スポンサーのSNS発信|スポーツ協賛企業が確かめる素材と承認

スポンサーのSNS発信|スポーツ協賛企業が確かめる素材と承認 スポーツマーケティング

協賛企業が自社のSNSでスポーツ協賛を発信するときに、最初に確かめるのは「投稿に使う素材が誰のものか」です。試合の写真や映像、クラブのロゴは協賛していても自由には使えず、Jリーグの規約では企業の宣伝や広報に使うときに事前の申請が要ります。

そのうえで、クラブの公式SNSでの紹介や自社SNSでのロゴの使用など協賛に含まれる権利を協賛案内と契約書で確かめ、クラブと社内の承認を取ってから公開し、投稿ごとに承認と反応の記録を残します。この流れを、リーグ・球団・大会の規程と、クラブや大会の協賛案内を比べながら説明します。

スポンサーのSNS投稿に使える素材は出どころで決まる

スポンサーのSNS投稿に使う素材の出どころ別の確認先(公式の写真映像・社員が撮った写真・ロゴと呼称)

協賛企業が自社のSNSに載せる素材は、リーグやクラブが撮った写真・映像、社員が会場で撮った写真・動画、ロゴやマスコットの3つに分かれます。どれを使うかで、確認する相手と手続きが変わります。

公式の写真や映像はリーグやクラブへの申請、社員が撮った写真や動画は観客向けの規程の確認、ロゴや「応援しています」という呼称は協賛の区分と申請で、使えるかどうかが決まります。それぞれの中身を順に見ていきます。

試合の写真と映像はリーグやクラブへの申請が要る

Jリーグのプロパティ利用規約は、写真や映像の使い方を「報道利用」と「報道以外の利用(商業利用含む)」に分けています。企業の広告宣伝・広報活動での利用は後者にあたり、Jリーグへの事前の申請と承認が必要で、原則として肖像権料や映像利用料がかかります。

写真で使えるのは、原則としてJリーグのオフィシャルフォトグラファーやクラブ専属のフォトグラファーが撮った写真です。広告や宣伝で選手などの肖像を使えるのは、Jリーグやクラブのパートナー、ライセンス契約を結んだ企業、選手などと契約した企業に限られています。インターネットでの写真の利用は、Jリーグの写真担当に問い合わせるよう書かれています。写真を使うときは「©Jリーグ」などのクレジットを必ず載せます。

映像はさらに条件が細かく、プロパティ利用規約の表では、企業の商業利用を含む映像の利用は申請のあとに使えるかどうかが決まり、クラブやJリーグのパートナー以外の商業利用は原則として認められていません。Jリーグの映像利用規程では、インターネットで見るショートクリップ動画は試合終了から24時間経過後に1試合あたり3分以内で、別に個別の契約が要るとしています。広告・CMでの利用の料金表では、インターネットは1か月200,000円、1クール600,000円と示されています(視聴できる地域や掲載期間で変わるため、問い合わせが前提です)。

プロ野球も同じ考え方です。オリックス・バファローズのプロパティ規定は、企業の広告宣伝や広報活動での利用を「報道以外の利用」とし、申請が必要で、原則として肖像権使用許諾料などがかかるとしています。協賛しているクラブの写真を投稿したいときは、まずクラブの担当者に、使える写真と申請先を聞きます。

(参考)プロパティ利用規約 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

(参考)映像の利用方法 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

(参考)プロパティ規定 – オリックス・バファローズ

社員が観客席で撮った写真も宣伝に使う前に主催者に確かめる

社員が観戦のときにスマートフォンで撮った写真なら自由に使える、とは限りません。Jリーグの「公式試合における写真・動画のインターネット上での使用ガイドライン」(2022年2月12日施行、2026年8月21日改定)は、来場者が撮った写真や動画のSNSへの投稿を認める一方で、営利目的での利用とライブ配信は許諾していません。企業・法人・団体向けには別の使用規程があるとしています。

プロ野球の「写真・動画等の撮影及び配信・送信規程」(2025年9月1日施行)は、写真の投稿を広く認め、動画はグラウンド外なら140秒以内、イニング中のグラウンド内は編集なしの60秒以内を1試合1回まで、試合後に投稿できるとしています。そのうえで、明らかに営利を目的とする配信を禁じています。

東京マラソン財団も、参加者やボランティア、沿道の人による撮影は私的な利用に限って認めるとしています。会社の公式アカウントで協賛を伝える投稿が営利目的にあたるかは、規程の文面だけでは決めきれないため、社員が撮った写真や動画を使う前にクラブや主催者に確かめます。

(参考)Jリーグ公式試合における写真・動画のインターネット上での使用ガイドライン – Jリーグ

(参考)写真・動画等の撮影及び配信・送信規程 – 一般社団法人日本野球機構

(参考)東京マラソンのプロパティ使用について – 一般財団法人東京マラソン財団

ロゴとマスコットは協賛の区分で使える範囲が変わる

Jリーグの規約は、ロゴ・エンブレム・マスコットなどを企業の宣伝やキャンペーンに使えるのを、原則としてJリーグやクラブのパートナー・スポンサー関係の企業に限っています。協賛企業であっても、報道以外の目的で使うときは事前に申請します。

ロゴの申請先や審査の日数は団体ごとに違います。手順はスポーツ団体のロゴ使用申請で比べています。

どのロゴをどの媒体で使えるかは、協賛の区分と契約書で決まります。契約書でロゴの使用範囲をどう書くかはスポーツスポンサー契約で企業が確かめる項目で説明しています。選手の写真を使う投稿は肖像の許諾も要るため、申請先と料金を先に確かめます。

あわせて読みたい肖像権の使用料とは|スポーツ選手の起用で企業が払う3つの料金›

(参考)プロパティ利用規約 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

Q. 協賛企業なら試合の写真を自社のSNSに自由に載せられますか?

自由には載せられません。Jリーグの規約では、企業の宣伝や広報で写真を使うには事前の申請と承認が必要で、使える写真も原則としてJリーグやクラブが持つ写真に限られます。協賛契約に含まれる範囲と申請の方法を、クラブの担当者に確かめてから使います。

スポンサーのSNS紹介と自社での呼称は協賛の区分ごとに違う

クラブや大会の協賛案内を読むと、SNSに関わる権利は「クラブや大会の公式SNSで紹介してもらう権利」と「自社のSNSでロゴや呼称を使う権利」の2種類に分かれます。Jリーグ・Bリーグのクラブ、市民マラソン、国スポの協賛案内と規程を並べると、次のようになります。

クラブ・大会 対象の区分・金額 SNSに関わる権利と条件 権利の種類
FC東京(Jリーグ) パートナー(協賛金額に応じて権利が変わる) 公式SNSで発信されるクリエイティブにロゴを掲出/SNSでのキャンペーンでPR クラブの公式SNSでの露出
アビスパ福岡(Jリーグ) パートナーのメニューの1つ 公式SNSで企業のキャンペーン告知などをファンに伝える クラブの公式SNSでの告知
ひたちシーサイドマラソン2026 スペシャルからシルバーまで(100万円以上)と、ブロンズのうち50万円以上 大会公式SNSなどで配信するSNS縦型のPR動画に掲載。50万円未満の協賛は対象外 大会の公式SNSでの動画
あおもり国スポ・障スポ むつ市実行委員会 協賛した企業・団体 実行委員会のホームページやSNSで協賛者名を掲載/賞品・商品広告を除く自社の広報活動で協賛者であるフレーズを使える 公式SNSでの名前の掲載と自社での呼称
湘南ベルマーレ(Jリーグ) サポートコーポレーションのPREMIUM(年110,000円から330,000円) 自社の名刺・HP・SNS・チラシなどでマスコットと専用ロゴを使え、「応援しています」と名乗れる。STANDARD(年33,000円・55,000円)は対象外 自社SNSでのロゴと呼称
長崎ヴェルカ(Bリーグ) アシストカンパニー(年会費100,000円・税別) 専用ロゴを名刺やSNS、ノベルティ、チラシに使え、「応援しています」と広告などで名乗れる 自社SNSでのロゴと呼称
東京マラソン 共催・後援・主管・協賛する団体 大会の映像・写真は原則として報道利用のみ。報道以外は事前に財団広報部に問い合わせて申請し、審査は原則5営業日 素材の使用は申請が前提

出典:FC東京・アビスパ福岡・湘南ベルマーレ・長崎ヴェルカの協賛案内、ひたちシーサイドマラソン実行委員会「ひたちシーサイドマラソン2026 協賛のご案内」、あおもり国スポ・障スポ むつ市実行委員会「企業協賛概要及び協賛物品カタログ」、東京マラソン財団「東京マラソンのプロパティ使用について」をもとに Human Soar 作成(2026年10月時点)

表から分かるのは、同じクラブや大会でも区分によって権利が付くかどうかが分かれることです。湘南ベルマーレは年110,000円からのPREMIUMにだけロゴの使用権を付け、ひたちシーサイドマラソンは50万円未満の協賛にSNSの動画を付けていません。また、表の協賛案内には、公式SNSで紹介する回数までは書かれていません。

クラブや大会の公式SNSで紹介してもらう権利

FC東京は公式SNSで発信するクリエイティブへのロゴの掲出と、SNSでのキャンペーンによるPRを、協賛金額に応じた権利として挙げています。アビスパ福岡は公式SNSで企業のキャンペーン告知などをファンに伝えるメニューを用意しています。

大会では、ひたちシーサイドマラソン2026が動画を撮影して協賛社のPRを紹介し、大会公式SNSなどで配信する特典を新しく設けています。あおもり国スポ・障スポのむつ市実行委員会は、ホームページやSNSのアカウントで協賛者名を掲載するとしています。紹介の権利があるときは、回数、時期、形式、素材を誰が用意するかを契約前に決めておきます。権利と自社の商品や顧客を組み合わせた施策の考え方はスポンサーシップ アクティベーションの企業事例が参考になります。

(参考)FC東京【公式】パートナーページ – 株式会社東京フットボールクラブ

(参考)パートナーシップ募集ページ – アビスパ福岡

(参考)ひたちシーサイドマラソン2026 協賛のご案内 – ひたちシーサイドマラソン実行委員会(日立市)

(参考)青の煌めきあおもり国スポ・障スポ 企業協賛概要及び協賛物品カタログ – むつ市実行委員会

自社のSNSでロゴや「応援しています」を使う権利

少額の協賛でも、自社のSNSで協賛していることを名乗れる区分があります。湘南ベルマーレのサポートコーポレーションのPREMIUMは、名刺・HP・SNS・チラシなどでマスコットと専用ロゴを使え、「〇〇〇は湘南ベルマーレを応援しています」と名乗れます。長崎ヴェルカのアシストカンパニー(年会費100,000円・税別)も、専用ロゴを名刺やSNSに使えるとしています。

むつ市実行委員会は、賞品と商品広告を除く自社の広報活動や社会貢献活動に限って、協賛者であるフレーズを使えるとしています。名乗れる場面が決まっていることがあるため、商品の宣伝の投稿に使ってよいかは、協賛案内の条件を読んで確かめます。

(参考)サポートコーポレーション概要 – 湘南ベルマーレ

(参考)アシストカンパニー – 長崎ヴェルカ

(参考)青の煌めきあおもり国スポ・障スポ 企業協賛概要及び協賛物品カタログ – むつ市実行委員会

Q. クラブの公式SNSで自社を紹介してもらうにはどうすればよいですか?

協賛の区分に公式SNSでの紹介やロゴ掲出が含まれているかを、協賛案内と契約書で確かめます。含まれていれば、投稿の回数・時期・形式と、素材を誰が用意するかを契約前に決めておきます。含まれていない区分なら、上の区分への変更や個別の企画として相談します。

協賛のSNS投稿は企画から公開まで4つの段階で承認を取る

協賛企業のSNS投稿の承認の流れ(企画・申請・社内確認・公開の4段階)

協賛を伝える投稿は、企画、申請、社内確認、公開の4つの段階で進めます。クラブや主催者の承認と社内の承認の両方が要るため、投稿日から逆算して段取りを組みます。

企画で使う素材を決め、申請でクラブや主催者の承認を取り、社内確認で表現と広告の表示を見てから、承認の条件どおりに公開します。投稿の時期を試合の前後にどう配るかはスポーツスポンサーの年間計画で扱っています。

① 企画|協賛担当が投稿の目的と使う素材を一覧にする

協賛担当が、投稿日、投稿の目的、伝える内容、使う素材を1枚にまとめます。素材は「クラブの写真」「社員が撮った写真」「クラブのロゴ」「自社で作った画像」のように出どころごとに分け、申請が要るものに印を付けます。

試合の結果に合わせた投稿など、当日に出したいものは、文面の型と使う素材を先に承認してもらう方法をクラブに相談します。

② 申請|クラブや主催者に企画とデザイン案を出す

申請が要る素材は、クラブや主催者の窓口に企画の内容が分かる資料を添えて出します。東京マラソン財団は、企画書やデザイン案など内容が分かるものを用意して事前に申請するよう求め、審査に原則5営業日をとり、修正が必要なら再提出になるとしています。

Jリーグでは、写真は写真担当、映像は映像担当というように窓口が分かれています。審査の日数はクラブや大会ごとに違うため、シーズンの前に担当者に聞き、投稿日から逆算した申請の締め切りを社内の予定表に入れておきます。

(参考)東京マラソンのプロパティ使用について – 一般財団法人東京マラソン財団

(参考)プロパティ利用規約 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

③ 社内確認|広報と法務が表現と広告の表示を確かめる

クラブの承認とは別に、自社の広報と法務が投稿を確かめます。見るのは、商品の効果を言い過ぎていないか、選手の発言を勝手に要約していないか、他の観客の顔がはっきり写っていないか、依頼した投稿に広告の表示が入っているかです。

Jリーグのガイドラインは、他者の肖像権を侵害する、またはそのおそれがある投稿を許諾していません。社員の顔が写る写真は、本人の了解を取ってから使います。

(参考)Jリーグ公式試合における写真・動画のインターネット上での使用ガイドライン – Jリーグ

④ 公開|承認された内容と期間のまま出して記録する

公開するときは、承認を受けたデザインと文面から変えません。クレジットの表示が条件になっている場合は、写真の近くか投稿文に入れます。オリックス・バファローズのプロパティ規定も、報道以外の利用では掲載に必ずクレジットを記載するとしています。

公開したら、承認の内容と投稿のURLを記録に残します。使用期間が決まっている素材は、期間が終わる前に投稿を見直す日を決めておきます。

(参考)プロパティ規定 – オリックス・バファローズ

Q. 協賛のSNS投稿は何日前にクラブへ確認を出せばよいですか?

主催者が示す審査の日数に、修正の往復と社内の確認の時間を足して逆算します。東京マラソン財団はプロパティ使用の申請に原則5営業日の審査期間をとるとしており、修正が必要なら再提出になります。日数はクラブや大会ごとに違うため、シーズンの前に担当者に聞いておきます。

協賛のSNS投稿で広告の表示が要るかは投稿する人で決まる

令和5年10月1日から、広告であることが分からない広告(ステルスマーケティング)は景品表示法の違反になりました。規制の対象は事業者の表示で、協賛の投稿では、自社の公式アカウントか、社員の個人アカウントか、選手などに頼んだ投稿かで、広告の表示が要るかどうかが変わります。

(参考)令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 – 消費者庁

自社の公式アカウントの投稿|広告の表示は要らない

消費者庁の運用基準は、事業者自身のSNSのアカウントを通じた表示を、事業者の表示であることが明らかなものとして、規制の対象から外しています。会社の公式アカウントで協賛を伝える投稿に「PR」と付ける必要はありません。

ただし、表示の中身が事実と違ったり、商品の性能を実際より良く見せたりすれば、景品表示法の優良誤認などの別の規定の問題になりえます。選手を起用した表現の確かめ方は、下のチェック表の記事で扱っています。

(参考)「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準 – 消費者庁

社員の個人アカウントの投稿|立場と頼み方で会社の表示になる

運用基準は、商品の販売を促進する立場にある社員(販売や開発の役員、管理職、担当チームの一員など)が、販売を促進するために投稿した場合を、事業者の表示にあたる例として挙げています。他の人に指示して投稿させた場合も含まれます。

一方で、販売を促進する立場にない社員が、一般の人でも知り得る情報を使って販売促進が目的ではない投稿をする場合は、事業者の表示にあたらない例とされています。社員に観戦の投稿を頼むときは、広告と分かる表示を付けてもらうか、投稿を本人の任意にとどめるかを社内で決め、判断に迷う場合は法務や専門家に確認します。

(参考)「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準 – 消費者庁

選手やインフルエンサーに頼む投稿|冒頭に「PR」と書いてもらう

企業が選手やインフルエンサーに頼んで、その人のSNSに自社の商品などを投稿してもらう場合は、企業の表示になります。運用基準は、「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった言葉や、「A社から商品の提供を受けて投稿している」という文章で示せば、事業者の表示であることが明らかになるとしています。

反対に、大量のハッシュタグの中に表示を埋もれさせる、動画の中間や末尾にだけ表示する、といった書き方は不明瞭な例に挙がっています。選手の投稿を頼むときは、表示の位置まで依頼書に書き、公開後に確かめます。

あわせて読みたいスポーツ選手の広告起用|企業が出稿前に確かめるチェック表›

(参考)「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準 – 消費者庁

協賛のSNS投稿は承認の記録と反応の数字を投稿ごとに残す

投稿が終わったら、承認の記録と反応の数字を同じ表に1行ずつ残します。承認の記録は使用期間の管理に、反応の数字は協賛の効果の報告に使います。記録する項目の例は次のとおりです。

項目 記録する内容 あとで使う場面
投稿日と媒体 日付、SNSの種類、投稿のURL 月ごとの集計
使った権利と素材 契約のどの権利を使ったか、写真・映像・ロゴの出どころ 使い残した権利の確認
承認の内容 承認した相手、承認の日付や番号、使用期間、クレジットの表示 期限が切れる投稿の差し替え
広告の表示 自社アカウントの投稿か、依頼した投稿か、「PR」などの表示の有無 社内の点検
反応の数字 表示回数、反応の数、リンクのクリック数など目的に合う数字 社内の報告と更新の判断

出典:Jリーグ「プロパティ利用規約」「映像の利用方法」、消費者庁「『一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示』の運用基準」をもとに Human Soar 作成

承認と広告の表示の列は、のちに投稿の扱いを問われたときの説明に、反応の数字の列は協賛を続けるかどうかの判断に使います。項目を毎回同じにしておくと、シーズンをまたいで比べられます。

承認の日付と使用期間は投稿と一緒に残す

素材によっては使える期間が決まっています。Jリーグの映像利用規程では、インターネットのコンテンツで映像を使う場合の掲載期間を1年間とし、2年目以降も使うには1年ごとに申請し直し、そのたびに利用許諾料がかかるとしています。

投稿と承認の記録が別々の場所にあると、期間が切れた投稿に気づけません。投稿のURLの横に使用期間の終わりの日を書き、月に1度、期限の近い投稿を確かめます。

(参考)映像の利用方法 – 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)

反応の数字は協賛の目的に合わせて選ぶ

記録する数字は、協賛の目的から選びます。認知を広げたいなら表示回数、自社のサイトや売り場に人を呼びたいならリンクのクリック数やクーポンの利用数、採用につなげたいなら採用ページへのアクセスというように、目的と数字を1対1で結びます。協賛を始める前の数字を取っておく方法はスポーツ協賛のブランドリフト調査で説明しています。

投稿の作り方そのものは、クラブの運用から学べることもあります。スポーツクラブのSNS運用の事例も参考になります。

クラブの公式SNSの投稿の数字はクラブから受け取る

クラブの公式SNSで自社が紹介された投稿の数字は、自社では見られません。表示回数や反応の数を、いつ・どの単位で報告してもらうかを、契約の段階でクラブと決めておきます。受け取った数字は、自社のアカウントの数字と分けて報告書に載せます。

あわせて読みたいスポーツ協賛の報告書の書き方|スポンサー企業の社内報告の構成例›

Q. 協賛のSNS投稿の効果は何で測ればよいですか?

協賛の目的に合う数字を、投稿ごとに同じ項目で記録して測ります。認知を広げたいなら表示回数、自社のサイトへ人を呼びたいならリンクのクリック数というように、目的から数字を選びます。クラブの公式SNSで紹介された投稿の数字は自社では見られないため、クラブから報告として受け取ります。

スポンサーのSNS発信のまとめ

協賛のSNS発信は、協賛の権利を自社の発信に変える仕事の1つです。企業側の協賛の仕事全体はスポンサー担当の仕事内容にまとめています。数値の出典は本文の各セクションに記載しています。

  • 試合の写真・映像やロゴは協賛していても自由に使えず、リーグやクラブへの事前の申請が要る
  • 社員が会場で撮った写真も、営利目的での利用は観客向けの規程の外になるため、主催者に確かめる
  • 公式SNSでの紹介や自社SNSでのロゴの使用は、協賛の区分によって付くかどうかが分かれる
  • 投稿は企画・申請・社内確認・公開の4段階で、クラブと社内の両方の承認を取る
  • 自社の公式アカウントは広告の表示が要らないが、社員や選手に頼む投稿は表示を確かめ、承認と反応を投稿ごとに記録する

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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