しています。
(参考)良い目覚めは良い眠りから(解説書 2026年9月版) – 厚生労働省 健康情報サイト
昼食は抜かずに量と組み合わせを変える
眠いからといって昼食を抜くと、午後にエネルギーが足りなくなります。スポーツ栄養の基本である、主食、主菜、副菜の組み合わせを意識し、大盛りの単品を続けないようにします。間食で補う方法は仕事中の間食のおすすめで紹介しています。
(参考)アスリートの食事の基本は? – JSC/HPSC Female Sport ナビ
Q. 昼食後の眠気はどう対策すればよいですか?
午後3時前に30分以内の短い昼寝をとり、座り続けないよう体を動かし、昼食の量を見直します。カフェインは午後の早い時間までにします。夜の睡眠が足りていないなら、そちらを先に見直してください。
スポーツ選手の昼寝の研究は計画してとることの大切さを示す

スポーツの世界では、昼寝は回復の方法として研究されています。2022年の系統的レビューは、12件の試験をまとめ、多くの試験で昼寝が競技の成績に良い影響を示したと報告しました。試された昼寝は20〜90分で、昼過ぎの13時から15時半ごろが中心でした。
ただし、小規模な試験が多く、対象も主に男性の運動する人です。論文は長めの昼寝に利点があるとしていますが、これは競技の話で、そのまま職場に当てはめることはできません。職場では厚生労働省の目安どおり30分以内にします。学べるのは、長さと時間を決めて計画的にとるという考え方です。
(参考)A systematic review of effects of daytime napping strategies on sports performance(2022) – PeerJ
座り続けないように昼食後の予定を組み替える
厚生労働省の身体活動ガイドは、座りっぱなしをできる限り頻繁に、たとえば30分ごとに中断することを勧めています。昼食後すぐに長い会議を入れない、立って話す、少し歩いてから席に戻るといった工夫ができます。眠気の改善を確かめた研究ではありませんが、体を動かす機会にもなります。
あわせて読みたいオフィスストレッチのやり方|スポーツに学ぶ座ったままの5種目›
(参考)健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 – 厚生労働省
会社は仮眠の場所と会議の時間で支えられる
眠気を個人の努力だけに任せず、職場の仕組みでも支えられます。短い仮眠をとれる席を用意する、昼食直後の会議を減らす、運転や機械の作業の前は無理をさせないといった方法です。特に運転や危険な作業では、眠気が事故につながるおそれがあります。
いびきが強い、十分寝ても毎日強い眠気がある場合は、病気が隠れていることもあるので医療機関に相談するよう勧めます。社員の健康施策の全体はウェルビーイングの施策の考え方で説明しています。
あわせて読みたい休息・睡眠が生産性に与える影響と企業施策|スポーツ×回復の視点›
Q. 会社で昼寝をしてもよいですか?
職場の決まりによります。短い昼寝は眠気の改善に役立つとされるので、休憩時間に30分以内でとれる場所を用意する会社もあります。運転や機械の作業の前に強い眠気があるときは、作業を続けず上司に伝えてください。
昼食後の眠気の要点
- 睡眠不足、午後のリズム、座り続け、昼食の内容が重なって起きる
- 昼寝は午後3時前に30分以内
- カフェインは午後の早い時間までにする
- スポーツの研究に学び、長さと時間を決めてとる
- 毎日強く眠いときは夜の睡眠を見直し、続くなら受診する
まずは明日の昼休みの終わりに、アラームを15分かけて目を閉じてみてください。
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