健康優良企業は、健康企業宣言に取り組む企業を「銀の認定」と「金の認定」で認める制度です。東京の制度では、宣言から6か月以上たってから報告を出し、採点が80点以上なら認定されます。金は銀を取ったあとの段階で、運動の取り組みにはスポーツも使えます。
協会けんぽから「健康企業宣言」の案内が届いた。取引先の名刺には「銀の認定」のマークがある。健康経営優良法人とは違うのか、何から始めればよいのかと、案内を前に手が止まっている担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、東京の制度を例に、銀と金の違い、健康経営優良法人との関係、スポーツを使った進め方、認定までの流れを順に整理します。制度の中身は地域や保険者で異なるので、加入先の案内も確かめてください。
健康優良企業は健康企業宣言から銀と金へ進む認定制度

健康優良企業は、健康企業宣言をした企業の取り組みを、銀と金の2段階で認定する制度です。協会けんぽ東京支部の案内では、健康企業宣言は企業全体で健康づくりに取り組むことを宣言する仕組みで、健康経営を始める第一歩として位置づけられています。
認定の呼び方は同じでも、基準や申請先は地域の推進組織によって違う場合があります。自社が協会けんぽか健康保険組合かで窓口も変わるので、最初に加入先を確かめます。健康経営そのものの考え方は健康経営とはで説明しています。
(参考)健康企業宣言・健康優良企業認定制度 – 全国健康保険協会 東京支部
Q. 健康優良企業とは何ですか?
健康企業宣言をして健康づくりに取り組む企業を、銀と金の2段階で認定する制度です。協会けんぽ東京支部の案内では、東京都内の企業を対象としています。基準や窓口は地域や保険者で異なる場合があるので、加入先の案内を確かめてください。
銀の認定と金の認定は取り組む項目と提出する書類が違う
銀は健診や禁煙など健康づくりの基本、金は健康管理の体制づくりまでを求める認定です。次の表は、協会けんぽ東京支部の案内をもとに本記事が整理しました。
| 比べる点 | 銀の認定(STEP1) | 金の認定(STEP2) |
|---|---|---|
| 前提 | 健康企業宣言をする | 銀の認定を取っている |
| 取り組む項目 | 必須5項目と、選択7項目から選んだもの | 6項目 |
| 項目の内容 | 健診、健診結果の活用、特定保健指導、環境整備、禁煙など | 重症化予防、安全衛生、メンタルヘルス、過重労働防止、感染症予防、健康経営 |
| 認定の条件 | 宣言から6か月以上後の採点が80点以上 | 宣言から6か月以上後の採点が80点以上 |
| 提出するもの | 実施結果レポート、添付資料 | 実施結果レポート、実績説明シート、誓約書、添付資料 |
出典:全国健康保険協会 東京支部「健康優良企業認定について」をもとに本記事が作成。東京の制度の内容で、他の地域とは異なる場合があります。
銀で選べる7項目は、食、運動、心の健康、性差に応じた健康課題、睡眠、歯・口腔、飲酒です。すべてを一度に始めなくても、自社で続けやすいものから選べます。金は、誰が担当して社内にどう共有するかまで問われる段階といえます。
(参考)健康優良企業認定について – 全国健康保険協会 東京支部
Q. 金の認定からいきなり申請できますか?
協会けんぽ東京支部の制度では、先に銀の認定を取ってからSTEP2に取り組みます。金の6項目を宣言してから6か月以上たったあとに報告を出し、採点が80点以上で認定されます。他の地域では手順が違う場合があるので、窓口で確かめてください。
健康経営優良法人とは別の制度で宣言が申請の入口になる
健康優良企業と健康経営優良法人は、名前が似ていますが別の制度です。健康経営優良法人2026の中小規模法人部門の認定要件では、「健康宣言の社内外への発信及び経営者自身の健診受診」が必須になっています。そのため、健康企業宣言は両方の入口になります。
ホワイト500やブライト500は、健康経営優良法人の中の呼び名です。認定の基準は健康経営優良法人の認定基準、中小企業の上位認定はブライト500の記事で確かめられます。
東京の案内では、健康企業宣言にエントリーした事業所は、東京信用保証協会の審査を条件に信用保証料率の優遇を受けられるとされています。資金面の支援があるかどうかも、地域の案内で確かめる価値があります。
(参考)健康経営優良法人2026(中小規模法人部門)認定要件 – 健康経営優良法人認定事務局
(参考)健康優良企業認定について – 全国健康保険協会 東京支部
Q. 健康優良企業とホワイト500は同じですか?
別の制度です。健康優良企業は健康企業宣言に取り組む企業の認定で、ホワイト500は健康経営優良法人の大規模法人部門で上位の法人を指す呼び名です。健康宣言は健康経営優良法人の中小規模法人部門でも必須の要件なので、最初の一歩としてつながっています。
選択項目はスポーツの知恵で3つの場面から進められる
銀で選べる項目のうち、運動と食は、スポーツの知恵をそのまま職場に持ち込みやすい分野です。必須の禁煙も、アスリートの体づくりの話と組み合わせると伝えやすくなります。
運動は歩数と短い体操から始める
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上、歩数なら1日約8,000歩以上を勧めています。チーム対抗の歩数イベントや始業前の体操なら、運動の習慣がない社員も参加しやすくなります。スポーツ庁のスポーツエールカンパニーの取組例も参考になります。
あわせて読みたい職場の健康づくり事例|スポーツエール認定企業の歩数と体操の工夫›
(参考)健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023(概要) – 厚生労働省
(参考)スポーツエールカンパニー2024 特徴ある取組例 – スポーツ庁
食は選手の補食の考え方で間食を変える
スポーツ栄養では、食事で足りない分を補う「補食」を大切にします。この考え方を使うと、おやつを我慢させるのではなく、午後に何を選ぶかという話に変えられます。社内で置くものの選び方は別の記事で整理しています。
あわせて読みたい福利厚生のおやつ選び|企業がスポーツ栄養の補食で選ぶ健康食品›
禁煙は持久力の話と組み合わせて伝える
禁煙は銀の必須項目です。喫煙率を下げる取り組みでは、健康の話だけでなく、運動のしやすさなど社員が実感しやすい話題を入れると、聞いてもらいやすくなります。スポーツ界の例は禁煙に取り組む企業の記事で紹介しています。
認定までは宣言から報告まで半年以上を見て動く

認定までの期間は、宣言から報告まで6か月以上が前提です。健康経営優良法人の申請時期から逆算するなら、余裕をもって宣言を出します。図の流れは東京の案内をもとに本記事が整理しました。
最初の1か月で担当者と項目を決め、途中で健診の受診率と運動の参加率を数えておくと、報告が楽になります。始めたばかりの会社は、認定企業のスポーツの取り組みから自社に合うものを探すと進めやすくなります。
あわせて読みたいウェルビーイングとは?施策が失敗する理由と設計法›
(参考)健康優良企業認定について – 全国健康保険協会 東京支部
健康優良企業の要点
- 健康企業宣言をした企業を銀と金で認定する制度
- 東京の制度では宣言から6か月以上後に80点以上で認定
- 金は銀を取ったあとの段階で、体制づくりまで問われる
- 健康経営優良法人とは別の制度で、宣言が共通の入口になる
- 運動や食の項目はスポーツの知恵で進めやすい
まずは加入している保険者の案内を開き、健康企業宣言の窓口と自社で選びたい項目を1つ決めてみてください。
FREE DOCUMENT
関連する資料を無料でダウンロード




コメント