大迫傑のトレーニングの特徴は、シーズン中に週2回ほどウエイトを行い、体幹トレーニングを「20秒+休憩20秒」で約10種目こなすなど、走る練習の外側を固めていることです。本人は2024年10月のイベントで「そうすることで身体の軸が安定しますし、出力も上がります」と語りました。この記事では、本人発言と報道で確認できる範囲で、メニュー、練習の考え方、高地での走り込み、シューズまでを整理します。
回復面は大迫傑が語る睡眠リカバリーの記事とあわせて読むと、練習と休養のつながりが分かります。
大迫傑のトレーニングの中身|ウエイトは週2回と体幹は20秒+休憩20秒

大迫傑のトレーニングは、ウエイト、体幹、ケアの3つで整理できます。図は、本人発言で確認できた内容だけをつないだものです。
RUNNETの2024年10月22日付の記事によると、大迫は2024年10月19日に国立競技場で、市民ランナー約40人に向けたランニングセッションを開きました。ウエイトについて「僕は大学生でアメリカに行った時からウエイトトレーニングを続けていて、今もシーズン中は週2回ほど行っています」と話しています。
ケアについては、酒井医療の2017年のインタビューで「アメリカでも日本でも週に2回はメディカルトレーナーにケアしてもらいます」「こまめに筋肉をほぐすように心がけています」と語っています。
Q. 大迫傑のウエイトトレーニングの頻度は?
本人は、シーズン中は週2回ほどと語っています(2024年10月)。大学時代にアメリカへ渡ってから続けているとも話しています。ランニングの頻度ではなく、ウエイトの頻度です。
大迫傑のトレーニングメニュー|体幹と動きづくりの具体
大迫傑のトレーニングメニューのうち、内容まで公開されているのは2024年10月のイベントで紹介された体幹と動きづくりです。日々の走る練習メニューは、この記事の出典では公開されていません。
| 区分 | 内容 | 数値・やり方 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 動きづくり | もも裏と股関節を伸ばす動作 | 4種類 | RUNNET(2024年10月22日) |
| 体幹トレーニング | 腹筋やお尻などを動かす | 約10種目。20秒+休憩20秒 | RUNNET(同上) |
| 紹介された種目の例 | 仰向けで足を浮かせてのバタ足(前後・左右)、横向きで体幹の力で体を持ち上げる、腕と肘で支えながら膝を引き寄せる | 記載の3種目のみ | RUNNET(同上) |
| ウエイト | 大学時代のアメリカ渡航から継続 | シーズン中は週2回ほど | RUNNET(同上) |
出典:RUNNET「ボディメンテ × Sugar Elite 大迫傑 Special Running Session」(2024年10月22日)をもとに筆者が整理。体幹約10種目のうち記事に書かれているのは3種目。
本人は、自重を使ったトレーニングは簡単にできるので、続ければ効果が実感できると呼びかけています。道具がなくても始められる点が、一般のランナーにも取り入れやすい理由です。
Q. 大迫傑の体幹トレーニングのメニューは?
2024年10月のイベントでは、20秒の運動と20秒の休憩を繰り返す体幹トレーニングを約10種目行いました。記事に書かれているのは、足を浮かせたバタ足、横向きの持ち上げ、膝の引き寄せの3種目です。
大迫傑の練習の考え方|アメリカで変わったウエイトとMGC前の調整
大迫傑の練習の考え方は、アメリカで強度の高い練習とウエイトを取り入れたことで形づくられました。酒井医療の2017年のインタビューで、本人は「日本よりもスピードを重視したランニングや、当時の日本では長距離選手があまりしていなかったウエイトトレーニングを積極的にするなど、強度の高い練習が多かったんです」と振り返っています。
2020年のインタビューでは「シンプルで当たり前のことを徹底的に積み重ねるしかマラソンで強くなる方法はないんだと思います」と話し、栄養やリカバリーに「答えるほどのこだわりは何もない」と語る一方、睡眠は割とちゃんと考えているとしています。
2019年のMGC(東京五輪の代表選考会)の前には、陸上競技社の取材に「MGCも過去4回のマラソン練習とほぼ同じです」「今回もボルダーで6週間ほど、かなりキツめのメニューを行います」と答えています。本番の5〜6週間前には、ハーフマラソンを走る見通しも語りました。レースごとに練習を作り替えるのではなく、型を保つ考え方がうかがえます。
(参考)酒井医療 大迫傑インタビュー(2020年3月13日)
大迫傑の高地練習と走行距離|月1000km超は第三者の推測
大迫傑の走行距離で目安になる数字は月1000km超ですが、これは本人の発言ではなく、後輩の吉田祐也選手の推測です。Number Webの2021年7月8日付の記事で、吉田選手は「月間で1000km以上は走っていると思います」と話しています。
同じ記事は、高地(標高2100m)での練習量が平地での吉田選手の約1.5倍だったこと、週の構成が「ウィークデイにスピード系、週末に距離走」だったことを伝えています(いずれも吉田選手の証言)。月1000kmを1日平均にすると約32kmで、これは筆者の計算です。
本人が語った高地の話としては、2020年のインタビューで、ケニア・イテン(標高2400m)での練習に触れています。記者は、不整地でアップダウンが多く、負荷の高いトレーニングに適した場所と説明しています。
(参考)Number Web(2021年7月8日、2ページ目)
大迫傑の記録の節目|日本記録を3度更新

大迫傑は、マラソンで日本記録を3度更新した選手です。図は、本文で出典を示した4つの節目を並べたものです。
2018年10月のシカゴで2時間5分50秒の3位・日本新記録を出し、2020年3月の東京マラソンで2時間5分29秒に更新しました。2021年の東京五輪は6位入賞です。2025年12月のバレンシアでは2時間4分55秒で4位、鈴木健吾選手の記録を1秒更新する日本新で、本人は「たった1秒だけど、僕らにはとんでもなくデカイ1秒だった」とSNSに書いています。
2026年3月の東京マラソンでは2時間5分59秒で12位、日本人トップでした。練習の型を保ちながら、年齢を重ねても記録の水準を維持していることが分かります。
大迫傑のシューズとウェア|ナイキからリーニンへ
大迫傑のシューズは、2018年から2025年までナイキで、2025年10月にリーニンへ切り替わりました。本人は2021年10月のWWDで「ボストンではいたシューズだし、厚底シューズが注目されるきっかけのモデル」とナイキのシューズについて語っています。
リーニンについては、2026年6月26日のトークイベントで「履きこなせば履きこなすほど良くなる。バランスがいい」と話し、用途に応じてシューズを使い分けているとも明かしました。契約の期間や条件は報じられていません。ウェアについては、本人の発言が確認できませんでした。
Q. 大迫傑のシューズはどこのブランドですか?
2018年から2025年はナイキで、2025年10月にリーニンへ切り替えました。本人はリーニンについて、2026年6月のイベントで「履きこなせば履きこなすほど良くなる」と話しています。
大迫傑のトレーニングを取り入れる法|ウエイトと体幹から始める
大迫傑のトレーニングから一般のランナーが取り入れやすいのは、走る量ではなく、ウエイトと体幹です。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に筋力トレーニングを週2〜3日行うことを推奨しています。大迫のシーズン中の週2回は、この目安の範囲に収まります。体幹は、20秒の運動と20秒の休憩を繰り返す形なら自宅でも始められます。
全体像はコンディショニング完全ガイドにまとめています。筋トレの設計の考え方はダルビッシュの筋トレも参考になります。
(参考)厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」(成人版)
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大迫傑のトレーニングのまとめ
確認できた事実の要点は次のとおりです。
- ウエイトは大学時代のアメリカ渡航から続け、シーズン中は週2回ほどです(2024年10月の本人発言)。
- 体幹は20秒の運動と20秒の休憩で約10種目、動きづくりはもも裏と股関節を伸ばす4種類です。
- 月1000km超という走行距離は、後輩の吉田祐也選手の推測で、本人の発言ではありません。
- 日本記録は2018年・2020年・2025年の3度更新し、2025年12月のバレンシアは2時間4分55秒でした。
- シューズは2018年〜2025年がナイキ、2025年10月からリーニンです。
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