BtoB企業のスポーツスポンサー活用|取引先づくりと商談の記録

BtoB企業のスポーツスポンサー活用|取引先づくりと商談の記録 スポーツマーケティング

BtoB企業がスポーツスポンサーになる価値は、看板で名前を出すことよりも、クラブを軸に企業同士が出会う場を使えることにあります。パートナー企業の交流会やビジネスクラブで新しい取引先と知り合い、試合の招待で既存の取引先との関係を深め、協賛企業同士で一緒に事業に取り組む。この3つを営業部門と組んで回し、会った社数から受注までを記録すれば、協賛を営業の成果として説明できます。

協賛先のクラブから「パートナー交流会のご案内」が届いた。名刺を配って終わりにしてよいのか、営業部門の誰を連れて行けばよいのか、そこで知り合った会社とその後どう付き合えば協賛の成果になるのか。ここでは、クラブが公表しているパートナー同士の交流の仕組みを比べ、協賛企業同士の協業の実例と、営業部門と組む段取り、記録する数字までを順に見ていきます。

  1. BtoB企業のスポーツスポンサーは企業同士が出会う場を買う
  2. スポーツクラブのパートナー交流会とビジネスクラブ|5つの仕組みを比べる
    1. 鹿島アントラーズのビジネスクラブ|会員制で地域活動まで一緒に行う
    2. FC東京のパートナー企業交流会|協賛の権利にパーティ参加権がある
    3. バンビシャス奈良のパートナー企業交流会|1社1分の自己紹介で相手を知る
    4. 埼玉県のスポーツビジネスネットワーク|チームが連携したいテーマを示す
    5. NASCARのB2Bカウンシル|スポンサー同士の取引を話し合う
  3. 協賛企業同士の協業はクラブのネットワークから生まれている
    1. クラブの事業に参加してほかのパートナーとの接点を得る
    2. 複数のパートナーで1つの取り組みを担う
    3. スタジアムを取引先との会議や商談の場に使う
  4. BtoBのスポーツ協賛を営業部門と回す段取り
    1. 契約前に営業部門と狙う業種と会いたい企業を決める
    2. シーズン前に交流会と招待の日程を営業の予定に入れる
    3. 交流会の当日と翌週に名刺と次の約束を記録する
  5. BtoBのスポーツ協賛で記録する数字|会った社数から受注まで
    1. 会った社数|きっかけになった権利と一緒に残す
    2. 商談に進んだ件数|営業部門の記録から数える
    3. 受注の件数と金額|時間がかかる前提で追う
    4. 取引先との関係の変化|招待した相手の取引を見る
  6. BtoB企業のスポーツスポンサー活用のまとめ

BtoB企業のスポーツスポンサーは企業同士が出会う場を買う

BtoB企業がスポーツ協賛で得る権利(交流会への参加・招待席・ロゴの使用権・地域活動への参加)と、やること、得るものの対応を示した図

BtoB企業にとってのスポーツ協賛は、一般の消費者に名前を覚えてもらう広告というより、ほかの企業と出会い、関係を深めるための場です。経済産業省が令和6年3月に公表した調査報告書は、海外のスポーツ組織がビジネスセミナーやカンファレンス、レセプションを開き、企業間のネットワークづくりを支えている例を「VIPマーケティング(企業間の関係構築)」としてまとめています。

同じ報告書では、プレミアリーグのクラブ関係者が、スポンサー向けのカンファレンスが地域のBtoB企業にとって多くの企業と効率よく商談できる機会になっていると答えています。また、派手なパーティーへの出費が問題視されるようになってから、クラブはセミナーや企業間のネットワークの提供といったビジネス寄りの中身でBtoB企業のスポンサーを保ってきたと説明しています。

協賛で得る権利を、BtoBの目的に当てはめると上の図のようになります。交流会への参加は新しい取引先と会う場に、招待席は既存の取引先との関係を深める場になります。クラブによっては会員のロゴを名刺やウェブサイトに載せられ、初めて会う相手に自社を伝える材料になります。地域活動にほかのパートナーと一緒に参加すれば、共同の事業につながる関係ができます。

国内でも、経済産業省は令和8年2月の資料で、クラブの価値で企業の課題を一緒に解決する「課題解決型」パートナーシップを紹介し、その価値の一つにクラブの「パートナー企業」を挙げています。協賛の担当者が担う仕事全体はスポンサー担当の仕事内容(企業側の6つの業務)にまとめています。この記事では、そのうちBtoBの営業に関わる部分を掘り下げます。

(参考)令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(国内外のスポーツリーグ・クラブの経営実態等の調査事業)調査報告書(令和6年3月) – 経済産業省

(参考)企業とともに成長する「パートナーシップ」の作り方(令和8年2月) – 経済産業省 商務・サービスグループ サービス政策課 スポーツ産業室

Q. BtoB企業がスポーツスポンサーになる意味はありますか?

あります。クラブのパートナー同士が会う交流会や、取引先を招く席を使えば、協賛を商談と関係づくりの場として使えます。経済産業省の調査報告書でも、海外のクラブがスポンサー向けのカンファレンスや企業間のネットワークの提供を通じて、BtoB企業の協賛を保ってきた例が紹介されています。

スポーツクラブのパートナー交流会とビジネスクラブ|5つの仕組みを比べる

パートナー同士が出会う仕組みは、クラブによって形が違います。公式サイトや公的な資料で中身を確かめられる5つを並べると、会員制で年間を通して活動するもの、クラブがパートナー向けに交流会を開くもの、県が運営するものに分かれます。

主催 名前と形 中身 企業同士の接点のつくり方
鹿島アントラーズ ビジネスクラブ(会員制) ビジネスミーティング、年1回のキックオフパーティー、会員が協賛する地域活動 会員費の一部を地域活動に充て、会員企業も参画する
FC東京 パートナー企業交流会 パートナー企業同士の交流会。協賛の権利の一つに「パーティ参加権」がある 企業間の情報交換とビジネスマッチングを支援する
バンビシャス奈良 パートナー企業交流会 講演のあと、パートナー13社が1分間で自社を紹介し、交流の時間をとる(2025年11月) 1社1分の自己紹介で、相手を知ってから話せる
埼玉県(スポBiz埼玉) 県が運営するネットワーク チームが連携したいテーマを発表し、企業が提案する(2023年) 協賛していない企業もチームに直接提案できる
NASCAR(米国) B2Bカウンシル スポンサー企業の担当役員が四半期に1度集まる スポンサー同士の取引や協業を話し合う

出典:鹿島アントラーズ、FC東京、バンビシャス奈良の公式サイト、埼玉県の報道発表、経済産業省の調査報告書(令和6年3月)をもとに Human Soar 作成

鹿島アントラーズのビジネスクラブ|会員制で地域活動まで一緒に行う

鹿島アントラーズは2020年に、地域創生を一緒に目指す企業の会員制組織としてビジネスクラブを設立しました。公式サイトでは、現在は100以上の企業が入会していると案内しています。経済産業省の報告書には、2023年時点で茨城県内外の76社が加盟していたと書かれており、数年で会員が増えています。

会員向けには、クラブ主催のビジネスミーティング、シーズン開始時に年1回開くキックオフパーティーへの招待、ビジネスクラブのロゴを名刺やウェブサイトに使う権利、観戦の招待などが用意されています。会員費の一部は「理念協賛金」として地域貢献の活動に使われ、会員企業はその活動に参画できます。クラブ全体のスポンサーの顔ぶれは鹿島アントラーズのスポンサー一覧で整理しています。

(参考)アントラーズビジネスクラブ – 鹿島アントラーズ オフィシャルサイト

FC東京のパートナー企業交流会|協賛の権利にパーティ参加権がある

FC東京は公式サイトのパートナーシップのページで、パートナー企業同士の交流を目的にした交流会を開いていると紹介しています。クラブを通じた出会いの場で、企業間の情報交換やビジネスマッチングを支援する位置づけです。

同じページの権利の一覧には「パーティ参加権」が入っています。協賛を検討する段階で、交流会への参加が自社の契約に含まれるかを確かめておくと、BtoBの目的に合う協賛の組み方を選べます。

(参考)パートナーシップ – FC東京オフィシャルホームページ

バンビシャス奈良のパートナー企業交流会|1社1分の自己紹介で相手を知る

Bリーグのバンビシャス奈良は、2025年11月11日に奈良商工会議所で「2025-26シーズン 第1回パートナー企業交流会」を開きました。クラブの営業部長の講演のあと、パートナー企業のうち13社が自社の製品やサービス、クラブとの取り組みを1分間で紹介し、その後に交流の時間を設けています。

2024年12月18日の第2回交流会では、トップパートナーとシルバーパートナーの2社が取り組みを発表し、交流の時間のあとにアウェーの試合を画面越しに一緒に応援しました。自己紹介の枠があれば、名刺を交換する前に相手の事業を知れます。紹介の枠に手を挙げられるかを、クラブに早めに聞いておくとよいでしょう。

(参考)2025-26シーズン 第1回パートナー企業交流会を開催しました(2025年11月13日) – バンビシャス奈良

(参考)第2回パートナー企業交流会を開催しました(2024年12月20日) – バンビシャス奈良

埼玉県のスポーツビジネスネットワーク|チームが連携したいテーマを示す

クラブではなく県が場をつくる例もあります。埼玉県は令和4年度から「スポーツビジネスネットワーク埼玉(スポBiz埼玉)」を運営し、県内のスポーツチームと中小企業などの交流の場としてセミナーや交流会を開いています。

2023年には「プロスポーツチームとの連携プログラム」として、大宮アルディージャや西武ライオンズなど県内のチームが連携したいテーマを発表し、県内に本社か事業所がある企業から提案を受け付けました。チームが求めているものが先に分かるので、協賛していない企業でも自社の商品やサービスを直接提案できる形です。

(参考)プロスポーツチームがビジネスマッチングテーマを発表します(2023年6月7日) – 埼玉県 産業労働部 商業・サービス産業支援課

NASCARのB2Bカウンシル|スポンサー同士の取引を話し合う

海外では、米国のモーターレースのNASCARが2004年に「B2Bカウンシル」というスポンサー企業の協議会をつくりました。経済産業省の報告書によると、四半期に1度、スポンサー各社の担当役員やマーケティング責任者が集まり、各社の戦略やスポンサー同士で協業できるかを話し合っています。

交流会が「知り合う場」だとすると、カウンシルは「取引の相手を探す場」に近い仕組みです。国内のクラブにここまでの場がない場合でも、交流会の参加企業の業種を事前に聞いておけば、同じ目的で準備ができます。

(参考)令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(国内外のスポーツリーグ・クラブの経営実態等の調査事業)調査報告書(令和6年3月) – 経済産業省

Q. スポーツクラブのビジネスクラブとは何ですか?

クラブが企業を会員にして、会員同士の交流や地域での活動の場をつくる会員制の組織です。鹿島アントラーズのビジネスクラブは2020年に設立され、ビジネスミーティング、年1回のキックオフパーティー、会員費の一部を使った地域貢献活動などを会員に用意しています。

協賛企業同士の協業はクラブのネットワークから生まれている

交流の場で知り合った企業同士が、実際に取引や共同の取り組みに進んだ例は、国内外の公的な資料やクラブの発表で確かめられます。形は、ほかのパートナーとの接点から事業が広がるもの、複数のパートナーで1つの取り組みを担うもの、スタジアムを商談の場に使うものの3つに分けられます。

クラブの事業に参加してほかのパートナーとの接点を得る

経済産業省の令和8年2月の資料は、電力小売業のUPDATERが、Jリーグの水戸ホーリーホックが始めたGX(脱炭素に向けた取り組み)のプロジェクトに参加した例を紹介しています。UPDATERは新しい顧客の開拓に課題があり、クラブのネットワークから自治体やほかのパートナー企業との接点ができたほか、事業を広げるための好事例も得たとしています。

海外では、前の章で触れたNASCARのB2Bカウンシルの例として、廃棄物処理会社のウェイスト・マネジメントがNASCARの7つのレース場と廃棄物処理の契約を結び、年平均1000万ドルの増収を実現したと経済産業省の報告書に書かれています。NASCARの公式ハンバーガーを提供する外食チェーンとも、ごみ処理の契約を結んでいます。ジェット機メーカーのガルフストリームは、2005年にNASCARの公式スポンサーになり、2年で5機のビジネスジェットをNASCARのスポンサーに売りました。協賛先そのものや、ほかの協賛企業が顧客になった例です。

(参考)企業とともに成長する「パートナーシップ」の作り方(令和8年2月) – 経済産業省 商務・サービスグループ サービス政策課 スポーツ産業室

(参考)令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(国内外のスポーツリーグ・クラブの経営実態等の調査事業)調査報告書(令和6年3月) – 経済産業省

複数のパートナーで1つの取り組みを担う

同じ経済産業省の資料では、川崎フロンターレがさまざまなパートナー企業を巻き込み、それぞれの強みや資産を生かして地域のこども食堂を支える体制をつくった例を挙げています。参加した企業も、1社だけでは難しい社会課題に取り組めたとされています。

鹿島アントラーズのビジネスクラブは、会員企業と一緒に高校生向けの合同企業説明会を開いています。2026年5月28日の第6回には、会員企業31社と約202名の高校生が参加しました。生徒を4つのグループに分け、各社が約10分ずつ説明する形で、高校生は最大8社の話を聞けます。採用という共通の課題を、会員企業がクラブの場を使って一緒に解いている例です。

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(参考)企業とともに成長する「パートナーシップ」の作り方(令和8年2月) – 経済産業省 商務・サービスグループ サービス政策課 スポーツ産業室

(参考)第6回 ANTLERS BUSINESS CLUB 高校生向け合同企業説明会(2026年7月1日) – 鹿島アントラーズ オフィシャルサイト

スタジアムを取引先との会議や商談の場に使う

経済産業省の令和6年3月の報告書は、タイヤメーカーのダヴァンティが2017年にプレミアリーグのエバートンのスポンサーになり、ホームスタジアムの会議室に世界中の販売店を集めて国際会議を開いた例を紹介しています。同社のセールスディレクターは、この協賛が製品を展開する地域を15か国から60か国以上に広げるうえで大きな役割を果たしたと話しています。

金融機関向けのサービスを扱うLMAX Exchangeは、2015年に世界一周ヨットレースに協賛してレセプションを開く権利を得ました。報告書によると、大会期間中に229のクライアントをレセプションに招いています。一般の消費者ではなく、取引先や見込み客を集める場として協賛を使った例です。

(参考)令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(国内外のスポーツリーグ・クラブの経営実態等の調査事業)調査報告書(令和6年3月) – 経済産業省

BtoBのスポーツ協賛を営業部門と回す段取り

BtoB企業がスポーツ協賛を営業部門と回す段取り(契約前・シーズン前・交流会と招待・翌週から更新前)を時期ごとに示した図

交流会や招待の席があっても、協賛の担当者だけで出ていくと、名刺が担当者の手元に残るだけで商談には進みません。協賛を営業の成果につなげるには、誰が、何を、いつまでに決めるかを営業部門と分けておく必要があります。上の図の4つの時期ごとに見ていきます。

契約前に営業部門と狙う業種と会いたい企業を決める

協賛先を選ぶ段階で、協賛の担当者は営業部門の責任者と、どの業種や地域の企業と取引を広げたいかを決めます。そのうえでクラブに、パートナー企業の顔ぶれと、交流会やビジネスクラブがあるか、何回開くかを確かめます。パートナー企業の一覧を公式サイトで公表しているクラブなら、狙う業種の企業がどれだけいるかを数えておくと、社内の稟議で協賛先を選んだ理由を説明しやすくなります。

シーズン前に交流会と招待の日程を営業の予定に入れる

開幕の1〜2か月前には、交流会の日程と取引先を招く試合を決め、営業部門の予定に入れてもらいます。交流会には、名刺を集める役ではなく、その場で次の打ち合わせを約束できる営業担当者に出てもらうのが基本です。取引先を招く試合は、商談の時期と重ねて選びます。年間の段取りはスポーツスポンサーの年間計画と月別の作業で、招待券を配るときの社内ルールと税務は観戦チケットの配り方と交際費で詳しく扱っています。

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交流会の当日と翌週に名刺と次の約束を記録する

交流会の当日は、名刺を受け取った企業ごとに、話した内容と次の約束をその日のうちに残します。翌週には、営業部門が使っている顧客管理の仕組みに登録し、担当の営業者に引き継ぎます。協賛の担当者が記録をまとめ、営業部門が商談を進めるという分担にすると、記録が途切れません。

名刺の情報を整理して管理すると、個人情報保護法の個人データとして扱うことになります。同法の第27条は、個人データを第三者に渡すときは原則としてあらかじめ本人の同意を得るよう定めています。交流会の参加者名簿をクラブやほかのパートナー企業とやり取りするときは、何をどこまで共有するかを法務に確認してから進めます。

(参考)個人情報の保護に関する法律 – e-Gov法令検索(デジタル庁)

Q. パートナー交流会で受け取った名刺の情報を他の会社と共有してよいですか?

本人の同意なく他社へ渡すのは避けます。個人情報保護法は、個人データを第三者に渡すときは原則として本人の同意を得るよう定めています。クラブや他のパートナー企業と参加者の情報をやり取りする場合は、法務に確認してから進めます。

BtoBのスポーツ協賛で記録する数字|会った社数から受注まで

BtoBの協賛の成果は、露出の量では測れません。交流会や招待から受注までを段階に分けて数えると、どこで止まっているかが分かり、次の契約で権利を見直す根拠になります。記録する数字は次の4つです。

記録する数字 数え方 記録する人と時期
会った社数 交流会や招待で名刺を交換した企業の数。きっかけになった権利も一緒に残す 協賛の担当者が当日〜翌週に
商談に進んだ件数 打ち合わせや提案に進んだ企業の数 営業担当者が月ごとに
受注の件数と金額 協賛で会った企業から受注した件数と金額 営業部門が四半期ごとに
取引先との関係の変化 招いた取引先との取引が続いたか、増えたか 営業部門が契約の更新前に

出典:経済産業省の調査報告書(令和6年3月)の事例を参考に Human Soar 作成

会った社数|きっかけになった権利と一緒に残す

交流会や招待で名刺を交換した企業の数を、どの権利で会ったかと一緒に記録します。交流会で会ったのか、招待した試合で会ったのか、ビジネスクラブの地域活動で知り合ったのかを分けておくと、どの権利が出会いを生んでいるかが分かります。

商談に進んだ件数|営業部門の記録から数える

名刺を交換しただけの企業と、打ち合わせや提案に進んだ企業を分けて数えます。営業部門の顧客管理の仕組みに「協賛で知り合った」という印を付けてもらえば、月ごとに件数を拾えます。会った社数に対して商談に進んだ割合が低いなら、交流会に出る人や事前の準備を見直します。

受注の件数と金額|時間がかかる前提で追う

BtoBの取引は、出会ってから受注まで時間がかかります。NASCARのガルフストリームが2年かけて5機を売ったように、1シーズンでは結果が出ないこともあります。受注の件数と金額は、協賛を始めた年から通して累計で追います。

(参考)令和5年度商取引・サービス環境の適正化に係る事業(国内外のスポーツリーグ・クラブの経営実態等の調査事業)調査報告書(令和6年3月) – 経済産業省

取引先との関係の変化|招待した相手の取引を見る

新しい取引先だけでなく、試合に招いた既存の取引先との取引が続いたか、増えたかも記録します。取引の変化を協賛だけの成果とは言い切れないので、招待した取引先と招待していない取引先を並べて見る程度にとどめ、社内の報告では参考の数字として扱います。

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Q. スポーツ協賛から生まれた商談の成果はどう記録すればよいですか?

会った企業ごとに、会った日、きっかけになった協賛の権利、商談に進んだか、受注の金額を1行で残します。受注まで時間がかかるので、会った社数、商談に進んだ件数、受注の件数と金額を分けて数え、契約の更新前に集計します。

BtoB企業のスポーツスポンサー活用のまとめ

BtoB企業のスポーツ協賛は、クラブを軸に企業同士が出会い、関係を深める場として使うと成果を説明しやすくなります。出典は本文の各セクションに記載しています。協賛のメリット全体と協賛先の選び方はスポーツスポンサーになるメリットで確認できます。

  • BtoBの目的では、交流会・招待席・ロゴの使用権・地域活動を、出会いと関係づくりの場として使う
  • パートナー同士の交流の仕組みは、会員制のビジネスクラブ、単発の交流会、県のネットワークなど形が違うので、契約前に中身を確かめる
  • クラブの事業に参加してほかのパートナーとの接点を得る、複数社で1つの取り組みを担う、スタジアムを商談に使うといった協業の形がある
  • 契約前に営業部門と狙う業種を決め、交流会には次の約束ができる営業担当者に出てもらう
  • 会った社数、商談に進んだ件数、受注の件数と金額、取引先との関係の変化を分けて記録し、更新前に集計する

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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