出張続きで睡眠不足になり、体調を崩しやすい。そんな悩みを抱えるビジネスパーソンは少なくありません。時差や環境の変化にさらされながらもコンディションを維持するアスリートの遠征マネジメントには、企業の出張時ウェルネス管理に応用できるヒントが数多くあります。この記事では、睡眠と食事の両面からアスリートの体調管理の考え方を紹介します。
アスリートの遠征ウェルネス管理とはどのような取り組みか
アスリートの遠征ウェルネス管理とは、試合や大会のために移動する際、睡眠・食事・体内時計のリズムを整え、ベストコンディションで本番を迎えるための一連の準備を指します。移動そのものが身体への負荷になるため、遠征中も回復と調整を意識したスケジュール管理が欠かせません。
出張が多いビジネスパーソンも同様に、移動による疲労蓄積が判断力やパフォーマンスの低下につながります。アスリートの遠征マネジメントの発想は、そのまま企業の健康経営にも応用できます。
睡眠面での体調管理の考え方
厚生労働省は2024年、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を策定し、成人・こども・高齢者それぞれの推奨事項を整理しました。良質な睡眠のための環境づくりや、運動・食事といった生活習慣との関係、交替制勤務など働き方に応じた睡眠の課題についても言及しています。
| 場面 | 睡眠管理のポイント |
|---|---|
| 遠征・出張前 | 現地の時間帯に合わせて就寝・起床時刻を前倒しで調整 |
| 移動中 | 機内・車内での短時間仮眠と光を浴びるタイミングを調整 |
| 到着後 | 現地時間に合わせた食事・入浴で体内時計をリセット |
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」をもとに作成
遠征・出張前の準備が体内時計を左右する
時差や生活リズムの変化に備え、出発の数日前から就寝・起床時刻を少しずつ現地時間へ近づけておくことで、到着後の時差ボケや睡眠負債を軽減できます。
移動中の過ごし方が疲労の蓄積を左右する
長時間の移動では、短時間の仮眠と、日中は意識的に光を浴びることの組み合わせが有効とされます。移動中にだらだらと眠り続けるより、メリハリをつけた休息が体内時計の乱れを抑えます。
到着後の過ごし方が回復のスピードを左右する
到着後は、現地時間に合わせた食事のタイミングと軽い運動で体内時計をリセットしていきます。到着直後にいきなり本番を迎えるのではなく、数時間でも現地の生活リズムに慣らす時間を確保することが望ましいとされています。
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(参考)健康づくりのための睡眠ガイド2023 – 厚生労働省
ガイドでは、良質な睡眠を得るための環境づくりとして、就寝前の強い光を避けること、寝室の温度・湿度を適切に保つこと、そしてカフェインやアルコールの摂取タイミングに注意することなどが挙げられています。遠征先のホテルや出張先の宿泊施設でも、これらの基本原則を意識するだけで睡眠の質は大きく変わります。
食事管理から見る遠征時のコンディショニング
遠征中は外食や不規則な食事時間が増え、栄養バランスが崩れやすくなります。エネルギー源となる炭水化物、回復を助けるたんぱく質、体調を維持するビタミン・ミネラルをそれぞれ意識的に摂取することが、コンディションの安定につながります。
特に到着直後は消化機能が普段より低下しやすいため、脂質の多い食事を避け、消化に負担の少ない食事から徐々に慣らしていくことが推奨されます。水分補給も、喉が渇く前にこまめに行うことがポイントです。
移動が続くと外食やコンビニ食に偏りがちですが、主食・主菜・副菜をそろえる意識を持つだけでも栄養バランスは改善します。事前に立ち寄れる飲食店や食材を調べておくなど、遠征先での食事環境をあらかじめ想定しておくことも、コンディション維持の一助になります。
企業の出張ウェルネス管理への応用
出張の多い社員にとっても、睡眠と食事の両面からコンディションを管理する発想は有効です。出張前の生活リズム調整、移動中の休息の取り方、現地での食事管理まで、アスリートの遠征マネジメントの考え方をそのまま応用できます。
健康経営を掲げる企業にとって、こうした具体的なノウハウを社員向けに共有することは、生産性の維持だけでなく、従業員のエンゲージメント向上にもつながる取り組みといえるでしょう。
特に営業職や海外出張の多い部署では、移動疲労による体調不良が業務効率の低下に直結します。出張前後のセルフケアを社内研修に組み込むなど、アスリートのコンディショニングの知見を人事施策へ落とし込む企業も増えています。
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まとめ
- アスリートの遠征ウェルネス管理は睡眠・食事・体内時計のリズム調整が柱になる
- 厚生労働省の睡眠ガイド2023は生活習慣と睡眠の関係を体系的に示している
- 遠征・出張前、移動中、到着後で管理のポイントが異なる
- 食事は炭水化物・たんぱく質・ビタミンをバランスよく、消化に配慮した内容にする
- アスリートの遠征マネジメントは企業の出張ウェルネス管理にも応用できる
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