内田篤人が語るGPSトラッキングデータで変わるサッカー観戦と評価

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「イメージが映像化して数値化されるって、すごい時代になってきましたね」。2026年5月、FIFAワールドカップ2026のDAZNキックオフイベントに登壇した元日本代表・内田篤人氏は、現代サッカーにおけるデータ活用の変化についてこう語った。走行距離やスプリント数がすべて可視化される時代、選手たちの何が見えるようになったのか。内田氏自身の現役経験を交えた発言から、GPSトラッキングデータが現場にもたらした変化を読み解く。

ハーフタイムに監督から突きつけられた数字

内田氏は現役時代、映像や数値による振り返りが今ほど一般的でなかった時代からプロキャリアを積んできた。それでも当時からすでに、走行データによって選手のプレー内容が可視化される感覚はあったという。

「ハーフタイムに僕も監督に呼ばれて、『内田 お前これぐらいしか走ってないぞ』みたいなことも言われてましたしね」と振り返る内田氏。感覚的な指摘ではなく、数字を突きつけられることの緊張感が、現場のプレーの質そのものを引き締めていたことがうかがえる。

GPSデバイスとトラッキングカメラが可視化するもの

現在のサッカー界では、選手の背中に装着するGPSデバイスやスタジアムに設置されたトラッキングカメラによって、走行距離やスプリント回数、加速・減速のタイミングまで詳細に記録されるようになっている。内田氏はこの進化について「結構大事なのは、サボってる選手がわかっちゃうんですよ」と端的に表現した。

(参考)サッカーのデータ分析でわかることは?【エンタメ検定】 – 見聞録

「サボり」が可視化される時代の選手心理

走行距離やスプリント数が数値として残ることは、選手にとって諸刃の剣でもある。オフ・ザ・ボールでの守備の運動量や、攻撃時のサポートランなど、ボールに触れていない時間帯の貢献度までもが客観的な指標として残るようになった。

これはスポーツ科学の観点からも重要な変化だ。従来は「気が利く選手」「運動量豊富な選手」といった主観的な評価に頼っていた部分が、走行距離やスプリント回数という共通言語で語れるようになったことで、選手評価の透明性が高まっている。

データ時代のサッカー観戦の楽しみ方

ファンにとっても、こうしたデータの可視化は観戦体験を変えつつある。試合後の振り返り映像とともに走行データが公開されることで、ボールを持っていない選手の動きにも注目が集まるようになった。内田氏は「振り返りの中で映像が見られると、本当に日本のサッカーを見る目というか、サッカー自体のレベルがグーッと上がることになると思います」とも語っている。

スタッツを見ながら「この選手は守備で人一倍走っている」「この場面はスプリントのタイミングが良かった」といった視点を持てるようになれば、観戦はより立体的なものになる。他のアスリートのデータ活用事例と比較しながら見ると、選手ごとの特徴もより鮮明に見えてくるだろう。

よくある質問

Q. GPSトラッキングデータは全てのJリーグの試合で計測されていますか

近年は多くのクラブがトラッキングシステムを導入しており、走行距離やスプリント数などの基礎データは公式サイトやスタッツサービスで公開されるケースが増えている。

Q. 走行距離が多い選手が必ずしも良い選手というわけではないのですか

走行距離だけでなく、スプリントのタイミングや加速の質、ポジショニングの効率なども合わせて評価されるのが一般的だ。単純な総距離だけを見るのは早計といえる。

Q. 選手自身はGPSデータをどう受け止めているのでしょうか

内田氏の発言からもわかるように、現役時代から数値を突きつけられる緊張感は選手のプレーの質に直結する。データは評価であると同時に、自己管理のツールとしても活用されている。

まとめ

  • GPSデバイスとトラッキングカメラの普及により、走行距離やスプリント数が詳細に可視化されるようになった
  • 内田篤人氏は現役時代から数値による指摘を受けており、データ活用の重要性を実感として語っている
  • 「サボっている」ことまで可視化される時代は、ボールに触れていない時間帯の貢献度を客観的に評価する土壌を作っている
  • ファンにとっても走行データは観戦の新しい視点となり、試合の見方をより立体的にしている
  • 走行距離の多寡だけでなく、スプリントの質やタイミングまで含めて選手を評価する視点が今後さらに重要になる

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業にてメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。
現在は独立し、About The New株式会社を設立。教育コンテンツの研究・開発を行い、スポーツの知見を活かした人材育成プログラムを提供している。

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