東京マラソンと企業|協賛28社と企業枠の有無・関わり方

東京マラソンと企業|協賛28社と企業枠の有無・関わり方 スポーツマーケティング

東京マラソンに企業が関わる道は、協賛(オフィシャルパートナー)、チャリティへの寄付、社員のボランティア参加、EXPOへの出展の4つです。東京マラソン2027の協賛は28社・団体で、大会要項に企業向けの出走枠(企業枠)はありません。社員を走らせたいなら、チャリティの寄付先団体を通じて走るか、一般エントリーの抽選に個人で申し込むことになります。

3月の大会当日、取引先の社員がチャリティランナーとして走っていた。うちの会社も何か関われないかと調べ始めると、「企業枠」という言葉は出てくるのに、公式の案内が見つからない。ここでは東京マラソン財団の公表資料をもとに、企業が実際に使える入り口と、申し込む時期を整理します。

東京マラソンのスポンサー企業は28社|特別協賛は東京メトロ

東京マラソン2027のオフィシャルパートナーは、2026年10月18日時点で28社・団体です。大会要項では東京地下鉄株式会社が「特別協賛」、ほかの27社・団体が「協賛」として載っており、公式サイトではさらに次の区分に分けて紹介しています。

区分 企業・団体 社数
プレミアパートナー(特別協賛) 東京地下鉄株式会社 1
メジャーパートナー スターツ、Mastercard、王子製薬株式会社、アシックスジャパン株式会社、大塚製薬株式会社 5
メインパートナー 近畿日本ツーリスト株式会社、セイコーグループ株式会社、第一生命保険株式会社、日本マクドナルド株式会社、realbuzz 5
アクティブパートナー 株式会社みずほ銀行、全国労働者共済生活協同組合連合会、久光製薬株式会社、花王株式会社、アース製薬株式会社、ポルシェジャパン株式会社、株式会社ベネクス 7
サポーティングパートナー 日本光電工業株式会社、コーユーレンティア株式会社、株式会社Fanplus、株式会社シミズオクト、佐川急便株式会社、株式会社田中貴金属グループ、ヒビノ株式会社、株式会社フォトクリエイト、アスエネ株式会社、株式会社ネットウエルシステム 10

出典:東京マラソン財団「オフィシャルパートナー」(2026年10月18日確認)をもとに Human Soar 作成

顔ぶれを見ると、交通(東京メトロ)、スポーツ用品(アシックス)、飲料・医薬品(大塚製薬、王子製薬、久光製薬)、決済(Mastercard)、金融・保険(みずほ銀行、第一生命保険)など、ランナーや観客が大会の前後に使う商品・サービスの企業が中心です。サポーティングパートナーには、AEDの日本光電工業、会場設営のシミズオクトや映像・音響のヒビノなど、運営を支える企業も入っています。

2026年6月22日に財団が発表した資料では協賛は27社・団体で、その後に株式会社ネットウエルシステムが加わっています。顔ぶれは大会ごとに変わるので、検討するときは公式サイトの最新の一覧で確かめます。

同じ業種の企業がすでに協賛している場合、後から入れるかどうかは契約の条件しだいです。考え方はスポーツスポンサーの一業種一社で解説しています。公式サイトのオフィシャルパートナーのページには、協賛の金額や募集の案内は載っていません(2026年10月18日確認)。協賛を検討するなら、主催の東京マラソン財団に直接問い合わせます。

あわせて読みたいマラソン大会の協賛金はいくら?|企業が得る特典と手続き›

(参考)オフィシャルパートナー – 一般財団法人東京マラソン財団

(参考)東京マラソン2027に関するお知らせ(2026年6月22日) – 一般財団法人東京マラソン財団

Q. 東京マラソンのスポンサー企業は何社ですか?

2026年10月18日時点で、公式サイトのオフィシャルパートナーのページには28社・団体が載っています。特別協賛の東京地下鉄株式会社を筆頭に、メジャー、メイン、アクティブ、サポーティングの各区分に分かれています。

東京マラソンの企業枠|社員が走るならチャリティの寄付が入り口

東京マラソンに社員が参加する3通りの方法(寄付して走るチャリティランナー、抽選で走る一般エントリー、走らずに支えるボランティアチーム)を示した図

東京マラソンには、企業が社員の出走枠をまとめて買える「企業枠」は公式にはありません。社員が関わる方法は、寄付してチャリティランナーとして走る、一般エントリーの抽選に個人で申し込む、走らずにボランティアのチームで支える、の3通りです。ここでは走る2つの方法と、寄付するときの税の扱いを見ていきます。

大会要項にある出走の区分

東京マラソン2027の定員は40,000名、参加費は国内19,800円です。大会要項の参加資格は、一般の部、障がい者の部、車いすの部、Duo Teamの部、準エリート、エリート、パラアスリートに分かれ、エントリーはチャリティ、準エリート、ONE TOKYOのメンバー向け、一般の各区分で受け付けます。この中に企業や団体を単位にした区分はありません。

一般エントリーは2026年8月14日から28日までで、定員を超えると抽選です。抽選では、3大会続けて落選したONE TOKYO会員の枠(4,000名)と都民の枠(1,000名)を先に引き、残りを一般抽選にします。社員に走ってもらう場合も、一人ひとりが個人として申し込むことになります。

(参考)東京マラソン2027 大会要項 – 一般財団法人東京マラソン財団

チャリティの寄付先団体が設ける企業向けの条件

東京マラソン財団のチャリティ事業「RUN with HEART」では、寄付先団体ごとに決めた金額以上を寄付した人が、チャリティランナーとして出走できます。東京マラソン2027のチャリティランナーの定員は5,000名で、寄付先は38団体40事業、1人あたりの最低寄付額は団体により10万円から35万円です。寄付金の総額は14億2,256万8,866円と過去最高になり、2011大会からの累計は85億948万7,463円に達しました(2026年9月17日時点)。

寄付先団体の中には、企業を想定した条件を設けているところがあります。2027大会の募集では、公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパンが企業・グループでの参加を1人あたり22万円以上とし、公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパンは自団体を支援する法人向けに1人あたり20万円以上の枠(10枠)を用意していました。どちらも出走が保証されるわけではなく、事前の問い合わせを求めています。過去から支援している企業を優先する枠を置く団体もあるので、社員の出走を考えるなら、まず寄付先団体に相談します。

寄付の申込は大会のおよそ8か月前、2027大会では2026年6月24日から7月9日まででした(寄付のみは8月31日まで)。応援したい社会課題に近い団体を選んでおくと、社内外に参加の理由を説明しやすくなります。

(参考)東京マラソン2027チャリティ 過去最高額となる寄付金総額(2026年9月17日) – 一般財団法人東京マラソン財団

法人で寄付するときの税の扱い

法人が寄付した額を損金にできる範囲は、寄付先の法人の種類で変わります。国税庁によると、公益財団法人などの特定公益増進法人に、その法人の主たる目的の業務に関連する寄附金を出した場合は、一般の寄附金とは別枠の損金算入限度額が使えます。適用には、確定申告書への明細書(別表14(2))の添付と、寄付先が証明する書類の保存が必要です。

チャリティランナーの寄付は、出走の権利と結びついている点に注意が要ります。全額を寄附金として扱えるか、福利厚生費や広告宣伝費として扱うべきかは、寄付先の法人の種類と社内での位置づけで変わるので、申し込む前に税理士に確認します。

あわせて読みたいスポンサー料の勘定科目|企業のスポーツ協賛の3区分と消費税›

(参考)No.5283 特定公益増進法人に対する寄附金 – 国税庁

Q. 東京マラソンに企業枠はありますか?

大会要項の出走区分に、企業向けの出走枠はありません。社員が走るなら、チャリティの寄付先団体に寄付してチャリティランナーになるか、一般エントリーの抽選に個人で申し込みます。寄付先団体の中には、企業やグループでの参加に条件を設けているところがあります。

社員が東京マラソンを支える|ボランティアはチーム単位で申し込める

走らずに社員が関わる方法として、企業や団体でボランティアチームを組んで参加できます。東京マラソン2027のボランティアの定員は全体で10,000名で、そのうちチームの定員は1,500名(予定)です。給水や給食、沿道のコース管理、スタートやフィニッシュでのランナーへの対応などを、事務局の指定した場所で担います。

(参考)東京マラソン2027に関するお知らせ(2026年6月22日) – 一般財団法人東京マラソン財団

チームで参加する条件

チームの人数は1チーム30名から100名です(オフィシャルパートナーを除く)。エントリーの前に、東京マラソン財団のボランティアクラブ「VOLUNTAINER」にチーム登録をし、参加者全員が会員登録をしておく必要があります。参加できるのは15歳以上で、チームの代表者が公式サイトから申し込みます。

2027大会のチームのエントリーは2026年10月6日から25日までで、多い場合は抽選になり、11月上旬(予定)までに結果と人数が通知されます。メンバー約10名から20名につき1名のリーダーを選び、1月中旬(予定)までに参加者の名簿を出します。活動の場所や時間は事務局が決め、希望と違う場所になっても変更はできません。

大会の前から社員が一緒に走る機会をつくりたいなら、ランニングクルーのように社内で練習会を開く方法もあります。

(参考)東京マラソン2027 ボランティア(チームとして参加)募集要項 – 一般財団法人東京マラソン財団

社名を出して広報できる範囲

チームでの参加は、そのままでは会社の広報に使えません。募集要項では、ボランティア活動をチームの広報に使わないことを求め、事務局が認めた表現に限り、事前のプロパティ申請で許可されれば広報できるとしています。活動中は事務局が支給するウェアを着て、社名が分かる服装やのぼり、旗は使えません。

社内報や採用サイトで紹介したい場合は、エントリーの段階で申請の手順を事務局に確かめておきます。

あわせて読みたいスポーツボランティアとは|大会運営を支える8者と企業活用法›

(参考)東京マラソン2027 ボランティア(チームとして参加)募集要項 – 一般財団法人東京マラソン財団

Q. 東京マラソンのボランティアに会社で参加できますか?

チームとして参加できます。東京マラソン2027では1チーム30名から100名で募集し、チーム全体の定員は1,500名(予定)です。ただし社名が分かる服装やのぼりは使えず、広報に使うには事前のプロパティ申請と許可が必要です。

東京マラソンEXPOへの出展|1小間77万円で7万人超の来場者に会う

協賛しなくても、大会前の3日間に東京ビッグサイトで開かれる「東京マラソンEXPO」に出展できます。ランナーの受付会場を兼ねているため、出走するランナーが必ず足を運ぶ場所です。2026大会のEXPOには3日間で76,273人が来場しました。同じ2026大会では38,773名が出走し、37,567名が完走しています。

(参考)東京マラソン2027に関するお知らせ(2026年6月22日) – 一般財団法人東京マラソン財団

(参考)第19回 東京マラソン2026 大会結果 – 一般財団法人東京マラソン財団

出展料と申込の時期

東京マラソンEXPO 2027の出展料は1小間77万円(税込)で、1小間は3m×3m(9㎡)です。対象は、ランニングやスポーツに関わる事業、ランニングを通じたシティプロモーション、ランナーや来場者に役立つ商品・サービスなどを扱う企業・団体です。

2027大会の申込は2026年9月1日から10月5日まででした。例年は先着順でしたが、今回から希望小間数ごとに選考か抽選で決める方法に変わっています。出展の最大は16小間です。会場には協賛企業のブースも並ぶので、来場者にどう見てもらうかを考えて出展の内容を決めます。

出展や協賛を社名の露出だけで終わらせず、体験や販売につなげる考え方はスポンサーシップ アクティベーションが参考になります。

(参考)東京マラソンEXPO 2027 出展のご案内 – 一般財団法人東京マラソン財団

大会の名称とロゴを使えるのは協賛企業

「東京マラソン」の名称、写真・映像、ロゴなどは、著作権法や商標法などで保護されています。財団は、使用権を主催者と、主催者が承認する団体(オフィシャルパートナーなど)にのみ許諾するとしています。

個人が自分で撮った写真で大会の思い出を発信するのは私的な利用とされていますが、協賛していない企業が広告や販促で大会の名称やロゴを無断で使うことはできません。大会に合わせた販促を考えるなら、出展する場合も使える表現を事務局に確かめ、名称を使わずに「ランナーを応援する」企画として組み立てます。

(参考)東京マラソンのプロパティ(名称、ロゴ等)の使用について – 一般財団法人東京マラソン財団

Q. 東京マラソンEXPOに出展する費用はいくらですか?

東京マラソンEXPO 2027の出展料は1小間77万円(税込)で、1小間は3m×3mです。申込は2026年9月1日から10月5日までで、希望小間数ごとに選考か抽選で決まります。

東京マラソンに企業が関わる年間の流れ|寄付の申込は前年6月に始まる

東京マラソンに企業が関わる年間の流れ(6月の寄付申込、8月の一般エントリー、9月のEXPO出展申込、10月のボランティアチーム申込、3月の大会)を示した図

東京マラソンは3月上旬の大会ですが、企業が関わるための申込は前年の夏から秋に集中します。2027大会(2027年3月7日開催)の日程で並べると、6月下旬からチャリティの寄付申込、8月中旬から一般エントリー、9月からEXPOの出展申込、10月からボランティアチームのエントリーが始まりました。

どれも受付の期間が2週間から1か月ほどと短く、社内の稟議を申込が始まってから回していると間に合いません。予算を組む時期を逆算し、春のうちに「どの入り口で関わるか」を決めておくと、夏以降の申込に落ち着いて対応できます。大会の3日前からはEXPOとランナー受付が始まります。

(参考)東京マラソン2027に関するお知らせ(2026年6月22日) – 一般財団法人東京マラソン財団

東京マラソンと企業のまとめ

東京マラソンに企業が関わる入り口は1つではなく、予算や目的に合わせて選べます。出典は本文の各セクションに記載しています。スポーツを使った販促の全体像はスポーツマーケティングの定義と事例にまとめています。

  • 東京マラソン2027の協賛は28社・団体で、特別協賛は東京地下鉄株式会社
  • 大会要項に企業向けの出走枠(企業枠)はなく、社員はチャリティか一般の抽選で走る
  • チャリティの定員は5,000名で、寄付先団体によっては企業向けの条件や優先枠がある
  • ボランティアは1チーム30名から100名で参加でき、広報に使うには事前の申請が要る
  • EXPOは1小間77万円で出展でき、申込は前年の9月から10月上旬

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About The New株式会社 代表取締役 森永 昂
執筆者
About The New株式会社 代表取締役 森永 昂

新卒で東証プライム上場の社会人教育・コンサルティング企業に入社し、人材育成・組織開発に従事。その後、別企業でメディア・プラットフォーム事業の責任者を務める。

2025年5月に About The New株式会社 を設立。スポーツの現場で培われた知見を組織開発・人材育成の文脈に翻訳し、研修・チームビルディング・イベントの企画運営を行っています。

「知識を得る」で終わらせず「行動が変わる」ところまでを設計することを大切にしています。ご相談は contact@aboutthenew.co.jp まで。

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