セリエAのクラブとスポンサー契約を結んでいる日本企業は、クラブと企業の公式発表で確かめると、トリノのスズキ、ユベントスのCygamesと横浜ゴム、ACミランのコナミ、ラツィオのミズノです。スズキはシャツの前面、Cygamesは背中、コナミは練習着、ミズノはユニフォームそのものを担っており、日本企業の契約はユニフォームに集まっています。イタリアでは法律で賭けや賭博のスポンサーが禁じられているため、契約を考えるときは枠と期間に加えて、隣に並ぶ会社とスタジアムの持ち主も確かめます。
「セリエAに出ている日本企業はどこか」「スズキはどのクラブに付いているのか」と社内で聞かれても、報道の記憶だけでは今も続いている契約なのか分からない。ここでは公式発表だけを手がかりに、契約の一覧と枠の中身、イタリアならではの決まり、契約の前に確かめることを順に見ていきます。
セリエAのスポンサーを務める日本企業の一覧|胸はトリノのスズキ
セリエAのクラブと日本企業の契約を、クラブまたは企業の公式発表・公式サイトで確かめられたものに絞って並べました。日本企業の海外法人が契約した例も含めています。「現在」は、2026年の公式発表で契約が続いていると確かめられるものと、クラブ公式サイトのパートナー一覧に載っているものです。
| クラブ | 日本企業(発表した会社) | 枠・契約の名称 | 公式発表の時期 | 期間の書き方 | 現在か過去か |
|---|---|---|---|---|---|
| トリノ | スズキ(スズキ・イタリア) | メインパートナー(シャツ前面のロゴ) | 2026年11月(500試合の記念) | 記載なし(関係は14年) | 現在 |
| ユベントス | Cygames | 背中のスポンサー(スタジアムにもロゴ) | 2026年6月(2017年から) | 2026年7月から2027年6月の1年 | 現在 |
| ユベントス | 横浜ゴム(Yokohama Europe) | オフィシャルパートナー(ピッチ脇のLED看板など) | 2026年8月 | 複数年 | 現在 |
| ACミラン | コナミ(欧州法人) | オフィシャル・トレーニングウェア・パートナー、ゲームの権利 | 2022年4月(2022年7月から) | 複数年 | 現在(クラブのパートナー一覧に掲載) |
| ラツィオ | ミズノ | ユニフォームの供給(テクニカルスポンサー) | 2022年7月(2022-23シーズンから) | 複数年 | 現在(クラブのスポンサー一覧に掲載) |
| ACミラン | 東洋ゴム工業(現在のTOYO TIRE) | スポンサーシップ契約(共同の動画) | 2015年12月・2016年12月の動画の発表 | 記載なし | 過去(現在のパートナー一覧に名前なし) |
出典:各クラブと各社の公式発表、トリノ・ユベントス・ACミラン・ラツィオ公式サイトのパートナー一覧(2026年11月時点)をもとに Human Soar 作成。期間は発表の文面どおり
6件のうち5件が現在の契約で、そのうち4件がユニフォームに関わる枠です。シャツの前面(スズキ)、背中(Cygames)、練習着(コナミ)、ユニフォームの供給(ミズノ)と、場所がすべて違います。ユニフォーム以外は、横浜ゴムの看板と、過去の東洋ゴム工業の共同の動画でした。
発表した会社を見ると、日本の本社側が発表したのがCygames・ミズノ(大阪発の発表)・東洋ゴム工業の3件、欧州の法人が発表したのがスズキ・イタリア、横浜ゴムの欧州法人、コナミの欧州法人の3件で、ちょうど半分ずつです。期間を月まで書いているのはCygamesだけで、3件は「複数年」、2件は期間に触れていません。金額を公表した契約は1件もありません。
英国の例はプレミアリーグのスポンサーを務める日本企業で整理しています。英国では業種の公式パートナーと日本の地域パートナーが中心だったのに対し、セリエAではユニフォームの枠が中心です。
(参考)Suzuki e Torino FC: 500 partite nel segno della continuità(2026年11月2日) – Suzuki Italia
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2027(2026年6月30日) – Cygames
(参考)Juventus welcomes YOKOHAMA Tyres as its new Official Partner(2026年8月17日) – Juventus
(参考)Sponsor e Partner – S.S. Lazio
(参考)TOYO TIRESとACミランのコラボ動画第2弾を公開(2015年12月10日) – 東洋ゴム工業
Q. セリエAのスポンサーになっている日本企業はどこですか?
クラブと企業の公式発表で確かめられる現在の例は、トリノのスズキ、ユベントスのCygamesと横浜ゴム、ACミランのコナミ、ラツィオのミズノです。過去には東洋ゴム工業(現在のTOYO TIRE)がACミランとスポンサーシップ契約を結んでいました。
セリエAのユニフォームスポンサーになった日本企業の4つの枠
ユニフォームに関わる4件は、シャツの前面、背中、練習着、ユニフォームの供給と、それぞれ別の枠を持っています。枠によって映る場面と付いてくる権利が変わるため、1件ずつ中身を見ていきます。
シャツの前面|スズキはトリノと14年で500試合
トリノの公式サイトは、スズキを最上位の「プリンシパル・パートナー」の区分に入れ、「メインパートナー」と表示しています。スズキ・イタリアは2026年11月2日、トリノとの関係が14年、500試合に達したと発表しました。記念のユニフォームでは、シャツ前面のスズキのロゴの下に「500」の数字が入っています。
契約しているスズキ・イタリアは、トリノに本社を置く会社です。同社の最高経営責任者(CEO)は発表のなかで、スポンサーシップを超えた協力として地元とのつながりを強めると話しています。地元の会社として長く胸の枠を持ち続けている点が、ほかの日本企業の契約との違いです。「メインスポンサー」という呼び名の一般的な意味はメインスポンサーの呼び名と金額で解説しています。
あわせて読みたいサッカーのユニフォームスポンサー|位置と金額を企業向けに解説›
(参考)Suzuki e Torino FC: 500 partite nel segno della continuità(2026年11月2日) – Suzuki Italia
背中|Cygamesはユベントス初の背中のスポンサー
ユベントスは2017年7月20日、Cygamesと3年のスポンサー契約を結び、クラブの歴史で初めてユニフォームの背中にスポンサーが入ると発表しました。2020年7月17日にも、Cygamesのロゴが改めて背中に入ると発表しています。2024年6月の発表では、ユニフォームに入るブランドとして2番目に長い関係になり、8シーズン目に入るとしています。
Cygamesの発表では、更新のたびに期間がはっきり書かれています。2022年7月から2024年6月までの2年、2024年7月から2026年6月までの2年、そして2026年7月から2027年6月までの1年です。ロゴはセリエA、コッパ・イタリア、国際親善試合のユニフォームの背中と、本拠地アリアンツ・スタジアムに出ます。
(参考)Juventus team up with Cygames(2017年7月20日) – Juventus
(参考)Juventus and Cygames, Back to the Back(2020年7月17日) – Juventus
(参考)Juventus and Cygames renew Partnership for historic Eighth Season(2024年6月26日) – Juventus
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2024 – Cygames
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2026 – Cygames
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2027 – Cygames
練習着とゲーム|コナミはACミラン初の練習着パートナー
コナミの欧州法人は2022年4月7日、ACミランと複数年のパートナー契約を結んだと発表しました。契約は2022年7月1日に始まり、コナミはクラブの歴史で初めての「オフィシャル・トレーニングウェア・パートナー」として、男子チームの練習着の前面に「eFootball」のロゴを入れます。
この契約にはゲームの中で使う権利も含まれています。本拠地サン・シーロ、選手の顔の3Dスキャン、ホーム・アウェイ・サード・ゴールキーパーのユニフォームを、自社のゲーム「eFootball」に使えます。露出の枠と自社の商品に使う権利をひとつの契約にまとめた例です。ACミランの公式サイトのパートナー一覧には、2026年11月時点でもコナミが載っています。
ユニフォームの供給|ミズノはラツィオのユニフォームを作る
ミズノは2022年7月4日付の大阪発の発表で、ラツィオの2022-23シーズンのホームとアウェイのユニフォームを公開し、これを両者の契約の正式な始まりとしました。契約は複数年で、ユニフォームのデザインはクラブの象徴である鷲「オリンピア」を取り入れてラツィオと共同で作っています。
発表のなかでミズノのグローバルマーケティングの責任者は、ラツィオとの契約を「セリエAへの復帰」と位置づけています。ラツィオの公式サイトでは、2026年11月時点でミズノが「テクニカルスポンサー」の区分に載っています。ロゴを出す枠を買うのではなく、自社の商品をクラブに着てもらう形の契約です。
(参考)Mizuno Reveals S.S. Lazio Home and Away Kits for 2022/2023 Season(2022年7月4日) – Mizuno
(参考)Sponsor e Partner – S.S. Lazio
Q. スズキはセリエAのどのクラブのスポンサーですか?
スズキはトリノのメインパートナーで、シャツの前面にロゴが入っています。契約しているのはトリノに本社を置くスズキ・イタリアで、2026年11月には関係が14年、500試合に達したと発表しました。
ユニフォーム以外のセリエAのスポンサー契約|看板と動画で露出する
ユニフォームに名前を出さない契約もあります。横浜ゴムはスタジアムの看板、過去の東洋ゴム工業は選手が出る動画を軸にしました。どちらもタイヤの会社で、欧州や世界での知名度を上げることを目的に掲げています。
スタジアムの看板|横浜ゴムはユベントスのオフィシャルパートナー
ユベントスは2026年8月17日、横浜ゴムのタイヤブランド「YOKOHAMA」を新しいオフィシャルパートナーに迎え、複数年の契約を結んだと発表しました。ホームの試合でのピッチ脇のLED看板とスタジアム内の広告に加え、デジタルの施策、ファン向けの企画、ホスピタリティ(招待や接待の席)を使えます。
同じ日に欧州の法人がドイツのデュッセルドルフで発表し、横浜ゴム本社の執行役員でもある欧州法人の社長が、欧州でのブランドの認知と高級ブランドとしての位置づけを高めるための投資だと説明しています。ユニフォームの枠を持たなくても、試合の映像に映る看板と招待の席で使い道を広げる契約です。オフィシャルパートナーという呼び名と権利の関係はオフィシャルパートナーの呼び名と権利で整理しています。
(参考)Juventus welcomes YOKOHAMA Tyres as its new Official Partner(2026年8月17日) – Juventus
選手が出る動画|東洋ゴム工業はACミランと3本を公開
東洋ゴム工業は、グローバルなブランドづくりを目的に、スポンサーシップ契約を結んでいるACミランと組んだキャンペーンを展開し、選手が出演する動画を続けて作りました。2015年12月10日に公開した第2弾「Chase in Milan by TOYO TIRES」と、2016年12月1日に公開した第3弾「AC Milan vs. Drift Cars」には、本田圭佑選手らACミランの選手が登場し、YouTubeで世界に向けて公開されています。
契約先のクラブの選手を起用した動画を世界に向けて公開し、自社のタイヤを見せた例です。同社は2019年1月にTOYO TIREへ社名を変えており、ACミランの現在のパートナー一覧には名前がありません。
(参考)TOYO TIRESとACミランのコラボ動画第2弾を公開(2015年12月10日) – 東洋ゴム工業
(参考)TOYO TIRESとACミランのコラボ動画第3弾を公開(2016年12月1日) – 東洋ゴム工業
セリエAを含むプロサッカーのスポンサー収入は10億ユーロ超|競技場の持ち主も確かめる

イタリアのプロサッカーでは、スポンサーと商業の収入が放映権に次ぐ柱になっています。一方で、競技場のほとんどは公共の持ち物で、新しい競技場はわずかです。どの枠を誰が売っているかは、この2つの事情で変わります。
スポンサーと商業の収入は初めて10億ユーロを超えた
イタリアサッカー連盟(FIGC)が2025年7月31日に公表した「ReportCalcio 2025」によると、セリエA・B・Cのクラブの2023-24シーズンのスポンサーと商業の収入は、初めて10億ユーロを超えました。前のシーズンより11.1%増え、17年間で3倍を超えています。放映権の収入はほぼ横ばいの15億ユーロ(-0.4%)、チケットの収入は過去最高の4億7,800万ユーロでした。
セリエAの1試合平均の観客数は31,172人で、1992-93シーズン以降で最も多くなっています。ただ、1クラブあたりの売上の平均は、プレミアリーグの3億5,740万ユーロに対してセリエAは1億4,410万ユーロで、計算するとプレミアリーグはセリエAの約2.5倍です。ブンデスリーガは2億100万ユーロ、ラ・リーガは1億8,260万ユーロで、この5つのリーグの中でセリエAは4番目の規模です。
(参考)ReportCalcio 2025(発表資料) – FIGC(イタリアサッカー連盟)
プロの競技場の92%は公共の持ち物
同じ資料によると、イタリアのプロサッカーの競技場のうち、公共の持ち物でないものはわずか8%です。計算すると、92%が国や自治体などの持ち物ということになります。2007年から2024年に欧州で226の競技場が新しく造られたのに対し、イタリアはユベントス、ウディネーゼ、フロジノーネ、アルビノレッフェ、ズュートティロル、アタランタの6つだけで、セリエAの競技場の平均の築年数は56年です。
Cygamesと横浜ゴムの契約には本拠地アリアンツ・スタジアムでの掲出が含まれていますが、クラブが自前で使える競技場ばかりではありません。看板や命名権を考えるときは、競技場の持ち主と、広告の枠を売る権利を誰が持っているかを先に確かめます。日本の競技場の命名権の契約額はネーミングライツの年額で自治体の公表例を集めています。
日本でも事情は近く、スポーツ庁は2019年(令和元年)11月の資料で、国内のスタジアム・アリーナの現状を「行政主導」「低収益性」と整理し、「民間活力導入」「収益性改善」へ切り替える方針を示しています。資料には、全国のスタジアム・アリーナを多様な世代が集う交流拠点として、2017年から2025年までに新たに20拠点実現するという政府の目標(成長戦略フォローアップ、令和元年6月21日閣議決定)も載っています。
(参考)ReportCalcio 2025(発表資料) – FIGC(イタリアサッカー連盟)
(参考)スタジアム・アリーナ改革について~これまでの検討状況と今後の関係府省連携の方向性~(令和元年11月) – スポーツ庁
イタリアでは賭博のスポンサーが法律で禁じられている

イタリアには、賭けや賭博の広告を法律で禁じる決まりがあります。賭けや賭博の会社は、イタリア国内では広告もスポンサーもできません。日本の企業が賭博の会社になることは少なくても、同じクラブで隣に並ぶ会社や、共同で行う企画の中身に関わってきます。
2019年からはスポーツのスポンサーも禁止になった
2018年7月12日の緊急法令(decreto-legge)第87号は、労働者と企業の尊厳に関する緊急措置を定めたもので、通称「デクレート・ディニタ(尊厳令)」と呼ばれます。同年8月9日の法律第96号で修正のうえ確定しました。その第9条は、お金が当たる賭けや賭博の広告を、間接的なものも含めて、スポーツの試合、テレビ、新聞、ソーシャルメディアなどあらゆる媒体で禁じています。2019年1月1日からは、この禁止がイベントや商品のスポンサーにも広がりました。
違反すると、広告を依頼した会社だけでなく、媒体や場所の持ち主、イベントの主催者にも、スポンサーや広告の額の20%、1件につき最低5万ユーロの罰金が科されます。取り締まるのは通信の規制機関(AGCOM)です。日本の企業がクラブと共同で企画を行うときは、販促物や会場の看板に賭けの会社のロゴが入らないかを確かめておきます。
トリノは国外だけで見せる地域パートナーを置いている
トリノの公式サイトは、アジア、アフリカ、欧州の「地域パートナー」4社のすべてに「イタリアの法律により国内では表示しない」と注記しています。国内で見せられない会社とは、権利を使える地域を国外に限って契約する形がとられていることが分かります。
FIGCの資料によると、欧州の主要10リーグの179クラブには214のユニフォームのスポンサーがあり、業種で最も多いのは賭けの19%です。イタリア国内では、この最も多い業種がユニフォームに入りません。日本でも、2025年9月25日に施行されたギャンブル等依存症対策基本法の改正で第9条の2が加わり、国内の不特定の人に違法なオンラインギャンブルのサイトを示すことや、誘導する情報を発信することが禁じられました。国内の発信での注意点はスポーツベッティングの日本での扱いで解説しています。
(参考)ReportCalcio 2025(発表資料) – FIGC(イタリアサッカー連盟)
(参考)ギャンブル等依存症対策基本法 – e-Gov法令検索(デジタル庁)
Q. イタリアでは賭博会社がサッカーのスポンサーになれますか?
イタリア国内ではなれません。2018年の法律(デクレート・ディニタ)の第9条が賭けや賭博の広告を禁じ、2019年1月1日からはスポンサーにも禁止が広がりました。違反すると、広告を依頼した会社だけでなく媒体の持ち主やイベントの主催者にも罰金が科されます。
セリエAのスポンサー契約の前に企業が確かめる3つのこと
一覧の6件の公式発表には、どれも契約金額が書かれていません。金額を手がかりに予算を組めないため、枠と期間と権利をそろえてクラブから見積もりを取ることになります。そのうえで、日本企業の6件の発表から読み取れる次の3つを、交渉の前に社内で決めておきます。
日本の本社と欧州の法人のどちらが契約するか
6件のうち3件は、スズキ・イタリア、横浜ゴムの欧州法人、コナミの欧州法人と、欧州の会社が契約の発表をしています。スズキ・イタリアはトリノに本社を置き、地元とのつながりを契約の意味に挙げていました。欧州の法人が契約すると、日本の本社が同じ権利を国内の広告に使えるとは限りません。
日本でもクラブの名前やロゴを使いたいなら、権利を使える地域に日本を入れるか、日本の本社も使える形にするかを契約書で決めます。日本語の広告でのクラブ名の表記と、ロゴの承認をどこへ出すかも先に決めておきます。
あわせて読みたいスポーツスポンサー契約とは|企業が確かめる6項目と印紙・法律›
(参考)Suzuki e Torino FC: 500 partite nel segno della continuità(2026年11月2日) – Suzuki Italia
露出する場所と競技場の持ち主
ユニフォームの枠なら、どの大会のどのユニフォームに入るかを確かめます。Cygamesの発表は、セリエA、コッパ・イタリア、国際親善試合と、ロゴが入る試合を具体的に書いています。看板なら、その競技場で広告の枠を売る権利をクラブが持っているかが先です。
イタリアの競技場の多くは公共の持ち物のため、看板や場内の企画には持ち主の許可が要る場合があります。日本で行う企画と同じように、ロゴの使い方と掲出の場所を契約書に具体的に書いておくと、後から食い違いが起きにくくなります。
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2027 – Cygames
期間と更新の刻み方
Cygamesとユベントスの契約は、2017年に3年の契約で始まり、2022年からは2年、2年、1年と期間を変えながら更新されてきました。コナミ、横浜ゴム、ミズノは「複数年」とだけ発表しています。社外に「いつまで」と言えるかは発表の文面で決まるため、契約書の期間と公表する期間を分けて決めておきます。
長く続けるほど、スズキのように「14年」「500試合」という節目を発表の材料にできます。更新のたびに発表するか、節目だけ発表するかも交渉の項目に入れておくと、社内外への説明の時期を決めやすくなります。スポンサー契約の種類と仕組みの全体はスポーツスポンサーの種類と仕組みから、協賛を含むマーケティングの進め方はスポーツマーケティングの手順と事例から確かめられます。
(参考)Juventus team up with Cygames(2017年7月20日) – Juventus
(参考)Cygames and Juventus F.C. Agree to Renew Sponsorship Deal until 2026 – Cygames
(参考)Suzuki e Torino FC: 500 partite nel segno della continuità(2026年11月2日) – Suzuki Italia
Q. セリエAのクラブのスポンサー料はいくらですか?
公表されていません。ここで挙げた日本企業6件の公式発表には、どれも契約金額が書かれていません。枠と期間と権利をそろえたうえで、クラブから見積もりを取るのが現実的です。
セリエAのユニフォームスポンサーと日本企業のまとめ
セリエAのクラブと日本企業の契約は、公式発表で確かめるとユニフォームの枠が中心です。数値と日付の出典は本文の各セクションに記載しています。
- 現在の例はトリノのスズキ(シャツ前面)、ユベントスのCygames(背中)と横浜ゴム(看板)、ACミランのコナミ(練習着)、ラツィオのミズノ(ユニフォームの供給)
- スズキとトリノの関係は14年、500試合に達した
- 6件のうち3件は欧州の法人が契約を発表し、金額を公表した契約はない
- イタリアでは2019年1月1日から賭けや賭博のスポンサーが禁じられ、罰金は最低5万ユーロ
- プロの競技場の92%は公共の持ち物で、看板を考えるときは持ち主と枠を売る権利を確かめる
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