オンライン診療アプリ10選|健康経営担当者向け比較ガイド

オンライン診療アプリ10選を比較するイメージ画像 スポーツDX

「病院に行きたいけれど、仕事を抜けられない」「子どもの発熱で夜間に困った」。こうした場面で選択肢に入るのが、スマホやパソコンから診察を受けられるオンライン診療アプリです。厚生労働省の調査では、電話・オンライン診療に対応する医療機関は2023年3月末時点で全国18,121件、全医療機関の16.0%に達しており、コロナ禍を経て定着しつつあります。本記事では、健康経営やウェルビーイング施策を担当する方に向けて、代表的なオンライン診療アプリ10サービスを診療科目・料金・薬の受け取り方法などの観点から比較します。

SELF CHECK

その疲れは、
どこから来ているのか

12の質問で、いま自分に効いている負荷を「量とペース/裁量/人間関係/回復」の4つに切り分けます。約2分・登録不要、回答は保存されません。

セルフチェックをする ▶

オンライン診療アプリとは何か|企業の健康管理に関わる基礎知識

オンライン診療アプリとは、スマートフォンやパソコンのビデオ通話機能を使い、医師の診察・処方を自宅や職場から受けられるサービスです。予約から問診、決済、薬の受け取りまでを1つのアプリで完結できる点が、通常のビデオ会議ツールとの違いになります。

厚生労働省は「オンライン診療の適切な実施に関する指針」で、情報通信機器を用いて医師が患者の診察・診断を行い、診断結果の伝達や処方などの診療行為をリアルタイムに行う行為と定義しています。対面診療を代替するものではなく、あくまで対面診療を補完する位置づけである点は、企業として制度を紹介する際にも押さえておきたいポイントです。

従業員が体調不良のたびに半日単位で休暇を取らずに済む、遠方の家族の通院に付き添う時間を確保しやすくなるなど、オンライン診療はスポーツDXと同じくテクノロジーで働き方の制約を減らす取り組みの一つとして、健康経営の文脈でも語られるようになってきました。

(参考)令和5年1月〜3月の電話診療・オンライン診療の実績の検証の結果 – 厚生労働省

Q. オンライン診療アプリとは何ですか?

スマートフォンやパソコンのビデオ通話で医師の診察・処方を受けられるサービスです。予約・問診・決済・薬の受け取りまでを1つのアプリで完結できる点が特徴で、対面診療を補完する位置づけで運用されています。

主要オンライン診療アプリ10選|診療科目・料金・薬の受け取り方法を比較

ここでは、運営会社の公式サイトで診療科目や機能を確認できた10サービスを取り上げます。選定条件は「一般消費者が自分でアプリをダウンロードまたはWebから予約でき、公式サイトで診療科目・運営会社を確認できる国内サービス」で、内科・小児科中心の総合型から、女性の健康・自由診療特化型まで幅の異なるサービスを意図的に組み合わせました。

サービス名 提供企業 主な診療科目・特徴 薬の受け取り方法
CLINICS 株式会社メドレー かかりつけクリニックでの継続診療、電子カルテ連携 薬局受け取り・配送
curon(クロン) 株式会社MICIN 内科・皮膚科など幅広い診療科目に対応 薬局受け取り・配送
YaDoc(ヤードック) 株式会社インテグリティ・ヘルスケア 慢性疾患のモニタリング・継続的な症状管理 医療機関の案内に準ずる
ポケットドクター MRT株式会社 ヘルスケア機器連携(血圧計・体組成計等) 薬局受け取り・配送
SOKUYAKU(ソクヤク) ジェイフロンティア株式会社 保険診療・自由診療とも幅広い診療科目を用意 最短当日配送に対応
おうち病院 アナムネ株式会社 多汗症・不眠症など特化型外来、女性医師対応 提携薬局・自宅配送
first call メドピア株式会社 医師への健康相談、企業の産業保健領域での活用 医療機関の案内に準ずる
CARADAオンライン診療 株式会社エムティーアイ シンプルなUIで初めての利用者にも配慮 薬局受け取り・配送
スマルナ 株式会社ネクストイノベーション ピル処方など女性の健康領域に特化、自由診療 自宅配送
みてねコールドクター 株式会社コールドクター 24時間365日対応、小児科・内科の夜間相談 医療機関の案内に準ずる

各社公式サイトの記載内容をもとにHuman Soarが作成(2026年9月確認時点)。料金・対応診療科目は変更される場合があるため、利用前に必ず公式サイトで最新情報を確認してください。

CLINICS|かかりつけクリニックとの継続診療に強い総合型

CLINICSは株式会社メドレーが運営するオンライン診療システムで、患者向けアプリ「melmo」から予約・問診・決済までを完結できます。電子カルテとの連携機能を備え、かかりつけのクリニックが継続的にオンライン診療を提供しやすい設計になっている点が特徴です。

処方薬の配送に加えて、Uberとの連携による当日配達にも対応しており、通院の負担を減らしたい慢性疾患の患者に向いています。医師向けのシェアが大きいサービスのため、企業が従業員に紹介する際も導入先クリニックを見つけやすい点がメリットです。

(参考)CLINICS(クリニクス)オンライン診療システム – 株式会社メドレー

curon(クロン)|内科・皮膚科など幅広い診療科目をカバー

curonは株式会社MICINが提供するオンライン診療サービスで、カレンダー形式の予約管理と疾患別の問診票を備えています。導入医療機関数が多く、内科や皮膚科をはじめ幅広い診療科目に対応している点が特徴です。

患者側はアプリのダウンロードなしでも利用できる設計になっており、オンライン診療に不慣れな人でも操作しやすいデモモードが用意されています。

(参考)オンライン診療サービスcuron(クロン) – 株式会社MICIN

YaDoc(ヤードック)|慢性疾患のモニタリングに特化

YaDocは株式会社インテグリティ・ヘルスケアが提供するシステムで、単発の診察だけでなく、患者が日々の体重・血圧・服薬状況などを記録するモニタリング機能を備えています。医師は継時的な変化を把握したうえで診察できるため、高血圧や糖尿病など長期フォローが必要な疾患との相性が良いサービスです。

患者アプリはApple「ヘルスケア」とのデータ連携にも対応しており、通院が難しい高齢者や勤労世代の治療継続を支える設計になっています。

(参考)オンライン診療システムYaDoc – 株式会社インテグリティ・ヘルスケア

ポケットドクター|ヘルスケア機器と連携できる老舗サービス

ポケットドクターはMRT株式会社が提供するオンライン診療アプリで、2016年から「遠隔診療ポケットドクター」として提供が始まった老舗サービスです。血圧計や体組成計などのヘルスケア機器と連携し、日々のバイタルデータを医療機関に共有できる機能を持っています。

ビデオ通話画面に赤ペンや指さしマークを表示できる独自機能があり、対面に近い感覚でのコミュニケーションを意識した設計になっています。

(参考)オンライン診療 ポケットドクター – MRT株式会社

SOKUYAKU(ソクヤク)|保険診療から自由診療まで診療科目の幅が広い

SOKUYAKUはジェイフロンティア株式会社が運営するサービスで、内科・皮膚科・小児科・心療内科・婦人科など保険診療の診療科目に加え、ピルやAGA、メディカルダイエットといった自由診療科目まで幅広くカバーしています。予約から服薬指導、薬の配送までを1つのアプリで完結できる点が特徴です。

おくすりの配送は最短当日対応で、決済もクレジットカードのほかコンビニ後払いを選べます。診療科目の選択肢が多いため、従業員が症状に応じて幅広く使えるサービスを1つ紹介したい場合に向いています。

(参考)オンライン診療・服薬指導サービス SOKUYAKU(ソクヤク) – ジェイフロンティア株式会社

おうち病院|女性医師による特化型外来と24時間予約対応

おうち病院はアナムネ株式会社が運営するサービスで、多汗症・ヘルペス・不眠症・月経困難症/PMSなど、対面では相談しづらい症状に特化した外来を複数用意しています。診察はすべて女性医師が対応する点も特徴の一つです。

予約は24時間受け付けており、朝8時から夜22時までビデオ通話で診察を受けられます。薬は提携薬局での受け取りに加え、自宅配送の「おくすりおうち便」も選べます。

(参考)おうち病院|自宅から医師とつながるオンライン診療サービス – アナムネ株式会社

first call|医師への健康相談と産業保健領域での活用

first callはメドピア株式会社が提供するサービスで、2016年から医師による健康相談サービスとして提供されています。従業員が自分や家族の医療・健康に関する疑問を、医師にオンラインで相談できる仕組みです。

経済産業省が設置した「健康相談窓口」に選定された実績もあり、企業の産業保健分野での活用を意識した設計になっている点が、他のサービスとの違いです。オンライン診療機能を組み合わせたプランも提供されています。

(参考)first call(ファーストコール)医師による健康相談 – メドピア株式会社

CARADAオンライン診療|シンプルなUIで初めての利用者にも配慮

CARADAオンライン診療は株式会社エムティーアイが運営するサービスで、医療・ヘルスケアQ&Aサイト「CARADA健康相談」の運営実績を持つ会社が手がけています。直感的に操作できるシンプルなUIが特徴で、患者向けのマニュアルやチラシも用意されています。

予約・問診・決済・薬の配送までの機能を一通り備えており、アプリをダウンロードしなくても利用できる設計になっています。

(参考)ヘルスケアDX事業(CARADAオンライン診療) – 株式会社エムティーアイ

スマルナ|ピル処方など女性の健康領域に特化

スマルナは株式会社ネクストイノベーションが運営する自由診療のサービスで、低用量ピルやアフターピルの処方、メディカルダイエット、女性AGAなど、女性の健康・美容領域に特化した診療メニューを提供しています。24時間365日診察を受け付けている点も特徴です。

診察はアプリなしでも予約可能で、2回目以降はアプリを使うことで服薬リマインドや医療相談室の無料相談も利用できます。女性アスリート向けのサービスも展開しており、スポーツとの接点も持つサービスです。

(参考)スマルナ|医師がオンラインでお薬の相談・診療・処方まで – 株式会社ネクストイノベーション

みてねコールドクター|24時間365日の小児科・内科の夜間対応

みてねコールドクターは、24時間365日年中無休で内科・小児科などの診察を受けられるサービスです。夜間や休日に子どもが急に発熱したときなど、通常の医療機関が対応していない時間帯の受診先として活用されています。

健康保険が適用される保険診療のサービスで、システム利用料などの追加費用がかからない点も特徴です。共働き世帯やシフト勤務の従業員が多い企業では、夜間の医療アクセスを補う選択肢として紹介する価値があります。

(参考)小児科・内科オンライン診療|みてねコールドクター – 株式会社コールドクター

緊急度・専門性で見るオンライン診療アプリの使い分け

10サービスを見てきましたが、実際にどれを選ぶかは「どの程度の緊急度・専門性の症状に使いたいか」で変わります。ここでは症状の緊急度・専門性を軸にした使い分けの考え方を整理します。

オンライン診療アプリの使い分けを示す緊急度・専門性の4段階ピラミッド図

ピラミッドの下段にあたる「セルフケア相談・受診要否の判断」は、まず症状を整理して受診が必要かどうかを判断したい場面です。SOKUYAKUやCARADAオンライン診療のように診療科目の選択肢が広いサービスは、この段階から一般的な保険診療の初診・継続診療まで幅広くカバーしています。

ピラミッド上段の「自由診療の専門外来」は、スマルナのピル処方やおうち病院のAGA・多汗症外来のように、特定のテーマに特化したサービスが向いています。企業が福利厚生として紹介する際も、対象となる症状や従業員層に合わせてサービスを使い分けることが重要です。

あわせて読みたいオンラインリハビリアプリ10選|健康経営担当者向け比較

Q. オンライン診療はどんな症状でも受けられますか?

すべての症状に対応できるわけではありません。触診や検査が必要な症状は対面診療が必要と判断される場合があり、医師の判断により通院を勧められることもあります。

導入・利用の流れ|予約から薬の受け取りまで

オンライン診療アプリの基本的な利用の流れは、多くのサービスで共通しています。症状に応じて診療科目を選び、予約を取ってからビデオ通話で診察を受け、決済後に薬を受け取るという一連の流れです。

オンライン診療アプリを使う際の予約から薬の受け取りまでの流れ図

決済はクレジットカードに対応しているサービスが多く、SOKUYAKUのようにコンビニ後払いを選べるサービスもあります。薬の受け取りは、自宅への配送と提携薬局での受け取りのどちらかを選べる設計が主流で、最短当日中に受け取れるサービスも増えています。

初診からオンライン診療を実施できるかどうかは医療機関・サービスによって条件が異なり、麻薬・向精神薬の処方はオンラインでは認められていません。利用前に対象となる症状・処方の範囲を確認しておくと、当日になって対面受診を案内されるといった行き違いを避けられます。

企業の健康経営でオンライン診療アプリを活用する視点

健康経営を担当する立場から見ると、オンライン診療アプリは「通院のために長時間の休暇を取らずに済む」という業務効率の観点だけでなく、従業員が症状を我慢して受診を先延ばしにする状況を減らす手段としても位置づけられます。

メドピアのfirst callのように、企業の産業保健領域を意識したサービスもあり、産業医面談やストレスチェックと組み合わせて健康相談の窓口を増やす動きも見られます。従業員のメンタルヘルス対策も含めて相談窓口を広げたい場合は、EAPサービスの活用もあわせて検討する価値があります。

あわせて読みたいEAPサービス比較10選|健康経営担当者の選び方

制度として導入する場合は、福利厚生の一部として費用補助を行う企業もあれば、就業時間内の受診ルールを整備するだけの企業もあります。健康経営コンサルの支援を受けながら、自社の従業員構成に合わせて制度設計をしている企業も見られます。

利用時の注意点|対面診療との使い分けを誤らないために

オンライン診療には触診ができないという限界があり、厚生労働省の指針でも対面診療への移行が必要な場合の対応があらかじめ定められています。企業が制度として案内する際は、オンライン診療が万能ではないことを伝えておくことが大切です。

通信環境が不安定だと診察が中断されるリスクもあるため、静かで安定した通信環境を確保できる場所での受診を案内すると、従業員側のトラブルを減らせます。オフィスで受診する場合は、会議室など個室を利用できるようにしておくとプライバシーの面でも安心です。

また、症状によっては急変時に対面受診が必要になる場合があります。デスクワーク中心で運動不足になりがちな従業員には、座りすぎ防止アプリのような予防的な取り組みと組み合わせて紹介すると、受診に頼りきらない健康管理の仕組みを作りやすくなります。

(参考)オンライン診療の適切な実施に関する指針(令和5年3月一部改訂) – 厚生労働省

Q. オンライン診療アプリの料金相場はどれくらいですか?

保険診療の場合、診療費に加えてシステム利用料・薬の配送費が別途かかるサービスが多く、合計で2,000〜3,000円程度が目安になります。自由診療の場合は診療科目によって料金が大きく異なるため、公式サイトでの確認が必要です。

Q. 初診からオンライン診療を受けられますか?

医師が医学的に可能と判断した範囲では初診からの利用も認められていますが、麻薬・向精神薬の処方はできず、基礎疾患の情報を把握できない場合は処方日数にも制限があります。

まとめ|オンライン診療アプリは緊急度に応じて使い分ける

ここまで、オンライン診療アプリ10サービスの特徴と、企業の健康経営における活用の視点を見てきました。最後に、この記事の要点を振り返ります。

  • オンライン診療対応医療機関は全国の16.0%(2023年3月末時点)まで増え、選択肢の一つとして定着しつつあります。
  • CLINICS・curon・YaDocなど保険診療中心の総合型から、スマルナ・おうち病院のような自由診療特化型まで、10サービスにはそれぞれ異なる強みがあります。
  • 症状の緊急度・専門性に応じてサービスを使い分けることで、通院の負担を減らしながら適切な受診につなげられます。
  • 企業の健康経営施策としては、EAPサービスや健康経営コンサルと組み合わせた制度設計が効果的です。
  • オンライン診療は対面診療を補完する位置づけであり、通信環境や処方の制限を理解したうえで案内することが大切です。

ご質問・ご相談はお気軽にどうぞ

お問い合わせはこちら →
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

コメント

タイトルとURLをコピーしました