結論から言えば、サッカー日本代表・原口元気選手(当時ヘルタ・ベルリン所属)が2016年にドイツの酷暑90分間を走り切りマンオブザマッチに選ばれた背景には、2年間かけて作り上げた「壊れない体」がありました。一時的な調子の良さではなく、継続的な体幹強化の積み重ねが土台になっています。
本記事では、原口選手のエピソードから、企業の健康経営に応用できる「継続が生む耐久力」という視点を解説します。
原口元気が異例の酷暑90分を走り切った理由
2016年、原口選手は代表戦とクラブでの試合の両方で、常識外れの運動量を見せています。

図:気合いに頼る「壊れやすい体・組織」と、継続で土台を作る「壊れない体・組織」の比較
| 場面 | 内容 | 評価 |
|---|---|---|
| ヘルタ・ベルリン開幕戦(2016年) | 33℃の酷暑下で90分間走り切る | キッカー誌マンオブザマッチ |
| 日本代表・UAE戦翌日の練習 | 試合に出なかった選手との5対5で走り回る | 出し切って倒れ込むほどの運動量 |
Number Web掲載記事(2016年9月5日)をもとに編集部作成。
33℃の酷暑下で90分間走り切ったヘルタ・ベルリン開幕戦
2016年、代表戦直前に行われたヘルタ・ベルリンの開幕戦は、ドイツでは異例となる33℃の酷暑の中で行われました。原口選手はこの90分間を走り切り、キッカー誌のマンオブザマッチに選ばれています。ダルダイ監督からも「原口は今日の試合でもベストな選手だったし、気持ちのこもったプレーを見せていた」と賞賛されました。
ヨーロッパの選手にとっても厳しい酷暑の中で、最後まで運動量を落とさなかったこと自体が、当時の原口選手の体力面の評価を高める材料になりました。
UAE戦翌日の練習で見せた出し切る運動量
代表活動でも、試合翌日の炎天下での5対5形式の練習で前後左右に走り回り、メニュー終了後にはピッチに倒れ込むほど出し切っていたと伝えられています。それでも本人は「1日、1日無駄に出来ないな、と思ってやっていました」と、練習の一つひとつを吸収する姿勢を見せていました。
試合の疲労が残る翌日にもかかわらず出し切る練習ができたのは、単発の気合いだけでは説明がつきません。
「壊れない体」という2年間の積み重ね
原口選手のこうした運動量は、一時的な気合いではなく、2年間かけて作り上げた体幹の強さに支えられています。走り続けても崩れないフォームを維持できる体は、日々のトレーニングの継続なくして手に入らないものです。
2年間という期間の長さそのものが、この体づくりが短期集中型ではなく、地道な積み重ね型だったことを示しています。
Q. 原口元気さんはなぜ「壊れない体」と呼ばれたのですか?
酷暑下でも90分間走り切り、代表の練習でも高い運動量を維持し続けたことから、体幹の強さに裏付けられた耐久力が評価されました。これは2年間の継続的な体づくりの成果と伝えられています。
(参考)原口元気は、ここから更に速くなる。2年間で作り上げた「壊れない体」。 – Number Web(文藝春秋)
運動量の多さを支える体幹の重要性|スポーツ庁も推奨する基礎づくり
激しい運動量を長時間維持するには、体幹(体の軸となる筋群)の強さが欠かせません。
スポーツ庁のガイドが示す継続的な運動習慣の重要性
スポーツ庁が公表する「健康づくりのための身体活動・運動ガイド」でも、筋力トレーニングを含む多様な運動を継続的に行うことが、体力の維持・向上につながるとされています。原口選手のような高い運動量を支える土台も、日々の積み重ねなしには成立しません。
ガイドが示すのは特別な選手だけの話ではなく、一般的な運動習慣の考え方としても、継続そのものが体力の土台をつくるという原則です。
体幹の強さがフォームの安定と怪我のリスク低減に与える影響
体幹が弱いままハードなプレーを続けると、フォームが崩れやすくなり、怪我のリスクも高まります。逆に体幹が安定していれば、疲労が蓄積しても動きの質を保ちやすくなります。原口選手の「壊れない体」は、この考え方を体現した事例といえます。
体幹の強さは見た目の変化として現れにくい分、日々のトレーニングを継続する動機づけが難しい要素でもあります。原口選手のケースは、地道な積み重ねが結果として目に見える成果(マンオブザマッチという評価)につながることを示した点で参考になります。
Q. 体幹の強さはどのようにパフォーマンスに影響しますか?
体幹が安定していると、疲労が蓄積してもフォームが崩れにくく、動きの質を維持しやすくなります。逆に体幹が弱いとフォームが崩れやすく、怪我のリスクも高まるとされています。
企業の健康経営への応用|継続が生む「壊れない組織」
原口選手の事例は、企業の健康経営にも重要な示唆を与えます。社員の高いパフォーマンスは、単発の頑張りではなく、日々の体力づくりや生活習慣の積み重ねの上に成り立ちます。
繁忙期の気合いに頼る組織は「壊れやすい体」と同じ構造
繁忙期だけ気合いで乗り切ろうとする組織は、原口選手が言う「壊れやすい体」の状態に近いといえます。平時に体力の土台がないまま繁忙期だけ踏ん張ろうとすれば、フォームが崩れて怪我をする選手と同じように、組織や個人の無理が長続きしません。
短期的な踏ん張りに頼る組織文化は、一時的には成果を出せても、繰り返すうちに離職やコンディション不良という形で綻びが出やすくなります。
平時からの継続的な仕組みが「壊れない体制」をつくる
逆に、平時から運動習慣や休養の取り方を整えておく組織は、繁忙期にも崩れにくい「壊れない体制」を持てます。原口選手の2年間の積み重ねと同じように、企業のコンディション施策も一時的なイベントではなく、継続的な仕組みとして設計することが重要です。
体づくりの積み重ねという視点は、増量を継続した後藤智香選手の事例にも共通しています。
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プレッシャーのかかる場面への向き合い方については張本美和が624位→7位|緊張経験を人材育成に生かす発想もあわせてご覧ください。
Q. 企業が「壊れない組織」をつくるために参考にできることは何ですか?
繁忙期だけの気合いに頼らず、平時から運動習慣や休養の取り方を整える仕組みを持つことです。原口選手の2年間の体幹強化のように、コンディション施策を単発のイベントではなく継続的な取り組みとして設計することが重要です。
まとめ|原口元気の「壊れない体」から学べること
- 原口元気選手は2年間の体幹強化を経て、酷暑90分をマンオブザマッチで走り切る耐久力を手に入れた
- 高い運動量は一時的な気合いではなく、日々の体づくりの積み重ねに支えられている
- 体幹の強さはフォームの安定と怪我のリスク低減にもつながる
- 企業の健康経営でも、繁忙期の気合いに頼らず平時からの継続的な仕組みづくりが重要
- 「壊れない体」は「壊れない組織」の設計にも応用できる考え方
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