スポーツスポンサーのデメリット|降格で観客約15%減の例と企業の備え

スポーツスポンサーのデメリット|降格で観客約15%減の例と備え スポーツマーケティング

スポーツスポンサーのデメリットは、契約した時点で必ず生じる負担と、起こるかもしれないリスクの2種類に分かれます。負担は、効果が数字で見えにくいこと、途中でやめにくいこと、権利を使う人手と追加の費用、権利の使い残しの4つです。リスクは、チームの成績の低迷と降格、不祥事、試合の中止と延期、税務で寄附金とされることの4つで、どちらも契約の条項と測り方と社内の体制で小さくできます。

協賛の提案書には、看板やユニフォームの露出、招待席など、得られるものが並んでいます。ところが契約した翌年に、チームがJ2に降格して来場者が減る、施策に使う予算が無くて招待券が余る、決算で寄附金ではないかと指摘される、といったことは起こりえます。ここでは、デメリットとリスクを1つずつ取り上げ、Jリーグの公表データと国税庁の資料をもとに、契約前に何を決めておけば小さくできるかを見ていきます。

  1. スポーツスポンサーのデメリットは必ず生じる負担と起こりうるリスクに分かれる
  2. スポンサーになるデメリットは契約した時点で生じる4つの負担
    1. 効果が数字で見えにくい|目的と測り方を先に決める
    2. 契約期間の途中でやめにくい|中途解約の条項を確かめる
    3. 権利を使う人手と追加の費用がかかる|予算を別に取る
    4. 権利を使い切れずに残る|使う場面を先に割り当てる
  3. 降格したJリーグのクラブでは入場者数が約4〜15%減った
  4. 不祥事と中止と税務の3つのリスクは契約前に扱いを決める
    1. 協賛先の不祥事|解除と露出停止の条件を書いておく
    2. 試合の中止と延期|権利の振り替えと返金の扱いを決める
    3. 税務で寄附金とされる|宣伝の対価であることを書面に残す
  5. デメリットとリスクを減らす3つの備え|契約と測り方と社内体制
    1. 契約の条項で減らす
    2. 測り方で減らす
    3. 社内の体制で減らす
  6. 契約前から更新前までに確かめることを時期ごとに並べる
  7. デメリットの裏返しにスポーツスポンサーで差をつける余地がある
    1. 満足度が50%未満だからこそ目的と測り方を決めた企業が抜け出せる
    2. 施策の費用が協賛金の0.4倍だからこそ権利を使えば違いが出る
    3. スポンサー収入が増えたJクラブは78%で降格の年も支える企業がある
  8. スポーツスポンサーのデメリットとリスクのまとめ

スポーツスポンサーのデメリットは必ず生じる負担と起こりうるリスクに分かれる

スポーツスポンサーのデメリットを、必ず生じる負担(効果の見えにくさ・途中でやめにくい・使う人手と追加費用・権利の使い残し)と起こりうるリスク(成績の低迷と降格・不祥事・試合の中止と延期・税務で寄附金扱い)に分けた図

スポーツスポンサーのデメリットは、性質の違う2つに分けて考えると対策が立てやすくなります。1つは、契約した時点で必ず生じる負担です。効果の見えにくさ、途中でやめにくいこと、権利を使う人手と追加費用、権利の使い残しがこれにあたり、どの協賛先を選んでも避けられません。

もう1つは、起こるかもしれないリスクです。成績の低迷と降格、協賛先の不祥事、試合の中止と延期、税務で寄附金扱いになることがこれにあたります。起きるかどうかは選べませんが、起きたときの扱いは契約前に決めておけます。

負担は「社内でどう備えるか」、リスクは「契約書にどう書くか」が対策の中心になります。スポンサーの種類や仕組みの全体像はスポーツスポンサーとは|種類・金額・仕組みで、得られるものはスポーツスポンサーになるメリットで整理しています。メリットとデメリットを並べて社内で説明するときは、この2つの記事と合わせて使ってください。

Q. スポーツスポンサーになるデメリットは何ですか?

主なデメリットは、効果が数字で見えにくいこと、契約期間の途中でやめにくいこと、権利を使う人手と追加の費用がかかること、権利を使い切れずに残ることの4つです。これに加えて、チームの降格や不祥事、試合の中止、税務の扱いといった起こるかもしれないリスクがあります。

スポンサーになるデメリットは契約した時点で生じる4つの負担

スポンサーになるデメリットのうち、契約した時点で必ず生じる負担は4つです。いずれも協賛金の額とは別に、社内の手間や見えにくいコストとして現れます。

効果が数字で見えにくい|目的と測り方を先に決める

スポーツ協賛は、認知や好感、地域での信用など、売上にすぐ表れない効果を狙うことが多く、成果を数字で示しにくいのが最大のデメリットです。スポーツ庁と経済産業省の会議資料は、民間調査(ニールセンスポーツジャパン「スポーツ・スポンサーシップ実施企業調査2019」)をもとに、日本企業のスポンサーシップでは、CSR・地域貢献以外の目的に対する満足度が50%未満だったと紹介しています。

効果が見えないまま続けると、更新のたびに「やめるか続けるか」を根拠なしに決めることになります。目的を1つに絞り、協賛を始める前の数字を取っておくと、後から変化を示せます。測り方はスポーツスポンサーシップの効果測定方法で解説しています。

(参考)第2期スポーツ未来開拓会議「みる」スポーツ分科会(第2回)資料3 事務局資料(パートナー企業との共創) – スポーツ庁・経済産業省

契約期間の途中でやめにくい|中途解約の条項を確かめる

スポンサー契約は期間を決めて結ぶため、業績が悪くなったり方針が変わったりしても、期間の途中でやめるのは簡単ではありません。契約書に中途解約の定めがなければ、途中でやめる話は相手との交渉になります。

対策は、契約前に中途解約の条件と通知の期限、支払い済みの協賛金の扱いを確かめておくことです。自動更新の条項がある場合は、満了のどれくらい前に伝えればやめられるかも見ておきます。

あわせて読みたいスポーツスポンサーの契約更新と解約|企業の判断基準と時期›

権利を使う人手と追加の費用がかかる|予算を別に取る

看板やロゴの使用権は、持っているだけでは効果が出にくく、招待の企画や店頭の販促、SNSでの発信など、権利を使う施策(アクティベーション)に人手と費用がかかります。同じ会議資料は、民間調査をもとに、海外企業が協賛金に対して2.2倍のアクティベーション費用をかけているのに対し、日本企業は0.4倍だったと紹介しています。

この比率を当てはめると、協賛金が500万円なら、日本企業の平均的なかけ方では施策の費用は200万円、海外企業の比率なら1,100万円になります。資料は、アクティベーションの成功要因として予算の確保と、目的と評価方法の明確化が重要だという声も紹介しています。協賛金と施策の費用は分けて予算を組んでおくと、契約後に「使うお金が無い」状態を避けられます。

(参考)第2期スポーツ未来開拓会議「みる」スポーツ分科会(第2回)資料3 事務局資料(パートナー企業との共創) – スポーツ庁・経済産業省

権利を使い切れずに残る|使う場面を先に割り当てる

招待席、ロゴの使用権、冠試合、選手の派遣など、協賛の権利は種類が多く、担当者が1人だと年間を通して使い切れないことがあります。使われなかった権利は、払った協賛金に対して何も得ていない部分になります。

契約前に、権利ごとに「誰が・いつ・何に使うか」を割り当てておくと使い残しを防げます。年度の終わりに使った権利と使わなかった権利を数えておけば、翌年の協賛の稟議書で権利の組み直しを提案する根拠にもなります。

Q. スポンサー料のほかにどのくらいの費用がかかりますか?

決まった目安はありませんが、権利を使う施策には協賛金とは別の費用がかかります。スポーツ庁と経済産業省の会議資料が紹介した民間調査では、日本企業が協賛金に対してかけるアクティベーションの費用は0.4倍、海外企業は2.2倍でした。協賛金と施策の費用を分けて予算を組むと、権利を使い残しにくくなります。

降格したJリーグのクラブでは入場者数が約4〜15%減った

チームの成績の低迷と降格は、協賛企業にとって露出の場が変わるリスクです。2024年にJ1で戦い、2025年にJ2で戦った3クラブについて、Jリーグの公表データでホームゲームの1試合平均入場者数を比べると、3クラブとも減っていました。

クラブ 2024年 J1の平均入場者数 2025年 J2の平均入場者数 増減率 スポンサー収入 2024年度 スポンサー収入 2025年度
北海道コンサドーレ札幌 17,086人 14,470人 -15.3% 2,059百万円 掲載なし(決算期が異なるため)
ジュビロ磐田 13,817人 12,326人 -10.8% 2,849百万円 3,437百万円
サガン鳥栖 9,800人 9,382人 -4.3% 986百万円 1,023百万円

出典:J.LEAGUE Data Site「年度別入場者数推移」、公益社団法人日本プロサッカーリーグ「2025年度 クラブ経営情報開示資料」をもとに Human Soar 作成。増減率は1試合平均入場者数から計算

計算すると、1試合平均入場者数は北海道コンサドーレ札幌が約15.3%、ジュビロ磐田が約10.8%、サガン鳥栖が約4.3%減りました。同じ期間にJ1全体の1試合平均は20,355人から21,246人へ約4.4%増えているので、降格したクラブだけが逆の動きをしたことになります。スタジアムの看板やユニフォームを見る人の数は、降格した年に減ると見込んでおくのが現実的です。

一方で、クラブのスポンサー収入は、ジュビロ磐田が2,849百万円から3,437百万円、サガン鳥栖が986百万円から1,023百万円と、降格した2025年度も増えていました(北海道コンサドーレ札幌は決算期の違いで2025年度の数字が開示資料に載っていません)。降格してもクラブとの協賛関係はすぐには崩れない一方、協賛企業が得る露出は減りうる、という組み合わせです。

このため、降格したときに金額や権利をどう扱うかは、契約前に決めておくことが大切です。たとえば、所属カテゴリーが変わったら金額を見直す、招待席や露出の数を組み直す、といった扱いを書いておく方法があります。クラブ別の入場者数はJリーグの観客動員数|2025年チーム別平均で確かめられます。

(参考)年度別入場者数推移 – J.LEAGUE Data Site(公益社団法人日本プロサッカーリーグ)

(参考)2025年度 クラブ経営情報開示資料(2026年5月26日、7月24日更新) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Q. チームが降格したらスポンサー料は減らせますか?

契約書に降格したときの扱いが書かれていれば、その定めに沿って見直せます。定めがなければ、減額は相手との話し合いになります。降格すると来場者や露出の場が変わることがあるため、契約前に降格時の金額や権利の扱いを決めておくのが確実です。

不祥事と中止と税務の3つのリスクは契約前に扱いを決める

降格のほかにも、協賛先の不祥事、試合の中止と延期、税務の扱いという3つのリスクがあります。どれも起きてから話し合うと時間がかかるため、契約前に扱いを決めておくのが基本です。

協賛先の不祥事|解除と露出停止の条件を書いておく

選手やクラブの不祥事が起きると、協賛企業の名前も一緒に報じられ、企業の評判に影響することがあります。契約書に解除の事由や露出を止める条件が書かれていないと、対応を決めるのに時間がかかります。条項の書き方と起きた日の動き方はスポンサー契約と不祥事|スポーツ協賛で企業が決めておくことにまとめています。

試合の中止と延期|権利の振り替えと返金の扱いを決める

感染症や災害で試合が開かれないと、冠試合や招待、看板の露出といった権利が使えなくなります。Jリーグは2020年2月25日、新型コロナウイルスの影響を受けて、2月26日のルヴァンカップの試合の開催延期を決め、3月15日までに予定していたすべての公式戦の開催延期を理事会で起案すると発表しました。

こうした事態に備え、契約書には、試合が中止や延期になったときに権利を別の試合へ振り替えるのか、協賛金の一部を返すのかを書いておきます。振り替えるなら期限と代わりの権利の中身まで決めておくと、話し合いが短く済みます。

(参考)新型コロナウイルスの影響による、2月26日(水)のルヴァンカップ開催延期と以降の公式戦開催について(2020年2月25日) – Jリーグ

税務で寄附金とされる|宣伝の対価であることを書面に残す

国税庁は、事業の遂行と直接関係のある広告宣伝の費用は寄附金から除かれるとしたうえで、寄附金に当たるかは個々の実態で判断するとしています。スポンサー料が宣伝の対価と認められず寄附金とされると、一般の寄附金は損金算入限度額を超えた部分が損金になりません。

国税庁の示す普通法人の計算式に当てはめると、資本金1億円(資本準備金なし)、所得2,000万円、事業年度12か月の会社の限度額は、(1億円×12/12×1,000分の2.5+2,000万円×100分の2.5)×4分の1で187,500円です。この会社がほかに寄附金を出していないとして、スポンサー料300万円の全額が寄附金とされると、計算上2,812,500円が損金になりません。

また、得意先や仕入先などを接待するための支出は交際費等になり、取引先を招く観戦チケットはこれに当たることがあります。看板の掲出や社名の表示など、見返りの中身を契約書と写真で残しておくことが、広告宣伝費として説明する土台になります。区分の判断は会社ごとの実態で変わるため、契約前に税理士に確認してください。

あわせて読みたいスポンサー料の勘定科目|企業のスポーツ協賛の3区分と消費税›

(参考)No.5281 寄附金の範囲と損金不算入額の計算 – 国税庁

(参考)No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算 – 国税庁

デメリットとリスクを減らす3つの備え|契約と測り方と社内体制

ここまでの負担とリスクは、契約の条項、測り方、社内の体制の3つの備えで小さくできます。どの備えがどのデメリットに効くかを並べると次のとおりです。

備え 効くデメリット・リスク すること
契約の条項 途中でやめにくい/降格/不祥事/中止と延期 中途解約・降格時の扱い・解除・露出の停止・振り替えと返金を契約書に書く
測り方 効果が見えにくい/権利の使い残し 目的を1つに決め、始める前の数字を取り、使った権利を記録する
社内の体制 人手と追加の費用/権利の使い残し/税務の扱い 担当者と施策の予算を決め、見返りの中身を書面に残す

出典:国税庁 タックスアンサー No.5281、スポーツ庁・経済産業省 第2期スポーツ未来開拓会議「みる」スポーツ分科会(第2回)資料3 をもとに Human Soar 作成

契約の条項で減らす

途中でやめにくいこと、降格、不祥事、中止と延期の4つは、契約書の書き方で影響を小さくできます。中途解約の条件と通知の期限、所属カテゴリーが変わったときの金額と権利、解除と露出の停止の条件、試合が開かれないときの振り替えと返金を、契約前に1つずつ確かめます。

提案書の段階では書かれていないことも多いので、気になる点は契約書の案を受け取った時点で相手に質問し、合意した内容は書面に残しておきます。

あわせて読みたいスポーツスポンサー契約とは|企業が確かめる6項目と印紙・法律›

測り方で減らす

効果の見えにくさと権利の使い残しは、測り方を決めておくことで小さくできます。目的を1つに決め、始める前の数字を取り、使った権利を記録しておけば、更新のときに続ける理由も見直す理由も示せます。見た人の意識の変化を測る方法はスポーツ協賛のブランドリフト調査で紹介しています。

社内の体制で減らす

人手と追加の費用、権利の使い残し、税務の扱いは、社内の体制で備えます。権利を使う担当者と施策の予算を協賛金とは別に決め、経理と一緒に見返りの中身を書面に残す流れを作っておくと、1人の担当者に負担が集中しにくくなります。

Q. スポーツスポンサーのリスクを減らすには何から始めればよいですか?

協賛の目的を1つに決め、始める前の数字を取っておくことから始めます。そのうえで、中途解約や降格、不祥事、中止のときの扱いを契約書で確かめ、権利を使う担当者と予算を社内で決めておきます。税務の扱いは、契約前に税理士に確認しておくと安心です。

契約前から更新前までに確かめることを時期ごとに並べる

スポーツスポンサーのデメリットとリスクに備えて、契約前・契約時・契約中・更新前に企業が確かめることを時期ごとに並べた図

3つの備えは、時期ごとにやることを並べると抜けが出にくくなります。契約前は、目的を1つに決め、相手の公表情報を見て、始める前の数字を取ります。契約時は、中途解約の条項を見て、降格時の扱いを決め、見返りを書面に残します。

契約中は、担当と予算を確保し、使った権利を記録します。更新前には、効果を数字でまとめ、続けるか見直すかを決めます。この流れを1年回すと、翌年の更新の判断が前年の数字にもとづいてできるようになります。

デメリットの裏返しにスポーツスポンサーで差をつける余地がある

ここまでのデメリットは、多くの企業が同じところでつまずいていることも示しています。つまずく場所が分かっていれば、そこを先に手当てした企業は、同じ協賛金でも成果を出しやすくなります。デメリットごとに、裏返すと何が見えるかを3つに分けて説明します。

満足度が50%未満だからこそ目的と測り方を決めた企業が抜け出せる

先に紹介したとおり、スポーツ庁と経済産業省の会議資料が取り上げた民間調査では、日本企業のスポンサーシップは、CSR・地域貢献以外の目的に対する満足度が50%未満でした。同じ資料は、成功のために目的と評価方法をはっきりさせることが重要だという声も紹介しています。

裏返すと、目的を1つに決め、始める前の数字を取っておくだけで、資料が成功の条件として挙げたことに手が届きます。更新のたびに数字で効果を説明できれば、社内での継続の判断も早くなります。

(参考)第2期スポーツ未来開拓会議「みる」スポーツ分科会(第2回)資料3 事務局資料(パートナー企業との共創) – スポーツ庁・経済産業省

施策の費用が協賛金の0.4倍だからこそ権利を使えば違いが出る

同じ資料によると、海外企業が協賛金の2.2倍をアクティベーション(権利を使う施策)にかけているのに対し、日本企業は0.4倍でした。権利を持っていても、使う施策が少なければ、届けられる場面は限られます。

反対に、協賛金とは別に施策の予算を取り、招待や店頭の販促、SNSでの発信に権利を使い切る企業は、同じ協賛金で届けられる場面を増やせます。予算を分けて組むことは、デメリットへの備えであると同時に、成果を伸ばす手段にもなります。

(参考)第2期スポーツ未来開拓会議「みる」スポーツ分科会(第2回)資料3 事務局資料(パートナー企業との共創) – スポーツ庁・経済産業省

スポンサー収入が増えたJクラブは78%で降格の年も支える企業がある

Jリーグの2025年度クラブ経営情報開示資料では、比べられる51クラブのうち、スポンサー収入が前年度より増えたクラブは40クラブ(78%)でした。降格したジュビロ磐田とサガン鳥栖でも、スポンサー収入は前年度より増えています。成績が落ちた年にも、クラブを支え続けた企業があったということです。

降格のリスクは、来場者の数だけで協賛を判断する企業にとってはデメリットです。一方で、地域とのつながりや社員の一体感など、目的を成績に左右されないものに置いた企業は、降格の年も目的に沿って協賛を続けるかどうかを判断できます。デメリットを把握したうえで始めれば、スポーツスポンサーは自社の目的に合った成果を狙える手段になります。

(参考)2025年度 クラブ経営情報開示資料(2026年5月26日、7月24日更新) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

スポーツスポンサーのデメリットとリスクのまとめ

スポーツスポンサーのデメリットは、必ず生じる負担と起こりうるリスクに分けると、社内と契約書のどちらで備えるかがはっきりします。出典は本文の各セクションに記載しています。

  • 負担は、効果の見えにくさ、途中でやめにくいこと、権利を使う人手と追加の費用、権利の使い残しの4つ
  • リスクは、成績の低迷と降格、不祥事、試合の中止と延期、税務で寄附金とされることの4つ
  • 2024年にJ1、2025年にJ2で戦った3クラブは、1試合平均入場者数が約4〜15%減った
  • スポンサー料が寄附金とされると、損金算入限度額を超えた部分は損金にならない
  • 契約の条項、測り方、社内の体制の3つの備えで、デメリットとリスクは小さくできる
  • デメリットの裏返しは、目的と測り方、施策の予算、続ける判断で他社と差をつける余地になる

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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