ストレスチェックの報告書は、常時50人以上の労働者を使用する事業場が、1年以内ごとに1回、所轄の労働基準監督署長へ出す「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」です。2025年1月1日から電子申請が原則になり、提出期限の日付は法令で決まっていないため、事業場ごとに提出時期を決めて毎年出します。50人未満の事業場は、2028年4月1日に実施が義務になった後も報告は不要です。
年に一度しか書かない書類なので、去年の担当者のメモを探すところから始まりがちです。在籍労働者数にパートを入れるのか、本社でまとめて出せるのか、紙の様式はまだ使えるのか。ここでは、条文と厚生労働省の様式・Q&A・マニュアルをもとに、記入欄ごとの書き方と電子申請の進め方、プロスポーツクラブやフィットネスクラブなどスポーツ事業者が迷いやすい人数の数え方を整理します。
ストレスチェックの報告書とは|常時50人以上の事業場の報告義務

ストレスチェックの報告書は、労働安全衛生規則第52条の21にもとづく報告で、常時50人以上の労働者を使用する事業者が、検査と面接指導の結果などを年1回、所轄の労働基準監督署長に報告するものです。根拠は、労働基準監督署長などが事業者に必要な事項を報告させることができるとした労働安全衛生法第100条です。
報告する事項は条文で決まっています。労働保険番号、事業の種類と事業場の名称・所在地・電話番号、常時使用する労働者の数、報告の対象期間と検査の実施年月、検査を受けた人数と面接指導を受けた人数、検査と面接指導を実施した人の区分、集団ごとの分析の実施の有無、産業医の氏名と所属機関、報告年月日と事業者の職氏名です。紙の様式の番号は「様式第6号の3」です。
(参考)労働安全衛生規則 第52条の21 – e-Gov法令検索
(参考)労働安全衛生法 第100条・第120条 – e-Gov法令検索
50人の判定はパートや派遣も含めて数える
報告が必要かどうかを決める「常時使用する労働者が50人以上」は、契約期間や週の労働時間ではなく、常態として使用しているかどうかで判断します。厚生労働省の実施マニュアルと小規模事業場向けマニュアルは、労働時間が短いアルバイトやパートタイム労働者、派遣先の派遣労働者も、継続して常態として使用していれば数に含めるとしています。
このため、ストレスチェックの受検の対象者が50人未満でも、事業場で常時使用する労働者は50人以上になり、報告が必要になる場合があります。報告書の「在籍労働者数」欄に書く数とは数え方が違う点は、記入例の節で説明します。
(参考)労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル – 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室
50人未満の事業場は改正の施行後も報告は不要
2025年5月に公布された改正労働安全衛生法により、50人未満の事業場でも令和10年4月1日からストレスチェックの実施が義務になります。ただし厚生労働省の小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月)は、労働基準監督署への報告は50人以上の事業場に義務付けられており、50人未満の事業場は不要としています。
事業場は工場や事務所、店舗など場所ごとに数えるため、同じ会社でも支店や店舗ごとに報告の要否が変わります。義務化のスケジュールそのものはストレスチェック義務化はいつからか、改正の中身はストレスチェック法改正のポイントで整理しています。
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(参考)小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月) – 厚生労働省
Q. 50人未満の事業場もストレスチェックの報告書を出す必要がありますか?
出す必要はありません。報告の義務があるのは常時50人以上の労働者を使用する事業場で、2028年4月1日に50人未満の事業場でもストレスチェックの実施が義務になった後も、厚生労働省の小規模事業場向けマニュアルでは報告は不要とされています。ただし50人の判定ではパートや派遣先の派遣労働者も数えるため、受検の対象者が50人未満でも報告が必要になる場合があります。
ストレスチェック報告書の提出先と提出期限|事業場ごとに年1回

報告書の提出先は、その事業場を管轄する労働基準監督署長です。提出期限は日付で決まっておらず、労働安全衛生規則第52条の21は「1年以内ごとに1回、定期に」報告することを求めています。厚生労働省の実施マニュアルは、事業者は面接指導の実施後に、ストレスチェックと面接指導の実施状況を報告すると説明しています。
(参考)労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル – 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室
報告は事業場ごとに管轄の労働基準監督署へ出す
ストレスチェック制度の規定は事業場ごとに適用されます。厚生労働省のQ&A(令和3年改訂)は、報告は各事業場が、その事業場を管轄する労働基準監督署に対して行う必要があり、本社でまとめて報告することはできないとしています。全社共通のルールを本社で決めて各事業場に展開することはできますが、報告書は事業場の数だけ作ります。
本社の産業医が別の所在地の事業場でストレスチェックを実施した場合、その事業場の報告書の「検査を実施した者」は「2 事業場所属の医師等」を選ぶとされています。同じ企業内の他の事業場に所属する医師は「2」に含まれると、様式の備考にも書かれています。
(参考)関係法令等(ストレスチェック制度関係Q&A 令和3年改訂を掲載) – 厚生労働省
提出時期は事業場で決めて毎年そろえる
実施マニュアルは、報告書の提出時期は各事業場における事業年度の終了後など、事業場ごとに設定して差し支えないとしています。全社員に年に複数回実施している場合は、そのうち1回分を報告します。部署ごとに時期を分けて年に複数回実施している場合は、1年分をまとめて報告し、「検査実施年月」には報告日に最も近い実施年月を書きます。
Q&Aは、ストレスチェックを実施しなかった場合も報告書を提出する義務があるとしています。報告をしない、または虚偽の報告をした場合は、労働安全衛生法第120条第5号により50万円以下の罰金の対象です。なお、受検率が低いことを理由に労働基準監督署が指導することは考えていないとも、Q&Aに書かれています。
(参考)関係法令等(ストレスチェック制度関係Q&A 令和3年改訂を掲載) – 厚生労働省
(参考)労働安全衛生法 第100条・第120条 – e-Gov法令検索
Q. ストレスチェック報告書の提出期限はいつですか?
法令で決まった日付はなく、1年以内ごとに1回、定期に提出します。厚生労働省の実施マニュアルでは、提出時期は事業年度の終了後など事業場ごとに設定して差し支えないとされています。毎年同じ時期に出せるよう、社内の年間予定に組み込んでおくと漏れを防げます。
ストレスチェック報告書の記入例|記入欄ごとの書き方
報告書の記入欄は、労働安全衛生規則第52条の21の報告事項と、様式第6号の3の備考で書き方が決まっています。迷いやすい点はQ&Aと実施マニュアルが補っているので、4つの資料を記入欄ごとに並べると次のようになります。
| 記入欄 | 書く内容 | 迷いやすい点 |
|---|---|---|
| 労働保険番号 | その事業場の労働保険番号 | 報告書は事業場ごとに作る。番号の扱いに迷う場合は管轄の労働基準監督署に確認 |
| 対象年 | 報告の対象にした検査の実施年 | 紙の様式では元号を番号で選ぶ(令和は「9」) |
| 検査実施年月 | 検査を実施した年月 | 年間を通して順次実施した場合は、報告日に最も近い実施年月 |
| 事業の種類 | 日本標準産業分類の中分類 | フィットネスクラブやプロスポーツの興行団は「娯楽業」に入る |
| 在籍労働者数 | 検査実施年月の末日現在の常時使用する労働者数 | 実施義務の対象者の数。週の労働時間が通常の4分の3未満のパートや、派遣先の派遣労働者は含めない |
| 検査を実施した者 | 1:事業場選任の産業医/2:事業場所属の医師等/3:外部委託先の医師等 | 2名以上なら代表者で選ぶ。本社の産業医が別の事業場で実施した場合は「2」 |
| 検査を受けた労働者数 | 報告対象期間に検査を受けた実人数 | 複数回受けた人も1名。義務の対象外の人は受けていても数えない |
| 面接指導を実施した医師 | 1:事業場選任の産業医/2:事業場所属の医師/3:外部委託先の医師 | 医師が複数なら、主として実施した医師で選ぶ |
| 面接指導を受けた労働者数 | 申出をして実際に医師の面接指導を受けた人数 | 通常の産業医面談の人数は含めない |
| 集団ごとの分析の実施の有無 | 1:行った/2:行っていない | 努力義務なので「2」でも報告はできる |
| 産業医 | 氏名、所属機関の名称及び所在地 | 産業医が関与していなくても、報告内容を確認して記入してもらう |
出典:e-Gov「労働安全衛生規則」第52条の21、厚生労働省「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」(様式第6号の3)備考、同「ストレスチェック制度関係Q&A」、同「ストレスチェック制度実施マニュアル」をもとに Human Soar 作成
在籍労働者数は「実施義務の対象者」だけを数える
いちばん間違えやすいのが「在籍労働者数」です。報告が必要かの判定ではパートや派遣も数えますが、報告書の「在籍労働者数」欄には、検査実施年月の末日現在でストレスチェックの実施義務の対象になっている人の数を書きます。
Q&Aによると、対象は正規の労働者と、次の2つをどちらも満たすパート・アルバイトです。1つは期間の定めのない契約、または1年以上の契約や1年以上使用される見込みがあること、もう1つは週の労働時間が同じ業務の通常の労働者の所定労働時間の4分の3以上であることです。派遣先にいる派遣労働者は、派遣先の報告書には含めません。
「検査を受けた労働者数」も同じ考え方で、義務の対象外のパートや派遣労働者がストレスチェックを受けていても、人数に入れません。報告は法令の義務が果たされているかを確かめるためのものだからです。
(参考)関係法令等(ストレスチェック制度関係Q&A 令和3年改訂を掲載) – 厚生労働省
(参考)労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル – 厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課産業保健支援室
面接指導の人数と産業医の欄の書き方
「面接指導を受けた労働者数」は、医師などが面接指導が必要と認めた人のうち、本人が申し出て実際に医師の面接指導を受けた人数です。ストレスチェック後の法定の面接指導に進まず、通常の産業医面談で終わった人は含めません。高ストレス者の選び方や面接指導の進め方そのものは、制度の別の論点になります。
現行の様式には産業医の押印欄はなく、産業医の氏名と所属機関の名称・所在地を記入します。Q&Aは、産業医がストレスチェックに関与していない場合でも、報告内容を確認したうえで産業医欄に記名してもらうよう求めています。誰が実施者になれるかはストレスチェック実施者の要件で解説しています。
「集団ごとの分析の実施の有無」は、行ったか行っていないかを選ぶ欄です。令和9年4月1日からは、集団分析を特定の個人を識別できない方法で行うことが労働安全衛生規則に明記され、厚生労働省のリーフレットは、集計の単位が10人を下回る場合は原則として集団分析を実施してはいけないとしています。
(参考)心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告 – 厚生労働省
(参考)労働安全衛生規則の一部を改正する省令の施行について(令和8年6月30日付け基発0630第2号) – 厚生労働省
(参考)ストレスチェックの「集団分析」を適切に実施しましょう! – 厚生労働省
Q. ストレスチェックを実施しなかった年も報告書は必要ですか?
必要です。厚生労働省のQ&Aは、実施しなかった場合も報告書を所轄の労働基準監督署長に提出する義務があり、提出しなかった場合は労働安全衛生法第120条第5号の罰則の対象になるとしています。
ストレスチェック報告書の電子申請|2025年1月から原則義務化
ストレスチェックの報告書は、2025年1月1日から電子申請が原則義務になりました。現行の労働安全衛生規則第52条の21は「電子情報処理組織を使用して」報告すると定めており、厚生労働省は定期健康診断結果報告や労働者死傷病報告などとともに、電子申請が義務化される手続として案内しています。
(参考)労働安全衛生関係の一部の手続の電子申請が義務化されます – 厚生労働省労働基準局
入力支援サービスからe-Govを経由して申請する
電子申請は、e-Govの電子申請のほか、厚生労働省の「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」から行えます。入力支援サービスは、画面で入力した内容をe-Govを介して直接申請できる仕組みです。厚生労働省の様式ページによると、誤入力や未入力のエラー表示、過去の保存データを使った入力などの機能があります。電子申請を使うには、e-Govアカウント、GビズID、Microsoftアカウントのいずれかが必要です。
審査が終わると、管轄の監督署の電子印が押された「電子公文書」を取得できます。仙台労働基準監督署の案内によると、取得期限は審査通知後90日以内で、過ぎると再取得できません。入力支援サービスの画面ではダウンロードできないため、e-Govの電子申請システムから取得します。提出の控えとして毎年保存しておくと、次の担当者が前年の数字を確かめられます。
(参考)労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス – 厚生労働省
(参考)労働安全衛生関係電子申請の公文書取得について – 仙台労働基準監督署
紙の様式のダウンロードとエクセルの扱い
2025年1月1日に施行された改正省令の附則は、改正前の第52条の21と様式第6号の3について、当分の間はなお従前の例によることができるとしています。厚生労働省の様式ページでも、報告書を印刷・記入する場合はPDFファイルをダウンロードして所轄の労働基準監督署へ提出するよう案内しています。
厚生労働省が様式ページで配っているのはPDF形式です。機械で読み取るため、白色度80%以上の用紙に印刷し、印刷した用紙をコピーして使わないよう注意書きがあります。記入枠には黒のボールペンで、大きめのアラビア数字を枠からはみ出さないように書きます。エクセルで数字を集計した場合も、提出は電子申請か、この様式を使う形になります。
(参考)心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告(様式第6号の3) – 厚生労働省
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Q. ストレスチェック報告書は電子申請しないといけませんか?
2025年1月1日から、報告は電子申請が原則になりました。改正省令の附則で、当分の間は改正前の例による書面での提出もできるとされていますが、厚生労働省は電子申請の利用を案内しています。電子申請にはe-Govアカウント、GビズID、Microsoftアカウントのいずれかが必要です。
スポーツクラブやフィットネス事業者の報告書|事業の種類と人数の数え方
プロ野球やプロサッカーのクラブ運営会社、フィットネスクラブ、スポーツ施設の運営会社も、常時50人以上の労働者を使用する事業場なら、ほかの業種と同じく毎年報告書を出します。厚生労働省が公表した労働安全衛生調査の特別集計では、労働者数50人以上の事業場でストレスチェックを実施した割合は、娯楽業を含む「生活関連サービス業,娯楽業」で平成30年の44.1%から令和2年の80.5%へ上がりました。
| 産業 | 平成30年 | 令和2年 | 差 |
|---|---|---|---|
| 生活関連サービス業,娯楽業 | 44.1% | 80.5% | +36.4ポイント |
| 金融業,保険業 | 84.2% | 93.6% | +9.4ポイント |
| 建設業 | 73.7% | 83.0% | +9.3ポイント |
| 教育,学習支援業 | 83.4% | 92.6% | +9.2ポイント |
| 医療,福祉 | 78.8% | 87.8% | +9.0ポイント |
| 宿泊業,飲食サービス業 | 59.8% | 67.6% | +7.8ポイント |
| 複合サービス事業 | 94.5% | 99.2% | +4.7ポイント |
| 不動産業,物品賃貸業 | 72.6% | 76.8% | +4.2ポイント |
| サービス業(他に分類されないもの) | 82.9% | 86.7% | +3.8ポイント |
| 卸売業,小売業 | 79.8% | 82.6% | +2.8ポイント |
| 製造業 | 86.1% | 87.2% | +1.1ポイント |
| 学術研究,専門・技術サービス業 | 94.6% | 93.9% | -0.7ポイント |
| 運輸業,郵便業 | 81.8% | 80.4% | -1.4ポイント |
| 農業,林業(林業に限る。) | 55.7% | 53.8% | -1.9ポイント |
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 92.9% | 89.6% | -3.3ポイント |
| 情報通信業 | 93.2% | 89.2% | -4.0ポイント |
| 鉱業,採石業,砂利採取業 | 100.0% | 80.0% | -20.0ポイント |
| 計 | 80.3% | 84.9% | +4.6ポイント |
労働者数50人以上の事業場のうち、労働安全衛生法に基づくストレスチェックを実施した事業場の割合。差の大きい順。出典:厚生労働省「ストレスチェック制度の実施状況」(労働安全衛生調査(実態調査)平成30年・令和2年 特別集計)をもとに Human Soar 作成
(参考)ストレスチェック制度の実施状況(労働安全衛生調査(実態調査)令和2年 特別集計) – 厚生労働省
(参考)ストレスチェック制度の実施状況(労働安全衛生調査(実態調査)平成30年 特別集計) – 厚生労働省
娯楽業を含む業種は2年で36.4ポイント上がった
2つの特別集計を並べると、平成30年から令和2年にかけて実施割合がもっとも上がったのは「生活関連サービス業,娯楽業」で、上げ幅は36.4ポイントでした。全産業の計は80.3%から84.9%で、4.6ポイントの上昇です。それでも令和2年の80.5%は計の84.9%を下回っており、「宿泊業,飲食サービス業」の67.6%などとともに、実施が追いつききっていない業種に入ります。
この産業には、理容・美容、洗濯、旅行業なども含まれるため、数字はスポーツ事業者だけの実施割合ではありません。それでも、スポーツ施設やクラブを運営する会社が属する産業で、ストレスチェックの実施がまだ全産業の平均に届いていないことは読み取れます。
事業の種類は日本標準産業分類の中分類で書く
報告書の「事業の種類」は、日本標準産業分類の中分類で書きます。総務省の日本標準産業分類(令和5年7月改定)の説明では、プロ野球団やプロサッカー団は細分類8025「演芸・スポーツ等興行団」、プロ野球興行用の野球場は8022「興行場」、フィットネスクラブは8048、アマチュア競技の施設は8041「スポーツ施設提供業」で、いずれも中分類80「娯楽業」に含まれます。
クラブの運営会社が物販や飲食、スクール事業も手がけている場合は、その事業場で主に行っている事業で分類します。スイミングスクールのように別の中分類に入る事業もあるので、迷ったときは管轄の労働基準監督署に確かめると確実です。運営会社の事業の組み立てはプロクラブ経営の運営会社モデル比較、フィットネス事業者の全体像はフィットネスジム11社比較にまとめています。
(参考)日本標準産業分類 分類項目名、説明及び内容例示(令和5年7月告示) – 総務省
試合日のアルバイトや選手の数え方
スタジアムやアリーナ、フィットネスクラブの現場は、短時間のアルバイトや派遣のスタッフに支えられていることが少なくありません。報告が必要かの判定では、継続して常態として使用していれば、こうした人も50人に数えます。一方、報告書の「在籍労働者数」や「検査を受けた労働者数」には、週の労働時間が通常の4分の3未満の人や派遣先の派遣労働者は入りません。2つの数を取り違えないことが、スポーツ事業者の報告書でいちばんの注意点です。
選手やコーチは、会社と雇用契約を結んでいるかで扱いが変わります。社員として働く実業団の選手は、所属する事業場の労働者として数えます。業務委託などの契約で働く人が「常時使用する労働者」に当たるかは契約の実態で判断されるため、迷う場合は労働基準監督署や社会保険労務士に確認してください。実業団とプロの雇用の違いは実業団とプロの違いで整理しています。
50人未満のクラブや施設は、2028年4月1日からストレスチェックの実施が義務になりますが、報告書は出さなくてかまいません。そのぶん、実施や面接指導の記録を社内で残し、職場の改善に使う段取りを整えておくことが大切です。健康経営の取り組みとしての位置づけはウェルビーイング施策の設計法とあわせて検討できます。
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(参考)小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル(令和8年2月) – 厚生労働省
ストレスチェック報告書のまとめ
ストレスチェックの報告書は、毎年1回、事業場ごとに出す定型の書類です。数字と期限は本文の各セクションの出典で確かめられます。
- 常時50人以上の事業場が、1年以内ごとに1回、所轄の労働基準監督署長に報告する。50人未満は改正の施行後も不要
- 提出期限の日付は決まっておらず、事業年度の終了後など事業場ごとに時期を決める。本社でまとめて出すことはできない
- 50人の判定はパートや派遣も数えるが、「在籍労働者数」欄は実施義務の対象者だけを書く
- 2025年1月1日から電子申請が原則。入力支援サービスからe-Govを経由して出せ、電子公文書は90日以内に取得する
- プロスポーツクラブやフィットネスクラブは「娯楽業」として報告し、試合日のアルバイトや選手の数え方に注意する
(参考)ストレスチェック制度・メンタルヘルス対策 – 厚生労働省
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