座り仕事の腰痛対策は、椅子の調整、姿勢を変えること、1時間に1回の休止の3つが基本です。厚生労働省の指針は、長時間同じ姿勢を続けず、適宜立ち上がることを示しています。スポーツの視点では、休み時間に体を動かす習慣も加えます。
デスクワークなのに腰が痛い。立ち仕事より楽なはずなのに、夕方には腰が固まっている。高い椅子を買えば解決するのか、姿勢を正せばよいのか、迷う人は多いものです。
この記事では、座り仕事で腰に負担がかかる理由、椅子の条件、休憩の目安、スポーツに学ぶ動き方、会社としてできることを順に整理します。
座り仕事は同じ姿勢が続くことで腰に負担がかかる
厚生労働省の腰痛予防の指針の解説によると、椅子に座ると骨盤が後ろに回転して腰の筋肉の活動が高まります。長時間続けると背中の筋肉が疲れて前かがみになり、太ももも圧迫されます。正しい姿勢を一つ決めて固めるより、姿勢を変えることが勧められています。
| 見直すもの | 指針の内容 | やること |
|---|---|---|
| 椅子 | 背もたれ、座面、調節 | 腰パッドの位置と高さを合わせる |
| 机 | 機器を適切に配置する | よく使うものを近くに置く |
| 姿勢 | 背もたれに寄りかかるなど変える | 後ろに傾ける、立つ、足を組み替える |
| 休止 | 情報機器作業は1時間以内に区切る | 10〜15分は別の作業や運動 |
出典:厚生労働省の腰痛予防対策指針、情報機器作業ガイドラインをもとに本記事で表にしました。
(参考)職場における腰痛予防対策指針及び解説 – 厚生労働省
(参考)情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインと解説 – 厚生労働省
Q. 座り仕事で腰痛になるのはなぜですか?
厚生労働省の指針の解説によると、座る姿勢は骨盤が後ろに回転して腰の筋肉の活動が高まり、長く続くと背中の筋肉が疲れて前かがみになります。同じ姿勢を続けることが負担になるので、こまめに姿勢を変えます。
椅子は4つの条件を見て調整する

指針の解説は、腰痛防止の観点から望ましい椅子の条件を示しています。背もたれが後ろに傾き腰パッドがあること、座面が太ももを圧迫しすぎないこと、体格に合わせて調節できること、動きに応じて移動できることです。
買い替える前に今の椅子の調整を試す
高さ、背もたれの角度、腰の当たる位置を調整していない人も多くいます。まず調整から試します。買い替えるときの選び方は人間工学の椅子の記事で整理しています。
在宅勤務は机と椅子の高さが合わないことがある
食卓の椅子で長時間働くと、調整ができません。クッションで腰を支える、足台で足を安定させるといった工夫をします。これらは本記事の提案で、痛みが続くときは受診します。
Q. 座り仕事の腰痛には、どんな椅子がよいですか?
厚生労働省の指針の解説は、背もたれが後ろに傾き腰パッドがあること、座面が太ももを圧迫しすぎないこと、体格に合わせて調節できること、動かしやすいことを挙げています。買い替える前に、今の椅子の調整も試してください。
1時間に1回は立って体を動かす

情報機器作業のガイドラインは、一連続の作業時間が1時間を超えないようにし、次の作業までに10〜15分の休止を設け、その間に1〜2回の小休止を入れるよう示しています。身体活動ガイドは、座りっぱなしをたとえば30分ごとに中断することを勧めています。
トイレや飲み物を取りに行くときに、少し遠回りするだけでも構いません。立って話す会議にする方法もあります。スタンディングデスクについては、肩や腰の症状を減らすとは結論づけられていません。詳しくはスタンディングデスクの効果で整理しています。
(参考)情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインと解説 – 厚生労働省
(参考)健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 – 厚生労働省
スポーツに学ぶなら休み時間に動く習慣を足す
スポーツ選手は、固まった体を動かしてから次の動作に入ります。座り仕事の合間も同じように、もも裏、お尻、股関節を中心に伸ばします。厚生労働省の健康情報サイトは、静的なストレッチは20秒以上かけ、痛いほど伸ばさないよう勧めています。
指針の解説も、作業の前後に体操やストレッチを行うことに触れています。やり方は次の記事で紹介しています。運動の習慣づくりは週2〜3日の筋力トレーニングも目安になります。
あわせて読みたいオフィスストレッチのやり方|スポーツに学ぶ座ったままの5種目›
(参考)ストレッチングの実際 – 厚生労働省 健康情報サイト
(参考)健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 – 厚生労働省
Q. デスクワークの腰痛に筋トレは効きますか?
体力を保つことは大切で、厚生労働省のガイドは成人に週2〜3日の筋力トレーニングを勧めています。ただ、腰痛がある人に合う運動は原因や状態で変わります。痛みがあるときは無理をせず、医師や理学療法士に相談してください。
会社は椅子の調整方法と休憩の取り方を伝える
椅子があっても、調整の仕方を知らなければ活かせません。入社時の案内で説明する、健康教育で1回取り上げるといった方法があります。休止を取りやすくするために、長い会議の途中に立つ時間を入れます。
腰痛は職場全体の課題でもあります。社員の健康施策の全体はウェルビーイングの施策の考え方で説明しています。
あわせて読みたい職場の腰痛対策|企業が進める3管理1教育とスポーツ習慣›
座り仕事の腰痛対策の要点
- 同じ姿勢が続くことが負担になる
- 椅子は背もたれ、座面、調節、動かしやすさを見る
- 情報機器作業は1時間以内に区切り、10〜15分休む
- 休み時間にもも裏やお尻を20秒以上伸ばす
- 痛みが続くときは医療機関に相談する
まずは今の椅子の高さと背もたれを調整し、1時間ごとに立つタイマーをかけてみてください。
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