ラグビーワールドカップのスポンサー|2027年大会の日本企業5社

ラグビーワールドカップのスポンサー|2027年大会の日本企業5社 スポーツマーケティング

2027年にオーストラリアで開かれる男子ラグビーワールドカップのスポンサーは、大会公式サイトのパートナーページで3つの階層・17のブランドが確かめられ、そのうち日本企業はアサヒ(アサヒスーパードライ)、いすゞ自動車、大正製薬(リポビタンD)、三菱地所、明治の5社です。アサヒは最上位のプリンシパルパートナーで、ほかの4社も含めて契約金額を書いた発表はありません。大会のスポンサーと日本代表のスポンサー、観戦ツアーを売る公式旅行代理店はそれぞれ契約の相手が違うため、検討するときは「どこに名前を出したいか」から決めます。

2019年の日本大会で盛り上がったラグビーを、自社の発信に生かせないかと社内で話が出た。ところが調べ始めると、大会の公式スポンサーなのか、日本代表のスポンサーなのか、階層によって何が違うのかが分からない。ここでは大会とワールドラグビー、各社の公式発表を手がかりに、2027年大会のスポンサーの階層、日本企業5社の契約、2019年からの流れ、契約の前に確かめることを順に見ていきます。

  1. ラグビーワールドカップ2027のスポンサーは3つの階層に17ブランド
    1. プリンシパルパートナー|エミレーツとアサヒとVisaの3ブランド
    2. オフィシャルパートナー|分野の名前で呼ばれる4ブランド
    3. オフィシャルサプライヤー&サポーター|用品や食品の10ブランド
  2. 2027年大会のスポンサーに入る日本企業5社の一覧
    1. アサヒ|2029年までのオフィシャルビール
    2. いすゞ自動車|2027年と2029年のオーストラリア大会
    3. 大正製薬|リポビタンDは3大会連続
    4. 三菱地所|2019年日本大会に続いてサポーターに
    5. 明治|牛乳とヨーグルトのオフィシャルサプライヤー
  3. 2019年日本大会から続くラグビーワールドカップの日本企業
    1. 2019年日本大会|東京都の報告書に載る大会スポンサー
    2. 2023年フランス大会|アサヒと三菱電機が加わる
  4. 大会のスポンサーと日本代表のスポンサーは契約の相手が違う
    1. 日本代表のスポンサーは協会が区分を決めている
    2. 観戦ツアーは公式旅行代理店のJTBが日本で売る
  5. スポンサー以外の企業がラグビーワールドカップを使うときの決まり
    1. 2019年日本大会では会場のスポンサー以外の商標を隠した
    2. 観戦旅行を賞品にするなら一般懸賞の上限を確かめる
  6. ラグビーワールドカップのスポンサー契約の前に確かめる3つのこと
    1. 契約の相手と権利を使う会社を確かめる
    2. 対象の大会と期間を確かめる
    3. 金額は見積もりで確かめて社内の決裁を通す
  7. ラグビーワールドカップのスポンサーのまとめ

ラグビーワールドカップ2027のスポンサーは3つの階層に17ブランド

ラグビーワールドカップ2027のスポンサーを、プリンシパルパートナー3ブランド、オフィシャルパートナー4ブランド、オフィシャルサプライヤー&サポーター10ブランドの3つの階層に分け、それぞれに入る日本企業を示した図

2027年大会の公式サイトのパートナーページは、スポンサーを「プリンシパルパートナー」「オフィシャルパートナー」「オフィシャルサプライヤー&サポーター」の3つの階層に分けて載せています。2026年11月時点で並ぶのは3・4・10の計17ブランドで、日本企業は3つの階層のすべてに入っています。スポンサーが払うお金と受け取る見返りの基本はスポーツスポンサーの仕組みと金額で整理しています。

プリンシパルパートナー|エミレーツとアサヒとVisaの3ブランド

最上位のプリンシパルパートナーは、航空会社のエミレーツ、アサヒスーパードライ、決済のVisaの3ブランドです。アサヒスーパードライは同じページで、2029年までのすべての大会の「オフィシャルビール兼プリンシパルパートナー」と紹介されています。

サッカーのワールドカップも、FIFAのスポンサーを3つの階層に分けています。階層の名前と数は大会ごとに違うので、比べるときは名前ではなく、どの階層に何ブランドが入っているかで見ます。

あわせて読みたいワールドカップのスポンサー22社|企業担当者向け階層別一覧›

(参考)Partners | Men’s Rugby World Cup 2027 – World Rugby

オフィシャルパートナー|分野の名前で呼ばれる4ブランド

2つ目の階層のオフィシャルパートナーには、LIQUI MOLY、コカ・コーラ、IHGホテルズ&リゾーツ、いすゞ自動車の4ブランドが入っています。自動車用のオイルや添加剤を扱うLIQUI MOLYは「オフィシャル・モーター・ルブリカンツ・パートナー」、いすゞは「オフィシャル・オートモーティブ・パートナー」として発表されました。

このように、発表では階層の名前に「潤滑油」「自動車」といった分野を添えて呼ばれます。社内で説明するときは、階層と分野の両方を書いておくと、何の権利を持つ契約なのかが伝わります。

(参考)Partners | Men’s Rugby World Cup 2027 – World Rugby

(参考)World Rugby announces LIQUI MOLY as Official Partner of Rugby World Cups 2027 and 2029 – World Rugby

オフィシャルサプライヤー&サポーター|用品や食品の10ブランド

3つ目の階層には10ブランドが並びます。ボディケアのDove Men+Careは「オフィシャル・ボディケア・サプライヤー」、オーストラリアとニュージーランドの小売グループWoolworthsは「オフィシャル・スーパーマーケット・サポーター」と名乗っています。ボールのGilbertは、1995年からすべての大会の公式試合球を務めていると紹介されています。

日本企業では、大正製薬のリポビタンD、三菱地所、明治の3社がこの階層に入っています。大会に製品を届ける「サプライヤー」と、大会を支える「サポーター」が1つの階層にまとめられているのが2027年大会の載せ方です。

(参考)Partners | Men’s Rugby World Cup 2027 – World Rugby

Q. ラグビーワールドカップ2027のスポンサーは何社ですか?

大会公式サイトのパートナーページには、2026年11月時点で3つの階層に17のブランドが並んでいます。プリンシパルパートナーが3、オフィシャルパートナーが4、オフィシャルサプライヤー&サポーターが10です。日本企業はそのうち5社で、3つの階層のすべてに入っています。

2027年大会のスポンサーに入る日本企業5社の一覧

2027年大会のパートナーページに載る日本企業5社を、ワールドラグビーと各社の公式発表で確かめた内容で並べました。発表の時期は、それぞれの発表に書かれた日付です。

企業 階層 分野 発表の時期 対象の大会 これまでのラグビーとの関わり
アサヒ(アサヒスーパードライ) プリンシパルパートナー ビール(オフィシャルビール) 2024年10月(延長) 2025年女子・2027年男子・2029年女子 2023年フランス大会のワールドワイドパートナー
いすゞ自動車 オフィシャルパートナー 自動車(オフィシャルオートモーティブパートナー) 2026年10月 2027年男子・2029年女子 記載なし
大正製薬(リポビタンD) オフィシャルサプライヤー エナジードリンク 2025年10月 2027年男子 男子大会で3大会連続、日本代表を2001年から支援
三菱地所 オフィシャルサポーター 記載なし 2026年1月 2027年男子 2019年日本大会のオフィシャルスポンサー、日本代表を2020年から支援
明治 オフィシャルサプライヤー 牛乳・ヨーグルト 2026年3月 2027年男子 記載なし

出典:大会公式サイトのパートナーページ、ワールドラグビーと各社の公式発表(2026年11月時点で確認)をもとに Human Soar 作成。分野と関わりは発表の文面どおり

5社のうち、女子大会まで含めた複数大会の契約はアサヒといすゞの2社で、残る3社は2027年の男子大会の契約です。大正製薬と三菱地所は、日本代表の支援も続けている企業として紹介されています。

アサヒ|2029年までのオフィシャルビール

ワールドラグビーは2024年10月9日に、アサヒスーパードライとのプリンシパルパートナー契約を2029年まで延ばすと発表しました。対象は2025年の女子大会(イングランド)、2027年の男子大会、2029年の女子大会(オーストラリア)です。

同じ発表では、公式ポッドキャストの提供、大会ごとの広告キャンペーン、限定パッケージの発売、公式の試合会場とファン向け会場での飲み物の提供が挙げられています。権利を広告だけでなく、店頭や会場での販売にもつなげている例です。

(参考)Rugby World Cup and Asahi Super Dry extend Principal Partnership through to 2029 – World Rugby

いすゞ自動車|2027年と2029年のオーストラリア大会

いすゞ自動車は2026年10月21日に、2027年の男子大会と2029年の女子大会のオフィシャルパートナーとして発表されました。発表によると、オーストラリアに160を超える正規の販売拠点を持ち、出場チームや大会スタッフの移動手段で協力する方法を大会と探っています。

社長兼CEOは、2027年が同社の設立90周年にあたることに触れ、商用モビリティの会社としての変革を世界に伝える機会にするとコメントしています。開催国に販売網を持つ企業が、大会の運営そのものに関わろうとしている例です。

(参考)Isuzu joins Rugby World Cup Australia 2027 and 2029 as Official Partner – World Rugby

大正製薬|リポビタンDは3大会連続

大正製薬のリポビタンDは、2025年10月22日に2027年大会のオフィシャルサプライヤーとして発表されました。発表では、男子のワールドカップで3大会連続の契約になると紹介されています。

リポビタンDは2001年から日本代表を支え、2022年からはニュージーランド代表(オールブラックス)のプレミアム・グローバル・パートナーも務めています。大会・日本代表・海外の代表チームと、契約の相手を分けて続けているのが特徴です。

(参考)Lipovitan D appointed as Official Supplier for Men’s Rugby World Cup 2027 in Australia – World Rugby

三菱地所|2019年日本大会に続いてサポーターに

三菱地所は2026年1月29日に、2027年大会のオフィシャルサポーターとして発表されました。同社は2019年日本大会のオフィシャルスポンサーで、2020年からは日本代表のスポンサーも務めています。

発表では、2027年大会の収益はすべてラグビーに再投資され、ワールドラグビーに加盟する134の協会と6つの地域協会を支えると説明されています。協賛金が競技の普及に回ることは、社内で協賛の意味を説明するときの材料になります。

(参考)Mitsubishi Estate becomes Official Supporter of Men’s Rugby World Cup 2027 – World Rugby

明治|牛乳とヨーグルトのオフィシャルサプライヤー

明治は2026年3月27日に、2027年大会のオフィシャルサプライヤーに就いたと発表しました。対象のカテゴリーは牛乳・ヨーグルトで、牛乳(低脂肪乳・加工乳を含む)、乳飲料、ヨーグルト、プロバイオ、宅配商品が含まれます。

同じ発表には、大会が2027年10月1日から11月13日まで、オーストラリアの7都市で24チームが計52試合を戦うことも書かれています。選手やスタッフへの支援に加えて、大会を通じて乳製品の価値を伝えることを協賛の目的に挙げています。

(参考)「男子ラグビーワールドカップ2027 オーストラリア大会」オフィシャルサプライヤーに就任 – 株式会社 明治

Q. ラグビーワールドカップ2027のスポンサーになっている日本企業はどこですか?

アサヒ(アサヒスーパードライ)、いすゞ自動車、大正製薬(リポビタンD)、三菱地所、明治の5社です。アサヒは最上位のプリンシパルパートナー、いすゞはオフィシャルパートナー、残る3社はオフィシャルサプライヤー&サポーターの階層に入っています。どの発表にも契約金額は書かれていません。

2019年日本大会から続くラグビーワールドカップの日本企業

ラグビーワールドカップの2019年日本大会、2023年フランス大会、2027年オーストラリア大会に名前が出た日本企業を時期に沿って並べ、大正製薬が3大会続けて参加していることを示した図

2027年大会の日本企業5社のうち、大正製薬は2019年・2023年に続く3大会目、三菱地所は2019年日本大会以来の参加です。アサヒは2023年フランス大会から大会のスポンサーに加わりました。大会ごとの顔ぶれを並べると、日本大会のあとも日本企業が続けて関わっていることが分かります。

2019年日本大会|東京都の報告書に載る大会スポンサー

東京都の大会報告書によると、2019年日本大会は9月20日から11月2日までの44日間に、12の会場で45試合(台風19号の影響で3試合が中止)が行われ、入場者数は170万4,443人でした。ファンゾーンの来場者数は113万7,000人です。

同じ報告書には、東京のファンゾーンの大会スポンサーエリアに、キヤノン、三菱地所、NTTドコモ、日本電気、大正製薬が出展したと書かれています。三菱地所は丸の内エリアで「丸の内15丁目プロジェクト」を展開し、読売新聞社は大会の特集号を日本語版15万部・英語版2万部発行しました。セコムも大会スポンサーとして都のイベントに登壇しています。

国内のラグビーの観客の動きは、リーグワンのチーム別の観客動員数で追うことができます。

(参考)ラグビーワールドカップ2019™大会報告書~東京開催の記録~(2020年3月) – 東京都

2023年フランス大会|アサヒと三菱電機が加わる

ワールドラグビーは2021年4月28日に、アサヒグループが2023年フランス大会のワールドワイドパートナーになり、アサヒスーパードライが大会のオフィシャルビールになると発表しました。この発表では、2019年日本大会の商業収入が当初の見込みをすべて上回ったことにも触れています。

三菱電機は2021年11月9日に、2023年フランス大会の「オフィシャル・ヒーティング&クーリング・サプライヤー」として発表されました。発表によると、契約の相手はフランス大会の組織委員会で、コメントしたのも三菱電機の欧州法人フランス支店の幹部でした。

(参考)Asahi Breweries joins Rugby World Cup 2023 as Worldwide Partner – World Rugby

(参考)Mitsubishi Electric becomes Official Supplier of Rugby World Cup France 2023 – World Rugby

大会のスポンサーと日本代表のスポンサーは契約の相手が違う

ラグビーで社名を出す方法は、大会のスポンサーだけではありません。2027年大会のスポンサーと、日本ラグビーフットボール協会の公式サイトに載る日本代表のスポンサーを突き合わせると、両方に名前がある企業が5社ありました。

企業 2027年大会での区分 日本代表での区分
アサヒ プリンシパルパートナー(アサヒスーパードライ) 男子・女子日本代表オフィシャルスポンサー(アサヒビール)
大正製薬 オフィシャルサプライヤー(リポビタンD) 日本代表トップパートナー
三菱地所 オフィシャルサポーター 男子・女子日本代表オフィシャルスポンサー
明治 オフィシャルサプライヤー(牛乳・ヨーグルト) 日本代表サプライヤー(ザバス)
JTB 日本で唯一の公式旅行代理店 日本代表オフィシャルサポーター

出典:大会公式サイトのパートナーページ、ワールドラグビーの公式発表、日本ラグビーフットボール協会「スポンサー」ページ(2026年11月時点で確認)をもとに Human Soar 作成

同じ企業でも、大会では「オフィシャルサプライヤー」、日本代表では「トップパートナー」のように区分の名前が変わります。区分は契約の相手ごとに決まっているので、社内の資料ではどちらの契約かを必ず書き分けます。

日本代表のスポンサーは協会が区分を決めている

日本ラグビーフットボール協会の公式サイトは、日本代表のスポンサーを「トップパートナー」「オフィシャルパートナー」「オフィシャルスポンサー」「オフィシャルサポーター」「サプライヤー」に分けて載せています。男子と女子でオフィシャルパートナーとオフィシャルスポンサーの顔ぶれが分かれているのも特徴です。

日本代表の試合や選手を使った発信をしたいなら協会、ワールドカップという大会の名前を使いたいなら大会側が相手になります。どの名前で何を名乗れるかは、オフィシャルパートナーの呼び名と権利で確かめられます。

(参考)スポンサー – 公益財団法人日本ラグビーフットボール協会

(参考)プロテインブランド「ザバス」 – 株式会社 明治

観戦ツアーは公式旅行代理店のJTBが日本で売る

2027年大会では、9か国の15社が公式旅行代理店に選ばれ、観戦チケット付きの旅行商品を売る権利を独占的に与えられました。日本の公式旅行代理店はJTB Japanの1社だけで、発表の時点で公式旅行代理店全体の予約は11万2,000枚を超えていました。

社員の観戦旅行や取引先の招待を考えるなら、チケットの確保は公式旅行代理店の商品を通すのが確実です。旅行を含む招待の段取りは、契約の相手が大会側ではない点に注意します。

(参考)Official Travel Agents appointed for Men’s Rugby World Cup Australia 2027 – World Rugby

Q. 日本代表のスポンサーになればラグビーワールドカップでも名前を出せますか?

大会と日本代表は別の契約なので、大会で名前を出すには大会側と契約します。大会のスポンサーはワールドラグビーなど大会側の発表に、日本代表のスポンサーは日本ラグビーフットボール協会の公式サイトに、それぞれ別の区分で載っています。大正製薬・三菱地所・アサヒのように、両方に名前がある企業もあります。

スポンサー以外の企業がラグビーワールドカップを使うときの決まり

大会の名前や会場を自社の宣伝に使えるのは、権利を持つスポンサーだけです。2019年日本大会では、会場や周辺でスポンサー以外の企業の露出を抑える取り組みが行われました。スポンサーでない企業が取れる行動とあわせて見ていきます。

2019年日本大会では会場のスポンサー以外の商標を隠した

東京都の報告書によると、東京スタジアムでは「クリーンベニュー」として、大会スポンサー以外の商標などを覆い隠す工事を行いました。都は組織委員会と連携して試合日に会場の周りを巡回し、無許可の販売や広告を把握して、アンブッシュ・マーケティング(権利を持たない企業の便乗広告)を防ぐ活動に協力しています。

会場の周りに自社の看板があっても、大会の期間中は見えなくなることがあります。スポンサーでない企業は、大会の名前やロゴを使わずに、自社の言葉で競技や選手を応援する形を選びます。

あわせて読みたいアンブッシュマーケティングとは|スポーツ大会で企業が避ける表現›

(参考)ラグビーワールドカップ2019™大会報告書~東京開催の記録~(2020年3月) – 東京都

観戦旅行を賞品にするなら一般懸賞の上限を確かめる

日本で、ワールドカップの観戦旅行を抽選の賞品にするキャンペーンを行うときは、景品表示法の上限を先に確かめます。消費者庁によると、商品の購入などを条件に抽選で渡す「一般懸賞」は、取引の価額が5,000円以上なら1人あたり最高10万円、総額は売上予定総額の2%までです。

計算すると、売上予定総額が5,000万円のキャンペーンなら賞品の総額は100万円までになります。オーストラリアへの渡航と観戦を組み合わせた賞品は1人10万円を超えやすいので、購入を条件にしない応募の形や賞品の組み立てを企画の段階で決めておきます。進め方はスポンサーのキャンペーン企画と景品の上限にまとめています。

(参考)景品規制の概要 – 消費者庁

ラグビーワールドカップのスポンサー契約の前に確かめる3つのこと

ラグビーで社名を出したい先を、大会、日本代表、観戦ツアーの3つに分け、大会はワールドラグビーや開催国の組織委員会、日本代表は協会の区分、観戦ツアーは日本ではJTBだけの公式旅行代理店が契約の相手になることを示した図

ここまでの発表を並べると、契約の相手、対象の大会と期間、金額の3つで企業ごとの違いが出ています。どれも契約書を交わす前に社内で決めておかないと、あとから説明がぶれる点です。協賛を自社のマーケティング全体の中でどう位置づけるかは、スポーツマーケティングの進め方を参考にしてください。

契約の相手と権利を使う会社を確かめる

2027年大会の各社はワールドラグビーから発表されましたが、2023年大会の三菱電機の相手はフランス大会の組織委員会で、コメントしたのは欧州法人の幹部でした。グループの中のどの会社が契約したかで、日本の本社が同じ権利を使えるかが変わります。

いすゞのように開催国に販売網を持つ企業は、現地での運営への協力も話し合っています。日本で使うのか、開催国で使うのかを先に決めておくと、交渉で求める権利がはっきりします。

(参考)Mitsubishi Electric becomes Official Supplier of Rugby World Cup France 2023 – World Rugby

(参考)Isuzu joins Rugby World Cup Australia 2027 and 2029 as Official Partner – World Rugby

対象の大会と期間を確かめる

アサヒは2025年・2027年・2029年の3大会、いすゞとLIQUI MOLYは2027年の男子大会と2029年の女子大会が対象です。一方で、大正製薬・三菱地所・明治の発表は2027年の男子大会だけを対象にしています。

2027年の男子大会は10月1日から11月13日まで、2029年の女子大会も同じオーストラリアで開かれます。いつまで「公式スポンサー」と名乗れるかは発表と契約の文面で決まるので、広告や商品の展開時期を契約期間に合わせます。

(参考)Rugby World Cup and Asahi Super Dry extend Principal Partnership through to 2029 – World Rugby

(参考)World Rugby announces LIQUI MOLY as Official Partner of Rugby World Cups 2027 and 2029 – World Rugby

(参考)「男子ラグビーワールドカップ2027 オーストラリア大会」オフィシャルサプライヤーに就任 – 株式会社 明治

金額は見積もりで確かめて社内の決裁を通す

2027年大会の日本企業5社の発表にも、2023年大会のアサヒと三菱電機の発表にも、契約金額は書かれていません。公表された数字から予算の目安を立てられないので、階層・分野・対象の大会をそろえて見積もりを求めます。

交渉に入る前に、社内では協賛の目的、権利を使う地域、求める分野、予算の上限、決裁する人を決めておきます。契約書に入れる項目と印紙・法律の確認は、次の記事で整理しています。

あわせて読みたいスポーツスポンサー契約とは|企業が確かめる6項目と印紙・法律›

(参考)Mitsubishi Estate becomes Official Supporter of Men’s Rugby World Cup 2027 – World Rugby

Q. ラグビーワールドカップのスポンサー料はいくらですか?

契約金額は公表されていません。2027年大会の日本企業5社の発表にも、2023年大会のアサヒと三菱電機の発表にも、金額は書かれていません。予算は、階層・分野・対象の大会をそろえたうえで、大会側に見積もりを求めて立てます。

ラグビーワールドカップのスポンサーのまとめ

ラグビーワールドカップのスポンサーは、大会の階層と、日本代表や観戦ツアーとの契約の違いを押さえると全体が見えてきます。数値と日付の出典は本文の各セクションに記載しています。

  • 2027年大会のスポンサーは3つの階層に17ブランドで、日本企業はアサヒ・いすゞ・大正製薬・三菱地所・明治の5社
  • アサヒは最上位のプリンシパルパートナーで、2029年までのオフィシャルビール
  • 大正製薬は3大会連続、三菱地所は2019年日本大会に続く参加
  • 大会と日本代表、観戦ツアーは契約の相手が違い、日本の公式旅行代理店はJTBだけ
  • 契約金額はどの発表にも書かれていないので、権利と期間をそろえて見積もりを取る

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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