休日の街で、サッカーのユニフォームにデニムを合わせた人とすれ違う。量販店の売り場には、海外クラブのシャツが普段着として並んでいる。商品企画の会議で「うちもクラブと組んで何か作れないか」という声が出ても、誰に話を持っていけばよいのかが分からず、話が止まってしまう。そんな場面が増えています。
ブロークコアは、サッカーのユニフォームを普段着として着るスタイルで、クラブと企業にとっては、試合の日のほかにも売れる商品をつくり、クラブのロゴを使う権利の取引を広げる動きです。国内でも2026年に、Jリーグとユニクロ、atmos、FREAK’S STOREの協業や、BリーグのクラブとBEAMS SPORTSの限定ユニフォームが続けて発表されました。
この記事では、言葉の意味、クラブとファッションブランドの協業の実例、物販収入の公表数字、ロゴを使う権利の仕組み、企業が関わる前に確かめる点を、公式の発表と資料をもとに整理します。内容は、2026年10月11日に確認した資料によります。
ブロークコアとはサッカーのユニフォームを普段着にするスタイル
ブロークコアは、サッカーのユニフォームやトラックジャケットを、デニムなどと合わせて日常着として着るスタイルを指す言葉です。法律や業界団体が決めた定義はありません。ここでは、業界紙と国内企業の発表が、この言葉をどう説明しているかを見ます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 語の成り立ち | イギリス英語で男性を意味する「Bloke」と、「〜らしさ」を表す「Core」を組み合わせた造語 |
| 着るもの | ゲームシャツ(ユニフォーム)、トラックジャケット、デニムなど |
| もとになった姿 | 1990年代から2000年代に、サッカー観戦を楽しんだ英国の男性たちの着こなし |
| 日本での使われ方 | 靴と衣料の小売チェーンが、サッカーシャツの売り出しの発表でこの言葉を使っている(2026年6月) |
ブロークコアという言葉の要点(出典:WWDJAPAN 2026年6月8日の記事、株式会社エービーシー・マート 2026年6月18日の発表)
ファッション業界紙のWWDJAPANは、2026年6月の記事で、ブロークコアをイギリス発祥のファッショントレンドと説明しています。記事によると、近年はビンテージの人気などを背景に、世界的なトレンドへ発展しました。FIFAワールドカップ2026の開幕を前に、再び注目を集めているとも書かれています。
国内の企業も、この言葉を売り場で使い始めています。エービーシー・マートは2026年6月18日の発表で、サッカーユニフォームをファッションとして取り入れるブロークコアが国内外で盛り上がっているとし、サッカーシャツは応援アイテムの枠を超えた存在になりつつあると述べました。掲載された商品の価格は、7,150円から17,600円(税込)です。
なお、この言葉がいつ、どこで使われ始めたのかは、辞書や公式の資料では確かめられませんでした。この記事では、初出の時期には触れません。
(参考)サッカーユニホーム、どう着こなす? “ブロークコア”な海外ファッションスナップ13選(2026年6月8日) – WWDJAPAN
Q. ブロークコアとは何ですか?
ブロークコアは、サッカーのユニフォームやトラックジャケットを、デニムなどと合わせて普段着として着るスタイルです。業界紙のWWDJAPANは、イギリス英語で男性を意味する「Bloke」と、「〜らしさ」を表す「Core」を組み合わせた造語で、イギリス発祥のファッショントレンドだと説明しています。法律や業界団体が決めた定義はありません。
海外のクラブはファッションブランドとユニフォームや街着を作っている

ユニフォームが街で着られる流れのなかで、海外のクラブは、ファッションブランドと組んだ商品を公式に発表してきました。クラブの発表で確かめられた3つの例を紹介します。どの発表にも「ブロークコア」という言葉は出てきませんが、試合で着る物と街で着る物を、同時に売り出している点が共通しています。
ユベントスはスケートブランドと4thユニフォームを作った
イタリアのユベントスは2019年11月7日、アディダス、ロンドンのスケートブランドのパレスと3者で作った4thユニフォームを発売しました。クラブの発表は、このユニフォームを、都会的なデザインが特徴だと説明しています。クラブの伝統の白と黒に、オレンジと緑を組み合わせたものでした。
発表では、クラブの収益部門の責任者が、サッカーとファッションのすばらしい融合だと述べています。クラブがこの協業を、収益を広げる取り組みとして語っている点が読み取れます。
(参考)The fourth kit by Juventus, adidas & Palace on sale today!(2019年11月7日) – Juventus
ACミランは試合の外で着る服をオフホワイトに任せた
ACミランは、ファッションブランドのオフホワイトを、クラブ公式の「Style and Culture Curator」に迎えたと発表しています。契約の一部として、オフホワイトは男子と女子のチームに衣服を提供し、男子チームは欧州チャンピオンズリーグのロンドンでのアウェイ戦で初めて着るとされました。
これは、試合のユニフォームではなく、移動や公式の場で着る服をブランドが担う形です。ユニフォームのサプライヤーとは別に、ファッションブランドが入る場所があることが分かります。
(参考)OFF-WHITE™ BECOMES AC MILAN STYLE AND CULTURE CURATOR – Fondazione Milan
アーセナルはユニフォームと同じ柄の街着を同時に出した
イングランドのアーセナルは、2024/25シーズンのアウェイユニフォームを、アディダスとファッションブランドのラブラム・ロンドンと作りました。クラブの発表によると、黒地に入る白いジグザグの柄は、ラブラム・ロンドンが手で描いたものです。
ラブラム・ロンドンの発表では、ユニフォームと合わせて、同じ柄と色を使った5点のコレクションも発表されました。内訳は、ジャケット2点、Tシャツ、ジャンパー、トラックパンツです。試合用の1着から、街で着る商品へ広げる設計になっています。
(参考)See our players modelling our new 2024/25 away kit – Arsenal
(参考)LABRUM COLLABORATES WITH ADIDAS AND ARSENAL FOR THE 2024/25 AWAY KIT – Labrum London
日本ではJリーグとBリーグとプロ野球で協業が発表されている
日本でも、リーグやクラブとファッションブランドの協業は、3つの競技で公式に発表されています。2020年から2026年までの発表を、競技ごとに整理しました。
| 競技 | 主な協業(発表の時期) | 売られたもの |
|---|---|---|
| サッカー | JリーグとF.C.Real Bristol(2020年2月)、FC東京とatmos(2020年3月)、日本代表とY-3(2024年6月)、Jリーグとユニクロ(2026年1月)、Jリーグとatmos(2026年4月)、JリーグとFREAK’S STORE(2026年5月) | クラブのロゴ入りのTシャツやパーカー、代表ユニフォーム、キャップなど |
| バスケットボール | 琉球ゴールデンキングスとBEAMS SPORTS(2025年7月)、京都ハンナリーズとBEAMS SPORTS(2026年2月) | 日常で着るファッションアイテム、限定ユニフォーム |
| プロ野球 | 埼玉西武ライオンズとVARZAR(2026年7月の5試合) | 協業グッズ。協業ユニフォームは来場者に配布 |
日本のリーグ・クラブとファッションブランドの協業(出典:各リーグ・クラブ・企業の公式発表。2026年10月11日に確認)
サッカーはリーグ全体とクラブ単独の2つの形がある
Jリーグは2020年2月14日、アパレルメーカーSOPH.の清永浩文氏の監修で、ブランド「F.C.Real Bristol」と作ったJ1からJ3までの48クラブのTシャツ(6,600円、税込)とパーカー(13,200円、税込)を売ると発表しました。翌月にはFC東京が、atmosとの限定グッズを「Jリーグクラブ初」として発表しています。リーグが全クラブをまとめる形と、クラブが単独で組む形が、同じ年に出ていました。
日本サッカー協会は2024年6月22日、日本代表のユニフォームに、ヨウジヤマモトとアディダスの協業ブランド「Y-3」を採用したと発表しました。代表で同ブランドが採用されるのは史上初とされています。
2026年には、Jリーグの発表が続きました。1月にユニクロとの契約が発表され、オールスターのユニフォームの制作とレプリカウェアの販売の予定、全60クラブのエンブレムなどを使えるTシャツ作成サービスが示されました。4月にはatmosが、J1の20クラブのグラフィックを使ったTシャツやキャップを発表し、5月にはFREAK’S STOREが第2弾を発表しています。FREAK’S STOREを運営する会社は、この商品を「街でも自然に楽しめるファッション」と説明しました。
(参考)J.LEAGUEコラボレーショングッズ発売決定!「F.C.Real Bristol」によるJリーグ48クラブのTシャツ&パーカーを販売(2020年2月14日) – Jリーグ
(参考)atmos コラボグッズ販売のお知らせ(2020年3月13日) – FC東京
(参考)アディダス サッカー日本代表 2024 ユニフォームが完成(2024年6月22日) – 日本サッカー協会
(参考)J.LEAGUE×FREAK’S STORE第2弾!“12人目”としてスタンドで闘う全てのサポーターへ向けたコレクション!(2026年5月13日) – 株式会社デイトナ・インターナショナル
バスケットボールはBEAMS SPORTSが2クラブと組んだ
Bリーグでは、ビームスのブランド「BEAMS SPORTS」が、2つのクラブと組んでいます。琉球ゴールデンキングスは2025年7月29日、協業プロジェクトの第3弾を発表しました。シーズンオフでもクラブを身近に感じられるよう、日常でも着回しができるファッションアイテムに仕上げたと説明しています。
京都ハンナリーズとの協業は、試合で着るユニフォームです。ビームスの2026年2月13日の発表によると、BEAMS SPORTSがデザインをプロデュースした限定ユニフォームを、4月1日のホームゲームで選手が着用し、2月13日から受注販売を始めるとしています。クラブにとって初めての協業ユニフォームだとされています。
(参考)BEAMS SPORTS×琉球ゴールデンキングスのコラボプロジェクト「KINGS with BEAMS SPORTS」第三弾を発売(2025年7月29日) – 琉球ゴールデンキングス
(参考)〈BEAMS SPORTS〉が京都ハンナリーズと初のコラボレーション。限定ユニフォームプロデュース(2026年2月13日) – 株式会社ビームス
プロ野球は試合のシリーズごとブランドと組んだ
埼玉西武ライオンズは、2026年7月22日から26日までの計5試合を、韓国発のファッションブランド「VARZAR」と組んだシリーズとして開催すると発表しました。球団の発表によると、協業グッズを売り、7月25日には協業ユニフォームを来場者に配るとしていました。
商品を売るだけでなく、試合の企画そのものをブランドと作る形です。ブランドの客層を球場に呼ぶねらいが読み取れますが、来場者の内訳などの数字は、発表には書かれていません。
(参考)VARZARコラボに新グッズが登場!/7/25(土)「VARZAR☓LIONSコラボレーションユニフォーム」圧着サービス実施(2026年7月18日) – 埼玉西武ライオンズ
Q. ブロークコアはファッションの流行として企業にどう関係しますか?
クラブやリーグのロゴを使った商品を、試合の日のほかにも着られる服として売る機会が広がっています。国内では2026年に、Jリーグとユニクロ、atmos、FREAK’S STOREの協業や、京都ハンナリーズとBEAMS SPORTSの限定ユニフォームが公式に発表されました。企業が関わるには、ロゴを使う権利を持つクラブやリーグとの契約が要ります。
Jクラブの物販収入は53クラブの合計で約169億円
ユニフォームを含むグッズの売上は、クラブの決算では物販収入として公表されています。ユニフォームだけの数字や、ブロークコアでどれだけ伸びたかを示す数字は、公表されていません。まず、物販全体の大きさを確かめます。
Jリーグは1クラブの売上の1割前後を物販が占める
Jリーグの2025年度のクラブ経営情報開示資料によると、3月と6月が決算の7クラブを除いた53クラブの物販収入は、合計で168億8,200万円でした。内訳は、J1が119億5,400万円、J2が36億7,900万円、J3が12億4,900万円です。
1クラブの平均で見ると、売上に占める物販収入の割合は、J1が10.2%、J2が8.3%、J3が8.9%です。一方で、物販にかかる費用(物販関連費)は、53クラブの合計で119億9,900万円でした。物販収入は、販売を代理店に委託しているクラブもあるため、取り扱いの総額でクラブどうしを比べられないと、Jリーグは注記しています。
Bリーグは38クラブの合計で50億円
Bリーグの2024-25シーズンのクラブ決算概要では、B1とB2の38クラブの物販収入は、合計で50億1,004万円でした。クラブの数も試合の数も違うため、Jリーグと単純には比べられません。それでも、グッズがクラブの収入の柱の1つであることは共通しています。
(参考)2024-25シーズン(2024年度)クラブ決算概要 – B.LEAGUE
マンチェスター・ユナイテッドは小売と商品ライセンスで1億4,490万ポンド
海外では、上場しているクラブの決算が手がかりになります。イングランドのマンチェスター・ユナイテッドは、2025年6月までの1年間の決算で、小売・グッズ・アパレル・商品ライセンスの収入が1億4,490万ポンドだったと発表しました。前の年より15.8%増えています。
会社は、増えた主な理由を、新しいECの仕組みの導入だと説明しています。流行によるものとは書かれていません。数字を社内で使うときは、物販の全体であること、増えた理由が何と説明されているかを、合わせて確かめてください。
クラブのロゴを使う商品は商品化の権利の許諾で作られる

クラブのエンブレムやロゴを付けた服は、企業が自由に作れるものではなく、権利を持つクラブやリーグの許諾を受けて作ります。ここで扱うのは、一般的な仕組みの紹介です。個別の契約や商標の判断は、弁護士や弁理士に確かめてください。
クラブやリーグのまわりでは、関わる相手ごとに、渡すものと受け取るものが違います。たとえばユニクロは、Jリーグにレフェリーウェアを提供し、オフィシャルエクイップメントパートナーという呼称を得ました。ファッションブランドはデザインを出して、ロゴを使った商品を作ります。ライセンスを受けた企業は商品化権料を払って商品化の許諾を受け、協賛金を出すスポンサーはユニフォームの広告の場所を得て、ファンは代金を払って商品を買います。
エンブレムやロゴは商標として守られている
特許庁は、商標を、事業者が自社の商品やサービスを他社のものと区別するために使うマークだと説明しています。商標権は、マークと、そのマークを使う商品やサービスの組み合わせで、1つの権利になります。
Jリーグ規約は、クラブのチーム名、エンブレム、ロゴタイプ、マスコットなどを「Jクラブプロパティ」と呼び、その中に意匠や商標が含まれるとしています。ロゴを使わずに大会やチームを連想させる表現の考え方は、アンブッシュマーケティングの記事で扱っています。
(参考)Jリーグ規約(2026年7月28日改定) – Jリーグ
Jリーグではロゴの組み合わせで権利の持ち主が変わる
Jリーグ規約の第125条は、ロゴなどを使って商品を作り、売る権利を「商品化権」と呼んでいます。Jリーグのロゴなどとクラブのロゴなどの両方を使う商品の商品化権はJリーグに、クラブのロゴなどだけを使う商品の商品化権は、そのクラブにあります。
Jリーグのプロパティ利用規約は、報道のほかの利用には、原則として商品化権料などが発生するとしています。料率は公表されていません。ユニフォームを作るメーカーとの契約と、商品化の権利の関係は、下の記事でくわしく扱っています。
あわせて読みたいサプライヤー契約とは|スポーツで製品を提供する企業の確認点›
(参考)Jリーグ規約(2026年7月28日改定) – Jリーグ
偽物の輸入は衣類が最も多い
人気が出た商品には、偽物の問題がついて回ります。財務省によると、2025年(令和7年)に税関が知的財産の侵害で輸入を差し止めた件数は31,760件で、このうち偽ブランド品などの商標権を侵害する物品が29,685件(構成比92.1%)でした。品目では衣類が10,660件と最も多く、全体の30.0%を占めています。
この数字は衣類の全体で、サッカーのユニフォームだけの件数は公表されていません。正規の商品を扱う企業は、クラブやリーグの公認であることを、売り場や商品ページで分かるように示すことが、自社とファンを守ることになります。
(参考)令和7年の税関における知的財産侵害物品の差止状況(詳細) – 財務省
街で着られる服にもスポンサーのロゴは残る
ユニフォームが街で着られると、胸や袖に入ったスポンサーのロゴも、試合の外で人の目に触れます。ただし、その露出がどれだけの人数や金額に当たるのかを測った公式の資料や調査は、今回確かめた範囲では見つかりませんでした。言えるのは、ロゴが入った商品が実際に売られている、という事実までです。
ユベントスがパレスと作った4thユニフォームについて、クラブの発表は、緑色のJeepのロゴが目を引くと書いています。ブランドと作ったユニフォームにも、企業のロゴが入っていたことが分かります。国内でも、ガンバ大阪のオンラインショップは、レプリカユニフォームの注意書きで、番号やエンブレムと並べて「スポンサーマーク」を挙げています。Jリーグのユニフォーム要項は、広告をシャツに8か所まで、ショーツの前後に1か所ずつ表示できるとしています。
一方、クラブのロゴを付けた街着のコレクションに、スポンサーのロゴが入るとは限りません。協賛する企業は、レプリカや協業の商品に自社のロゴが入るのか、色やデザインを変えてよいのかを、契約の前に確かめてください。ユニフォームの広告の場所と金額は、サッカーのユニフォームスポンサーの記事で整理しています。
(参考)The fourth kit by Juventus, adidas & Palace on sale today!(2019年11月7日) – Juventus
(参考)【通常販売】2026/27 レプリカユニフォーム1st – ガンバ大阪オンラインショップ
企業がクラブとの協業の前に確かめる4つの点

クラブのロゴを使った商品を作りたいと考えたら、デザインの前に、権利と契約の確認から始めます。公式の資料から読み取れる確認点を、4つ挙げます。
使うのは誰の権利か
最初に決めるのは、商品に何を使うかです。クラブのロゴだけを使うなら、相談先はそのクラブです。Jリーグのロゴも使う場合は、商品化権がJリーグにあります。実際に、48クラブや20クラブをまとめた商品は、Jリーグとの協業として発表されていました。
選手の写真や名前も使う場合は、話が変わります。Jリーグのプロパティ利用規約は、肖像を使った商品には別に商品化の申請が要り、肖像権料と商品化権料がかかるとしています。日本代表のロゴなどを使う場合の相談先は日本サッカー協会で、公認を示すオフィシャルライセンスマークの表示が必要です。
あわせて読みたい肖像権の使用料とは|スポーツ選手の起用で企業が払う3つの料金›
(参考)Jリーグ規約(2026年7月28日改定) – Jリーグ
(参考)JFAの著作物、プロパティについて – 日本サッカー協会
すでにある契約と重ならないか
クラブには、ユニフォームを作るメーカーや、同じ業種のスポンサーがすでにいます。アーセナルとユベントスの例では、ファッションブランドは、サプライヤーのアディダスと一緒に商品を作っていました。日本代表のY-3も、アディダスとヨウジヤマモトの協業ブランドです。
アパレルの企業が新しく入るときは、作ってよい商品の範囲を、クラブに確かめます。試合で着る物なのか、街で着る物だけなのかで、関わる相手が変わります。
(参考)The fourth kit by Juventus, adidas & Palace on sale today!(2019年11月7日) – Juventus
(参考)See our players modelling our new 2024/25 away kit – Arsenal
(参考)アディダス サッカー日本代表 2024 ユニフォームが完成(2024年6月22日) – 日本サッカー協会
どこでいつまで売るのか
国内の発表を見ると、売り方は、期間や数を絞ったものが目立ちます。京都ハンナリーズの限定ユニフォームは受注販売で、atmosのオンラインショップも受注を受け付け、届けるのは8月上旬の予定としていました。
売る場所も、契約で決める点です。FC東京とatmosの例では、クラブのオンラインショップと公式ショップで先に売り、2日後からatmosの直営店で売るとしていました。在庫を持つのは誰か、売れ残りをどう扱うかまで、先に決めておきます。契約書で確かめる項目は、スポーツスポンサー契約の記事も参考になります。
(参考)〈BEAMS SPORTS〉が京都ハンナリーズと初のコラボレーション。限定ユニフォームプロデュース(2026年2月13日) – 株式会社ビームス
(参考)atmos コラボグッズ販売のお知らせ(2020年3月13日) – FC東京
クラブのファンの外に届くか
ファッションブランドと組む意味は、クラブのファンではない人に届くことにあります。西武ライオンズは、ブランドと組んだ5試合のうちの1試合で、協業のユニフォームを来場者に配るとしていました。琉球ゴールデンキングスは、シーズンオフでもクラブを身近に感じてもらうことを、ねらいに挙げています。
企業の側は、自社の客層とクラブのファンがどれだけ重なるかを、先に見ておきます。重なりが小さいほど、新しい客に届く余地があります。ライセンス事業の収益の考え方は、スポーツライセンスビジネスの記事で扱っています。
(参考)VARZARコラボに新グッズが登場!/7/25(土)「VARZAR☓LIONSコラボレーションユニフォーム」圧着サービス実施(2026年7月18日) – 埼玉西武ライオンズ
(参考)BEAMS SPORTS×琉球ゴールデンキングスのコラボプロジェクト「KINGS with BEAMS SPORTS」第三弾を発売(2025年7月29日) – 琉球ゴールデンキングス
Q. クラブのロゴを使った服を企業が作るにはどうすればよいですか?
ロゴを使う権利を持つ相手から、商品化の許諾を受けます。Jリーグ規約では、クラブのロゴなどだけを使う商品の権利はクラブに、Jリーグのロゴなども使う商品の権利はJリーグにあります。選手の肖像も使う場合は、肖像権料と商品化権料がかかるとされています。個別の契約は、弁護士などの専門家に確かめてください。
まとめ|ブロークコアは商品と権利の取引を広げる動き
ブロークコアは着こなしの言葉ですが、企業にとっては、クラブのロゴを使った商品をどう作り、どう売るかという話です。要点を振り返ります。
- ブロークコアは、サッカーのユニフォームを普段着として着るスタイルで、法律や業界団体が決めた定義はない
- 海外ではユベントス、ACミラン、アーセナルが、ファッションブランドとの協業を公式に発表している
- 国内でも、Jリーグ、Bリーグ、プロ野球で協業が発表され、2026年はJリーグの発表が続いた
- Jクラブの物販収入は53クラブの合計で168億8,200万円(2025年度、約169億円)。ユニフォームだけの数字は公表されていない
- ロゴを使う商品は商品化の権利の許諾で作る。使うものによって、相談先がクラブ、リーグ、協会に分かれる
まずは、組みたいクラブの公式サイトで、これまでの協業の発表と、商品化の問い合わせ先を確かめてください。そのとき「クラブのロゴだけを使うのか、リーグのロゴや選手の肖像も使うのか」を決めておくと、話が早く進みます。協賛や商品化を含む全体像は、スポーツマーケティングとはで整理しています。
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