Jリーグの分配金|J1は1クラブ2.75億円、順位で差が付く

Jリーグの分配金|J1は1クラブ2.75億円、順位で差が付く スポーツビジネス

Jリーグの分配金(Jリーグの規程上の名前は「配分金」)は、2026/27シーズンに全クラブへ同じ額を配る均等配分金だけで、1クラブあたりJ1が2億7,500万円、J2が1億500万円、J3が2,250万円です。これに、J1の順位やDAZN視聴者数などのファン指標で配る理念強化配分金(総額約21.6億円)やファン指標配分金(総額10億円)が上乗せされます。Jリーグの2027年6月期予算では、クラブへの配分金は総額145億1,200万円です。

協賛しているクラブが上位に入ったとき、「配分金が増えるらしい」とは聞くものの、いくら増えるのか、いつ入るのかまでは分からない。降格すれば何が減るのかも、契約更新の前に知っておきたいところです。ここでは、配分金の仕組み、2026/27シーズンの金額、順位ごとの額、DAZNとの関係、推移を順に見ていきます。

Jリーグの分配金の仕組み|均等配分と成果配分の足し算で決まる

Jリーグの分配金(配分金)の仕組みを示した図。1クラブが受け取る配分金は、均等配分金・理念強化配分金・ファン指標配分金・ACLサポートやキャンプ支援などの足し算で決まる

1つのクラブが受け取る配分金は、カテゴリーごとに同じ額を受け取る均等配分金に、成績や人気に応じた配分金、ACLサポート配分金やキャンプ支援配分金などを足したものです。Jリーグは2023年に配分金規程を改定し、均等配分金に重きを置いた構造から、競技成績やファン増加などの成果に応じた「結果配分」中心へ段階的に移しています。

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

全クラブに同じ額を配る配分金

均等配分金は、J1・J2・J3のカテゴリーごとに全クラブへ同じ額を配るものです。Jリーグの説明では、公衆送信権料の均等配分のほか、アカデミー支援費などクラブ数に応じて均等に配分しているものをすべて含んだ額です。Jリーグ配分金規程は、配分金を受け取る条件として、クラブライセンスの交付を受けていることと、J1・J2・J3のいずれかのリーグ戦に参加していることを挙げています。ライセンスの基準はクラブライセンスとはで解説しています。

(参考)Jリーグ配分金規程 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

成績と人気で配る配分金

理念強化配分金は、J1の年間順位とファン指標順位の上位クラブに、複数のシーズンに分けて支給されます。受け取るクラブは活用計画書を出し、外部委員2名を含む5名の審査委員会が、育成やフットボール環境の整備といった目的に合っているかを審査します。使い道が目的に沿っていなかった場合は、返還を求められることがあります。

ファン指標配分金は全クラブが対象で、規程上の目的は「スタジアム来場者数の向上」です。原資は、配分金の種類ごとに協賛金収益、公衆送信権料収益、スポーツくじの支援経費などと決められています。財源ごとの種類の分かれ方は、リーグの協賛金の流れと合わせて別の記事で整理しています。

あわせて読みたいJリーグのパートナー契約|区分と協賛金の推移・企業の選び方›

(参考)Jリーグ配分金規程 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Q. Jリーグの分配金とは何ですか?

JリーグがJクラブに配るお金のことで、Jリーグの規程では「配分金」と呼ばれています。協賛金収益や放映権にあたる公衆送信権料収益などを原資に、カテゴリーごとに全クラブへ同じ額を配る均等配分金と、成績や人気に応じて配る理念強化配分金・ファン指標配分金などに分かれます。

2026/27シーズンのJリーグ分配金|均等配分金は総額80.5億円に増えた

Jリーグは2026年7月28日の理事会で、2026/27シーズンの配分金を決めました。均等配分金は2025シーズンから6.5億円増えて総額80.5億円になり、キャンプ支援配分金とU-21 Jリーグ配分金が新しく設けられています。金額が発表された7種類を足すと、計算上は約131.4億円です。

配分金の種類 2026/27シーズン 配り方 2025シーズン
均等配分金 総額80.5億円(1クラブあたりJ1 2億7,500万円・J2 1億500万円・J3 2,250万円) カテゴリーごとに全クラブ同額 J1 2億5,000万円・J2 1億円・J3 2,000万円
理念強化配分金 総額約21.6億円 J1順位・ファン指標順位の上位クラブ(審査あり) 総額約21.6億円
ファン指標配分金 総額10億円 DAZN視聴者数などのファン指標 総額約13.6億円
ACLサポート配分金 総額5.5億円 ACL Elite出場の5クラブに各1億円、ACL Two出場の1クラブに5,000万円 総額5,000万円
キャンプ支援配分金 総額10億円 シーズン移行で増えるキャンプ費用の支援(5年間で総額40億円) (新設)
リーグ事業協力費 総額3.2億円 - 総額1.8億円
U-21 Jリーグ配分金 総額6,050万円 参加11クラブに各550万円 (新設)

出典:Jリーグ「2026/27シーズンの配分金について」「2025年度の配分金について」をもとに Human Soar 作成。公衆送信権料(傾斜配分)・商品化権料・toto交付金は2026/27シーズンも配分方針に変更なしとされ、金額は発表されていない

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2025年度の配分金について(2025年2月25日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

J1とJ2の差は1クラブ1億7,000万円

均等配分金はJ1が2億7,500万円、J2が1億500万円なので、計算するとJ1からJ2に降格したクラブは均等配分金だけで1億7,000万円減ります。J2とJ3の差は8,250万円です。2025シーズンと比べると、1クラブあたりの額はJ1で2,500万円、J2で500万円、J3で250万円増えました。

キャンプ支援配分金は、秋春制への移行で夏と冬の2回になるキャンプの費用増加分を支える配分金で、2031年6月30日までの5事業年度に限って支給されます。シーズン移行の日程と企業への影響は秋春制とはにまとめています。

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2025年度の配分金について(2025年2月25日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

年間視聴パス分は2026特別シーズンに1.5年分を配った

2026/27シーズンのファン指標配分金10億円は、ファン指標をもとにした分だけの金額です。Jリーグによると、年間視聴パスの販売をもとにした分は、2026特別シーズンに2026特別シーズンと2026/27シーズンの1.5年分(5.4億円)をまとめて配ったため、2026/27シーズンには配りません。賞金も配分金とは別に決まっていて、2026/27シーズンのJ1リーグは総額4.8億円、ルヴァンカップは総額2.4億円です。

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Jリーグの分配金は順位でいくら変わるか|J1優勝は3シーズンで5億円

理念強化配分金は、J1の年間順位とファン指標順位で額が決まり、1回の順位に対して複数のシーズンに分けて支給されます。2025シーズンのJ1順位による分は最長3シーズン、2026特別シーズン(明治安田J1百年構想リーグ)とファン指標順位による分は最長2シーズンです。順位ごとの支給基準額を、支給されるシーズンをまたいで足し合わせると次のようになります。

順位 2025年J1順位(26特別〜27/28の3シーズン合計) 2026特別シーズンJ1順位(26/27〜27/28の2シーズン合計) 2025年ファン指標順位(26特別〜26/27の2シーズン合計)
1位 5億円 2億5,000万円 1億7,000万円
2位 3億6,000万円 1億8,000万円 1億2,000万円
3位 2億2,000万円 1億1,000万円 7,000万円
4位 1億5,000万円 7,500万円 5,000万円
5位 1億2,000万円 6,000万円 4,000万円
6位 9,000万円 4,500万円 3,000万円
7位 6,000万円 3,000万円 2,000万円
8位 5,000万円 2,500万円 2,000万円
9位 4,000万円 2,000万円 1,000万円
10位 3,000万円 1,500万円 1,000万円
合計 16億2,000万円 8億1,000万円 5億4,000万円

出典:Jリーグ「2026/27シーズンの配分金について」の理念強化配分金支給基準額(表2・表3・表4)をもとに Human Soar 作成。各シーズンの支給基準額を足し合わせた額。支給は活用計画の審査と理事会の承認を経て決まる

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

J1の1位と10位では額に約17倍の差がある

2025シーズンのJ1順位による分は、1位が5億円、2位が3億6,000万円、3位が2億2,000万円です。4位は1億5,000万円、10位は3,000万円で、計算すると1位は10位の約17倍になります。1〜3位は3シーズン目にも支給があるため、上位ほど配分金が長く続きます。2026特別シーズンは半年の大会だったため、同じ1位でも2シーズン合計2億5,000万円です。

ファン指標順位による分は、DAZN視聴者数などのファン指標の順位で決まり、1位は2シーズン合計1億7,000万円です。競技の順位とは別に、人気でも配分金が動く仕組みになっています。

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

2026特別シーズンの支給候補は神戸の2億円が最多

実際のクラブで見ると、2026特別シーズンの理念強化配分金の支給候補額(総額約10.8億円)は、神戸が2億円、鹿島が1億8,500万円、広島が1億7,500万円、浦和が1億1,500万円でした。神戸は2024シーズンのJ1優勝による2年目の1億2,500万円と、2025シーズンのJ15位による6,000万円、ファン指標6位による1,500万円を合わせた額です。鹿島は2025シーズンのJ1優勝による1億2,500万円とファン指標2位による6,000万円で、優勝による支給は2026/27シーズンの2億5,000万円、2027/28シーズンの1億2,500万円と続きます。

なお、2026特別シーズンの明治安田J1百年構想リーグは神戸が優勝しています。この順位による理念強化配分金は、2026/27シーズンと2027/28シーズンに1億2,500万円ずつの受給資格になります。2026/27シーズンの支給対象クラブは、活用計画の審査と承認を経て11月に決まります。

(参考)2026特別シーズンの配分金について(2026年2月24日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)大会の歴史(歴代チャンピオン) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Q. Jリーグで優勝すると分配金はいくらもらえますか?

2025シーズンのJ1優勝クラブは、理念強化配分金として3つのシーズンに分けて合計5億円の受給資格を得ます。内訳は2026特別シーズンに1億2,500万円、2026/27シーズンに2億5,000万円、2027/28シーズンに1億2,500万円で、支給は活用計画の審査と理事会の承認を経て決まります。リーグ戦の賞金はこれとは別です。

DAZNの放映権料とJリーグの分配金|ファン指標配分金はJ1に約7割

JリーグがDAZNなどから受け取る公衆送信権料収益は、2025年度の決算で221億8,700万円でした。この収益は、理念強化配分金、ファン指標配分金、ACLサポート配分金の原資で、均等配分金にも公衆送信権料の均等配分が含まれます。2025年度のファン指標配分金を全60クラブの一覧からカテゴリー別に集計すると、総額約13億5,995万円のうちJ1の20クラブが71.2%を受け取っていました。

カテゴリー クラブ数 合計 全体に占める割合 1クラブ平均 最多 最少
J1 20クラブ 約9億6,798万円 71.2% 約4,840万円 浦和(約9,028万円) 横浜FC(約2,840万円)
J2 20クラブ 約3億2,579万円 24.0% 約1,629万円 札幌(約3,627万円) 秋田(約805万円)
J3 20クラブ 約6,618万円 4.9% 約331万円 松本(約845万円) 高知(約202万円)
合計 60クラブ 約13億5,995万円 100% 約2,267万円 浦和(約9,028万円) 高知(約202万円)

出典:Jリーグ「2026特別シーズンの配分金について」の2025年度ファン指標配分金(クラブ別の配分金額)をもとに Human Soar 作成。カテゴリーは2025シーズンの所属。金額は万円未満を四捨五入

(参考)2025年度決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2026特別シーズンの配分金について(2026年2月24日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

DAZNとの契約は2033年までの11年間で約2,395億円

JリーグとDAZNは2017年から10年間で約2,100億円の放映権契約を結び、2020年に2017年から2028年までの12年間で約2,239億円へ見直しました。2023年3月30日には、2023年から2033年までの11年間で約2,395億円の新しい契約に合意したと発表しています。この契約には、成長が加速した場合にさらに成長投資ができるよう、より柔軟なレベニューシェア(収益の分け合い)の仕組みが盛り込まれました。

DAZNの事業そのものはスポーツOTT配信企業3社で他の配信企業と比べています。

あわせて読みたいスポーツ放映権の仕組みと日本市場2026|収益構造を解説›

(参考)JリーグとDAZNの新たな放映権契約について(2023年3月30日) – Jリーグ公式サイト

(参考)2025年度決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

視聴が多いクラブほどファン指標配分金が増える

2025年度のファン指標配分金は、2025シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパスの販売実績などで全60クラブに配られました。最も多い浦和は約9,028万円、最も少ない高知は約202万円で、計算すると約45倍の開きがあります。J2の最多は札幌の約3,627万円で、J1で最も少ない横浜FCの約2,840万円を上回っています。

同じカテゴリーの中でも、視聴や来場を増やせるかどうかで配分金に差がつきます。Jリーグは、ファン指標配分金はシーズン視聴パスの販売実績を含むため、理念強化配分金の人気順位とは順番が異なると注記しています。

(参考)2026特別シーズンの配分金について(2026年2月24日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Q. DAZNの放映権料はJクラブにどう配られますか?

DAZNなどから入る公衆送信権料収益は、均等配分金の一部のほか、理念強化配分金、ファン指標配分金、ACLサポート配分金の原資になります。ファン指標配分金はDAZN視聴者数やシーズンパスの販売実績などで配られ、2025年度は総額約13.6億円でした。

Jリーグの分配金の推移|2016年度の73億円から145億円の予算へ

Jリーグ本体の決算で「クラブへの配分金」を見ると、2016年度の73億2,400万円から、DAZNとの契約が始まった2017年度に137億4,900万円へ増えました。2023年度に111億8,500万円まで下がったあと、2025年度は127億3,500万円、2027年6月期予算は145億1,200万円です。

年度 クラブへの配分金 公衆送信権料収益
2016年度 73億2,400万円 50億5,000万円
2017年度 137億4,900万円 178億400万円
2018年度 141億100万円 177億8,700万円
2019年度 148億6,300万円 177億9,400万円
2020年度 143億2,400万円 199億4,200万円
2021年度 152億7,300万円 186億1,200万円
2022年度 151億6,800万円 194億400万円
2023年度 111億8,500万円 194億2,000万円
2024年度 121億8,600万円 212億7,600万円
2025年度 127億3,500万円 221億8,700万円
2026年6月期(6か月) 65億400万円 103億6,200万円
2027年6月期予算(2026/27シーズン) 145億1,200万円 222億2,000万円

出典:Jリーグ「各年度の決算について」「2027年6月期予算について」をもとに Human Soar 作成。2016年度の公衆送信権料収益の欄は「放送権料収益」。2026年6月期はシーズン移行にともなう6か月の変則決算

(参考)2025年度決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2027年6月期予算について(2026年6月18日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

2017年度に配分金が約1.9倍になった

2016年度に50億5,000万円だった放送権料収益は、2017年度に公衆送信権料収益として178億400万円になりました。同じ年度にクラブへの配分金は73億2,400万円から137億4,900万円へ増え、計算すると約1.9倍です。その後2022年度までは140億〜150億円台で推移しました。2023年度は配分金規程を改定して結果配分へ移り始めた年で、配分金は前年度から39億8,300万円減っています。

(参考)2016年度(平成28年度)決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2017年度(平成29年度)決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2023年度決算について – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

J1クラブでは売上高の6.6%が配分金

クラブの側から見ると、2025年度に開示した53クラブのJリーグ配分金は合計103億5,100万円でした。1クラブ平均はJ1が4億2,700万円で売上高の6.6%、J2が1億1,600万円で5.0%、J3が2,800万円で3.2%です。スポンサー収入の構成比はJ1が40.6%、J3が56.5%なので、カテゴリーが下がるほど協賛金への依存が大きくなります。

クラブ別では、J1の2025年度決算でJリーグ配分金が最も多いのは神戸の8億8,200万円で、売上高87億1,100万円の約10.1%にあたります。次いで広島が6億3,400万円、横浜FMが6億2,200万円でした。神戸は2025年度の理念強化配分金の支給候補額もクラブ別で最も多い5億5,000万円でした。ただし、クラブの決算期とJリーグの事業年度はずれているため、決算の配分金とその年度の発表額は一致しません。人件費との比較はJリーグの人件費ランキングが参考になります。

(参考)2025年度 クラブ経営情報開示資料 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2025年度 J1・J2・J3クラブ決算一覧 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

(参考)2025年度の配分金について(2025年2月25日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

Q. 2025年のJリーグの分配金はいくらでしたか?

Jリーグの2025年度決算では、クラブへの配分金は127億3,500万円でした。2025シーズンの均等配分金は1クラブあたりJ1が2億5,000万円、J2が1億円、J3が2,000万円で、理念強化配分金は総額約21.6億円です。

協賛先クラブの分配金を企業が読む方法|所属と順位で見る数字を変える

Jリーグの分配金を協賛企業が読むときの判断図。J1上位なら理念強化配分金の活用計画、J1とJ2なら均等配分金の差、J3ならスポンサー収入の比重を見る

配分金はクラブの収入の一部なので、協賛先のクラブがどのカテゴリーにいて、何位にいるかで、見るべき数字が変わります。協賛の金額や更新の判断をするときは、配分金が増える・減る時期と、自社の協賛金の重みを合わせて確かめます。

J1上位のクラブは理念強化配分金の使い道を見る

理念強化配分金は、日本サッカーの水準向上、若年層からの一貫した選手育成、フットボール環境の整備、地域交流・国際交流とスポーツ文化の振興を目的にしていて、クラブは活用計画を出して審査を受けます。育成や地域交流に使う計画であれば、協賛企業の地域貢献の取り組みと重なる部分を探せます。ただし優勝による支給も最長3シーズンで終わるため、増えた配分金を前提にした長期の計画かどうかは、クラブに確かめておきます。

(参考)Jリーグ配分金規程 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

J1とJ2を行き来するクラブは均等配分金の差を見る

2026/27シーズンの均等配分金は、J1とJ2で1クラブ1億7,000万円違います。昇降格の境目にいるクラブと複数年の契約を結ぶときは、降格した場合の協賛内容や露出の扱いを契約前に話し合っておくと安心です。

(参考)2026/27シーズンの配分金について(2026年7月28日) – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

J3のクラブは協賛金の重みが大きい

J3のクラブは、Jリーグ配分金が売上高に占める割合が平均3.2%にとどまり、スポンサー収入が56.5%を占めます。J3の均等配分金は1クラブ2,250万円なので、同じ規模の協賛でも、J1のクラブよりも経営への影響が大きくなります。協賛の規模をクラブごとに比べるときは、スポンサー収入のランキングと合わせて見ると分かりやすくなります。

あわせて読みたいJリーグのスポンサー収入ランキング|全53クラブと平均額›

(参考)2025年度 クラブ経営情報開示資料 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ

スポーツくじの収益もクラブに届く

Jリーグ配分金規程は、日本スポーツ振興センター(JSC)からJリーグに支払われる支援経費の範囲で、全Jクラブに一般交付金を支給すると定めています。目的は、スポーツ振興投票の実施等に関する法律第4条にもとづく、くじの対象試合の計画的かつ安定的な開催の確保です。JSCによると、1試合予想くじ「WINNER」の売上の一部は、JリーグやB.LEAGUEのクラブに還元され、選手などのための環境整備やクラブの強化にあてられます。スポーツ界全体の収益の課題は日本スポーツ業界の8つの課題で整理しています。

(参考)スポーツ振興投票の実施等に関する法律(平成十年法律第六十三号) – e-Gov法令検索

(参考)2026/27明治安田Jリーグを対象とした1試合予想くじ「WINNER」販売中!(令和8年8月3日) – 独立行政法人日本スポーツ振興センター

Jリーグの分配金のまとめ

Jリーグの分配金は、カテゴリーで決まる均等配分金に、順位や人気で決まる配分金が上乗せされる仕組みです。数値の出典は本文の各セクションに記載しています。

  • 2026/27シーズンの均等配分金は1クラブあたりJ1が2億7,500万円、J2が1億500万円、J3が2,250万円で、総額80.5億円
  • 理念強化配分金は総額約21.6億円で、2025シーズンのJ1優勝は3シーズン合計5億円、10位は3,000万円
  • DAZNなどからの公衆送信権料収益が理念強化配分金・ファン指標配分金の原資で、2025年度のファン指標配分金は約7割がJ1に配られた
  • クラブへの配分金は2016年度の73億2,400万円から、2027年6月期予算の145億1,200万円へ増えている
  • 協賛先がJ1上位なら使い道、昇降格の境目なら均等配分金の差、J3なら協賛金の重みを確かめる

元気な社員が、いちばんのマーケティングになる。

社員のウェルビーイングを高め、
その元気が自然と外に伝わる仕組みをつくります。

インナーマーケティングを知る →

About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

コメント

タイトルとURLをコピーしました