オリンピックの企業ビジネスチャンス|経営者の3つの活用法

オリンピック 企業 ビジネスチャンス 経営者向け解説 スポーツビジネス

2028年のロサンゼルスオリンピックが近づくにつれ、「自社のビジネスにオリンピックを活かせないか」と考える企業が増えています。とはいえ、巨大なスポンサー企業だけのものというイメージもあり、中小企業には縁遠く感じられるかもしれません。

この記事では、オリンピックが企業にもたらす経済的機会の種類、2028LAに向けた国内企業の参入機会と準備、そして過去大会で成果を上げた活用事例を整理しました。大企業でなくても狙えるチャンスがどこにあるのか、戦略を考えるヒントをまとめています。

オリンピックが企業にビジネスチャンスを生む理由

オリンピックは世界中の注目が集まる巨大イベントで、開催前後には人・お金・情報が大きく動きます。この盛り上がりは、スポーツに直接関わらない企業にとっても商機になります。

スポーツ庁は第3期スポーツ基本計画のなかで、国際大会を契機としたスポーツの成長産業化を掲げています。大会を一過性のお祭りで終わらせず、観光・産業・地域活性化につなげる視点が重視されているわけです。企業にとっては、世界的な関心が高まるこのタイミングを、自社の認知拡大や新規事業の足がかりにできます。

(参考)スポーツの成長産業化(第3期スポーツ基本計画) – スポーツ庁

オリンピックが企業にもたらす経済的機会の種類

オリンピック関連のビジネス機会は、スポンサーシップだけではありません。企業が関われる経済的機会を3つの種類に整理しました。

機会の種類 内容
スポンサーシップ・協賛 大会や選手・チームを支援し、ブランド露出や関係構築につなげる
ライセンス・商品関連 関連商品やサービスを通じて、高まる需要を取り込む
観光・インバウンド 大会前後の来訪者増を見込み、宿泊・飲食・体験消費を取り込む

表:オリンピックが企業にもたらす3つの経済的機会

スポンサーシップ・協賛

大会の公式スポンサーは大企業中心ですが、選手個人や競技団体への支援、地域大会への協賛など、規模に応じた関わり方があります。応援を通じて自社のブランドイメージを高めたり、取引先との関係を深めたりできます。金額の大小ではなく、自社らしい関わり方を見つけることが大切です。

ライセンス・商品関連

オリンピック開催に合わせて、スポーツ用品や関連サービスの需要が高まります。直接のライセンス契約は限られますが、スポーツへの関心が高まる流れに乗った商品開発やキャンペーンは、多くの企業が取り組めます。盛り上がりを自社の商材と結びつける発想が鍵になります。

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観光・インバウンド

大会の前後には、国内外から多くの人が移動します。観光・宿泊・飲食・体験サービスを手がける企業にとっては、来訪者増を取り込む好機です。海外開催の大会でも、関連する観戦ツアーや国内の盛り上がりを活かした企画が考えられます。地域の事業者にとっても見逃せない機会です。

(参考)第3期スポーツ基本計画 – スポーツ庁

2028LAオリンピックに向けた参入機会と準備

2028年のロサンゼルス大会に向けて、いまから準備しておくことで機会を逃さずにすみます。準備のステップを整理します。

1自社の強みを棚卸しする:どんな商品・サービスを大会の盛り上がりと結びつけられるかを洗い出す
2関わり方を選ぶ:協賛・商品開発・観光連携など、自社に合った関与の形を決める
3パートナーを探す:競技団体・自治体・他企業など、連携できる相手を見つける
4発信を準備する:大会に合わせたキャンペーンや情報発信の計画を早めに立てる

①自社の強みを棚卸しする

自社が持つ商品・サービス・顧客接点の中で、大会の盛り上がりと自然に結びつけられる要素を洗い出すことが最初のステップです。食品・飲料であれば観戦イベントでの提供、観光・宿泊業であれば来訪者向けプランの開発など、業種によって切り口は異なります。

「オリンピックだから何かやる」ではなく「自社の強みを起点に大会を活用できないか」という順番で考えると、無理のない企画になります。まずは自社の商品・サービス一覧を横に並べ、大会関連のキーワード(観戦・応援・来訪・健康など)とどこが重なるかを洗い出すところから始めるとよいでしょう。

②関わり方を選ぶ

棚卸しした強みをもとに、協賛・商品開発・観光連携・情報発信といった関わり方の中から、自社の規模とリソースに合ったものを選びます。公式スポンサーのような大規模な協賛だけが選択肢ではなく、地域の応援イベントへの協賛や、関連商品の限定販売など、小さく始められる関わり方も数多くあります。

関わり方を決める際は、投じられる予算・人員と、期待する効果(認知拡大なのか、売上増なのか、採用ブランディングなのか)を先に整理しておくと、企画がぶれにくくなります。

③パートナーを探す

単独で企画を進めるよりも、競技団体・自治体のスポーツ推進部局・地域の他企業などと連携したほうが、実現できる企画の幅が広がります。自治体は大会に合わせた地域活性化策を検討していることが多く、企業からの提案を歓迎するケースもあります。

早い段階で情報収集し、パートナー候補との接点を作っておくことが重要です。商工会議所や業界団体が主催する交流の場を活用するのも一つの方法です。

④発信を準備する

企画が固まったら、大会の開催時期に合わせた発信計画を立てます。SNSでの告知、プレスリリース、社内外への周知など、実施のタイミングから逆算してスケジュールを組むことが重要です。

大会本番が近づくと類似の企画が増え、埋もれやすくなります。早めに独自性のある切り口を打ち出し、社内の協力体制も含めて準備しておくことが、機会を最大限に生かす近道です。

オリンピックは数年先でも、準備は早いほど有利です。直前になって動いても、良い枠やパートナーは押さえられていることが多いんですよね。自社の強みを起点に、無理のない関わり方を早めに設計しておくことが、機会を生かす近道です。

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過去大会で成果を上げた企業の活用事例

過去のオリンピックでは、規模を問わずさまざまな企業がビジネスに活かしてきました。発想のヒントとして傾向を見てみましょう。

大企業は公式スポンサーとして世界的な露出を獲得する一方、中小企業や地域の事業者は、選手の応援、関連商品の販売、来訪者向けサービスなどで成果を上げてきました。共通するのは、大会の盛り上がりを「自社の文脈」に翻訳して結びつけている点です。スポーツとの接点が薄い業種でも、アイデア次第で関わる余地があります。自社ならではの切り口を見つけることが、過去の成功例から学べる最大のポイントです。

大企業の活用パターン

公式スポンサーになれるのは資金力のある大企業が中心ですが、その関わり方も一様ではありません。自社製品を大会運営やアスリートのサポートに直接役立てる形もあれば、大会を軸にしたブランドキャンペーンで消費者との接点を広げる形もあります。共通しているのは、スポンサー料を払って終わりにせず、露出を自社の事業目標(採用ブランディング・新規顧客獲得など)に結びつけている点です。

中小企業・地域事業者の活用パターン

中小企業や地域の事業者は、公式スポンサーにはなれなくても、選手個人や地域チームの応援、大会関連商品の企画・販売、来訪者向けの飲食・宿泊サービスなど、身の丈に合った関わり方で成果を上げています。金額の大きさよりも、地域や顧客との関係性を生かした「自社らしい」切り口を選んでいることが共通点です。

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まとめ|自社の文脈に翻訳して機会をつかむ

オリンピックは大企業だけのものではなく、工夫次第で多くの企業に機会があります。最後に要点を整理します。

  • 国は国際大会を契機としたスポーツの成長産業化を後押ししている
  • 機会はスポンサー・ライセンス商品・観光インバウンドの3種類に大別できる
  • 規模に応じた関わり方があり、中小企業や地域事業者にもチャンスがある
  • 2028LA大会に向けては早めの準備とパートナー探しが有利
  • 大会の盛り上がりを自社の文脈に翻訳して結びつけることが成功の鍵

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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